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第一章「おうちはどこ?」 |
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「銀の網」亭・個室 |
個室での会話はまだ続く―――。
■レイチェル To:ALL |
あとは…そう、期間でしたわね。期間はわたくしが無事に実家の屋敷まで帰り 着くまでなのですけれど、オランから片道7日くらいのところだそうですわ。 |
やや不自然な間―――考えながら話しているのだろうか―――を置きつつ、レイチェルが話す。
■ジョージ To:レイチェル |
移動手段は何を使われますか? また、徒歩以外ならその移動手段を使われたご経験は? |
■レイチェル To:ジョージ |
いえ、徒歩で7日と聞いておりますわ。わたくし、あまりアングラードを出た ことがありませんので、他の移動手段のことはあまり…。 |
彼女の仕草などに特に不審な点はない。
しかし、ドリスは彼女の言葉にふと引っかかるものを感じた。
■ドリス To:レイチェル |
(え? 聞いておりますぅ? あれぇ?) あのぉ、アングラードからこちらに来たということは、途中の行程について 知ってるはず…ですよね。そのときはどうやって来たんですか? 道中には宿をとれるような町があるかとか判ります? あたしたちはともかく、レイチェルさんは旅に慣れていないようだから、 宿がとれるところではとらないと、ずっと野宿はきついと思うし……。 |
■ヴァーン |
(腕組みをして、ぶつぶつ呟く。) わからねえな。だいたい、貴族の御令嬢がお供もつれずに、 ってのがおかしくないか? なんで、7日もかかる遠い街に一人きりで来てるんだ? しかも、なんだか、目が覚めたらオランにいたから、おうちに帰らなきゃっ てな感じだしな……。 |
ドリスの問いに、レイチェルはさっきまでと同じ調子で答えた。
ごく普通に、何の違和感もなく―――
■レイチェル To:ALL |
あの…わたくし自身、どうやってオランまで来たのか分からないのです。何か
用事があってアングラードを出た記憶はあるのですけれど………気付くとこの宿
の前で倒れていたのですわ。 だから、詳しい行程など分かりませんの………。ごめんなさい………。 |
レイチェルは、ごく普通に、ごく普通のことを話しているつもりのようだ。もしくは、冒険者ならこのくらいのこと、楽に処理してくれると思っているのかもしれない………。
「銀の網」亭・個室 |
一瞬の沈黙の後、最初に反応したのはドリスだった。
■ドリス To:レイチェル&ALL |
え? ええっ? 倒れてたって? (「どうしよう?」とパーティーのみんなに視線で訴える) |
■ヴァーン To:レイチェル |
はぁ? (うわぉ、図星じゃねぇか……。) い、いや、謝らなくたって道は調べりゃすむけどよ……それより、気がついた らここの前に倒れてただって? (そいつは難儀な話だな……じゃ、その旅支度を調えた金はどうしたんだ。お金 はちゃんと持ってましたってのも、なんだかおかしな話だ。……だいたい、その 用事ってので屋敷を出たときには、お供がついてたんじゃねぇのか。そいつらは どうしたってんだ?) |
■ドリス To:レイチェル |
その辺の事情をもっと詳しく聞かせてください。 アングラードを出てからの記憶がないんですか? その用事については全く思い出せないんですか? 倒れてたときには、持ち物が何かなくなってたものとかそういうことは? |
ドリスがレイチェルに疑問をなげかける。
しかし、レイチェルは冒険者たちの混乱には気付いているのかいないのか、頓着した様子ではない。単にトロいのか、何か思うところがあるのか………。
■レイチェル To:ALL |
ええ…何か急いでいた記憶はあるのですけれど…でもそれが何か、全く思い出 せませんの。屋敷の門を出たところまでは覚えているのですけれど、気付くとこ の宿の前で…倒れて…いて………。持ち物は…持ち物は… わからない…屋敷を出た時に、何を持っていたか思い出せませんわ…… … |
■アーギー To:レイチェル |
(何も覚えてない・・??・・・・んー、まあそう言い張るだけなら誰でも出来
るからな・・。・・でもまあ、今は少しづつ尋ねていくしかないか・・) ・・・・じゃあ聞いていい?それで宿の前で倒れていて気付いた時、お金は持っ てたのかい? 持ってなかったのなら、依頼の紙に書いてあった金額は、すべて無事到着後にみ んなに渡されるってことになるよね・・? |
■ジョージ To:レイチェル |
…………………………………(絶句)。 な・・なるほど。 では、その目的地であるアングラードの正確な場所はわからないということで すか? もしそうなのでしたら、出発前に調べておく必要があります。 アングラードの街についての詳しい話を、あなたが知る範囲で結構ですのでお 聞かせ願えますか? |
レイチェルの爆弾発言にもめげずに、質問を続けるジョージ。
当のレイチェルはといえば、相変わらずマイペースに受け答えをする。彼女は、銀貨が入っているらしい革袋を無警戒に見せながら答えた。
■レイチェル To:ALL |
お金の方は大丈夫ですわ。このネックレス以外にもいくつか装飾品があったの
ですけれど、宝石商の方に引き取っていただいてお金に替えましたの。必要経費
とみなさんの報酬くらいなら、足りるはずですわ。 アングラードの場所ですけど、地図さえあればどの道を通って行けばいいとい う程度のことは分かりますわ。ただ、わたしくし自身、旅慣れておりませんか ら、道案内まではできないと思いますの。 街は…そうですわね…街といっても…その「街」というのは見栄のようなもの で…ほとんどが小麦の農家ですの。あまり裕福でもありませんし、観光として見 て回るところはないと思いますわ。 |
■ジョージ To:レイチェル |
地図ですか?・・・わかりました。探してきましょう。 そうですね・・・目的地について調べたり、食料やその他の備品を購入するに 当たって、当面必要となる経費と前金を先にいただきたいのですが? |
レイチェルが目的地までの詳細な道筋を知らない以上、地図を買う必要がある。
■レイチェル To:ジョージ |
買い出しについては、わたくし自身がついていって払うつもりなのですけれど、
前金はどうしましょう? 相場がちょっと分かりませんわ………。 |
■ジョージ To:レイチェル |
そうですね・・・・。各自、武器や冒険用具の補充が必要でしょうし、一人200
ガメルほどいただけないでしょうか? 出発してからでは、装備を購入することはできませんし、道中現金が身を守ってく れるわけではございませんので・・・・多少多めですが、それでどうでしょう? |
■ヴァーン To:ALL |
……まあ、遠出になるからな、新しく揃えなきゃならんモンもいろいろとあるだろ うしな……。 (俺もこの手の仕事は初めてだから、相場って言われても、あんまりわかんねぇが、 報酬が1人500ガメルってんだから、200で4割じゃねぇか……。) |
依頼料の40%という前金は、相場からすると多少高めだ。
■レイチェル To:ALL |
はい、それでは200ガメルですね。 |
しかし、レイチェルは無警戒そのもので、ジョージに6人分の依頼料前金1200ガメル分の銀貨を手渡す。信用しているのか、ただこれが「地」なのかは分からない。
■ジョージ To:レイチェル |
(1200ガメルを受け取って・・・・) はい、確かに。 |
■ヴァーン To:ジョージ & レイチェル |
そうだな、事情が事情だしよ、裏の方にも手を回して、いろいろと調べといたほう
がいいんじゃねぇか? ちょいと金はかかるけどな、無駄にはならねぇと思うぜ……。 |
というヴァーンの提案は根本的なところで、レイチェルに通じなかったようだ。
きょとんとして、聞き返す。
■レイチェル To:ヴァーン |
「うら」って何ですの? |
■ジョージ To:レイチェル |
お気になさらずに・・・・ 我々の様な冒険者達が使う、特殊な情報ルートの事です。 一般の方にはあまり関係のない話ですので。 |
■ヴァーン To: ジョージ & レイチェル & ALL |
まあ、そのアングラードまでの道筋でなんか厄介なことが起こってないかとか、下
調べしとこうってことさ、お嬢さん。 (アングラードって町と、アンタ自身のこともナ……。) ん〜、150ガメルもあれば十分なんだがな。どうだ? |
■レイチェル To:ヴァーン |
え…あの…報酬と必要経費合わせて500ガメルと食費のつもりなのですけれ
ど………。
(少し考えて) その…前金では足りませんの…?前金が少ないようなら、もう少しお出ししま すけれど………。 |
■ヴァーン |
い、いや、わかった。そういうことならいいんだ……経費は別かと勘違いしてたみ
てぇだ…… (そういや、食費支給とは書いてあったが、経費のことまで書いてなかったな……ま あ、ちょっと虫が良すぎるか……。) |
依頼人を詮索する費用を、経費で落とそうとする冒険者も珍しい………。
いや、ある意味、冒険者の鏡だが。
いくら世間知らずのお嬢様でも、その手は通用しなかったらしい。
続けて、今までヴァーンの後ろで大人しくしていたパオルが、口を開いた。
■パオル To:レイチェル |
・・・すみません、レイチェルさん。質問しても・・良いですか? |
■レイチェル To:パオル |
はい、なんですの? |
■パオル To:レイチェル |
あの・・気を悪くしないで下さいね。 (深呼吸を一つして) 何故、ボク達・・いや冒険者を雇おうと思ったのですか? つまり・・・その〜、ボク達を雇う前にレイチェルさんの実家に使いをやって、 家族と連絡を取った方が良いと思いますよ・・・。 きっとレイチェルさんの両親も、今ごろ心配しているんじゃないですか? |
レイチェルは少し考えるような仕草をした。
■レイチェル To:パオル |
そうですわねぇ…。 でも、わたくし、オランではあまり勝手が分かりませんし、できれば早く実家 に帰りたいのですわ。 使いを送るにしても、結局はわたくしも家に帰るわけですし、あまり意味はな いと思いますの。 |
と、ふとレイチェルの視線が沈む。
■レイチェル To:パオル |
………お父様、わたくしのこと心配なさっているかしら………。 ………早く帰って安心させてさしあげないと………。 |
■パオル To:レイチェル |
そ〜ですよね・・。親はいつも我が子の身を案じてますからね・・・。 |
■ドリス(心の声) |
ううっ可哀相なレイチェルちゃん。 見知らぬ街で頼れる人もなく独りぼっち… これは絶対、悪人どものしわざに違いないわっ!! 絶対あたしたちでレイチェルちゃんを悪人の手から守って、無事お家まで 送り届けてあげなくちゃ!! |
明記するまでもないが、念のため。
**―――もちろんドリスが勝手にそう思いこんでいるだけである―――**
■ジョージ To:レイチェル |
心中お察し致します・・・・。お父上と離れ、見知らぬ街でひとりきりでは、さ
ぞ心細いことでしょう。 必ず、私たちが力になりますので、御安心下さい。 ・・・????・・・・そういえば、ご親戚の方や、お父上のお知り合いなど は、このオランにはいらっしゃらないのでしょうか? |
■レイチェル To:ジョージ |
知り合い…ですか。お父様の知り合いはおられるかも知れませんが、わたくし は存じておりませんの…。 |
すまなそうに答えるレイチェル。
次いで、パオルがふと思い出したように質問する。
■パオル To:レイチェル |
そ〜言えば・・・、レイチェルさんのお母さんはどうされてるんですか? |
■レイチェル To:パオル |
お母様は、わたくしが幼い頃に亡くなりましたわ。このネックレス、お母様の
形見でもありますのよ。 物心付くか付かないかくらいの頃ですから、顔も覚えていないのですけれど… ……。 |
■パオル To:レイチェル |
そ〜なんですか・・・スミマセン!無神経に聞いてしまって・・・。 本当にゴメンナサイ!! |
頭を下げて謝るパオル
ゴン
………痛そうだ………。
■レイチェル To:パオル |
あ、あの………。だ、大丈夫ですか?(おろおろ) その………お母様のことはわたくし自身ほとんど覚えておりませんし、平気で すわ。気にしないでくださいね。 |
■ヴァーン To:レイチェル |
(うぇ、スゲぇ音だな……。) まあ、親父さんも心配してるだろうし、さっさと帰ってやらねぇとな、お嬢さん。 (しかし、この貴族のお嬢さん、同情はできるが、どうも話にあやふやなとこがあり すぎる……何を言ってたか、しっかり憶えといたほうがいいな……) |
それまでのレイチェルの言葉を反芻し、記憶に刻みつけておく。
一通り、質問することが片づき、ジョージがさっき受け取った1200ガメルを、メンバーに配りはじめた。
■ジョージ To:おおる |
では、とりあえず前金を渡しておきます。 情報料を引きまして一人175ガメルです。お確かめ下さい。 (みんなに175ガメル配る) それとヴァーン君。これが、情報料用の150ガメルです。よろしくお願いします。 (ヴァーンに150ガメル渡す) |
■ヴァーン To:ジョージ |
あいよ。確かに預かった。まあ、そっちはまかせといてくれ。 |
「銀の網」亭・個室 |
話が一通りまとまり―――。
■ドリス To:おおる |
もう質問は大体出尽くしたのかな? それじゃ、みんなで手分けして情報収集に行こうよ。 |
■アーギー To:ALL |
んーと・・。 それなら誰がどこで情報収集するのか、きちんと振り分けないといけないね。 どうする・・? |
■ジョージ To:おおる |
そうですね・・・・・・・・・。 目的地の情報を集めるのと、地図を買うことができるので通商ギルドへは行く べき だと思います。 それと、例の特殊な情報網を使う班・・・・・・・ あとは、食料以外の必要な物を先に揃えておくといいかも知れません。 徒歩で移動するなら野営をすることになると思いますので、テントを買った方 がい いかと思います。 この3班に分かれてはいかがですか? それとテントを購入するなら、みなさんから50ガメルずつ集めることになり ます がどうでしょう? |
通商ギルド班、シーフギルド班、買い出し班、の三分割案ということらしい。これには特に誰も異論はなかったようだ。
テントは絶対必要なものではないが、もちろん、あれば野宿でもある程度快適に休息ができるだろう。
■ドリス To:おおる&レイチェル |
うん、そんなもんでいいんじゃないかな。 う〜んと、あたしは買いたいものとかあるし、できれば買い出し組がいいな。 (ヴァーンに向かって) 「うら」の情報は部外者が行ってもなんだから、ヴァーンくん1人に任せちゃっていいよね? (シーフ技能を持っているので、実は部外者じゃなかったりするけど…(笑)) |
■ヴァーン To:ドリス & ALL |
べつに誰がついてきたって、構わねぇけどな……まずそんな物好きはいねぇだろ
な。おっそろしく汚ねぇところだしな。 |
と、ヴァーンは、ニヤニヤしながら肩をすくめた。
■ドリス To:おおる&レイチェル |
あと、テントは…確かにあった方がいいよね。……でも (レイチェルちゃん男の人と一緒のテントって嫌がらないかな? だけど男性用と女性用2つもテント買うとちょっと出費が痛いよね…… う〜ん) あの、レイチェルさん? テントでは、みんなと一緒で構いませんか? 男の人と一緒が嫌なら、女性用のテントを別に用意しなきゃなりませんけど ……。 |
■レイチェル To:ドリス |
え………ええ?? |
男女同じテントというのが理解できなかったのだろうか。レイチェルは、目を丸くして狼狽している。
■レイチェル To:ドリス |
あの、男の方と、同じテントって、その、できれば分けて
いただきたいですわ……… では…そうですね、女性用のテントはわたくしが買いますわ。そうすれば、二 つ用意できますかしら? |
■ジョージ To:おおる |
では、私は通商ギルドの方へ行ってまいりましょう。 (レイチェルに) そうですね・・・地図を購入しますので、よろしければレイチェルさんもつい て来 ていただけませんか? |
■レイチェル To:ジョージ |
通商ギルドというところへ行けば、地図が買えますのね。ああ、地図の代金は わたくしが支払いますわ |
地図がどのくらいの値段か知っているのか知らないのか、やたら安請け合いするレイチェル。ちなみに、他の誰も知らない。
■ジョージ To:ドリス |
では、ドリスさん。テント代の分担金50ガメルを渡しておきます。お願いし ます。 |
ジョージがドリスに50ガメルを渡した。
■ドリス To:ジョージ、アーギー、パオル |
あ、はい。(ジョージから50ガメル受け取って) えっとレイチェルさんも連れてくの? (アーギーとパオルに) それじゃ、念のため護衛を兼ねて誰か戦士の人もついてった方がいいよね そうすると買い物は、ラクルちゃんとあたしか……う〜ん、テント2つも買う なら、こっちにもあと男の人一人付いてきて欲しいな。 |
■アーギー To:ALL |
あ、じゃあ・・・オレが買い出しの方に行っていいかな? オレもちょっと、前金使って買いたいものが結構あるから・・。 (パオルの方を向いて)・・・パオルは?どっちか行きたいって言う希望あ る? |
■パオル To:アーギー&ジョージ |
え〜と、そ〜ですね・・・それじゃあボクはジョージさんと通商ギルドに 行こうかな〜。 良いですよね、ジョージさん? |
■ジョージ To:パオル |
もちろんかまいませんよ。こちらこそお願い致します。 |
とりあえず、
【通商ギルド組】ジョージ・パオル・レイチェル
【盗賊ギルド組】ヴァーン
【買い出し組】アーギー・ドリス・ラクル
………と決まったらしい。
■ドリス To:おおる |
それじゃ他の人も、みんなテント代の分担金ちょうだいね。 (羊皮紙と筆記用具を出して) それから他に買ってきて欲しいものがある人はメモするから言ってね えっとテントを2つ…と、それからあたしが欲しいのは… (と自分の欲しいものをメモし、他の人の注文を待つ) |
■パオル |
弓を買うべきかなぁ〜・・・・ |
財布の中身を見て悩むパオル。
■パオル To:ドリス |
やっぱり・・・いらないかな?お金があんまり無いし。 ではドリスさん・・・これがボクの分ですね。 (ドリスに50ガメル渡す) それじゃあ、ヨロシクお願しますね! |
■ヴァーン To:ドリス |
ん〜、じゃ頼まれてもらうか。そういや、ちゃんとした毛布がいるんだ。いくらテ
ントがあるったって、さすがにマントだけじゃ寒いだろうしな。あとな、水袋と食器
一揃え、頼むわ。 で、テントの分とあわせて……ほい、132G。すまねぇな。 |
■ドリス To:パオル&ヴァーン |
は〜い。 |
と金を受け取り、頼まれものをメモする。
一通りテント代を集め、ドリスはレイチェルに向き直った。
■ドリス To:レイチェル |
それじゃあ申し訳ありませんが、女性用テントの購入費用をいただけますか? |
■レイチェル To:ドリス |
はい、それではこれをお願いします |
と、300ガメル、ドリスに渡す。
ドリスは300ガメル確認し、懐にしまった。
■ドリス To:レイチェル&おおる |
はい確かに……。 (みんなに向かい) もう何もないよね、それじゃ早速行こう。 (そういうと、さっさと個室を出ていく) |
■ジョージ To:レイチェル&パオル |
それでは私たちも、そろそろ出ましょうか・・・・ |
■レイチェル To:ジョージ |
はい。通商ギルドでしたわね。行きましょうか。 |
■パオル To:ジョージ&レイチェル |
は〜い!行きましょう、行きましょう!! あ、そうだ!剣を持っていかないと・・・。 スミマセン、ちょっと部屋まで取りに行ってきますから、外で待ってて下さい ね。 |
ばたばたとパオルがジョージの後を追い、三人は個室を出ていった。
■アーギー To:ラクル |
・・・さてと、オレ達も行かないとな。ドリスはもう行っちゃったみたいだし・
・。 (ラクルの方を向いて)・・ラクルっ、行こうっ。 |
部屋を出ようとするアーギーを、ヴァーンは遠慮がちに呼び止めた。
■ヴァーン To:アーギー |
……なあ、さっきはなんか怒らしちまったみてぇで、すまねぇな……かるい冗 談だったんだが、気に障ったのなら謝る。まあ、水に流してくれよ……。 |
■アーギー To:ヴァーン |
(驚いてヴァーンの方を向く) え・・・・? ・・・あ、ああ・・いや、えーと・・。(頭をぽりぽりとかく) ・・いや別に気に障ってはいないよ・・。オレの方こそさっきは言い過ぎたか なって思ってたから・・。 ・・・その・・先にこっちから謝ろうと思ってたとこだったからえー と・・・・。 (うつむいて)・・・・いや参ったな。「気に障ったのなら謝る」なんて、こ れからオレが君に言おうとしてた台詞だったのに・・・(苦笑) まさか先に言われるとは思わなかったよ・・。 |
■ヴァーン To:アーギー |
(軽く肩をすくめて、) まあ、この仕事は二週間はかかる長丁場だしよ、仲良くやろうやってことさ。 (と、アーギーの肩を軽くどやしつけて、にやっと笑う。) |
■アーギー To:ヴァーン |
・・・・ああ・・。まあ、な・・。 ・・・でも・・・・。 (小さく笑みを浮かべ、叱った時とは正反対ともとれる優しい口調で) ・・・やっぱり、人をからかったりするような、悪い冗談は控えような・・。 オレ、そういうのを聞くと、怒るというより・・よく分からないけど何ていうか、 「悲しく」なっちゃう性格なもんだから・・。(苦笑) ・・わかって、くれるかな・・。 |
■ヴァーン To:アーギー |
そ、そうかい……まあ、わかるような気はするぜ。 だがよ、俺だって、べつに悪気があって言ってんじゃないんだぜ。その〜、俺なり の親愛の表現なんだがなぁ。真面目なアンタにはわかんねぇかもしれねぇが……。 (また、肩をすくめて、) と、とにかく仲良くやろうってことさ。ま、話はそんだけし……じゃ、俺は行くぜ ? (……悲しくなるっていわれてもなぁ……俺には理解できんぜ……。) |
心中つぶやきつつ、そそくさと部屋を出るヴァーン。
最後にアーギーが部屋を出て、部屋には誰もいなくなった。
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