前ページへ | #24目次ページへ | 次ページへ |
「ルーイェン」 |
時刻はまだ明け方である。
まだ通りを行き交う人は少ないが、鶏が甲高い声で朝の訪れを知らせていた。
■ロッド To:皆 |
ようやく着いた。 サラはまた誰かに憑依させてもらえ、そのままじゃ街には入れないからな。 |
ロッドは街の入り口で荷物を降ろすと、中から1枚の羊皮紙を取り出した。
■ロッド To:イスカ |
これはルーイェンの地図だ。サラに描かせた。 私はほぼ覚えたので、これは貴方が持つといい。 さ、ここから先はあなたがたに従おう。 |
ロッドは地図をイスカに手渡すと、リーダーとしての決断を促した。
■イスカ To:ロッド |
わかりました。さて、と・・ (地図をみんなに見せる)なるほど、泉はこちら側にあるのか。 それから・・ |
■スレイ To:サラ |
あれ、この私有地って? |
■カナル To:サラ |
この広い私有地というのは何だ? 市街地からは離れているが、この水の祠とか言う物の周り……。 全てある個人の持ち物、とか言うんじゃないだろうな? |
■サラ To:カナル |
え、どれどれ? ああ、これね。ウェルザー家、マイローゼン家、クラームス家の土地だよ。 水の祠を管理してるのが、水の巫女で、水の巫女はこの3家によって決められるの。 水の祠のおかげでルーイェンは水に困らないんだって。 あれ・・・?質問ってなんだっけ?これで良い? |
■カナル To:スレイ |
……水巫女、水巫女……ルーイェンの水巫女だって? スレイ、確か前の冒険で……。 |
(GM注:シナリオ#12参照)
■ティトル To:カナル |
うや? 前の…って カナルさん達何か知ってるんですかぁ |
■スレイ To:カナル |
前の冒険? ・・・・・・・・・・・・・あぁ!ルーイェンの水の巫女!! って、何でカナルが知ってるんですか?(^^; |
■カナル To:スレイ |
まあ、色々とな。 |
しれっとした顔で言う。聞き耳でも立てていたのか?
■スレイ |
はぁ(^^; さすがカナル・・・ |
それ以上深くはつっこまず、 気を取り直すとティトルに説明し始めた。
■スレイ To:ティトル |
前回の依頼のときに、サイラスでリュイ達と一緒に泊まったでしょう? その時せがんだリュイ達の冒険談の中に、ルーイェンの水の巫女についての話があったんで す。 でも詳しくは聞いていないので、どんな話かわからないんですけどね(^^: いや〜、ルーイェンと聞いたとき何か聞き覚えがあったんですけど、これではっきりしまし た(^^) |
■サラ To:みんな |
よく話が見えないけど、ルーイェンも水の巫女も有名なのね♪ なんだか嬉しいなぁ(^^) |
幸せな勘違いをするサラ
■イスカ To:スレイ |
ああ、そういえばそんな話もあったっけね。 結局どんな冒険談だったんだろう? |
■スレイ To:イスカ |
うーん、どんな話だったんでしょうね? 結局、あの時はパーティ結成の話しか聞いていませんでしたから。 他にも、いろいろ面白そうな話はありましたよね(^^ |
■ティトル To:スレイ |
ほぇ〜、リュイさん達っていろいろ冒険してるんですね〜 さすがですぅ〜 オランに帰って会ったらいろいろお話したいですね〜(^-^) |
スレイも頷き返す。
■カナル To:スレイ |
こうなるのだったら、もっとしっかり話を聞いておくべきだったな(苦笑) しかし、リュイ達は、その仕事を失敗していたと思うか? もしそうなら、ここであいつらの名前は出さない方が良いかもしれないな。 |
■スレイ To:カナル |
いや、大丈夫だと思いますよ。 リュイのことですから、失敗した仕事の話はしようとしませんよ(笑) |
■カナル To:おおる |
さて、どうしようか……。 そう悠長にしているのもどうかとは思うが、夜通し歩いてきて 疲れもあるし、やはり、休息が必要かな? |
■スレイ To:ALL |
そうですね。何をするにしても、体調は万全にしておきたいですよね。 じっくり寝ることにしましょうよ。 |
■イスカ To:ALL |
よし、それじゃ、宿に向かおう。 とはいっても、夜中にこそこそとルーイェンの街をうろつくのは 望ましくない。昼から仕事にかかるから、そのつもりでね。 |
「砂漠の花亭」 |
一向は、サラの案内で歓楽街の一角にある、旅篭屋に泊まった。
名を”砂漠の花亭”と言う。名前の由来になったと思われる石――― 赤く花のような形をしている―――が、店内を飾っている。
部屋を3部屋とり、カナル、スレイ、バティで1室、 イスカ、ティトル、リグで1室、ロッド、サラで1室使った。
と、言ってもサラは部屋に入る直前まで憑依してたので、店の人間は 全部で7人だと思っただろうが。
「砂漠の花亭・個室」 |
昼まで寝ると、一向はロッドの部屋に集まった。
■カナル To:おおる |
少し寝たり無いな……。 依頼その物は、スキュラ退治だ。今すぐにその願いの泉に 行っても構わないと思うんだが、どうだ? |
■サラ To:カナル |
あ・・・その前に・・・ 私、ちょっとその・・・家見てきてもいい? も、もしかして心配して店休んでたりしたら悪いからさーっ、 あんたの娘は怪物に殺られたって教えてやろうかと思ってさーっ! |
■カナル To:サラ |
そのセリフを、誰に言わせるつもりだ? それとも、俺達の体を借りるんじゃなく、直接幽霊の姿で 話しかけるつもりか? |
幽霊の姿と聞いて、サラははっとする。
■サラ To:みんな |
お願い・・・誰か体貸して。 |
■カナル To:サラ |
……いきなり店に現れた見ず知らずの旅の冒険者に、 『私はあなたの娘で、スキュラに殺されました』 なんて言わせるつもりか? |
■サラ To:カナル |
バカ!そんな言い方しないわよっっ! だって、しょうがないじゃない。私の姿いきなり見せる方が驚くよ・・・。 |
ここまでじっと2人のやり取りを聞いていた、ロッドが口を開く。
■ロッド |
対峙するのが怖いんだろう。 他人の振りを装って、様子を見てきたい――― こんな所が本音じゃないか? |
■スレイ To:サラ、ALL |
わたしが貸してあげますよ、サラ。 カナルもロッドさんも、そのぐらいなら時間を割いていいでしょう? |
■サラ To:スレイ |
ありがとう。 やっぱ、あなたって良い人だわ。 |
サラはスレイに憑依する事で話はまとまった。
■ロッド To:スレイ |
ここでの時間配分は君たちにまかせるよ。 私は最終的に杖が取り戻せればそれで良いのだから・・・。 |
■スレイ To:ロッド、イスカ |
ありがとうございます、ロッドさん(^^) そうそう、何かあると大変なのでイスカもついて来てくれませんか? |
■イスカ To:スレイ |
では、私がスレイとサラの護衛につけばいいのかな。 みんなは一緒に行かないの? 手分けして、聞き込みでもする? |
■ティトル To:イスカ |
…うにゅ…いってらっしゃいですぅ…… 私寝起きなんで、残ってますぅ(^^; 聞き込み…って何か聞くことあるんですかぁ? |
寝起きで少しぼ〜っとした頭で聞いてみる。
■スレイ To:ALL |
あぁ、そうだ。スキュラについての情報とかは集めないでいいのですか? 何か特別な習性とかあるかもしれませんし、泉に近づいただけで現れてくれると も限らないでしょう? |
■ティトル To:スレイ&カナル |
スキュラさんの習性ですかぁ? カナルさぁん、何かあるんですかね〜? |
■カナル To:ティトル |
どんなことが知りたいんだ? 俺の知る限りなら、教えてやるぞ。 |
■ティトル To:カナル |
うう〜ん(--;) スキュラさんの習性全部!! |
ドきっぱりと言ってのけた。
スレイも耳で頷いた。
■カナル To:ティトル |
……(--;; ぜ、全部か……。 |
この後、カナルは皆を待たせてることに気を遣いつつ、 早口でスキュラについて、知ってる事全てをティトルに教えた。
が、ねぼけた頭でティトルがどこまで理解したかは定かではない。
■カナル To:ロッド |
今回のスキュラ退治のことは、秘密にしておく必要が
あるのですか? 必要がないのなら、街のはずれで大立ち回りを演じるの ですから、一言町長に断っておきたいのですが。 |
■ロッド To:カナル |
別に秘密にしとかなくとも構わないよ。 ただ、言う必要もないかと思っていたのだが・・・ 正直、私はこういう事にはうといので、おまかせしよう。 |
■ティトル (独り言) |
はやぁ〜 さすがはカナルさんですぅ…。立ち入り禁止のところにいくのにもちゃぁんと お断りするんですね〜 でも…町長さんに怒られそうですぅ |
■カナル To:ティトル |
後で文句を言われるのは嫌だからな。 だから、依頼主にお伺いを立てているのさ。 |
■カナル To:ロッド |
立入禁止の所にずかずか入り込んでスキュラを叩き斬る。 街にとっては喜ばしいことだと思ってくれるでしょうか? ……サラに聞いてみた方が良いかもしれませんね。 |
カナルはロッドに話し掛けたのだが、チャンスとばかりに サラが返事をする。
■サラ To:カナル |
これまでにも何回か、旅の冒険者が怪物を倒そうとした事はあるみたい。 でも、怪物がいなくなったって聞かなかったから、倒されたのは冒険者なんだ ろね(^^;。 現に私、やられちゃったし・・・。 立入り禁止ってのはねぇ、”そこでどんな目に逢っても知らないよ” って言ってるだけなんだと思うな、ずるいよね。 怪物がいなくなればみんな喜ぶよ、街が頼んだわけじゃないから報酬とかは出 さないだろうけどね・・・砂漠の民はケチだから。 |
■スレイ To:ALL |
まぁ、問題はないってことですね(^^) |
■イスカ To:スレイ、サラ |
では、そちらは任せるとして。そろそろ出かけようか。 |
■イスカ To:ロッド |
ロッドはどうします? |
■ロッド To:イスカ |
あなたがいれば、大丈夫でしょう(微笑)? ―――正直、昼は苦手なんですよ。 基本的に私は虚弱体質なんだ。 ここで君たちの帰りを待ってるとするよ。 |
虚弱体質うんぬんは、ロッドの冗談らしかったが、 その容貌では冗談になってなかった。
■スレイ To:イスカ、サラ |
それじゃ行きましょうか。 案内お願いしますね、サラ。さぁ、どうぞ(^^) |
■サラ To:スレイ |
う、うん。 何度もごめんね。 |
この旅、何回目だろう?サラはスレイに憑依した。
■スレイ(サラ憑依中) To:イスカ |
じゃ、私についてきてね。 あ・・・違った。女言葉じゃまずいよね 私についてきて下さい、イスカ。 外は暑いので、日差しに注意して・・・ね。 |
■イスカ To:スレイ(サラ憑依中) |
ふふっ、うまいうまい。慣れたものだね。 それで時々鼻歌でも歌ってみせれば、ますます本物らしくなるよ。 |
多少、ぎこちないが、スレイになりきって(?)イスカと部屋を出て行った。
■ティトル To:ロッド |
う〜ん、サラさんいっちゃいましたね〜 すぐ戻ってくるですかねぇ〜 うずうず…… そだ☆ロッドさぁん、おじいさんの話聞かせて下さい お腹も減っちゃったし…サラさん達待ちながら、ご飯にするです〜 |
■ロッド To:ティトル |
取りあえず、下に降りようか。 夜まで時間はたっぷりあるからね。私のつまらない話でよければ 聞かせてあげるよ。 |
笑顔で応えるロッド。
■ティトル To:ロッド |
そうですね〜 ここは何がおいしいんでしょぉ(^-^) ロッドさんは何が好きなんですかぁ? |
■ロッド To:ティトル |
香辛料の効いた食べ物が多かったな。 下に行けばわかるよ(笑)。 もっとも私は、臭いのきついのは好きじゃないけどね。 |
■ロッド To:部屋に残ってるほかの人 |
君たちはどうする? |
結局、部屋に残っていてもしょうがないし、お腹もすいていたので 全員食堂に行くことにした。
階段を降りながら、ロッドはある事に気づいて、小さく笑った。
■ロッド To:ティトル |
・・・そういえば、サラの家は料理屋だったな。 はは、着いていけば話は早かったかもしれないね。 |
■ティトル To:ロッド |
あ…(^^; そおいえばそうだったんですよね〜忘れてましたぁ |
前ページへ | #24目次ページへ | 次ページへ |