オラン盗賊ギルド |
ギルドの奥でエデンを待っていたのは、暇そうな人間の女性。
目線が合うと、"おいでおいで"される。
■ ミストラル To:エデン |
やぁ。 何か情報が欲しい、って顔してるけど、あたし――ミスティが相談乗ってあげるよ。 もちろん、頂くものは頂戴してだけど。 |
■ エデン To:ミストラル |
………あの………。 ……特に此処で聞くことは御座いませんの……。 とりあえず……ロスフェルの支店の所在……若しくは店の名前を教えていただけませんこと? |
■ ミストラル To:エデン |
あれ。せっかくのお客さんだと思ったんだけどね(^-^; |
エデンは気の毒そうな顔で応える。
■ エデン To:ミストラル |
……それは………御免なさいましね………。 現地の方がお詳しいかと思いまして………それに………。 あちらでもう一度伺うと……同じ様なお話が重なったり致しますでしょう? |
■ ミストラル To:エデン |
まぁ、そうだね。 ロスフェルだけど、"醒めない夢"という酒場がギルドみたいな扱いになっててね。 場所は、えっと…。 |
手近に積んであった羊皮紙の山から数枚を抜き取り、その内の1枚をエデンに見せる。
線と記号で描かれた略図で、"醒めない夢"という文字が読めた。
■ ミストラル To:エデン |
この線は街を貫く街道。で、これが元お城があったっていう跡。 酒場は、跡のすぐ西、街道から裏路地を1本入った場所だね。 |
説明してくれる。
■ エデン To:地図 |
………(^(l) 。(l)^)……じぃー………。 |
■ ミストラル To:エデン |
はい。分かり易くて親切丁寧な説明おしまい。 今日の用事はそれだけかい? |
■ エデン To:ミストラル |
ええ……それだけですわ。ご親切にどうも有り難う御座います……。 また…何かありましたときには寄らせていただきますわね。 ではね、ミストラル様………ご機嫌よう。 |
エデンは盗賊ギルドを後にした。
オラン市街 集合場所 |
食料の購入、そして馬車への移動。
しばらく待つと、エデンも合流する。
馬車は、頑丈そうなやや大型の荷馬車。
煉瓦色に塗られた車体に、藍色で家紋が描かれていた。
積まれている荷物は少なく、全員問題なく乗れる。
■ フォン To:全員 |
道中で 1泊する事になるが、その時、砦に居る者の事を話してやろう。 それまで、退屈だろうが我慢してくれ。 |
■ アルト To:フォン |
そんな我慢なら、お安い御用だよ。 馬車で移動中に起こる"面白い事"なんて、きっとロクなもんじゃないからね。 ……メンバーも揃ってるみたいだし、そろそろ行くかい? |
■ エデン To:フォン > アルト |
………移動中の退屈もお仕事の内………。 お気になさることは御座いませんわ………。 ……ええ……私は構わなくてよ、アルト様………。 |
■ ジーク To:全員 |
そうですね、そろそろ行きましょう。 |
馬車は一行を乗せ、ロスフェルに旅立った。
街道 移動中 |
その日の夕方。
オランを出てから時々の休憩を挟みつつ、馬車は南西に向かう。
揺られ続け、乗り物酔いに苦しむアルト。
■ アルト |
……………………………ぁぅ…(--;; |
■ ヴェアリアス To:アルト |
アルトさんって乗り物に弱いのね・・・ 寝転んだ方がいいよ。少しは楽になると思うし。 えーと、枕の代わりになるクッションとか・・・。 わたしのマントでもいい? |
■ エデン To:アルト |
私……毛布を持っておりますわ………。 よろしければ、これもお使いになって……。 |
■ アルト To:ヴェアリアス、エデン |
ん……ありがと、二人とも。 でも大丈夫だよ……。 ちょいと気分が悪いくらいで簡単にへたばってちゃ、冒険者として…… |
ガタンと大きく馬車が揺れる。
■ アルト To:仲間 |
…………冒険者としては、引き際も重要な点だね。 少し休ませてもらうよ……。 |
エデンの毛布を借りて横になろうとする。
■ フェリオ To:アルト |
・・・お、おいおい、アルト・・・大丈夫か? って俺もあんまし気分良くねぇけど・・・。 |
アルトを介抱しに行こうとして、立ち上がる…が、
■ フェリオ |
う、うぇ・・・世界が回って見える・・・。 うぅぅぅぅうううぅぅうう・・・うぇぇええええーーーー!! うがぁーーー!!!(T▽T) |
■ アルト To:フェリオ |
………フェリオ〜……走ってる馬車の上で暴れると危な――― |
フェリオは、馬車から飛び降りて走り去っていった…。
■ アルト To:フェリオ |
―――いから、今度からは気を付けなよ………。 |
■ ヴェアリアス |
・・・・・・・・・・・信じられない・・・・。 |
フォンは馬車を停めた。
停まった馬車から、降りる一行。
■ アルト To:仲間 |
うぅ……まだ地面がガタガタ揺れて見える……。 ………あぁ、せめてこれが酒の酔いだったならねぇ………。 |
■ フェリオ |
あ〜〜〜う〜〜〜〜〜〜・・・・・・・ヽ(゜▽、゜)ノ |
遠くの方から、フェリオの苦しい声が聞こえた。
今晩は、ここで野営する事となった。
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