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Sword World PBM #25
「天使のつるぎ」 | ||
| 平和な朝 |
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「銀の網」亭 |
銀の網亭は、前日のにぎわいとはうって変わって、比較的客は少なくなっている。昨日、ぴったりパーティ編成が完了したため、他のパーティもまとまって行動しているようだ。早くも冒険に出かけているのか、宴会で酔いつぶれているのかは分からないが。
ともあれ、一行は銀の網亭で、予定通り依頼人を待っている。依頼人のイェルクという人物は、今日の昼頃来るらしい。
■ソフィティア To:おやじ |
ふぅあぁぁ。おじさんおはよ。ところで、他のみんなはもう降りてきてるのかしら? |
階段を降りてきたソフィティアは、ちょっと眠そうな顔のままで酒場の中を見回した。
鎧は着ずに、普段着のままといういでたちである。冒険で外に出ているならいざしらず、町中でまで武装しているわけではない。
■おやじ To:ソフィティア |
おう、おはよう。 他の連中は………ああ、あのあたりにいるみたいだな。 |
と、おやじはテーブルの一つを指さした。数人の冒険者がテーブルを囲んでいた。仲間達は皆既に起きている。おはやくない。
■ノエル To:ソフィティア |
おはよ〜。遅いわよ ま、早起きしても特にすることないのかもしれないけどね。 |
ノエルは、いつも通り早起きして、朝の祈りを済ませてから酒場に戻ってきている。
■ウィード To:ソフィティア |
おはよう。(^^) はは…まだ眠いみたいだね。 |
ウィードもノエル達と一緒にテーブルのところにいる。一応帯剣はしているが杖は持ってきていないので、一目では魔術師だと分からないいでたちだ。
■アフル To:ソフィティア |
おはよ、もうすぐ依頼人の人が来そうだから起こしに行こうかと思ってたんだけど(^^;; |
アフルは、眠そうに朝食を食べている。もっとも、既に昼に近い時間帯なのだが。
と、そこに、朝早くから盗賊ギルドで年会費を払ってきたアトールが戻ってきた。
■アトール To:all |
なんだ、なんだ、おはようっていう時間じゃないだろ(^^;; そうそう、ギルドに年会費を払ってきたから、また1年間情報を得られるぞ。 |
そして当然のようにノエルの隣の席につく。
■アトール To:ノエル |
サンキュ。 |
■ノエル To:アトール |
おつかれさま。じゃぁしばらくは安心ね。 これ、どう? |
ノエルがアトールに紅茶をすすめる。彼が隣に座るのは、もはやごく当たり前のことらしい。というか当たり前のことになっている。誰もなにも言わない。
■ソフィティア To:all |
ごめんごめん。正午だっていうから、ついつい寝坊しちゃった(^^) |
ソフィティアは照れ隠しに笑っている。
■オジイ To:ソフィティア |
おはようございますう。コーヒー飲むと目が覚めますよ。ゴクゴク。 |
■ソフィティア To:オジイ |
そうね、なにか貰って依頼人が来る前に目さまさなきゃ(^^; |
■アフル To:ソフィー |
ソフィー、こっちこっち。 |
ソフィティアが椅子に座ろうとする前に、アフルは自分の隣の椅子を引いた。わざわざ確保していたらしい………。
■ソフィティア To:アフル |
ありがとう(^^) よいしょ |
「よいしょ」は、ちょっとおばんくさい………
ソフィティアは椅子に腰掛けると、カウンターにいるおやじの方に声をかけた。
■ソフィティア To:おやじ |
おじさん、とりあえず目が覚めそうな飲み物もらえるかしら? |
■おやじ To:ソフィティア |
ん。コーヒーでいいか? |
おやじがコーヒーカップを見せながら言う。ごくふつうの、安物のコーヒーカップだ。
■ソフィティア To:おやじ |
えぇ、それでいいわ。う〜んと、濃いのお願い。 |
おやじは軽く片手をあげて答え、コーヒーを入れ始めた。
■ノエル To:おやじ |
ところでイェルクさんってどんな人なんですか? |
■おやじ To:ノエル |
ん?あの張り紙をしていった人だな? どんな、と言われてもなぁ。なんというか……… |
おやじは顎のあたりをぽりぽりと指でかきながら、言葉を選ぶように答えた。
少しいいにくそうに。
■おやじ To:ノエル |
………少し変わった風体、ってところだなぁ。全身隠れるようなマント着ていてな、頭はフードで隠れてたし、顔も目のあたり以外は隠してたんだ。 身長が…そうだな、ノエルよりは少し高いくらいか。声を聞いた限りでは女性だと思ったよ。 |
ノエルの身長はあまり高くない。というか、低い。つまり、イェルクという人物もあまり背が高くないということになる。目のあたり以外はフードで隠していたということは、声もあまりあてにならない。
■ノエル(ひとりごと) |
変わった風体・・・? (思わず頭をさわり、自分の服を見て、部屋に置いてきた杖を思い出す・・・) 変わった風体の人はいくらでもいるわよね(汗) |
■ソフィティア (ひとりごと) |
やっぱり、気にしてるよね。あまり髪の毛のことは触れないようにしておこっと(^^; |
■オジイ (ひとりごと) |
体中マントで覆っているんですか。よっぽど寒がりなんですかねえ、それとも・・・う〜ん。 |
オジイが考え込む。寒がりなのか、もしくは隠さなければならない理由があるか、ということだ。
それをよそに、ノエルは質問を続けた。
■ノエル To:おやじ |
で、話し方とかはどうでした?あと、雰囲気でどんな感じの職業をしているかとか、わかりませんでした? |
■おやじ To:ノエル |
職業…か?うーむ………服装で言えば、魔術師とかそういう類なのかもしれんが………ちょっと自信がないな。 |
■ノエル To:おやじ |
あの・・・(汗) |
■アフル To:ALL |
まあ、魔術師って変わった人も多いからね(笑)。 |
アフルが想定している「変わった魔術師」は、以前(#10)パーティを組んだことのある痩身の魔術師カヴァレスのイメージらしい。
■ウィード To:アフル |
そうだな。 魔術師の俺でさえ「変わっているな」と思う奴がいるぐらいだからな。 一般人から見れば尚更だろう。 |
ウィードもカヴァレスを想像しつつ言っているようだ。カヴァレス、人気者である。
■ウィード To:アフル |
ただ、俺は魔術師の中では割と世間寄りだから気にはしないが、 この会話を学院の連中が聞いていたらこう言うだろうな。 「人の価値観は様々だ。それをどうこう言われたくはない。 "変わっている"なんて言葉は利己的な発言以外の何物でもない。」ってさ。(笑) ま、"変わっている"かはともかく、"頭が硬い"のが多いのは確かだろうな。(^^;) |
■アフル To:ウィード |
へぇ、なんか、"理屈っぽい"な。 |
■ウィード To:アフル |
魔術師なんてそんなもんだぜ。(^^;) |
■おやじ To:ALL |
あああ、いや、別に魔術師が変とかいう話じゃなくてだなぁ……… |
おやじが少し困ったように言う。
■おやじ To:ALL |
魔術師がよく着ているようなローブに似てたってだけでな。別にそういう服が趣味の剣士かもしれんよ。 ただ、正直言って身動きしやすそうな服装じゃなかったんで、あまり身のこなしを必要とするような職ではないと思うんだが……… |
全身ローブで覆っていれば剣は振るえない。弓も撃てない。身動きしづらい服装でもつとまる職業と言えば、魔術師ということなのだろう。
■ノエル To:ALL |
実際会ってみないことにはなにもわからないかもしれないわね・・・ |
■ウィード To:ALL |
全くだ。 "職業"だけでは人を判断する材料にはなり得ないよ。 |
■アトール To:ALL |
姿、格好だけで人を判断するのは良くないぞ。 |
■オジイ To:ALL |
そうですねえ、皆さんそれぞれ事情とかもありますからねえ。 まあ、ゆっくりとイェルクさんを待つことにしますか。 |
―――そして、指定の時間になった―――
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