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「砂漠の花亭〜賭場」 |
ティトルは道中、始終キョロキョロとしていた。
特に土産物屋はオランでは見かけないものばかりで、 少しそちらに気を取られれば、たちまち置いてかれ、迷子になりそうだった。
4人は、繁華街を歩き、料理屋、旅篭屋、土産物屋などなどを 通り過ぎ、どんどん細い道を入って行く。
やがて、あたりが通りがそれらしくなって来た。
小汚い通りの、行き止まりにあるその小屋からは、 外まで喧燥が聞こえてきた。
「賭場」 |
店の中は、キセルだろうか?煙がもうもうとしている。
店の中には所狭しと、テーブルが並べられており、 それぞれのテーブルでは、カードやダイスで人々が興じていた。 そして、それを取り巻く人々。
この”遊び”に生活がかかっている者も少なくない。
■ティトル To:カナル |
カナルさぁん〜ココどこですかぁ… 変わったところですぅ |
■カナル To:ティトル |
ここは、人生の悲哀を嫌と言うほど味わえるところだ。 賽の目一つ、カード一枚で人生が変わる。 そして、なによりも、酒場同様噂話には事欠かないぞ。 |
■カナル To:おおる |
さて、情報収集、情報収集♪ |
早速、テーブルにつく。カナルが選んだのはカードだ。
■ティトル To:カナル |
はぁい〜 ……って、どうやって情報収集するんですかぁ(^^; |
■カナル To:おおる |
その辺に座って、適当に遊びながら話を聞いてみるんだな。 |
■ティトル To:カナル |
ほえ?? ……と、その辺にすわってぇ…(キョロキョロ) 適当に…遊ぶ?! |
言われた通り、手近な所に座る。こちらもカードだ。
■リグ |
ふ〜ん、どんなゲームがあるんだろう? キョロキョロ |
チャ=ザの神官だからと言って、お金に関する事全てに詳しいわけでもない。
リグは普通より疎いぐらいだった。以前の冒険でも、 仲間がカードに興じてたとき、リグは水浴びをしていた。
(GM注:シナリオ#101参照)
■ティトル To:?&カナル |
う〜んと… これ、札で遊ぶ奴ですね〜これなら兄さまに聞いてやり方わかるですぅ カナルさぁん、これで遊んでればいいんですかぁ〜 |
■リグ To:ティトル |
すっご〜い、ティトル姉ちゃん分かるの? ねえねえ、邪魔しないようにするから隣で見ていてもいい? |
■ティトル To:リグ |
いいですよぉ〜(^-^) んとこれと…これで… |
■リグ To:ティトル |
うん、うん♪ |
カードをリグに見せつつ、説明しながらの勝負。
(なんて余裕な態度だろう)
が、3回戦って、勝ち、負け、勝ちとなり、計6ガルの収入を得た。
■ティトル To:相手の人 |
うにゅ?6ガメル…もっちゃってもいいんですか? カードで遊ぶとお金がもらえるんですね〜 |
■ティトル To:リグ |
と、いう風に遊ぶんですよぉ〜(^-^) |
リグを振り返って、にっこり笑う。
その勝負はバティも見ていた。
■リグ To:ティトル、バティ |
ティトル姉ちゃん強いねぇ。 ねえ、バティ兄ちゃん。 |
■ジャン=バッティスタ To:ティトル |
ビギナーズラックってやつだな。 最初の1回は勝てるんだけど、それでハマっちまって 人生終わっちまったヤツを何人も見てきたぜ。 ティトもそうならないように、気をつけろよ(笑) |
■ティトル To:バティさん |
ええ〜っ 人生おしまいなんですかぁ〜(;_;)気を付けるです〜 |
ティトルに負けた客Aは、痩せた老人で、 負けたのに、にこにこしていた。
■客A To:ティトル |
ふぉっふぉっふぉ、可愛いのぉ。 しっかし驚いたわい、おじょーちゃんみたいな子がこんなところに出入りするとは のぉ。 |
■ティトル To:おじいちゃん |
えへへ〜(^^) 今日はここに情報収集に来たんですよぉ〜♪遊んでくれてありがとうございますぅ |
ティトルは自分の村のじいちゃんを思い出し、 テレながら言った。
カナルの方はと言えば・・・
賭場に来て、いつになく楽しそうにしていた。
■カナル To:客B |
さて、一勝負始めようか? |
お相手は、金髪碧眼、ゴージャスな巻き髪、
日に焼けた肌に、露出度の高い布をまとった、 ケバイ化粧の姉さんだ。
■客B To:カナル |
あら、坊やが相手してくれるの? |
カナルを見ると、楽勝出来ると思ったのか、笑みを浮かべた。1回目
■カナル To:客B |
なかなか良いカードが来てるな。 ディラー、いい腕してるよ。最初は、新顔の俺を勝たせよう って腹づもりかい? |
結局、この勝負はカナルの勝ち2回目
■客B To:カナル |
ふふふ、そういつもいつも上手くいかないわよ。 |
■カナル To:客B |
ふう、どうやらそのようだな。 姐さんのその自信たっぷりな表情じゃ、降りた方が身のため だったかもな……。 ほら、大した役じゃなかったよ……っと、姐さんの役も大したこと ないじゃないか。危うくブラフに騙される所だったな。 |
客Bのブラフに騙されることもなく、この勝負もカナルの勝ち。3回目
■カナル To:?? |
おいおい、なんだこりゃ? こらやばいな。 |
■客B To:カナル |
クスッ。油断させようたって、駄目よ。 |
今度こそっ!と思ったが、引き分け。客Bの申し出でもう1勝負することになった。4回目
■カナル To:客B |
さて、これで最後にしようか。 右から順に開いていくとするよ。途中で降りてもいいぜ? |
余裕のカナル。で、結果は・・・またまた客Bの負け、カナルの勝ち。
■客B To:カナル |
クスクスクス。やられたわね〜。 この私がこんな真面目そうな坊やにやられるなんて。 あんたの見かけに騙されちゃった。 どう、暇なら食事でもいかない? 私、良い店知ってんのよ。 |
にこっと笑った。
■カナル To:客B |
お誘いは、非常に嬉しいんだが、今晩は先約があってね。 俺はカナル。カナル=ルシェリだ。以後、よろしく。 また明日も寄らせてもらうつもりなんだ。だから、その時にリターンマッチでも 仕掛けてくれれば朝までつき合わせてもらうさ。 |
■マライア To:カナル |
私の事はマライアと呼んで。 よろしく、カナル。 次は朝まで返さないわよ、ふふ。 |
怪しげな笑み。
■カナル To:マライア |
マライア、この街には長いのかい? それなら、少し聞きたいことがあるんだが。 |
■マライア To:カナル |
生まれはエレミアだけど、ここ来て5年以上経つわね。 |
カードをわきへどけると、キセルをふかし始める。
■カナル To:マライア |
願いの泉って言うのがあるだろう? 最近は立入禁止らしいが。 最近、あの辺りで変わった話は聞かないかな? |
■マライア To:カナル |
変わった話ねぇ・・・ そういや、一ヶ月ぐらい前だったか、 ここの客で、願いの泉の話を聞いてた男がいたわね。 日に焼けた結構、良い感じの男だったわ。 今ごろ怪物に食われてなきゃいいけど、アハハ。 |
■カナル To:マライア |
それともう一つ。 水巫女って、一体何なんだい? |
■マライア To:カナル |
ルーイェンの守り神みたいなもんよ。 ねぇ、つまらないわよ、そんな話。 |
■カナル To:マライア |
そうだな。 面白い勝負をありがとう。酒ぐらい奢らせて貰うよ。 |
マライアの分の酒を注文すると、カナルは席を立った。
マライアは一瞬つまらなさそうな顔をしたが、 酒を一気に飲み干すと、また対戦者を探し始めた。
カナルがマライアから情報収集をしてた頃、 ティトルも頑張っていた。
■ティトル To:その辺の人 |
あのぉ〜 ……この町にある立ち入り禁止の泉って知ってますかぁ〜? |
負けてるっぽい人を探して声をかける。
ティトルが目星を付けたのは、10代後半〜20代前半と思われる若者。
負けて機嫌が悪そうだ。
■客C To:ティトル |
ああ、ちっくしょー。またすっからかんだ。 え、何だって?立入り禁止の泉? 願いの泉の事言ってんのかよ。それがどーしたって? |
■ティトル To:20代くらいのおにいちゃん |
そうそう〜その願いの泉ですぅ いったこと有りますか?なんでもスキュラがばば〜んってでるんですよね〜 あったことあります? |
ティトルの、のほほんとした雰囲気のせいか、 男は少し穏やかになった。
■客C To:ティトル |
行ったこと?ガキの頃にあったかな。 スキュラがばば〜んてのは、何の事だかわかんねーけど、 怪物が出るんで近づくなって言われてるぜ。 |
■ティトル To:客Cさん |
子供のコロ…ってことはその頃は泉にも怪物さんはいなかったんですね〜 いつから行っちゃ駄目になったんですかぁ? |
■客C To:ティトル |
変な事聞くなぁ、あんた。 いつからって・・・5年ぐらい前・・・いや、10年ぐらい前だったか。 そんなの覚えてねーよ。 |
■ティトル To:客Cさん |
えへへ(^^; 実はぁ、その泉に行くんですよぉ〜んで今は情報収集中なんです〜 だって怪物がどうしてそこにいるのか不思議じゃないですか〜(^-^) |
情報収集と聞いて、男は少しずるそうな光を目に宿した。
■客C To:ティトル |
へぇぇ・・・情報収集ときたか。 じゃあ、情報料もらっとくかな。 気持ち、ちょうだいよ。 |
ティトルは、男の言った意味がすぐにはわからず、きょとんとした。
■ティトル To:客Cさん |
うや? あ、そぉかそうですよね〜んじゃぁさっきもらったのでゴメンナサイですけど…はい☆ (袋から6ガメル出してわたす(笑)) じゃぁそのかわりにその泉のお話もう少し教えて下さいね〜(^-^) |
さっきダイスで儲けた全額を渡す。
この後も、
Q1.最近泉にいった事ある人をしらないかどうか
Q2.知ってるならどうだったかきいてるか
Q3.この泉の近所に川とかあったかどうか
等と、色々と聞いてみた。
その結果、以下の事がわかった。
A1.最近でもないが、願いの泉に行きたがっている男がいた。
A2.あれから会ってないので、本当に行ったのかどうかは知らない。
A3.近くの川は、ここから歩いて1日以上かかる。昔の事はよく知らない。
■ティトル To:客Cさん |
ありがとうございます〜いろいろお話してくれて(^-^) 札かてるといいですね〜 んじゃぁ私そろそろいきますね☆ |
同じ頃、バティも負けてるっぽい人を探していた。
■ジャン=バッティスタ To:その辺の人 |
にいさん、負けが込んでるね。 ちっとばかし、お話に付き合ったくれたらタネをあげるんだけどなぁ? |
銀貨5枚ぐらいをちらつかせてみる。
■客D To:ジャン=バッティスタ |
・・・・・・ここらじゃ見ねぇ顔だな。 俺に話ってなんだよ。 ここで出来る話か? |
バティが話し掛けた相手は、30代後半の人相の悪い男。
胡散臭そうにバティを見ている。
バティが手招きし、男が席を立った。 2人は暗がりの方で何やらコソコソ話し合い始める。
しばらくして・・・店には3人を探すティトルの姿があった。
■ティトル To:バティさん他 |
情報収集終わりましたよぉ〜 あんまり遅くなっちゃうと、イスカさん達帰ってきてるといけないんで帰りましょう〜 …あれ?あれ? |
人込みの中、3人を見つけられずにキョロキョロしてしまう。
■ティトル To:カナル氏 |
ああっ!カナルさん発見ですぅ〜 カ〜ナ〜ルさぁん〜〜(おもっきり手を振る(笑)) カナルさんっもうそろそろ帰らないと、イスカさん達きっと帰ってきてますよぉ〜 あ…とバティさんとリグちゃん…は…… (キョロキョロ) あ、いたです〜☆バティ〜さぁぁん♪ |
バティの姿を発見すると、小犬のように駆け寄る。
■ティトル To:バティさん |
バティさん☆ 情報収集はおしまいになりました??そろそろ帰りましょぉ〜(^-^) |
■ジャン=バッティスタ To:ティトル |
おう、生きていたか、ティト…… てっきりどこかに売り飛ばされてしまったかと思ったよ…… ティトはかわいいからな〜 |
(暗がりからコソコソ出てきて言うことが怪しい・・・。)
■ティトル To:バティさん |
へ?…。 …………。 ……………っ…(かぁ〜<顔が真っ赤になる(^^;) あ、ああっ!そ、そうだっ!! かっ、カナ…、かナるっ…さん達があっちで待ってますぅ〜 |
顔を真っ赤にし、くるりと振りかえると、ギクシャクした足取りで カナル達の方へ歩いて行く。
■ティトル (独り言) |
うやぁ〜(^^; な、なんだか照れるですぅ〜〜 |
■リグ To:ティトル、バティ |
やっほ〜、ティトル姉ちゃん、バティ兄ちゃん。 ・・・・ん? ティトル姉ちゃん大丈夫、足元ふらついてるよ。 |
■ティトル To:リグ |
あ…あ〜。リグちゃん〜 だぁ…だ、ダイジョブ、ですぅ(^-^;) カナルさんはあっちですかねぇ〜? さ、い、いきましょぉ〜 |
平静を装うが、やっぱりふらふらしている。
全員合流すると、砂漠の花亭への帰路についた。
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