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第十二章「屋敷徘徊中」 |
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アングラード邸・本館への渡り廊下 |
別館から本館へ渡る、渡り廊下。あと一歩進めば、そこからディオンの管理下に入ることになる。
■ヴァーン To:クリス |
俺としては、アルベルトさんと話してみたいんだが。 クリスさん、アルベルトさんはやっぱりディオン公の傍についてるんですかね? |
■クリス To:ヴァーン |
はい。父が屋敷にいる間は、アルベルトとアリルが父の警護をしていますから。 アルベルトに会うとなると………どうしても父に会うはめになるのですが……… |
■パオル To:ヴァーン&クリス |
そうですね・・ボクは小さい頃に、こんな話を父さんに聞かされましたよ。 「虎の子を手に入れたければ、虎の巣に入れ」ってね。 ですからボクの方は覚悟はできてますよ。ヴァーンさんはどうですか? |
■ヴァーン To:パオル&クリス |
そうだな、あたって砕けろだ。どうにかなるかも知れねぇし、アルベルトさんに会いに行こう。 クリスさん、すまねぇですが、親父さんとアルベルトさんの居そうな所に案内してもらえますかい? |
■クリス To:パオル&ヴァーン |
多分、自室にいると思いますが………。あの…息子の僕が言うのもなんですが…父は、なんというか、あまり気の長い方ではないので…。 よほど火急の話があるのでなければ、やめたほうが……… |
■パオル To:ヴァーン |
うーん、どうします?ヴァーンさん。 アルベルトさんと、話をするのは後にしませんか? 今すぐで無くてもいいでしょう。屋敷を追い出されたら、それこそシャレになりませんからね。 |
■ヴァーン To:クリス & パオル |
うっ、そうだな。 (と、先程のディオンの剣幕を思い出して、ちょっと怯んで、) そ、そうだ、アルベルトさんだって、夜中には非番の時間帯もあるだろうし、別に今すぐってわけじゃなくてもな。 パオル、どうする? 厨房の方に回ってみてルーカスって野郎に脅しをかけてみるってのも手だけどよ。 |
■パオル To:ヴァーン&クリス |
そうですね。 じゃあ、そうしますか。 クリスさん、厨房まで案内して下さい。 |
■クリス To:パオル&ヴァーン |
厨房ですか? こちらです。 |
アングラード邸・厨房の前 |
クリスに案内されて、厨房へ向かう。
食堂を抜け奥の部屋に入ろうとしたところで、クリスは立ち止まった。
厨房の前に、兵士が一人立っている。
■パオル To:クリス |
(うげ!見張りがいるのか・・・、うーん) (小声で)クリスさん、ルーカスさんに話があるからって通してもらえませんかね? |
■クリス To:パオル |
はぁ……… |
仕方なさそうに、クリスは厨房の前の兵士C(仮)に近づいた。
■兵士C To:クリス |
………? これはクリス様。どうかなさいましたか? |
■クリス To:兵士C |
ルーカスはいる? |
■兵士C To:クリス |
いえ、ディオン様に呼ばれてどこかに行ってしまいましたが。 何かご用だったのですか? |
■クリス To:兵士C |
いや、いないならいいんだ。邪魔したね。 |
とりあえず話を切り上げ、クリスは戻ってきた。
■クリス To:ヴァーン |
………うーん。ルーカスはいまいないようです。 |
■ヴァーン To:パオル & クリス |
こいつはヤベェな。ひょっとしたら、ルーカスって野郎は……。 さあて、どうするか。一旦、ディオン公の部屋の前までいって、もちろんディオン公と会うのは避けて、様子を窺ってから、ワイン小屋の方に合流するってのはどうだろう? ルーカスの行方も気になるし、かといって俺たちだけじゃあ、クリスさんはともかく、なんかあったらどうしようもないからな。 |
■クリス To:ヴァーン |
僕は構いませんが、あまり無茶はしないで下さいね。 |
■パオル To:ヴァーン&クリス |
そうですね。ルーカスさんの居場所を確認してから、ジョージさん達と合流しましょう。 ともかく急ぎましょう。手後れにならないように手は打ちたいですから。 |
■クリス To:パオル |
………では行きましょうか。 |
アングラード邸・廊下 |
クリスの案内で、パオルとヴァーンは、ディオンの部屋のすぐ近くまで来た。
■ヴァーン To:パオル&クリス |
よぉ〜し、ちょっと待てよ。 (と、廊下の角から部屋の方をうかがう |_-))) ) |
しかし、扉は閉まっていて、中の様子は分からない。
■ヴァーン To:パオル & クリス |
ん? てっきり、衛兵がはりついてるもんだと思ったけどな。 よっしゃ、物音たてんなよ。 |
扉の前まで忍び寄る―――。
ゆっくりと扉に近づき、ヴァーンは聞き耳を立てた。
ヴァーンの聞き耳は、14。
しかし、中から物音はしない―――
■ヴァーン |
おろ? 何にも聞えねぇな……う〜ん、こうなりゃ、毒食わば皿までだ。 |
意を決して、大胆にも扉に手をかける。
扉はあっさりと開いた。
中をのぞき込むと、男が一人うずくまっている。
■ヴァーン |
おおぅっ?! こいつはやっべぇ。 (そっと扉を閉めると、そそくさと皆のもとに戻る。 ヘ(-.-ヘ;)...) |
■パオル To:ヴァーン |
でどうでした? |
■ヴァーン To:パオル & クリス |
……まっずいな。誰か倒れてるぜ……。 (ちっと呆然としている。) |
■パオル To:ヴァーン&クリス |
それって・・まさかルーカスじゃ!? とりあえず部屋に入りましょう! |
■ヴァーン To:パオル & クリス |
(ハッと我に返って、) はっ?! そっ、そうだよな! 何をボケてんだ、俺は。 |
三人は部屋の中に入り、うずくまる男に近づいた。
■パオル To:うずくまる男 |
大丈夫ですか?一体どうしたんですか? |
よく見ると、男の腹の下辺りに赤い水たまりのようなものができている………。
………男は、腹部を鋭利な刃物のようなもので刺され、絶命していた。
■クリス To:死体 |
………ルーカス……… |
■ヴァーン To:パオル & クリス |
こいつがルーカスかい? 一足遅かったみてぇだな。 って、まてよ、ここに死体だけが転がってるってことは……お、おい! パオル?! |
■パオル To:ヴァーン&クリス |
はっ!? しまった!ワイン小屋だ!! どうやら、先手を打たれたみたいですね。 急ぎましょう、レイチェルさん達が危ない! |
■ヴァーン To:パオル&クリス |
い、急げ! お嬢さんたちが! クリスさん、ワイン小屋はこっちでいいんだよな?! (と、返事も待たずにダッシュ! (@o@;)〜3 〜3 〜3) |
■クリス To:パオル&ヴァーン |
クッ。 パオルさん、ヴァーンさん、ついてきて下さい。こっちの方が裏には近道です。 |
クリスは奥の廊下に向かって走り出した。
■ヴァーン To:パオル&クリス |
なに〜?! そっちだったか〜! (と、180度ターン&猛ダッシュ! \(\o@) ξ〜ε〜ε〜(;@o@)) |
■パオル To:ヴァーン&クリス |
は、はい!! (甘かった・・ボクの考えが、甘かったんだ・・・・。皆さん、無事でいて下さい!) |
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