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「銀の網亭」テーブル |
時刻は3時頃。メンバーはクッキーやケーキを囲みながら、テーブルでお茶をしていた。
影のリーダー(?)カナルがみんなを見回し、話を切り出す。
■カナル To:おおる |
どうだ? 今回はこれがやりたいっていう依頼はあったか? 俺としては、自分たちの実力からいってもこのスキュラ退治というのが 良いんじゃないかと思うんだが。報酬もしっかりしてるようだしな。 |
■ティトル To:カナル |
スキュラ? 変な名前ですね〜 でも「退治」ってことは悪いことしてる人なんですね〜(--;) |
■ジャン=バッティスタ To:カナル |
うへー、スキュラってどこに住んでいるんだよ? 寒いところは嫌だぞ? 今回はオランの仕事がいいぜ… |
■カナル To:バティ |
そうだな、年寄りは、寒いのが堪えるか。 ルーイェンか……何処だったかな? 聞き覚えは有るんだが……。 |
■スレイ To:ALL |
ルーイェン・・・わたしもどこかで聞いたことがあるような気がするんですが・・・う〜ん(ー ー; |
実は、前の依頼でスレイとイスカはリュイから”ルーイェンの水の巫女”と言う単語を 聞いていた。
(cf.シナリオ#12 Pleasant Time)
■カナル To:おおる、バティ |
確か、エレミアの方へ10日程の所にある結構大きなオアシス都市だ。 オアシスといっても、砂漠のど真ん中にあるわけじゃないから、さほど 熱くないらしいぞ。寒がりのおじさんには、丁度良いんじゃないか? |
カナルは知識として、ルーイェンを知ってたようだ。
■ジャン=バッティスタ To:カナル |
そう言うお前さんもあと3年たちゃ、おじさんだよ。 |
■カナル To:バティ |
そいつは困ったな。 しかし、3年後にはバティも三つ歳を取ってるな。 どちらかが死ぬまで、この差はかわらないぞ。 |
■ジャン=バッティスタ To:カナル |
そう言えばそうだな… スレイ大先生に比べれば、俺達の一生なんて…なぁ。 |
■カナル To:バティ |
そうだよな。 桁が一つ違うからなぁ……。 |
■スレイ To:ALL |
ははは・・・・(^^; それにしても、オアシスとはいいですねぇ。行ってみたいです♪ |
『オアシス・・・あったかい・・・・露出度高い?』
―――そう、スレイが発想したかどうかは秘密である。
■カナル To:おおる |
ところで、願いの泉っていうのは何だ? 名前からすると、金でも投げ込んでお祈りするのか? |
■スレイ To:おおる |
何なのでしょう? そんなことで、願い事が叶うものなのですか? |
■カナル To:スレイ |
さあな? 何処だったかは忘れたが、そう言う泉があって、
それを信じて金を投げ込む奴がいるのは確かだぞ。
まあ、本人がその気になれるのなら良いんじゃないか? |
■スレイ To:カナル |
なるほど。・・・・・その人たちは、背中を押してもらいたいんですね。 分からなくもないのですが、やっぱり人間って不思議です・・・ |
■イスカ To:スレイ |
自分の力ではどうにもならないことは、たくさんあるからね。 そんなとき、ひとは願いにすがるんだ。 |
意味深な発言ではある。
■ジャン=バッティスタ To:カナル |
カナル〜、いいこと教えてやろっか? その願いの泉とやらなぁ、伝承によると、泉の底に古代王国期の魔法装置 が沈んでいてそいつが悪さをするらしいぜ? ソーサラーとしてはなかなかそそられる話だろ? |
リグとバティは伝承として、願いの泉を知っていた。
ただし、リグの方は魔法装置がうんぬんまでは知らない。
■リグ To:みんな |
ふ〜ん、ルーイェンの願いの泉には願いを叶えるだけじゃなくてそんな伝承もあるんだ。 もしかして、今回のスキュラ退治と関係あるのかな。 |
■カナル To:おおる |
さぁてな。 ……魔法装置か。その番人、にしちゃぁ、時期がずれてるな。 少なくとも、願いの泉として人が集まっていた頃があって、その時には既に 魔法装置は沈んでいたわけだろう? そして、その後スキュラが移り住んだ……。 ちょっと待てよ。なんで砂漠の端に位置する都市にスキュラが現れたんだ? その泉はどこかにつながってるのか? それとも、原因は魔法装置か? 何らかの原因で魔法装置が作動して……。 |
■ティトル To:リグ&バティ |
ってことは、お願い事に行くとぉ 魔法の装置が”ばばぁ〜ん”てきてスキュラも”でで〜ん”って現れるんですか〜? なぁんか大変な泉なんですね〜むむぅ(--;) |
ティトルは、スレイとカナルの魔法しか見てないので、 魔法”装置”と言うものを、 とってもすごいものだと考えた。
■カナル To:ティトル |
……気を引き締めた方が良さそうだな、ティトル。 |
まじめな顔で返す。(からかってるのかもしれないが、顔はまじめだ)
■スレイ To:カナル |
魔法装置が”ばばぁ〜ん”・・・・・・・・・ そして、すきゅらが”でで〜ん”・・・・・・・・・ う〜ん、気をつけることにします(ーー; あっ、そう言えば。さっきから話題になっている「すきゅら」ってどんな奴なんでしょうか? |
実は誰もスキュラを知らない。いつものように、カナルに聞いてみる。
■カナル To:スレイ |
主に水中に済む幻獣だ。 上半身は綺麗な女だが、スレイのようにそれにつられて不用意に近づくと、 下半身の大蛇に喰われるぞ。 まあ、スキュラ程度なら、リグやティトルの敵じゃないと思うんだが、 精霊魔法が少々厄介かも知れないな。 スキュラが相手なら、俺は、今回の戦闘では余り役に立ちそうに ないな……。 |
スキュラにスリープ・クラウドが効かない事を知っての、発言である。
■ティトル To:カナル |
へ? …ぶんぶん……(首を横に振っている…) だ、駄目ですよ〜私、泳げないんです〜(;_;) |
■イスカ |
うーん、弓を持っては泳げないしなあ。 |
■ジャン=バッティスタ To:カナル |
水中〜 濡れるのやだな… あっ、でも、彼女のいないカナルくんにはちょうどいい依頼か… お好みのきつめの女性ではないか(笑) |
■カナル To:バティ |
まあ、まずはお嬢さんに会ってからだな。 見る前からは決められないさ。 |
■イスカ |
ん? そういえば以前、足が大蛇になっている女性と人間の男の 悲恋物語を、聞いたことがあるな・・。そうか、あれはスキュラの ことだったんだ。 |
何かが記憶にひっかかる。
■ジャン=バッティスタ To:イスカ |
そういえば… ユリがそんな話していたっけ? 真面目に聞いときゃよかったな。 |
■イスカ To:ジャン=バッティスタ |
そうそう。覚えてます? 確か、夜中に大蛇の足を持った女があらわれて、 一刀のもとに切り捨てたらそれが愛した女性だった、という歌詞だったっけ。 |
(cf.シナリオ#04 街外れのテント小屋)
■リグ |
かわいそうな結末だね。 |
■カナル To:イスカ |
……イスカの話からみると、少なくともそれはスキュラじゃないと思うぞ。 |
■ジャン=バッティスタ To:カナル |
ふーん、スキュラじゃなかったらなんだ? |
多分、ラミアだろうが、イスカもバティもスキュラを知らなかったのだから、 区別がつく筈もない。
■カナル To:バティ |
さぁ? |
■イスカ To:カナル |
おや、私はてっきりスキュラかと思っていたよ。 |
■カナル To:バティ |
スキュラじゃないだろうとは思うが、だったら何か? と聞かれれば、 「知らない」としか答えられないな。 |
カナルはスキュラを知ってるが、ラミアは知らない・・・。
結局、その詩に出てくる怪物が何なのかは、彼らにはわからなかった。
■リグ To:カナル&スレイ |
綺麗な薔薇にはトゲだけじゃなくて蛇までついているんだね。 この仕事引き受けるんだったら水辺にいる綺麗な女の人には気をつけようね、スレイ兄ちゃん。 |
綺麗な女となると、話はスレイに振られる。
スレイは綺麗な女性が大好きらしい(ただの、スケベとも言う)。
■スレイ To:リグ & カナル |
蛇つきの綺麗な女の人ですか・・・・。う〜ん、ちょっとねぇ(^^; ところで、精霊魔法なら何とかすることができますよ、カナル。 風の精霊に協力してもらって、敵を喋れないようにすることができますから。まぁ、わたしの 腕前では五分五分ですけどね。 あっ、ティトル。泳げなくても大丈夫ですよぉ〜♪ 水の中でも呼吸できるようになる魔法もありますから(^^) |
■カナル To:スレイ |
期待してるぞ。 俺の方にも、魔法に対する備えはないわけじゃないが……。 しかし、あくまでも受け身的な備えでしかないから、完全に 封じられるスレイの方が確実だな。 |
■イスカ To:All |
私たちに倒せるような代物なのかな? |
■カナル To:イスカ |
単純な殴り合いなら、問題はないだろうな。 そもそも、どうにもならないような依頼を俺が選ぶと思うか? ただ……相手が魔法を使ってきた時や、または水中に逃げられると 厄介だな。 まあ、スキュラの魔法に関しては、スレイに頑張って貰うとするか。 |
■イスカ To:カナル |
そう、カナルが言うのなら、大丈夫だろうね。 |
■リグ To:カナル |
水中に逃げられないように、投網をバ〜と投げて捕まえれたら簡単なのにね。 でも、そう簡単には捕まってくれないだろうな。 |
リグの言うように簡単にはいかないだろうが、 このメンバーなら大丈夫と判断し、 依頼を受ける事にする。
「銀の網亭」カウンター |
■カナル To:おやじ |
おやじさん、この依頼を受けたいんだが。 「会って話したい」って、依頼人は今オランにいるのかい? |
■おやじ To:カナル |
おお、やっと決めたか。 (はがされた依頼書を見て) ほほぉ、スキュラ退治・・・。そろそろお前達もこういうのを やってもいいかもしれんなぁ。 |
駆け出しのころから見守ってきたおやじ・・・。
感慨深いものがあるらしい。
■カナル To:おやじ |
まあな。 うちの戦力(当然、前衛二人)を無駄に遊ばせとく手はないだろう? で、何処にいるんだい? このロッドさんとやらは。 |
■おやじ To:カナル |
依頼人なら2階で寝てるよ。 夕方にならないと起きて来ないだろう。 |
■イスカ To:おやじ |
寝てる? それはまた、悠長な。 |
■おやじ To:イスカ |
俗に言う夜型人間って奴だな。 依頼を受ける気があるなら起こしてこようか? 別に怒りはしないだろう。 |
■イスカ To:おやじ |
そうだね、夜まで待っていてもいいけれど・・ 退屈だし。早いところ、話を聞きたいな。 |
おやじは、カウンターを出て、階段へ向かおうとするが、 ちょっと気になる事があるようだ。
言おうか言うまいか、ちょっと迷った後、釘をさした。
■おやじ To:カナル |
・・・・・・ここだけの話、ちょっと変わってるよ。 日中は寝てて、夜になると活動を始めるんだから・・・。 まぁ・・・俺の偏見かもしれないけどな。 人を見かけで判断しちゃいかんと言うのは知ってるんだが、 まぁ、やっかみも入ってるんだろう(笑)。 |
■スレイ |
夜になってから活動! ・・・・・へぇ |
スレイは何を思ったのか?
■カナル To:おやじ |
やっかみ? 外見? ……つまり、相手は顔が良いって事か? |
■おやじ To:カナル |
(面白くなさそうに) まあな。 俺が面白くないのは、カミさんの反応なんだけどな(苦笑)。 「人間の中にも、あんなにキレイな男がいるのね」 なんて言うんでな。 |
おやじは、世間一般で言う、”かっこいい”部類に入るだろうが、 ”キレイ”ではないだろう。
■カナル To:おやじ |
まあいいさ。 確かに妙だな。 それに、ルーイェンの願いの泉のスキュラ退治って事は、街からの 依頼なのかい? |
■おやじ To:カナル |
いいや、ルーイェンの街からは、そんな依頼は来てないぞ。 泉に怪物が出たくらいじゃ、動かないんじゃないか? 泉に近づかなきゃいいだけの話だからな。 この依頼は、あくまでも個人的なものらしい。 ・・・多分、金持ちなんだろうよ。 |
最後の一言は、ちょっと皮肉めいて聞こえた。
■スレイ To:ALL |
個人的に怪物退治ですか・・・・、依頼人は良い人なんですね。 |
■カナル To:おやじ |
個人的にスキュラ退治ねぇ……。 それは、どことなくきな臭いな。 依頼や依頼人について、おやじさんは何か聞いてないのかい? 依頼人の素性とか、スキュラ退治の理由とかをさ。 |
■おやじ To:カナル |
依頼人は、魔術師ギルドの者だ。これは確かめてある。 スキュラ退治の理由だが・・・なんでも、願いの泉に用があるので、 怪物が巣くってるのが邪魔なんだとさ。 俺もそれ以上詳しくは知らないからな。 後は本人に聞くといいだろう。 |
おやじは、二階へ登っていった。
■リグ To:みんな |
ていう事は、さっきバティ兄ちゃんが言っていた、泉にある古代遺跡が目的なんだろうね。 |
しっかり、泉には古代遺跡があると思い込み、「入れるなら行ってみたいなぁ」と思うのであった。
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