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第三章「賢者の図書館」 |
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通商ギルドの前 |
通商ギルドから出る。途中で寄り道をした割には早く片づいたようだ。
■レイチェル To:ジョージ&パオル |
あの…次は、どこへ行けばよろしいのでしょう……。 わたくし、少し落ち着いて考えられるところに行きたいですわ………。 |
■ジョージ To:レイチェル |
そうですね・・・・三角塔の図書館にでも行きましょうか。 おそらく、静かではあると思います。そこで時間を潰しましょう。 |
■レイチェル To:ALL |
ええ………分かりましたわ。 |
■パオル To:ジョージ |
図書館ですか〜良いですね。本とか読みたいです。 あ、ボクは共通語の読み書きができないんですよね〜。 ジョージさん、ボクに教えてくれませんか? |
■ジョージ To:パオル |
もちろん、私で良ろしければかまいませんよ。 進んで勉学に励むとは立派な心がけです。 |
■パオル To:ジョージ |
本当ですか!?ありがとうございます!! |
『賢者の学院』図書館前 |
程なくして、三人は賢者の学院前に到着した。ここに図書館がある。
■ジョージ To:おおる |
ここが、三角塔です・・・・・。 説明するまでもないでしょうが、オラン・・・いやアレクラストの誇る最大の魔法研究施設ですね。 現在でも相当数の魔術師や賢者が在籍していろいろな研究や実験を行っています。 おそらく、ドリスさんもここに在籍してると思われます。 中には図書館もありまして、数多くの文献等が保管されています。 とりあえずはそこへ行きましょう。 |
■パオル To:ジョージ |
は〜い!楽しみだな〜。 |
■レイチェル To:ジョージ |
…はい…… |
『賢者の学院』図書館・受付 |
ジョージが入館の手続きをし、三人は図書館の中に入った。
入ってすぐに机の並んだ閲覧室があり、その奥には書棚が並んでいる。
その手前には、司書が事務手続きをするためのカウンターがある。
■ジョージ To:司書 |
失礼する。ラーダ神殿のジョージ・マクドヴァルだ。 オラン近郊の街の経歴を調べたい。閲覧許可をいただけるかね? |
■司書 To:ジョージ |
はいはい。 では、こっちの紙に、責任者の名前と入る人数書いてください。 |
■ジョージ To:司書 |
(ジョージ・マクドヴァル・・・・他2名・・・・) これでよろしいか? オランの近郊の歴史についての書物はどちらの書架かね? それと、初心者でも理解できそうな共通語の入門書を探しているのだが・・・ |
■司書 To:ジョージ |
オラン近郊の歴史、ですね。 歴史書の類なら左に並んでる棚の奥の方ですよ。細かいことを調べたいなら、 公式発表の文書類は入ってすぐ左に並べられています。 それから、共通語の入門書ですね。公式文書の少し奥に共通語関係の本は並ん でいます。専門書が多いですが、東方語で書かれた入門書も何冊かありますよ。 天井からプレートが下がっているので、それを参考に探してみてください。 |
『賢者の学院』図書館・書庫 |
■パオル To:ジョージ&レイチェル |
うわ〜〜〜・・・・、スゴイ本の数です・・・・ね・・・・・・・・。 |
書庫室の入り口で、パオルはしばし呆然と立ちつくした。
■パオル To:ジョージ&レイチェル |
・・・・・・・・・はっ!(我にかえる。) え〜と・・・・右でしたっけ? |
■ジョージ To:パオル |
(プレートを見る)
・・・・・ええと、オランの歴史・・・・・ ああ、向こうですね。 共通語の本はそのさらに奥という話でしたね。 |
■パオル To:ジョージ&レイチェル |
それじゃあ行きましょう! |
レイチェルは黙ってついてきている。目的の書架はすぐに見つかった。
■ジョージ |
(本の背表紙と目次から目的の本を探す。) ・・・・これと・・・・これ、まあだいたいこのくらいでいいでしょう。 |
■パオル To:ジョージ |
あ、ボクが持ちますよ。 |
■ジョージ To:パオル |
そうですか?すみません、では、お願いします。 (パオルに本の山を渡し、共通語の本を探す) 東方語で書かれているのもいくつかありますね・・・・ ・・・・・これなんかがわかりやすいのでは無いでしょうか? |
■パオル To:ジョージ |
そうですか?じゃあ、この上に乗せて下さい。 |
言われるまま、遠慮なく積み上げるジョージ。
■ジョージ To:レイチェル |
レイチェルさんも何か本を読まれますか? 少しは落ち着くと思いますが・・・・ |
■レイチェル To:ジョージ |
いえ…、わたくしにも、その資料を調べるのをお手伝いさせてください。 いったいアングラードで何があったのか、わたくしも知りたいですわ………。 |
■ジョージ To:レイチェル&おおる |
わかりました。では、手伝っていただけますか? それでは閲覧室の方に参りましょう。 |
■パオル To:ジョージ&レイチェル |
は〜い!! |
『賢者の学院』図書館・閲覧室 |
■ジョージ To:おおる |
(これより先小声で。) 向こうのテーブルが空いていますね。そこにしましょう。 (レイチェルのイスを引き、自分も着席する) では、早速読みましょうか。 |
■レイチェル To:ALL |
ええ………。 |
■パオル 読書中 |
(け、結構・・・難しい・・・・んだね・・・・・・・・。) |
まず、過去の経済状況を調べてゆく。
26年前に前領主であるオーズ=アングラードが子爵位を継承してすぐに、税率が引き上げられている。それから領主が代るまで、アングラードの経済状況は悪化の一途をたどっていたようだ。
7年前に領主が代ってからは、税率が大幅に下げられ、徐々に経済状況は良くなってきているらしい。この辺りは、通商ギルドで聞いた情報と一致している。
アングラード子爵家自体はそれなりに歴史のある家柄のようだ。街の名は、昔はアールブルグと言ったらしい。4代ほど前にアングラードに改名され、現在の領主であるディオン=アングラードによって再びアールブルグという名に戻されている。
7年前の領主交代についての公式記録は、簡潔だった。病死、と記されている。 それ以上細かい記録はない。
公共事業の記録は、前領主時代にはほとんど記録されていない。24年前に巨大な庭園を建設したことくらいである。道路工事や治水事業などはほとんど皆無と言ってよい。
現領主になってから、ようやく道路の整備などが始められているようだ。
■ジョージ To:レイチェル |
あの・・・・レイチェルさん。 この記録では7年前にオーズ・アングラード子爵・・・お父上はお亡くなりになられたとありますが、 レイチェルさんが、アングラードを出発したのはもう7年も前の話なんでしょうか? すると、7年分の記憶が全くないのですか? |
■レイチェル To:ジョージ |
お父様が………もう亡くなっている………?7年前……… 「今」は新王国暦513年ではありませんの? ………7年間、わたくしはどこで何をして……… |
■パオル To:ジョージ&レイチェル |
(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・513年って・・・確か・・「今」は・・・・。) |
本を開きつつ、耳はジョージとレイチェルの会話を聞いている。
■ジョージ To:レイチェル |
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 ・・・・・・・「今」は新王国歴520年と記憶しておりますが・・・・・ 本当に何も出発したときの事を覚えていらっしゃらないのですか? |
■レイチェル To:ジョージ |
………はい……… アングラードを自分の意志で出たことは覚えているのです………でも何のために出たのかが………。出発してからのことも全く……… |
■ジョージ To:レイチェル |
・・・・・・・・そうですか・・・・・・・・。 ・・・・・・・今も、アールブルグ・・・アングラードに帰りたいという気持ちに変わりはありませんか? もし、そのアングラードを出た時の目的が達成されて無くとも・・・・・・ もしかすると、何かの危険から逃れて出発したのかも知れませんよ。 |
■レイチェル To:ジョージ |
はい………。 |
■パオル To:ジョージ&レイチェル |
・・・・・あ、もう行くんですか?・・・・・じゃあ、本を元のとこに戻さないと・・。 |
『賢者の学院』図書館・書庫 |
■パオル To:ジョージ |
(本を戻しながら小声でジョージに話し掛ける。) ・・・・・あの・・ジョージさん。 さっきの話もそうでしたけど、なんか信じられない事ばかりなんですけ ど・・・。 そりゃあ、レイチェルさんの希望は分かりますよ・・・・・でも・・・変です よ。 |
■ジョージ To:パオル |
変なのはわかってますよ・・・・・。 しかし、問題はアールブルグへ行くか行かないかです。 ・・・・どのみち、我々だけで決めるわけにはいきません。 今はまず、冒険者の店に戻りましょう。 |
■パオル To:ジョージ&レイチェル |
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。(少し考え込んで) ・・・・・そうですね、そうしますか・・・。 とりあえず店に戻って、ゆっくりお茶飲んでオヤツでも食べようかな〜。 レイチェルさんも一緒にお茶を飲みましょう! きっと気分も落ち着くと思いますよ。 |
■レイチェル To:ジョージ&パオル |
………はい。 |
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