街道 ロスフェル付近 1st Day 13:20- |
その後は何も起きず、軽い昼食も済ませた昼過ぎに、街が見えた。
街道の道端に、「ロスフェル」と書かれた看板が立っている。
そのすぐ後、街に入る場所に検問があったが、この馬車は簡単な挨拶だけで通過した。
■ ヴェアリアス To:検問官 |
暑い中、お疲れ様です♪ |
■ フェリオ To:検問官 |
おっちゃん、ごくろーさん。 |
■ アルト To:検問官 |
……………うー………… |
馬車の中で壁にもたれたまま、手だけ挙げて挨拶する。
街に入ると、街道の本筋に沿った先には2階建て程度の建物群が見えた。
周りに粗末な小屋も目立ったが、その辺りが街の中心部という感じである。
フォンは馬車をそちらには向けず、西の方角の横道に向けて走らせた。
家が少なくなった街外れに、高い壁を持った砦の姿が見えた。
離れて見えるのは、壁とそれより高い本館の屋上、監視台らしき塔、そして中庭に生えているのか、大木の緑。
砦の周りには堀が巡らされていたが、水は張られていない空堀であった。
周囲に人の姿は見えない。
砦と街の中心部間は、歩きで20分程の距離である。
■ ヴェアリアス To:アルト |
これがロスフェル砦・・・・・。 アルトさん砦が見えてきたよ。 あと少しの辛抱ね(^-^) |
■ フェリオ To:アルト |
・・・ん〜・・・つらそうだなぁ・・・。 大丈夫か? |
外を見る余裕も無いアルト。
■ アルト To:ヴェアリアス、フェリオ |
……………死にそう………。 あぁ……このまま私が死んだら、墓碑銘にはドラゴンと激戦の末華々しく生涯を終えたと刻んどいておくれよ………。 |
■ ヴェアリアス To:アルト |
おおげさね、なに言ってるの(^^;; |
■ ジーク To:アルト |
そうですよ(^^; もう少しの辛抱ですからね、頑張ってくださいね。 |
■ エレボス |
本当に大丈夫かな……。 さっきの休憩中にサニティでも掛けてあげれば良かったかな。 |
仲間の会話を聞いて呟くエレボス。 揺れ続けている限り、また酔うだけである。
砦 正門〜中庭 1st Day 13:30- |
空堀を越える橋を渡り、開いている正門を馬車は潜る。
そして中庭で停止した。
■ フォン To:全員 |
到着だ。 ここで馬車を降りて少し待っていてくれ。話を付けてくる。 |
■ ヴェアリアス To:フォン |
はい。 じゃあ、わたしたちの荷物の準備をしておきます。 |
■ フェリオ |
うぅ〜・・・やっと着いたんだなぁ。 くぁ〜〜〜。 |
伸びをするフェリオ。
■ ジーク |
はあ、ようやく着きましたねぇ。 |
ジークも大きく伸びをする。
■ アルト |
はぁ……道中何度も、この砦を悪夢で見てうなされたよ…。 もう馬車の旅はこりごりだね……。 |
荷物をまとめながら、エデンも呟く。
■ エデン |
ただの一日でしたけど……随分と永く感じるものですのね。 |
■ エレボス |
ふぅ〜、着いたか。 思っていた以上に遠く感じたな。 |
エレボスは、仲間の荷物も持って馬車から降りた。
フェリオに、アルトの荷物を渡す。
■ エレボス To:フェリオ |
これはアルトの荷物だ。部屋まで持ってあげな。 |
■ アルト To:エレボス |
お……ありがと、エレボス(^^) でも、疲れてんのはお互い様だろう? 私のことなら大丈夫。待望のロスフェル到着で、嬉しくて酔いなんかどこかに飛んで行ったよ。 |
エレボスに向かって、笑顔で手を差し出して自分の荷物を受け取る。
(が、顔色はあまり良くない…)
バスクと思われる人物が、フォンに近寄って会話していたが、打ち合わせ通り"恩人"という事で話が通った模様。
粗末な皮鎧を身に着けたバスクは、冒険者達の奇抜な格好を珍しそうに見るが特に何も言って来ない。
冒険者達が降りた事を確認した後、積んであった荷物を降ろす為か、馬車を砦本館の厨房の近くに動かしていった。
■ フェリオ To:フォン |
・・・あ、おっさん! ちょっとお願いがあるんだけどさ・・・。 |
本館に向かうフォンを呼び止めるフェリオ。
■ フォン To:フェリオ |
何だ? |
■ フェリオ To:フォン |
あー、えっとさぁ、この街に学院の出張所みたいなとこある? ちょっと買いたい物があるんだけど・・・。 |
■ フォン To:フェリオ |
そういう所なら、街の中央街にあるが。 |
■ フェリオ To:フォン |
ふんふん・・・街の中央街かぁ・・・。 (俺一人で行って帰れるか?(自問) 無理だ。(即答)) しょ〜がねぇな・・・誰かガイドを探すか・・・。 |
■ アルト To:フェリオ |
へぇ…? フェリオが学院に用があるなんて珍しいねぇ。 あんなとこ行っても、置いてんのは小難しい本ばっかだよ。 それとも、急に学問にでも目覚めたのかい? |
■ フェリオ To:アルト |
え? あ、あー、まぁそんなとこかな? ははははははは・・・。 |
笑って誤魔化す事を覚えたフェリオである。
砦の壁の中は、ほぼ正方形の空間。1辺は100m程。
入って来た門は東の中央。
本館は敷地の西北方向。
敷地の西南に厩舎らしき建物。東南には監視台と思われる3階の高さを持った小さな塔が立っているのがそれぞれ見える。
■ ジーク |
砦とは言え、思ったより広いですねぇ・・・・・。 大変そうだ。 |
降ろされた場所は門から少し入った場所。目の前、中庭の中央には1本の大木が立っていた。
あと、厩舎の近く、敷地の南の地面に何か小さな庭がある様子。
離れていてよく判らなかったが、花壇か何かに見えた。
待っている間、見える範囲で動いているのは荷物を本館に運び入れるバスクの姿だけ。
砦を出入りする者は誰も居ない。
■ ジーク To:仲間 |
なんだか・・・・・思ったより閑散としてますね? もう少し人が居ると思ったんですが。 |
雲間からの陽射しは結構きついものがあった。
待っている間に逃れられる場所は、大木の木陰くらいである。
■ ジーク To:仲間 |
それにしても暑いですね(^^; ちょっと木陰の方に移りませんか? |
ジークは汗を拭き、木陰に移る事を勧めた。
砦内 中庭 大木の木陰 |
木陰に移ると、パーティが居た場所からは死角になっていた幹の陰に、1人の男が幹に持たれ掛かる格好で寝ていた。
安らかな寝息で、熟睡中。
容姿からすると、アルスかルドラ。鍛えた身体付きからすると、アルスの方だと思えた。
普段着姿だったが、1本のバスタードソードを伸ばした足の上に置いている。
■ ジーク |
おや?先客が居ましたね(^^; |
遠くから、アルスを観察する。
■ アルト To:仲間 |
ふぅん……見たとこ、あれが噂の容疑者殿だね…。 大層な獲物を持っちゃいるみたいだけど、ああやってるとかわいいもんだねぇ。 |
彼が気持ちよさそうな場所を1人で独占しているのを見たエデンは、縄張りを奪う為(?)近付いた。
エレボスも気になる事があって近付く。
■ アルス |
ん? ふぁぁ……。 |
少し目を開けてエデンを見るが、そのまま目を閉じてまどろむ。
■ エデン To:アルス |
あら……起こしてしまったかしら? ……ふふ……あまり、気持ちよさそうにしていらっしゃるから……、 少し、意地悪をしてみたくなりましたの……御免なさいましね……。 また、改めてご挨拶に伺いますわ………ご機嫌よう。 |
エデンはそれだけ言って引き下がる。
■ アルス |
……Zzz。 |
アルスの手の甲や手首に傷痕が無いか、エレボスは確認した。
首を締めた際に、抵抗された跡があるはずである…。
擦れた様な痕、動物の歯型、古傷…。
爪痕は? と、よく見ようとしたが、アルスが掌を返して見えなくなった。
木陰でアルスを見ていると、フォンが戻って来る。
そのすぐ後ろには、オランの貴族の屋敷でそんなのを着てたら笑われそうな程粗末な服を着た、使用人の娘が1人。
黒髪で眼鏡を付けているので、彼女がティアードらしい。
■ フォン To:全員 |
待たせたな。 改めて、恩人として迎えよう。今日、明日と泊まってゆっくり過ごしてくれ。 まずは、荷物を部屋に置いた方がいいな。 彼女が部屋に案内してくれるそうだ。 |
フォンの後ろに居たティアード。
容姿はフォンの言っていた内容で"大筋"間違いない。
間違っていた、というよりは説明が足りなかった点が幾つか。
まず、彼女がハーフエルフだという事。
そして、右頬に傷があるという特徴。
肌の色は薄い褐色で、瞳の色は草色。
少し長い黒髪は黒い紐でくくっていた。
何故かジークを、睨むように見た後、
■ ティアード To:全員 |
いらっしゃいませ。 粗末なお持て成ししか用意できませんが、ごゆっくりどうぞ。 私は、使用人のティアードと言います。 さっそくお部屋の方へとご案内しますね。 |
メゾソプラノの澄ました声で告げる。流暢な共通語であった。
■ ジーク To:ティアード |
?????? |
何故睨まれたのか、首を傾げるジーク。
■ ジーク To:ティアード |
あ、はい・・・・・よろしくお願いします(^^) |
■ ヴェアリアス To:ティアード |
はじめまして(^-^) しばらくの間お世話になります。 ・・・!?・・・じぃ――。 |
ティアードを見つめるヴェア。
■ ティアード To:ヴェアリアス |
…はい?(^^; |
■ ヴェアリアス To:ティアード |
あの、はじめ・・・まして、ですよね? どこかでお会いしたことはありませんでした? |
■ フェリオ To:ヴェアリアス |
・・・なに? またヴェアの知り合いか? 流石に長命なエルフだけあって知り合いが多いんだなぁ・・・。 |
■ ジーク To:ヴェアリアス |
・・・・はぁ、ヴェアさんのお知り合いでしたか? |
■ ヴェアリアス To:フェリオ、ジーク |
ん? ううん。知り合いってほどじゃないんだけど・・・。 どこかで会ったことがあるような気がして・・・。 |
■ ティアード To:ヴェアリアス |
私に覚えはありませんが…。 |
ティアードは、首を傾げた。
■ エレボス |
綺麗な人だ。 しかし頬に傷がもったいない……。 でも、それを補う美しさはある。 |
エレボスはティアードを見ながら、ボソッと呟いた。
別れ際、フォンは離れ(監視塔)か厩舎に居るので、用があればそちらにと言う事を告げた。
■ アルト To:フォン |
了解。んじゃ、しばらく世話になるよ。 ―――っと、それから…後で一応ここの大将に挨拶に行っときたいんだけどさ。 領主は今在城中かい? |
ルドラの所在を聞いておく。
■ ヴェアリアス To:アルト |
ああ、そうね。一応ご挨拶くらいしとかないとね。 せっかく服を新調したんだし(^-^) |
■ フォン To:アルト |
うむ。執務室の方で仕事をしていたが。 仕事の邪魔はせんようにな。 |
■ アルト To:フォン |
安心しなって。 泊めてくれる礼をかるく言いに行くだけだよ。 それじゃ、旦那もまた後で。 ……次からはもう、馬車の車輪を溝にはめないように気を付けなよ? |
悪戯っぽくにやりと笑い、フォンとは別れた。
ティアードをしげしげと観察するジーク。
■ ジーク (To:ティアード) |
う〜ん(-~-)・・・・・この声・・・・・・あの顔・・・・・。 まさか・・・ねぇ??(”) |
ティアードは眼鏡を押さえながら、
■ ティアード To:全員 |
さ、さあ。皆さんこちらです。 |
玄関ホールから、2階の階段へと案内を始めた。
砦本館 2階 階段〜廊下 |
階段を登り切った廊下。
後ろを見るティアードの視線を、ジークは感じた。
■ ジーク To:ティアード |
(^_−)−☆ |
ティアードは足を進め…廊下の角、つまり物置の壁に頭をぶつけた。
ゴスッ という鈍い音が聞こえる。
■ ティアード |
ったた…(>_<) 前見てなかったぁ。 |
■ ジーク To:ティアード |
あらら、大丈夫ですか?(^^; |
ずり落ちた眼鏡を直すティアード。
先程より殺気の込もった視線でジークを睨む。
■ ジーク To:ティアード |
(( ((( (( (^^; |
身を引いてしまうジーク。
■ アルト |
ジークが色目を使ってる……… 真面目な男かと思っていたら…意外だねぇ………。 |
■ ヴェアリアス |
ジークさんって・・。 |
■ フェリオ |
ジーク・・・属性がなんとなく似てるとは思っていたが、まさかいきなりメイドさんに色目を使うとは・・・やるなぁ。 |
■ ジーク To:アルト、フェリオ |
おや? 何か言いましたか? |
■ フェリオ To:ジーク |
あ、いやいや、流石は傭兵やってただけはあるなぁと思ってさ。 |
すっとぼけるフェリオ。
■ アルト To:ジーク |
ジーク……モーションかけるなら、もっと上手にやらなきゃダメだよ。 まだまだ、女心を分かっちゃいないねぇ。 |
■ フェリオ To:アルト、ジーク |
いや、でもなかなか効いてたみたいだぜ? まぁ、頑張ってくれ。 |
ポムっと肩を叩く。
■ ジーク To:フェリオ、アルト |
・・・・・・はぁ(^^; |
ヴェアはジークの横で背伸びをして、耳元に小声で話し掛けた。
■ ヴェアリアス To:ジーク |
ね、ね、ジークさん。 彼女とお知り合い?さっきからあなたの方ばかり見てるようだけど? なんだか会ったことがあるみたいなんだけど・・・思い出せないの。 |
■ ジーク To:ヴェアリアス |
えっ? ええ、まあ・・・・(^^; 知り合いのよーな、でも違うような・・・・。 |
■ ティアード To:全員 |
こ、こちらです。 |
ちょっと涙目で、泊まる部屋へと案内する。
■ ティアード To:全員 |
それと、この先の部屋なんですが――、 |
書斎、談話室、執務室、寝室等、2階の部屋についても、簡単な説明をしてくれた。
■ フェリオ To:ティアード |
あぁ、説明ありがとな、可愛いお嬢さん。 ・・・ところでさ、この街の中心街の方に買い出しの予定があったりしないかな? 見学ついでにちょっと買いたいものがあるんだけど道覚えるの苦手でさ・・・案内して欲しいんだけど。 |
■ ティアード To:フェリオ |
後で街の方へ届け物をする予定ならありますけど…。 その時で良ければ。 |
落ち付いた答え。
■ フェリオ To:ティアード |
届け物ねぇ・・・じゃそん時に案内してくれるかな? なにせ極度の方向音痴なもんでね。 |
■ ティアード To:フェリオ |
はい。 あの、お名前は? |
■ フェリオ To:ティアード |
あぁ、俺はフェリオ、フェリオ・ベオレルフってんだ。 よろしくな、ティアードちゃん。 |
■ ティアード To:フェリオ |
はい、フェリオ様。 |
微笑んで返す。
■ アルト To:ジーク |
んー…どうせなら、ジークも一緒に付いていってあげたらどうだい? 何せ、ようやく少しは自覚が芽生えてきたみたいだけど、フェリオの方向音痴ときたら文句無しの折り紙付きだからねぇ。 |
■ ジーク To:アルト |
フェリオさん、方向音痴なんですか?(^^; でもティアードさんも行かれるようですし、大丈夫では?(^^) |
■ フェリオ To:ジーク、アルト |
あぁ、ティアードちゃんに案内してもらえれば大丈夫だと思うけど・・・。 |
アルトは、フェリオの耳元にそっと耳打ちする。
■ アルト To:フェリオ |
フェリオ、折角ジークに気があるみたいだしさ。 ここはちょいと気を利かせてあげようよ。 |
■ フェリオ To:ジーク |
(・・・しゃぁねぇなぁ・・・) うん、やっぱ俺じゃ迷って帰ってこれねぇかもしれねぇなぁ・・・。 て事で悪ぃんだけどよ、ジーク、俺の代わりに買い物行って来てくれねぇかな? 中心街への案内はティアードちゃんがしてくれるって言ってたしさ(^-^) |
■ ジーク To:フェリオ |
・・・・・・う〜ん(”;) 分かりました、ではフェリオさんの代わりに行ってきますね♪(^^) |
■ フェリオ To:ジーク |
お、んじゃ頼んだぜ。 (ジークに近寄っていって小声で、) 買って来て欲しいのはな、酔い止めの薬だよ。 お金は今、あんましないけど後で必ず払うからさ、100ガメルくらいで買えるもんを買って来てくれや。 くれぐれもよろしくな。 |
■ ジーク To:フェリオ |
酔い止めですか?・・・・・ 行きの馬車では苦しそうだったですからね(^^) はい、頼まれました♪ |
■ フェリオ To:ジーク |
あ、あぁ、とにかく、頼んだぞ。 ・・・くれぐれも、アルトには言うなよな・・・。 |
■ ジーク To:フェリオ |
いいませんよ(^^) |
■ アルト To:フェリオ&ジーク |
…………………? |
首を傾げて、二人の様子を見るアルトであった。
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