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「銀の網亭」テーブル |
おやじが2階へあがっていって、数分すると、 1人の男を連れて降りてきた。
パーティが(再び)腰掛けているテーブルに案内する。
男の容姿は・・・なるほど、おやじが言った通りである。 背丈は高いと言うほどではないが、すらっとしていて、白いブラウスに 黒のパンツを身につけている。 艶やかな黒髪は結ぶことなく、長く腰までたらし、陶器のように白い肌は 女のようである。ただ、両の目が赤いのが少し気になる。 それさえなければ、文句無しの美人なのに・・・。
■おやじ To:みんな |
こちらが依頼人のロッド=D=ムーンさんだ。 俺はカウンターにいるから、何かあったら呼んでくれ。 じゃ、後はまかせたよ。 |
おやじは、引き合わせると、さっさとカウンターに戻っていった。
それを見送ると、男が口を開いた。
■ロッド=D=ムーン To:冒険者達 |
ロッド=D=ムーンです。 ご主人から、君たちが私の依頼を受ける者だと聞きました。 |
カナルはすばやくイスカに目配せをした。 ロッドが人間かどうかを目で問うたつもりだ。
イスカは、かすかに首を横に振る。特におかしな気配は感じなかったようだ。
■ティトル To:ロッド |
こんにちはです〜(^^) ………なんか絵に出てきそうな人ですぅ〜 |
■ロッド To:ティトル |
こんにちわ、可愛らしいお嬢さん(微笑み)。 |
■ティトル To:ロッド |
……あっ、 …はいです〜(^-^;) (奇麗なんで見とれてたらしい(笑)) ……可愛らしいっていわれちゃってです〜へへっ(テレテレ…) |
■ティトル To:バティ |
バティさぁん……なんか…奇麗な人ですねぇ…… イスカさんと並んだらかっこ良さそうです〜 |
ティトルは「イイヒトっぽい美形なお兄さん」という認識で落ち着いた模様。
■ジャン=バッティスタ To:ティトル |
魔法使いだからな……、魔法で綺麗な顔にしているのかもしれないぞ(笑) きっと本当は100歳過ぎたシワシワの爺ちゃんかもよ。 |
スレイの耳がピクピクと反応する。
■ティトル To:バティさん |
そう言えば…カナルさんのししょ〜さんもそうでしたね… そっか……じゃぁカナルさんもずーーっとああなんですかぁ〜 (ふむふむ…とひとり納得) |
スレイの耳がまたまた反応。そしてティトルの横で同じように納得してしまう。
■リグ To:ロッド |
はじめましてリグテヴィ・ムーンライトです。 リグって呼んでくださいね。 |
■ロッド=D=ムーン To:リグ |
よろしく、リグ。 可愛い名前ですね、貴方にぴったりだ(微笑み)。 私の事はロッドと呼んで下さい。 |
愛想よく返事をする。よく澄んだきれいな声だ。
■リグ To:ロッド |
そんなふうに名前のこと誉められるとこそばゆいな。 でも、ありがとう、ロッドさん。 |
■イスカ To:ロッド |
私はイスカ・テネシア。よろしくお見知り置きを。 |
マントの裾を持ち、優美なお辞儀をしてみせる。
ちょっと対抗意識を燃やしているのかもしれない。
■ロッド To:イスカ |
お美しい方、こちらこそよろしく(微笑)。 失礼ですが、あなたはハーフエルフのようですね? 気分を害されたら申し訳ないですが、 私はあなたに出会えて嬉しく思ってます。 そのうちゆっくり会話する機会が持てればいいですね。 |
イスカにだけ反応が違うような?・・・これも対抗意識だろうか?
■カナル To:ロッド=D=ムーン |
私はカナル=ルシェリともうします。 依頼を引き受ける前に、少し話を伺いたいのですが、よろしいでしょうか? |
■ロッド=D=ムーン To:カナル=ルシェリ |
どうぞ。 |
ここで、カナルが席を勧め、ロッドがテーブルについた。
■カナル To:ロッド=D=ムーン |
私達はオランの人間なので、ルーイェンの事を余り詳しく知りません。 ですから、今回の件につきまして、ロッドさんより詳しく教えて いただけませんでしょうか? それから、分からない所などを質問したいのですが。 |
■ロッド=D=ムーン To:冒険者達 |
ロッドで結構ですよ。 依頼はしごく単純なものです。 怪物退治ですよ。よくある話でしょう?(微笑み) 何が分からないか、そちらから質問してくれますか? 私から話せる事は今の時点ではあまり多くないと思いますから。 答えられる質問には答えていきましょう。 |
■カナル To: |
なるほど(にこやかな笑み) それでは、まずお聞きしたいのですが、「この依頼はルーイェンの街からの 依頼で、ロッドさんはそのメッセンジャーである」と理解してよろしいのですか? |
すでに、おやじから聞いて知ってる事を、聞いてみる。
(カナルは慎重に相手を見定める性格・・・)
■ロッド To:カナル |
いえ、これは個人的なものです。 ・・・これは話しても構わないでしょう。 本来の依頼主は私の父です。私は父の頼みで動いているわけで、 ルーイェンの街とは何の関わりもありません。 スキュラを退治しても、街から報酬が出ると言うことは聞いてませんね。 |
■ティトル(独り言) |
…偉いんですねぇ…… |
■スレイ To:ロッド |
へぇ、個人的にですか・・・。 こんな事を聞くのは失礼かもしれませんけど、何故スキュラを退治するんですか? ・・・もしかして、そのスキュラに積もり積もった恨みがあるとかっ!? |
ロッドは視線をカナルからスレイに移し、少し声を低くした。
■ロッド To:スレイ |
恨み・・・も、ある。 私がと言うわけではないですがね。 依頼を受けて下さるなら、スキュラを恨んでる者に逢わせる事が出来ます。 |
■スレイ To:ロッド |
あ、そうなんですか・・・・。なるほど |
■リグ To:ロッド |
スキュラはいつ頃発見されたの? それに恨んでいる人がいるくらいだから被害者でたってことなのかな? |
■ロッド To:リグ |
いつ頃からいたものか・・・私は詳しく知りませんが、 被害者は出ています。 立入禁止区域に指定されているぐらいですからね。 |
■カナル To: |
なるほど。 失礼ですが、スキュラを退治することで、何かメリットがあるからこそ、 我々にそれを依頼されるわけですよね? 4,800ガメルという金を払ってまで何故? |
■ジャン=バッティスタ To:ロッド |
それだけ金出すんならルーイェンとやらでも冒険者はつかまるだろうに… 被害者もでてるんだろ? 普通、そういうのは急ぎなんじゃねぇの? こっからルーイェンとやらまで10日くらいかかるって話じゃねぇか。 |
■ティトル To:ロッド |
そうですよね〜あ、でも10日もかけてここまで来たなんて 大変だったんじゃないですか〜?きっとルーイェンだと人が集まらなかったんですね〜 ご苦労様です〜 |
ロッドが返事をするよりも早く、矢継ぎ早に質問が繰り出される。
ここでカナルはロッドがまだ飲み物を頼んでないことに気づき、おやじを呼んだ。
■カナル To:おやじ |
おやじさん、もう一杯バーボンを貰えるかな? ロッドさんも、何か飲み物はいかがです? |
■ロッド To:カナルさん、ご主人 |
では私は赤ワインを。 バーボンは私に払わせてください。お近付きのしるしに(にっこり) 他のかたがたも、何か頼まれますか? |
一同を眺める。
■カナル To:ロッド |
では、有り難くいただきます。 |
■スレイ To:ロッド |
ありがとうございます。なら、ミルクで(^^) |
■リグ To:ロッド |
ありがとう、ロッドさん。 じゃあ、果実酒をもらおうかな。 |
■イスカ To:ロッド |
いや、私はこれで結構。 (と、白ワインのグラスを掲げる) 「銀の網亭」のワイン倉には、なかなか良いものがありますよ。 |
■ロッド To:イスカ |
そうですか、 今度是非あなたのお勧めを教えて下さい。 たまには白も飲んでみましょう。 |
ロッドは赤ワインの色と香りを楽しんだ後、一口含み、舌の上を転がすようにして、 味を確かめ、ゆっくりと飲み込んだ。
赤ワインで喉を潤すと、ロッドは質問に答えていった。
■ロッド To:ティトル |
私はルーイェンは1度訪れただけですから。 よく知らない土地で人を集めるよりは、ここオランでと思いまして。 |
■ティトル To:ロッド |
あれ?それじゃぁ… (と、考えてみる…) |
■カナル To:ロッド |
つまり、ロッドさんはオランの方なのですね。 それが何故またルーイェンまで? |
ティトルが考えてるうちに、カナルが質問をした。
■ロッド To:カナル |
まぁ、色々ありましてね。 |
しかし、その質問はさらっとかわされた。
続けて、さっきの質問に答えていく。
■ロッド To:ジャン=バッティスタ |
確かに大金をつめば、一応は集まるでしょうが、あの町には
冒険者らしい冒険者がいるかどうかも疑わしいですね。 一応、自警団もあるようですが、形だけで機能してないようでしたし。 立入禁止区域に近づく方が悪いと言う考えなのかもしれません。 |
■ロッド To:カナル |
(面白そうに微笑んで) メリットと言うよりはですね、他の者に怪物を退治されるのが困るんですよ。 これ以上は、依頼をお受けしてもらえないと、話せないんですけどね。 |
■カナル To:ロッド |
ふむ、目的は、怪物退治だけではない、というところですかね。 依頼を受けたならば、全て話していただける、そう考えてよろしいの ですかな? こういう仕事は、なによりも、信頼関係という物が大切ですから。 |
■ロッド To:カナル |
私の目的は、怪物退治の他にありますが、 あなたがたに頼みたいのは怪物退治です。 スキュラを退治していただければ4800ガメル支払いましょう。 実は他にも頼みたい事があることにはありますが、もちろんそれを受けていた だくかはあなたがたの自由ですし、別途料金も払います。 依頼を受けていただけたら、全て話しましょう。 |
ここでパーティは依頼を受けるかどうかの相談をする。
■リグ To:カナル |
スキュラのことで被害者が出てるなら放ってもおけないし。 わたしは引きうけてもいいと思うけど。 イスカ姉ちゃんどうする? |
■イスカ To:All |
うん、ここまで話を聞いたら、もう乗りかかった船だ。
みんなもいいかな? |
と言って、皆の顔を見渡すが、否定の意思は見受けられない。
■スレイ To:ロッド |
がんばりますよ、ロッドさん。ご期待にそえると思いますよ。 |
■ティトル To:ロッド |
皆、賛成みたいですね〜、私もその依頼受けます(^-^) スキュラはきっと皆で何とかしますね☆ |
自信満々に言う。ティトルが言うと本当に頼もしく聞こえる。
■ジャン=バッティスタ To:ティトル |
ティトが行くんなら、ついていくしかねぇだろう…… |
■カナル To:ロッド |
私も、依頼を受けることに異存はありません。 ロッドさん、少々細かい話になりますが、報酬の中に、道中の 食費や必要経費等は含まれているのでしょうか? |
■ロッド To:冒険者達 |
受けてくれますか。 ありがとう、そしてよろしく(微笑み)。 3週間分の保存食は私用意しましょう。 その他の必要経費は、そちらでもって下さい。 |
■ティトル To:ロッド |
そう言えばロッドさんのお家って商人さんか何かなんですか? 個人的に依頼って…お金持ちって事ですよね〜 |
■ロッド To:ティトル |
何のことはない、先祖が遺してくれた財産ですよ。 興味がありますか? |
ティトルの質問がおかしかったのか、楽しそうに笑う。
■ティトル To:ロッド |
御先祖さまですか〜、きっとすごい人だったんですね〜 財産があるなんて…。 後で御先祖さまの話、聞かせてください〜(^-^)にっこし |
にっこり笑う。目は興味津々と言った感じだ。
(ティトルの村では財産なんてものはほとんどないらしい)
■ロッド To:ティトル |
ええ、いいですよ、後でゆっくり・・・ね。(微笑み) |
■ティトル To:ロッド |
はぁい(^-^)後で、皆で聞きに行きますね〜(にっこし) |
スレイが横でうなづく。
”皆で”とわざわざ言うところが、またロッドの笑いを誘った。
■ティトル To:ロッド |
ということで〜詳しい話って、ここで教えてくれるんですか? それとも、ロッドさんのお家に行けばいいんですかぁ? |
ロッドへ期待の眼差しを向ける。
■ロッド To:冒険者達 |
詳しい話はここではしにくいので、私の部屋へ来ていただけませんか? この宿の二階に部屋をとってあります。 |
■イスカ To:ロッド |
わかりました。では、うかがうとしましょう。 |
カナルが頷き、みなも異存はないようだ。
みな、席を立った。
「銀の網亭」テーブル〜部屋 |
話が一段落すると、スレイはさっきから聞きたかった事を 聞いてみる事にした。
■スレイ To:ロッド |
ところで、ロッドさん。 眼が赤いですけど、大丈夫ですか? |
ロッドは、一瞬動きを止めて、スレイを振り返った。
■ロッド To:スレイ |
これはね・・・ ええ、大丈夫ですよ。生まれつきですから。 私はアルビノなのですよ。 |
■スレイ To:ロッド |
はぁ、だからですか・・・ |
再び歩き始める。
■ロッド To:スレイ |
この黒髪は、染め粉で染めたものです。 ただでさえ赤目で目立つ上に、本来の乳白色の髪ではますます目立ってしまう のでね。 |
■スレイ To:ロッド |
う〜ん、大変なんですね・・・。でも、綺麗に染まってますね。元が良いのかな・・・? |
何と言っていいか困るスレイ。
ロッドはかすかに微笑んだだけだった。
■カナル To:ロッド |
そういえば、私達がスキュラを退治している間、ロッドさんは どうされているのでしょう? |
■ロッド To:カナル |
側で見てますよ(笑)。 邪魔でなければね。 |
ロッドが階段を先に上る。今度は振り返らずに答えた。
■カナル To:ロッド |
失礼ですがロッドさんは、なにか剣なり魔法なりはお使いになりますか? それによっては、スキュラと闘う際の行動が変わる可能性もありますから。 依頼は「スキュラ退治」のみで、その時の「ロッドさんの護衛」は含まれて いませんからね。 |
■ロッド To:カナル |
・・・剣を少々。 私の護衛は考えなくて結構ですよ。 |
階段を上りきると、振り替えって、にっこり笑って答えた。
■ロッド To:カナル |
私からも1つ。
部屋へ入ってからで良いですから、 あなたがたが各々何を得意としているのかも お聞かせ下さい。 まだ、名前も聞いてない方もいらっしゃいますしね。 |
■スレイ To:ロッド |
ええ、もちろん(^^) まぁ、わたしの得意なことなんかはすぐにわかるでしょうけれどね(笑) |
にこっと微笑むと、部屋の前まで行き、扉を背にして立つ。
■ロッド To:冒険者達 |
―――部屋に入る前に1つお願いがあるのですが、
何を見ても大声を出さないで下さい。 それと、ここで見たこと、聞いた事は秘密にして下さい。 よろしいですか? |
赤い目で、パーティの面々をじっと見つめる。
■イスカ To:ロッド |
それはまた、ずいぶんと・・脅かしますね。 |
■ティトル To:ロッド |
はにゅ?どうしてですかぁ? 大声出しちゃいけないなんて…。 |
■ロッド To:ティトル |
大声だしたら、ご主人が飛んできちゃうかもしれないでしょう? それに・・・彼女が大声に驚いてしまっても、困りますから・・・。 |
人差し指を口元にあてて優しく言う。
■スレイ |
彼女・・・・・驚くような?(^^; |
耳がピクピク。想像モードに突入した。
■ティトル To:ロッド |
あ…そうですね。(軽く顔の前で手を叩いて…) わかりました〜静かにしてますね☆ でも、彼女?ってコトはぁ、どなたかとごいっしょだったんですね〜 ……大丈夫です〜、私こう見えても口は堅いんですよぉ〜 |
■スレイ To:ロッド |
まぁ、了解しました。 大きい声をだしたりしませんよ、ロッドさん。 いろいろ想像して心の準備をしましたから・・・・うん(^^; |
■リグ To:ロッド |
(・・?) なんかよく分からないけど、大声出さない約束はするよ。 |
カナルも黙って頷く。
ロッドは皆が同意するのを確認してから、そっと扉を開けた。
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