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終章「かつて来た道」 |
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帰り道 |
■ドリス |
(アールブルグの街の方へ振り返り) 終わったね……。色々あったけど……。 |
■アーギー |
・・・・・・・ああ・・・・・。 (街の方を振り返り、しばらくその方角を見つめる) |
■ジョージ |
(つられて、街の方を見る。) ……………。 (偉大なるラーダよ……、願わくば7年の時を彷徨い続けた少女の魂に安息を……。そして、この街の未来に希望を……。) |
■パオル |
・・どんな形にせよ、終わりには変わりないですよね・・・。 |
街の方を振り向かずに呟く。パオルの方は心なしか震えていた。
■ヴァーン |
…………。 (お嬢さん――と呟きかけるが、肩をすくめてやめる。) |
■ドリス |
レイチェルちゃんのこと……あたし…忘れない。 あたし、歌にする。 陰謀によって殺され、復讐のために商人の娘に取り憑いて身体を奪いながら、肝心の記憶を無くしちゃってたドジでマヌケな幽霊の物語。 お嬢様育ちで世間知らずで人が良くて……結局、最後には復讐の相手まで許してしまう優しい幽霊の物語。 そうして人々に伝えて行くの。レイチェルちゃんのような幽霊さんがいたことを……。 |
■アーギー |
(街の方を見たまま) ・・・・・そういえば・・・・・ ・・・・・・レイチェルさん・・・・・・最後に僅かに聞こえるか聞こえないかぐらいの声で・・・。 ・・・本当は何か思い残したことがあったように取れること・・言ってた気がする・・。 ・・・もしレイチェルさんに思い残すことがあったとしたら、それは何だったんだろう・・・。 ・・・・もしレイチェルさんがもう少しだけオレ達と一緒にいられたら・・オレはその思い残していることを無くしてあげることが出来たんだろうか・・・。 ・・・・・・・・・・・・・・。 ・・・・・でも、とりあえず今、オレがレイチェルさんにかけてあげられる言葉は・・・一つだけ・・・・・・・。 レイチェルさんにかける、最後の言葉・・・・・。 ・・・・・・・・・・おやすみ、レイチェルさん・・・・・・・・・・ |
■カティ To:ALL |
んっと………ねぇ?あの子、悲しんでなかったよ。みんなと一緒にいられて楽しかったって。ほんとはもっと色々したかったけど、我慢するって。………でも、みんなが自分のせいで悲しむのだけが、イヤだって……… っていうか〜、あたし、早くオランに帰りた〜い。ほらほら〜。 |
しんみりした雰囲気を振り払おうと、カティがばたばたと手を振り回した。
■アーギー To:カティ |
!・・・・・そうか・・・・・。 ・・・・レイチェルさん、そう言ってたんだ・・・・。 (上を向いて) ・・・・・・・・・・・・よかった・・・・・・・・・・・・。 |
■ドリス To:ALL & カティ |
さっ。オランに帰ろうっ! カティちゃん。帰り道は一緒に釣りしたり木の実や野草を探したり、一緒にお料理したりしようねっ。きっと楽しいよっ(*^-^*) |
■ジョージ |
そうですね………。 まず、オランに帰ったらパンが食べたいですね。 道中は保存食で飽きるでしょうし………。 そうそう……アールブルグでおいしそうなジャムが売っていたので、おみやげにと買ってきたのですよ。 (持ち物から野いちごのジャムを取り出す。) みなさんもいかがですか? |
■ドリス To:ジョージ、ヴァーン |
ジャ…ジャムぅ? あー、えっとあたしはもうジャムはいいや……(^-^;) (話題をそらすようにヴァーンに向かい) あー、そうだあたし前から西方語覚えたいって思ってたんだ。 良かったら帰りの道中で教えて欲しいな(ニコニコ) |
■ヴァーン To:ドリス |
おお、それくらいまかせときな。 そのかわり、俺にも東方語教えてくれよな。落書きも読めねぇとなると困りもんだからよ。(にやにや) |
■パオル To:ALL |
ズルズル・・・。(うわ、鼻水まで出てたよ・・。)ふきふき。 それじゃあ、オランに帰りましょう!! |
■アーギー |
・・・・・・・・・・・そうだな・・・・・・・・・・・・。 (もう一度、街の方をちらと振り返って) ・・・・・・・よし、行くか・・・・・・! |
そして、彼らは再びアールブルグの街を背にした。
レイチェルにはレイチェルの場所があった。
彼らには彼らの場所があるのだ。
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