勝利を掴む叫び
スラム 倉庫の前 |
■ ヴァーン To:パオル |
…………ん? なんだ、ジョージじゃねぇか。用事はもうすんだのかい? |
まず現れたのは、ジョージだった。
■ ジョージ To:おおる |
ええ。遅くなりました。 二人ともこちらにいらしてたんですか……。 で、どうでしょうか? 中の様子は。異常はありませんか? |
■ パオル To:ジョージ |
あ、ジョージさん。なかなかゴキゲンですよ〜。(^^ |
■ ジョージ To:パオル |
大丈夫ですか? なんだか顔が赤いようですが……。 体調が悪いのでしたら、お休みになっていた方がよろしいですよ。 見張りは私が代わりましょう。 |
■ パオル To:ジョージ |
へ? そんな事ないですよ! 少し食べたら、調子は良くなりますって! ……ってもう食べるものが無いなぁ……。 |
■ ジョージ To:パオル&ヴァーン |
そうですか、では、私が何か買ってきましょう。 なにかリクエストはございますか? |
■ パオル To:ジョージ |
そーですか? それじゃあ、お願しますね。(^^ 幾らぐらいかな〜。あ〜面倒だからボクの財布ごと持ってちゃって下さい。 それで適当に買ってきて下さいね。 |
と、財布をそのままジョージに渡した。
■ ジョージ To:パオル&ヴァーン |
ええ、では確かにお預かりしました。 ヴァーン君も何か必要な物が御座いますか? |
■ ヴァーン To:ジョージ & パオル |
そうだな、少し腹にいれときてぇな。なんでもいいや、軽くつまめるもん――肉饅頭なんかいいかな――を適当に頼むぜ。まあ、ジョージのセンスにお任せするからよ。(にやにや 金は……パオルに借りってことでよろしく頼むわ。(^_^;) |
■ ジョージ To:おおる |
では行ってまいります。 くれぐれも見張りの方、気を付けて下さい。 |
ジョージが食べものを買いに行ったのと入れ違いで、アルト達が合流した。
リトナル商会ではさんざんだったフェリオも、スラムの入り口でアルト達に合流したらしい。
■ アルト To:ヴァーン&パオル |
……と、いたいた。 おまたせ、遅くなって悪かったね。 |
近付くと、ヴァーンとパオルからは酒の残り香が漂っていた。
素早くそれ嗅ぎつけると、かるく笑いながら、
■ アルト To:ヴァーン&パオル |
ん? ……なんだい、二人ともちゃっかり楽しんでたみたいだねぇ。 そうと知ってりゃ、私も見張りにまわっとくんだったよ。 疲れる場所に行ったせいで、肩が凝ってしようがないったら……。 |
■ フェリオ To:ヴァーン&パオル |
あーー!! きったねえぞ、二人共。 こんなとこで飲んでるなんてよぉ……俺なんか酒買う金もないってのに(T-T) |
■ ヴァーン To:アルト & フェリオ |
へっへ〜♪ まあ、そんな顔するなってよ、二人とも。ちょいと鋭気を養ってたのさ、大仕事に備えてな。(にやにや |
■ シェル To:パオル |
お待たせ〜。 ……って、パオルさん、顔真っ赤じゃない、大丈夫? |
■ パオル To:帰ってきた人&ヴァーン |
あ、おかえりなさ〜い!(*^^* こっちはご機嫌ですよ〜!! あのですね、ヴァーンさん……じゃなくて。 ヴァーンが薦めてくれた『アルデンテ』……じゃなくて、『サラマンダー』……でもなかったなぁ……はて?(ーー? まぁ、とにかくキツイけど美味しいジュースを頂いてたんです。なんかこれでボクも一人前らしいですよ。そーですよね?(*^^* |
■ ヴァーン To:パオル&合流組 |
へへ、そのとおりさ、もう怖いもんなんてねぇよなぁ〜、なぁ、パオル? って、それはそれとして、なんか収穫はあったのかい? そっちのほうは? |
■ フェリオ To:ヴァーン&パオル |
…………………………依頼を受ける前のリーダーの気持ちが分った気がする(--;; パオルゥ…………酒に飲まれてる様じゃまだまだ半人前ってとこだぜ?
ま、それはそうとリーダーはまだ来てないのか? |
学院で調べた情報を報告し、作戦を練る。
アニエスの力は、先程の戦闘で十二分に味あわされている。否応なしに慎重にならざるを得ない。
その時、マスクのデザインが微妙に変わった仮面ラーダが、テーマソングと共に現れた。
……一生懸命にマスクを修理したジョージの苦労を想像すると、少々哀れだがかなり笑える。
■ 仮面ラーダRX To:おおる |
やぁ! 君たちも、ここに戻ってきていたのか。 まだ、奴は中にいるようだな………。 しかし、子供達が人質に取られている以上、迂闊に手出しはできない。 君たちが何か掴んでいるなら教えてくれ、オレも協力しよう。 |
■ パオル To:仮面ラーダRX |
あ!(^^仮面ラーダさんだ!! |
■ アルト To:仮面ラーダRX |
………相変わらず神出鬼没なやつだねぇ(^^; |
■ フェリオ To:そろそろ見慣れてきた仮面ラーダRX |
っと、あんたか……。 そーいやあんたはプリーストだったよな? アイツともう一回やろうと思うんだけどさ、こっちはボロボロな上に回復役が今、不在なんだよ……。 んで、よかったら治してくれねえか? もちろん協力してくれんなら情報も教えるからさ。 |
■ 仮面ラーダRX To:フェリオ |
わかった。 しかし、オレも怪人との戦闘で、もはやエネルギーが残り少ない……。 治療には君も力を貸してくれ。 |
■ フェリオ To:そろそろ見慣れてきた仮面ラーダRX |
え? ……ああ、疲れてるとこすまねえな(^^;; ……親愛なる我が神チャ・ザよ……人々に幸運をもたらす神よ……我が力を我が友へ託したまえ……彼の者に再び力を授けたまえ…… |
フェリオから力を受け取り、仮面ラーダはヴァーンとフェリオの傷を癒した。
■ 仮面ラーダRX To:フェリオ&ヴァーン |
さあ、これでもう大丈夫だ。 それでは、君たちの集めた情報を聞かせてくれないか? |
■ ヴァーン To:仮面ラーダRX |
ほう、こいつがら〜だえなぢ〜ってやつか……効くねぇ。もう、びぃんびんだぜぇ!! |
■ フェリオ To:そろそろ見慣れてきた仮面ラーダRX |
よっしゃ!! 大体完治したぜ、サンキュな(^^) んで俺達の集めた情報の事だけど、実はさ……。 |
フェリオは、包み隠さず仮面ラーダに伝えた。
■ 仮面ラーダRX To:おおる |
なるほど。つまり、その箱を手に入れればいいんだな? よし、わかった。それで、作戦はどうするんだ? オレにできることがあったら何でも言ってくれ。 |
■ フェリオ To:おおる |
さて……そんじゃ正面から突っ込むか? |
■ パオル To:仮面ラーダRX&ALL |
そーですねぇ。とりあえずボクらと一緒に正面から突入してもらえますか? あ、そーいえばジョージさん遅いですね。何かあったのかな? |
■ 仮面ラーダRX To:パオル&おおる |
なんだ? まだ他に仲間がいるのか? しかし、悠長に待っている時間は無い。いつ中から出てくるかわからないからな……。 では、オレがその男の代わりになろう。 正面からか……よし、オレが囮になって相手を引きつけよう。 その隙に君たちは箱を手に入れてくれ。 行くぞ! |
■ フェリオ To:おおる |
おっしゃ!! そんじゃ〜俺は回り込んで箱を目指すぜ。 |
■ アルト To:ALL |
と、ちょっと待った。その前にこれを使ってもいいかい? せっかく苦労して借りてきたんだから、レント坊の為にも役立ててやらなきゃねぇ。 |
『ぴっかり君』を手前に掲げながらそう言った。
■シェル To:アルト&おおる |
じゃ、アルトさん、「ぴっかり君」頼むね。 ボクは突っ込んでもなにもできないから、力が続く限りみんなの援護するよ。 |
■ アルト To:シェル&ALL |
よしきた、任せときなって。 でもかなりがつんと来るから、みんな目はしっかり閉じてなよ? 運がよけりゃ誰か一人くらいはひっかかってくれるさ。…………たぶんね。 |
■シェル To:アルト |
あ、そうだ。 アルトさん、倉庫の中って暗いだろうからランタンつけてくれない? アルトさんは持てないだろうから、ボクが持つからさ。 |
■ アルト To:シェル |
お……っと、そうだね。んじゃ宜しく頼むよ。 |
ランタンに火を入れ、シェルに手渡した。
■ アルト To:ALL |
さて、これでもうやり残したことは無いね? |
■ ヴァーン To:アルト&ALL |
ちょっと待ちな。俺はさ――と屋根の穴のほうに顎をしゃくって――あっちから突っ込むとするわ。やっこさんのドタマの上を飛び越えて、一気に箱を頂きって寸法だ。(にたり) |
■ ヴァーン To:リュース |
おう、兄弟。一緒に来てくれるかい? |
ヴァーンとリュースは身軽に屋根に登った。
■ ヴァーン To:リュース |
お〜し、にらんだとおりだ。こんだけ崩れてりゃ十分いけるな。兄弟、俺が先に行くからこのロープの端を頼むぜ。 ……悪ぃが兄弟はここで待機だ。もし俺たちが全員やられちまったら、兄弟には三角塔の魔術師どもとギルドのくそちびのガノンに報告してもらわなくちゃならねぇからな。それによ、へっ、ヤサで待ってる女がいるんだろ なぁに、俺たちがおめおめやられちまうわけがねぇが、もしもン時の用心だ。頼むぜ?! |
■ リュース To:ヴァーン |
おいおい、縁起でもねえ事言うんじゃねえぜ。 上は任せとけ。兄弟ならぜってえに上手くいくぜ! |
ヴァーンはロープを取り出し、リュースに端を胴に巻きつけてしっかり持たせた。
諸々の準備が整い、下の連中に合図を送る。
■ アルト To:ALL |
よし……行くよ? んじゃ、まずはこの邪魔な暗闇にご退場願おうか。 …………光よ、輝きて闇を裂け………… |
倉庫の闇を取り払うべく、呪文を詠唱したアルトだが、
■ アルト |
………………………………。 |
■ フェリオ |
………………………………。 |
ほんの一瞬、完全な静寂が夕闇のスラムに訪れた……。
■ フェリオ To:アルト |
……………………アルト? 暗闇が退場してないみたいなんだけど……俺達の希望の光は何処にいった? |
■ アルト To:フェリオ |
………………ふ……。 て、敵もなかなかやるみたいだね……。 まぁ、肩慣らしも済んだことだし、練習はこのくらいにしてそろそろ私も本気を出すとしようか。 |
フェリオとなるべく目を合わせないようにしつつ、暗闇を見つめるアルト。
その額には一筋の汗が流れていた。
そのアルトの横顔をじっと見つめるフェリオ。
そして、軽く目を逸らしながらぼそりと、
■ フェリオ To:アルト |
……早い話が……失敗したのか……。 ……後で学院に箱届ける時にアルトの師匠に報告しておこう……。 |
■ アルト To:フェリオ |
ちょ、ちょっと待ったぁっっ! ……そ、そんな事をしたら、あの恐怖の「24時間耐久説教スペシャル悶絶絶叫コース」が…… あれはだねぇ……突入前のみんなの緊張を少しでもほぐそうという私のお茶目な真心というか、深遠な気遣いというか、その…… えぇい、とにかくもう一度いくよ!! |
■ フェリオ To:24時間耐久説教スペシャル悶絶絶叫コース |
(よ、よくわからねえけど凄そうだな………………見るのが楽しみだ(★_★)) |
アルトは、再び暗闇に向かって精神を集中させた。
その表情には、かつてない気合いが込められている。
■ アルト To:しぶとい暗闇 |
(頼むよおい…………(T_T)) ……光よ、さっさと輝かんかい!!…… |
「24時間耐久説教スペシャル悶絶絶叫コース」がよほど恐ろしかったのか。
アルトの呪文は見事に発動した。
■ アルト To:フェリオ |
(ぃよっしゃぁぁー!!(T0T)) …………ま、まぁ、ざっとこんなもんだね。 |
■ フェリオ To:アルト |
…………今のが…………呪文の詠唱だったのか? ……まぁ、闇が消えたみたいだからいいか……んじゃ今度こそ行くぜ? |
上位古代語を解さないフェリオにも、アルトの詠唱に込められた気合いは十二分に伝わったらしい。
■ パオル |
…………(コクン)。 今度こそ……。。 |
パオルは、新たなる決意と共に、倉庫へ向かって突進した。
そして、それはパーティー全員の思いと同じであった。