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「砂漠の花亭・食堂」 |
・タヒーナ(2ガメル) (ゴマをペースト状にしたもの) ・ターメイヤ(1ガメル) (そら豆をすり潰して揚げた野菜コロッケ) ・ワラカ・アイナブ(7ガメル) (ブドウの葉で挽肉、米などの具を包み、スープで煮込んだ料理) ・鶏のグリル(3ガメル) ・鳩のグリル(4ガメル) ・シシカバブ(5ガメル) (羊肉を串にさして焼いた料理) ・コフタカバブ(4ガメル) (挽肉を串にさして焼いた料理) ・シャクシューカ(6ガメル) (トマトソースと挽肉、卵を入れてオーブンで焼いた料理) |
・赤ワイン(2ガメル) ・ロゼワイン(2ガメル) ・エール(1ガメル) ・水(1ガメル) ・紅茶(1ガメル) ・コーヒー(1ガメル) ・ハイビスカスの茶(2ガメル) ・ジュース(2ガメル) (オレンジ、ブドウ、マンゴ) |
メニューを見ると、それぞれ以下のものを注文した。
ロッド:
ワラカ・アイナブ、ハイビスカスの茶(計9ガメル)
ティトル:
ワラカ・アイナブ、鶏のグリル、シシカバブ、シャクシューカ、 オレンジジュース、マンゴジュース(計25ガメル)
カナル:
ワラカ・アイナブ、シシカバブ、エール(計13ガメル)
バティ:
シシカバブ、水(計6ガメル)
リグ:
ワラカ・アイナブ、シシカバブ、コフタカバブ、シャクシューカ、ハイビスカスの茶 (計:24ガメル)
注文してしばらく待つと、次から次へと料理が運ばれてくる。
テーブルに乗り切らないほどだ。
一向は一番広いテーブルに移された。
食堂全体が、刺激的な―――食欲をそそるような香辛料の匂いにつつまれる。
■ティトル To:ロッド |
もきゅもきゅ… ん、んんん……ごっきゅん☆ そうそうロッドさんちのお話聞かせて下さぁい(^-^) お父さんが魔法使いなんですよね〜すごいですぅ ……やっぱりロッドさんみたく奇麗な人なんですかぁ? |
ロッドはあやうくお茶をこぼしそうになった。
■ロッド To:ティトル |
父を、”奇麗”と形容する人はいなかったと思うよ。 |
苦笑しながら答える。
■ティトル To:ロッド |
あ……(^^; そうですよね〜お父さんなんだから奇麗ってゆうのは変ですね〜てへへ あ…っと、私の兄さまもすごい人なんですよぉ〜 優しくてとっても強いんですぅ ロッドさんは兄さまとかいないんですか? そういえばお母さんは?きっとすっごく奇麗なんでしょうね〜(うっとり) |
■ロッド To:ティトル |
母か・・・。 私によく似ていたそうだよ。 銀色の髪で蒼い瞳をしていたが・・・。 |
また、無意識に胸元のペンダントを握りしめる。
■ティトル To:ロッド |
もういらっしゃらないんですね… ゴメンナサイですぅ…へんな事……。 しゅん…。 |
■ロッド To:ティトル |
・・・死んだ訳じゃないんだ。 私はずっと母を探してる。 |
■ティトル To:ロッド |
あ…(^^; すいません〜勘違いですね〜 お母さん探してるんですね、ガンバって探して見つかるといいですよね〜 |
ロッド何も言い返さず。
ちょっと間があって・・・
■ティトル To:ロッド |
ロッドさんって、オランの人なんですよね〜 なんのお仕事してるんですか? |
カップをテーブルに置いて、じっとティトルを見る。
そして、ぽつりと・・・
■ロッド To:ティトル |
吸血鬼殺し。 |
■ティトル To:ロッド |
はえっ?! |
今度はティトルがびっくりする番だった。
あやうく食べてたものを吹き出しそうになる。
■カナル To:ロッド |
吸血鬼殺しとは、なかなか面白い趣味ですね。 アンデットに興味を持たれるのは、やはりお父上の 影響ですか? |
■ロッド To:カナル |
父の? ―――私は、父の事を話したかな、カナル? |
少しいぶかしむ感じでカナルを見つめる。
■カナル To:ロッド |
いえ、高名な死霊魔術師、ムーン殿のことを思い出しましてね。 もしやとは思いましたが、やはりそうでしたか。 |
■ロッド To:カナル |
そう・・・。 君は知ってたんだね・・・。 |
寂しそうな声で、つぶやく。
カナルはだいぶ前からD=ムーンの名前を思い出していた。
前に、賢者の塔の図書室でその名前を見たことがあるのだ。 それは死霊魔術に関する書物だった。
■カナル To:ロッド |
お名前ぐらいは……。 |
■ロッド To:カナル |
私が吸血鬼殺しになった、直接の原因は母だが、 ・・・・・・元凶は、父の・・・と言うより、父の家系の問題だよ。 |
■カナル To:ロッド |
ムーン家の血、ですか? ふむ、聞かせていただいてもよろしいでしょうか? |
ロッドは本当は話すのが嫌な様子だった。
それも無理からぬ事だろう、ここは宿の食堂で、客は彼等だけではない。
だが、もうすぐ旅も終わることと思い、話すことにしたようだ。
■ロッド To:カナル |
・・・今更、隠しても仕方ない・・か。 いいだろう、これが私の事を語る最後の機会になるかもしれないしね。 君も知ってたように私の家系は代々死霊魔術師でね。 父も祖父も曾祖父も、高名な死霊魔術師だ。 そして私も―――そうなる筈だった。 ”あの事”がなければね・・・。 |
ちょっと間を置き、続ける。
■ロッド To:カナル |
・・・君なら聞いたことがあるかもしれないな。 Dで始まるノーライフキングの事を。 ・・・・・私の家系では、成人するとミドルネームにDを名乗る事になってい る。 これが何を意味するかわかるか? |
■カナル To:ロッド |
……『生命なきものの王』とは剣呑な。 しかし、ムーン家の血が、そこへ繋がる、そう仰りたいのですか? |
ロッドは静かにうなずく。
■ロッド To:カナル |
そういう事だ。 始祖はノーライフキングに転生している。 今でもどこかに生きて、この世の研究をしているのだろう。 しかし・・・化け物と化した代償は大きい。 飢えを乾かす為か、孤独を癒す為か・・・時に仲間を求める。 私の母はその犠牲になったのだ。 |
■カナル To:ロッド |
……なるほど。 それで、吸血鬼狩りを……。 あの杖は、そのために必要な物なのですか? |
■ロッド To:カナル |
父の杖がどういうものかは知らないな。 私の父は私が死霊魔術師になる事を拒んだときに、 何も言わず認めてくれた。 ・・・私も父の研究に口を出すつもりはないんだよ。 |
■カナル To:ロッド |
……なるほど。 そういえば、あの杖はお父上が必要としておられたのでしたね……。 |
食事も終わり、話も一段落すると、カナルが席を立った。
■カナル To:おおる |
さて、それじゃ、俺も少し情報収集に行って来よう。 |
■ティトル To:カナル&バティ&ロッド |
うにゅ? カナルさんどこに行くんですかぁ? あ、サラちゃん達が帰ってくるまでおさんぽですね〜 お腹もいっぱいになったし、私もついてくですぅ バティさん達も行きますよね〜(^-^) |
■カナル To:ティトル |
……別に構わないが……。 まあ、何事とも社会経験だしな。 |
■ティトル To:カナル |
待ってくださいね〜準備しますぅ〜 ね、ね、皆もいきましょう〜(^-^) |
バティが一緒に行くので、ティトル大喜び?
さらに周りを誘う。
■リグ To:ティトル&カナル |
うん、せっかく来たのに宿で寝てたらつまんないもんねぇ。 面白そうだから、わたしもついて行くよ。 |
■ジャン=バッティスタ To:ティトル |
それじゃ出かけるとするか。 |
バティは本来であればパーティ唯一のシーフとして、盗賊ギルドに出向くところだが、 知らない町を1人で歩くより、ティトルに付いて行く方を選んだようだ。
■ロッド To:皆 |
ごゆっくり。 私はどこへも出かけず、皆の帰りを待つ事にするよ。 |
どこか、皮肉にも聞こえる物言いだが、これが彼の常だ。
カナル、ティトル、リグ、バティの4人は、賭場を探しに出かけて行った。
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