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Sword World PBM #25
「天使のつるぎ」 | ||
| 魔術師たちの憂鬱 |
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調査結果 |
バイナル達の調査結果は以下の通りだ。 魔法に強い妖魔という線で調べたところでは、やはり真っ先に出てきたのはダークエルフだった。ダークエルフは魔法に対して強い耐性を持つ。しかし、それは魔法に対する抵抗力が強いだけで、炎などでダメージを与える魔法などではそれなりにダメージを受けるようだ。 その他の妖魔で、特に「魔法に強い」ものは知られていないようだ。実質ウィードが調べた内容と同じといえる。 魔獣に関しても、結果は芳しくなかった。 傾向としては、魔法に長けたモンスターほど魔法に対する耐性も強い。また、一般に「強い」とされているモンスターは、そうでないモンスターに比べると魔法に強い。だが、これは純粋に「一般的な傾向」にすぎない。 人間型の魔獣と言っても、知られているだけで千差万別あり、おそらく知られていないものはもっとある。「人間型の」「魔獣」で、かつ、一般的傾向以上に魔法耐性を持つモンスターは知られていないようだ。 魔法耐性のある武具については、逆に多すぎて調査にならなかったようだ。 それこそ、「カウンター・マジック」のコモンルーンから、伝説的な魔法の盾まで、その手の話は腐るほどある。しかもそれらは、既に魔術師ギルドに回収されて研究されつくし厳重に保管されているものか、実在するのかも分からない伝説的な武具か、どちらかである。 |
■ウィード To:バイナル |
そうか…有力な情報は無しか… だが予備知識としてはこれぐらいで充分だ。 ヴィーザに会えば全て謎が解けるはずだしな。 |
魔術師ギルド・図書館 |
バイナルの助手が調査結果を説明し終わり、ノエルがあらためてバイナルに話しかけた。
■ノエル To:バイナル |
あの・・・バイナルさんですか? いろいろなことご存じなんですよね。ウィードが真っ先に頼りにするぐらいなんだから。私も頼りにしてます(^^) |
ウィードが、バイナルのことを独身だの何だのと言っていたことは(幸い?)忘れているようだ。
■バイナル To:ノエル |
うむ。 |
何が「うむ」なのかよく分からない………
■ノエル To:バイナル |
何か、他の人にはできない、特別で貴重な研究でもなさっているのでしょう? |
■バイナル To:ノエル |
うむ。 |
だから、何が「うむ」なんだ。
■ノエル To:バイナル(に聞こえない心の声) |
(ちょっと笑顔引きつり気味) もしかしたら・・・あんがい取っつきにくいおじさんかも(^^;;; |
ウィードはノエルの表情を見て、ちらりとバイナルの方を見た。
■ウィード(心の声) |
高慢に感じられる態度"が恋人ができない理由なんじゃないか? |
その心の声は誰にも届かなかった。
■ノエル(ひとりごと) |
さて、と・・・ ウィードが『ヴィーザ』について調べてくれたから・・・ |
■ウィード To:ノエル |
ああ、『ヴィーザ』自身についてはここにいる4人で調べ終わった。 『ヴィーザ』を封じていた宝珠についてしらべてみたらどうだ? 他に調べたい事があるならそっちを優先してもいいけどさ。 |
■ノエル To:ウィード |
そうね。 イェルクさんに宝珠や剣の特徴を聞いてきたから、なにもわからないで調べるよりは探しやすいと思うわ。 ただ、もう一つ調べたいことがあって・・・ |
ノエルの目が、手伝ってくれとウィードに訴えかけている。さりげなくバイナルの方にも同じ視線を飛ばす。
■ウィード To:ノエル |
その顔は手伝えって言いたいんだろ?分かってるよ。 ノエル、おっちゃんも手伝ってくれるように頼んでみろよ。 |
■ノエル To:ウィード |
私のほうは、イェルクさんの言っていた宝珠や剣がどんなのものなのか調べてみたいの。それらが本の中から見つかったとして、その効果までね。 後もう一つ・・・ 『ヴィーザ』は古代の魔術師のところから逃げてきたらしい・・・って、イェルクさんが言っていたでしょう?だから、その『古代の魔術師』についても調べてみたいの。そうしたら、どうやって炎に耐性のある強力な魔物(?)封じこめていたのか、あるいは封じることなく魔物を飼っていたのなら倒す方法までわかるかもしれないから。 ウィードにはこっちのほうを調べてもらえないかしら。 |
■ノエル To:バイナル |
そういうわけで・・・ もう少しおつきあいお願いできないでしょうか。 そうね・・・炎に耐性のある魔物にはどのような封印が有効なのか。また、その封印は他の魔物には効かないのか──使い魔が封印を抜けてこちらの世界に出てきていたというのですが──。 |
■バイナル To:ノエル&ウィード |
炎に耐性?魔法への耐性ではないのか?炎にのみ耐性があるとなると、話が変わってくるぞ。 まぁ、ある種の魔物にのみ効果的な封印というのは、あり得ることだろう。 そうだな………例えばの話だが、強い炎の精霊力に対して反発するような結界が作れるのならば可能だろうな。もちろん今の技術では不可能だし、わざわざそんなことをする意図も分からないが。 |
■ノエル To:バイナル |
聞いた話では強力な炎の呪文を用いても倒せなかったというので、そう思ってしまったのです。他にどんな魔法を使ったのかわかればもう少し調べられたのかもしれないですけど。 過去の技術としてはそれができたかもしれないということ・・・ ウィードと一緒に・・・古代の魔術師のこと・・・とか・・・調べていただけませんか?(なぜか弱気) |
■バイナル To:ノエル&ウィード |
ふーむ……… |
バイナルは人差し指を額に当てて考えるような仕草をする。
■バイナル To:ノエル&ウィード |
実を言うと、ここまで漠然とした情報だけで調べるのは限界があるのだが………。まあ、よかろう。 |
そして、小声で付け足す。
■バイナル To:ウィード |
安くはつかんぞ。 |
■ウィード To:バイナル |
おっちゃん。やっと本音が出たな。(笑) |
ウィードも小声で答え、バイナルの方に親指を立ててみせた。「女の子を紹介する話は任せてくれ」という意味らしい。
■ノエル To:ALL |
では・・・ バイナルさんは炎の呪文に耐性のある魔物について調べていただけますか? それから、ウィードはさっきも言ったように、強力な魔物を封じていた、あるいは飼っていた古代の魔術師についての記述。そちらの方(下っ端さんA)にお願いして炎に耐性のある魔物に限定して調べてもらってもいいわね。 もう一人のあなた(下っ端さんB)は、特定の魔物にだけ強い効果を発揮する結界を作ることが過去にはできたのかどうか調べて欲しいの。 |
■ノエル To:ウィード |
ってことでお願いしたいんだけど、こんな感じでいいかしら? |
■ウィード To:ALL |
異存ないぜ。それでいこう。 おっちゃん達もよろしく頼むぜ。 |
■ノエル To:ウィード&ALL |
じゃ、はじめましょう。 |
■バイナル To:ALL |
やれやれ。では始めるか。 |
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