砦本館 2階 廊下 1st Day 14:50- |
ヴェアとアルトは砦本館内を散策し始めた。
2階を歩いていて、自由に出入りできそうな部屋は書庫だけ。
他の部屋は、全て扉が閉じられており、中を伺う事が出来なかった。
精霊力の異常も感じられない。
収穫は、寝室の扉だけが他と比べて豪華な造りであるのに気付いた程度。
■ アルト To:ヴェアリアス |
ふぅん……どうも見たところ、此処が領主の部屋らしいね。 |
扉を観察するアルト。
■ ヴェアリアス To:アルト |
みたいね。 領主さんの寝室って事は、あのアルスさんもここに寝てるのかな? |
■ アルト To:ヴェアリアス |
んー…此処にはたまにしか来ないって言ってたし、多分私たちの隣の客室にでも泊まってんじゃないかな? |
寝室の前から離れ、廊下を歩いていると、上に向かう階段が目に付く。
■ アルト To:ヴェアリアス |
ん……? どうやら、屋上があるみたいだね。 この高さからだったらちょうど砦全体が見渡せそうだし、ちょいと上がってみないかい? ヴェア。 |
■ ヴェアリアス To:アルト |
そうね。上がってみようか? この砦の配置もわかると思うし、それにきっと遠くまで見えると思うよ。 |
二人は階段を上がる事にした。
砦本館 屋上 1st Day 14:55- |
階段を上ると、扉が 2つある踊り場に出た。
1つは頑丈そうな鍵で施錠された扉。
もう 1つの扉は開いていて、屋上と空がそこから見える。
開いている扉を潜り、二人は屋上に出る。
屋上では、使用人の娘が洗濯物を干していた。
容姿から、彼女がセレンだと分かる。
洗濯物を粗方干し終わったセレンが、腰を叩く。
上がって来た二人には気付いていなかった。
■ アルト To:セレン |
っと……どうやら先客がいるみたいだね。 こんにちは、ちょいとお邪魔するよ(^^) えーと、初めまして、だよね? 私の名前はアルト。今日から少しの間、仲間と一緒にこの砦に厄介になる事になったんで、よろしく。 |
■ セレン To:アルト |
フォンさんの馬車で来た人…ですよね。 泊まりのお客様でしたか(^^) こんにちは。 自分は、見ての通りの使用人で、セレンと言います。 |
ヴェアが、アルトの陰から姿を現わす。
■ ヴェアリアス To:セレン |
ヴェアリアス・ファレリーです(^-^) お世話になります。 |
■ セレン To:アルト、ヴェアリアス |
何かお世話できる事があれば、遠慮無くどうぞ(^^ |
挨拶を返すと、セレンは残りの干し物に手を付けた。
屋上にある物といえば、洗濯物を干す為の紐とその支柱。
そして、踊り場で見た鍵付の扉から入ると思われる、窓も何も無い小部屋。
又、屋上の縁、玄関ホールがある付近にだけは手摺が設けられていた。
その手摺に近寄るアルトとヴェア。
アルトは、ヴェアの隣で中庭に誰か居ないかを確認する。
人の姿は、門の付近にバスクの姿があるだけ。
後は、馬車が厩舎の横に移っていたのが目に付く。
■ ヴェアリアス To:アルト |
ふわぁ、高いね。 |
ヴェアは手摺から少し身を乗り出し、風になびく髪を抑えながら景色を楽しんだ。
噂の城跡が見えないかと中央街の方向を見たが、ごちゃごちゃしていてよく分からない。
■ ヴェアリアス To:アルト |
あ。あそこがわたしたちが来た街道じゃない? こう見るとけっこう遠いのね。 ・・・・うーん、やっぱりオランの街は見えないかなぁ。 |
手摺りから真下を覗き込むアルト。
■ アルト To:ヴェアリアス |
………結構高いねぇ。 ヴェア、あんまり端に寄ると危ないから気を付け―― |
パキ…
■ ヴェアリアス To:アルト |
うん・・・・アルトさんも気をつけ |
言った傍から、アルトが手を掛けていた手摺の一部が、根元から折れた。
外に倒れかける彼女の身体。
■ ヴェアリアス To:アルト |
て、ってアルトさぁん!! |
慌てて駆け寄るヴェア。
■ アルト |
―――――をわぁぁぁっ!! ……っっとととと…………。 |
反応が一瞬遅れたものの、手摺と一緒に落ちる事は免れる。
■ ヴェアリアス To:アルト |
っと、とと☆・・・・ふぅ。 |
ヴェアはアルトの身体に抱きついて、落下しかけるのを止めた。
■ アルト To:ヴェアリアス |
………………き、気を付けないと、こんな風になるよ……………。 |
■ ヴェアリアス To:アルト |
う、うん(^^;; それよりもアルトさん、怪我はない? |
■ アルト To:ヴェアリアス |
あ…うん、大丈夫。 ………ヴェアのお陰だね(^^) やっぱりヴェアは頼りになるよ♪ |
命の恩人…と目を輝かせ、アルトはヴェアを見た。
1st Day 14:58- |
階段を誰かが上がって来た。
見ると、手に小包を持ったティアードである。
■ アルト To:ティアード |
あれ…………確かティアード…だっけ? ジークとデー…………あ、いや、その(^^; …お使いにはこれから? |
■ ティアード To:アルト |
はい。これから、彼女が。 |
セレンを見るティアード。
■ ティアード To:アルト |
セレン、急ぎの用だけどいいかな? トーラさんのご指名なんだけど。 |
ティアードはセレンを呼び、包みを渡して伝言を伝える。
■ アルト |
(ありゃ……ジークの奴、可哀想に…(^^;;) |
手伝う事が無いのを確かめて、ティアードはアルトとヴェアにも声を掛ける。
■ ティアード To:ヴェア、アルト |
私達は下に降りますけど、まだここに居ますか? |
■ アルト To:ヴェアリアス |
そうだねぇ…。 眺めも十分堪能したことだし、私達もそろそろ下に降りるとしようか、ヴェア。 |
■ ヴェアリアス To:アルト |
そうね、眺めもよかったし、降りますか♪ |
4人は、揃って屋上を去った。
砦本館 2階 廊下 1st Day 15:02- |
トーラと出会う。
彼女は、手に茶器を乗せた盆を持っていた。
その後ろには、エデンも一緒である。
■ ヴェアリアス To:トーラ |
あ・・・こ、こんにちは(^^;; |
"しまった"という顔をするヴェア。
■ アルト (心の悲鳴) |
(うぁ………また会っちゃったよ(^^;;) |
さり気なく、ヴェアの背後に隠れるアルト。
トーラは、そんな二人の客人に尋ねてくる。
■ トーラ To:ヴェアリアス、アルト |
お茶を用意しました。 そこの談話室で、御一緒にどうですか? |
■ アルト |
(御一緒に…………? うぅ、出来れば遠慮したい………) |
■ ヴェアリアス To:トーラ |
え、お茶? |
お茶と聞いて喜ぶヴェア。
ティアードも、トーラの手にあるお茶の用意を見て、その場に立ち止まる。
セレンだけは、小包を持ってジークの待つ部屋へと急いで行った。
返事を迫られるアルト。
■ アルト |
(……どうやらヴェアはお茶会に行く気みたいだね……。 仕方がない、こうなったら最後の手段を……) ―――うっ……(よろり) |
突然、ヴェアにふらりと倒れ掛かる。
■ アルト To:ヴェアリアス |
ん……あ、あぁ、ヴェアごめんよ…。 どうやら、さっきの乗り物酔いがまだ少し残ってるみたいでね……。 ……悪いけど、少し外の空気を吸ってくるから、ヴェアは先にお茶に招待されててくれるかい? |
■ ヴェアリアス To:アルト |
え、あ、大丈夫? わたしもついて行こうか? |
■ アルト To:ヴェアリアス |
あ、し、心配はいらないよ。少し休んでくるだけだから…。 そ、それじゃまた後でね!(^^;;; |
言うが早いか、即その場を逃げ去る。
■ ヴェアリアス |
(まさか・・・アルトさーん。ひとりにしないでーかむばーっくぅぅ(T_T)) |
■ トーラ To:ヴェアリアス |
彼女、お茶が嫌いなのでしょうか? 乗り物酔いとは別の事情がありそうですが…。 |
トーラの方に向き直るヴェア。
■ ヴェアリアス To:トーラ |
・・・・・・・・・・・・・・・。 あ、あの、わたしひとりでもよかったらご一緒させてください(^^;; |
愛想笑いで承諾し、ヴェアはトーラ達と談話室へと向かった。
Game Master | 神楽kagra@na.rim.or.jp |