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Sword World PBM #18 「追憶の彼方へ」

第一章「冒険者の朝」

「銀の網」亭・宿の部屋(パオル・ヴァーンの部屋)

 パオルの部屋である。早起きのパオルは、既に朝食へ向かっている。
 だが、何故か、床にドリスとヴァーンと酒瓶が転がったまま、放置されてい る………。
■ドリス
 ふに?

 ドリスは目を覚まし、ヒョコッと起き上がった。
 頭は寝癖で、いつもより更にピンピン飛び跳ねている。
 あたりをキョロキョロ見回して、ここが冒険者の宿だということを思い出す。
■ドリス
 あ、そうか……昨日パーティー結成記念の宴会やって……。
 ふあぁ〜〜〜あ……。
(大きなあくびを一つすると、顔を洗うために部屋を出ていく)

■ヴァーン
 ……おいっ! パオル、食うモンなくなったからって寝るな!…
…あ〜、ドリス! それは俺ンだ!……う〜、このヤロ!……全部飲んじまいやがって!……しょうがねぇ、もう一瓶空けんぞ!……


 ………寝言らしい。どうやら、夢の中でも、まだ酒におぼれているようだ。
 酒を取り合っているのは、やっぱりドリスか………
「銀の網」亭・宿の部屋(ジョージの部屋)

■ジョージ
 ふう、朝か。
 (目を覚まし、眼鏡をかける。)
 朝の祈りをしなければ………

 (なにやら神聖語っぽい)
 おお、偉大なるラーダ神よ!我らの向かう真実への道を照らしたまえ!
 礼・拝・完・了!!(簡易 版)

 ………とりあえず飯でも食いに行くか。
 (眠そうに目を擦りながら、部屋を出る。)

「銀の網」亭・宿の部屋(ラクル・ドリスの部屋)

 ラクルとドリスの二人部屋だが、ドリスがパオルの部屋を襲撃しているため、 ラクル一人である。
■ラクル
 ううん……

 ふと、寝返りを打ち―――

 どったん!

 ベッドから転がり落ちるラクル………
■ラクル
 〜〜〜〜〜〜〜〜〜ぃった〜〜い(>_<;;
 くすん、またやっちゃった(;;
 (隣のベッドに目をやり)
 ドリスちゃん、ごめんね…起こしちゃっ…
 ……あれ??
 もう起きたのかな?
 それとも…
 ひょっとして、あのまま戻ってないのかな(^^;

 (がさごそと着替え、カーテンを勢いよく開け放つ)
 う〜ん、いい天気っ(^^)
 それじゃ、顔洗って朝ごはん食べに行こうっと。
 もうみんな、起きてるかなぁ。

 ラクルは、うきうきと部屋を出て行った。
「銀の網」亭・宿の部屋(パオル・ヴァーンの部屋)

■ドリス To:ヴァーン
(顔を洗ってシャッキリしたらしく、部屋へ飛び込んでくる)
 おっはよ〜〜っ! 今日から冒険開始っ、ウキウキするねっ☆

(ヴァーンがまだ寝ているのを見て)
 ヴァーンくん。もう朝だよ〜〜っ!

 ゆさゆさとヴァーンを揺さぶるドリス。

 しかし、ヴァーンは起きる気配がない。
■ヴァーン
 ……ぅう〜、もう飲めねぇよ〜……勘弁してくれぇ〜……

■ドリス To:ヴァーン
 朝だってばぁ。今日は依頼人さんに会って話を聞かなきゃいけないんだよっ。
 早く起きてよぉ。

 さらにゆさゆさ
■ヴァーン
 ……ぅう〜、ぬ、脱ぎます……だ、だから、ぶ、ぶたないで……

■ドリス To:ヴァーン
…………は?
(小声で)……どんな夢みてんだろ(=^-^=;)

(す〜っと息を吸い込んで)
あっさだっおっきろっ! あっさだっおっきろっ!!

■ヴァーン
 ……ぅう〜、そ、それだけは……や、やめてくれぇ〜……

 どうも起きる気配がない………。
■ドリス To:ヴァーン
もうっ! ……起きそうにないなあ、ようし!
(床から昨夜宴会芸で使った手風琴を拾い上げ、呪歌(アーリーバード) の演奏を始める)
〜さだあ〜さだよ みなおきろ〜♪
っかるいあさひが おはようさん♪
っずむにあわせて おっどろうよ♪
っつものように〜 げんきよくっ♪
〜くすいしている おねぼうさん♪
っくまでおきぬと いうのなら〜♪
んなことされても しらないよ〜♪
(注:なお、歌詞は上位古代語です念のため)

■ヴァーン
……ぅう〜、う、うるせぇ〜……

 ドリスの呪歌に対し、眠りながらも抵抗を試みるヴァーン。

 ドリスの呪歌は、達成値14。まさに会心の 出来だ。
 対するヴァーンの抵抗は………1ゾロ

 奮闘空しく、ヴァーンの瞼はこじ開けられた………。
■ヴァーン TO:ドリス
 ……ぅう〜、ナ、ナンダ?! う、うっるせぇ〜!……
 (がばっと起きあがって、いったい何事かと部屋の中を見回したかと思うと、 頭を抱えてへたり込み、)
 ……あ、あさっぱらから、わけわかんねぇ歌、大声で……

 恨めしそうにドリスのほうを見上げるヴァーン。

 しかし、ドリスは全く気にした様子はない。
 ヴァーンが起きたのを見て、彼女は呪歌をやめた。
■ドリス To:ヴァーン
 ヴァーンくん、目が覚めたっ?(ニコニコ)
 今日は、依頼人さんに話を聞かなきゃならないんだからねっ。
 さっ、朝食に行こっ!

 そう言うと、ヴァーンの腕を引っ張り、1階へ向かおうとする。
■ヴァーン
 わ、わかったから、そうひっぱんなって……。
 なんで、そう元気なんだ、オメーは……。俺は、朝は不健康なん だ……。

 ドリスはヴァーンを引きずるように/ヴァーンはドリスに引きずられるように、 二人は一階へと向かった。
「銀の網」亭・一階(酒場)

 「銀の網」亭は、一階が酒場、二階から上が宿になっている。。
 昨日の騒ぎが嘘だったかのように、酒場の中は静かだ。散々騒いでいた冒険者た ちも、いいかげん疲れたらしい。
 一階ではおやじが朝食の準備をしている。

 と、ちょうど食事の準備ができたあたりで、早起きのパオルが元気良くカウン ターに現れた。
■パオル To:おやじ
おはよ〜ございま〜す! 
い〜朝ですよね〜。ど〜やら皆さんは、まだ寝てるみたいですね。 
昨夜は他のパーティーの方々もすごく賑やかに宴会をしてたみたいですけど、 おやじさんは大変だったんじゃないんですか? 
あ、スミマセン。ボクも昨夜は騒いで・・・ました・・よ・ね。

 頭を掻くパオル。

 などとやっていると、ジョージも起きてきた。
■ジョージ To:パオル&おやじ
おはようございます。パオル君。
昨日はよく眠れましたか?

(カウンターに座って、店のおやじに) マスター。トーストとサラダをお願いします。

■パオル To:ジョージ
あ、おはよ〜ございま〜す!ジョージさん! 
う〜ん・・・昨日は一杯食べたから良く眠れましたよ。
なんか夜中に突然、ヴァーンさんとドリスさんがボクの部屋にお酒を片手に 入ってきて酒盛りを始めたんですよ!
しかたがないから、おつまみを全部頂いてボクは先に寝ちゃいましたけど ね・・・。
今ごろ二人とも夢の中で、酒盛りでもしてるんじゃないですか?

 などとジョージとパオルが話している間に、おやじが料理の準備を続けている。
■おやじ To:ジョージ
 ん。トーストとサラダだな。ちょっと待ってな。
(持ってきて)
 ほい。3ガメルだぜ。

■パオル To:ジョージ
ボクも朝食をたのもうかな〜 
おやじさん!ボリュームのあるやつを・・・
そ〜ですね〜、ん〜二人前!・・いや三人前お願します!!

後は・・・昨夜書けなかった日記でも書こう・・かな。
(ごそごそ)

 食事ができるのを待つ間にと、パオルは日記を書き始める。
■おやじ To:パオル
 あぁ、三人前だな。9ガメルになるぞ。
(何人前と言われようと疑問に思わないことにしたらしい)
 俺が心配することでもないんだが、こんなペースで飯食ってて食費は大丈夫な のか?

 もちろん、パオルの財布は、パオルの食費を維持できるほど膨れてはいない………。
■パオル To:おやじ
 あ、おいしそ〜ですね
それじゃあ・・いただきま〜す!・・・ぱくぱく・・もぐもぐ・・。

(ふと・・食べるの止めて、ポツリとつぶやいた)
・・・そ〜なんですよね・・、持ち運ぶ食料の量を考えると・・・。
冒険中は・・あんまり食べれないんですよね・・・。
ふう〜、・・ちょっと普通の人より、食べる量が多いだけなのに・・・・。
冒険中は食事の量を一人前分に、制限しなきゃなんない事を考えると・・・、
気が重くて・・食事のペースが落ちますよ・・・・。

 と言いつつ、パオルは食事を続けている。
 本人曰く、食事のペースは落ちているらしい。とてもそうは見えないが。
■ドリス To:パオル
 おっはよ〜パオルくんっ!  昨夜(ゆうべ)は押しかけちゃってごめんね。
 それにしてもパオルくん、朝からそんなに食べるの?  凄いね

 と、目を丸くするドリス。
■パオル To:ドリス&ヴァーン
 あ、ドリスさんにヴァーンさん。おはよ〜ございま〜す!
いえ、ボクの方こそ昨夜はおつまみを全部食べちゃって・・・スミマセンね。

 ドリスの後ろから、彼女にたたき起こされたヴァーンが降りてきた。
 あまり快適な朝ではなさそうだ。
■ヴァーン To:パオル & ジョージ & おやじ
 おう、二人とも早えな。おやじ、とりあえず水くれ。
 パオル、ゆうべはすまなかったな。戻ってきたら、もう部屋が残ってなかっ たんでな……ところでよ、パオル、それ全部、 オメーが食べるのか?!
(ゆうべ、あんだけ食っといて、腹ん中になんか飼ってんじゃねぇのか……。)

■おやじ To:ヴァーン
 ほらよ、水だ。
 おまえさんも、昨日散々騒いでた割には、早いじゃないか。

■ヴァーン To:おやじ
 おっ、すまねぇ。いや、ドリスの歌で無理やり起こされてよ。(苦笑い)

■ジョージ To:ヴァーン&ドリス
 おはようございます。ヴァーン君、ドリスさん。
 昨日はずいぶん飲んでたそうですが、大丈夫ですか?

■ドリス To:ジョージ
 おっはよ〜ジョージおぢさん
 大丈夫大丈夫。あたしお酒には強いからあのくらい平気だよ(ニコニコ)
 ところで、もうみんな起きてきてるのかな?(と、あたりを見回す)

■ヴァーン To:ジョージ
 大丈夫じゃねぇよ。俺は基本的に酒には強いが体が弱いんだ。 誰かさんのおかげで、睡眠がぜんぜんっ足りねぇ。うぅ〜……。
(と、カウンターに突っ伏す)

 誰かさんのおかげ、というのは、言うまでもなくヴァーンの自業自得なのだが―――。
■パオル To:ヴァーン
 そ〜いえばヴァーンさん?
今朝起きた時、酒瓶に頬擦りしてましたけど・・・そんなにお酒が 好きなんですか?(笑)

■ヴァーン To:パオル
 ああ、三度の飯よりもナ。

 と、肩をすくめてから、ニヤリと笑う。
■ヴァーン To:パオル
 それに、オメーと違ってそんなに食わなくてもよ、酒を飲んでりゃそれで 十分なんだよ。

■パオル To:ヴァーン
 なるほど〜。
 ボクもヴァーンさんと違って、あんなにお酒を飲まなくてもゴハンをお腹 一杯食べれるなら、それで十分ですよ。(笑)

 などと話していて、ドリスは、アーギーがいないのに気付いた。
■ドリス
 あれ? アーギー様、まだ起きてないのかな?
 ちょっとあたし見に行ってくるねっ。

 すたたたたた……。

 と階段を駆け上がり、アーギーの部屋へ向かうドリス。
■パオル 
 あらら、走って行っちゃいましたね・・・。
ドリスさん、朝から元気ですね〜。

■ヴァーン
 また、あの歌を歌う気か……アーギーも災難だな。

■ジョージ To:この場の人
(ドリスを見送って)
 とりあえず、全員朝食をとりましたら、依頼人に会いませんか?
 依頼内容を詳しく聞いてから、必要な物をそろえましょう

「銀の網」亭・宿の部屋(アーギーの部屋)

■アーギー
 ん・・・・。朝か・・・。
 ・・・いよいよ、冒険に出るんだ・・。
 (目を閉じ、しばし瞑想状態)
 さてと・・。じゃ、いきなりだけど、今日の運勢って感じで、やってみるかな。
(そう言うと立ち上がり、ダーツの的(おやじから朝までという約束で引き続き貸して も らった)を椅子の上に立て掛ける。離れてダーツを構え、いきなり1投)
(タンッ・・・!)

 アーギーのダーツの達成値は7。やや調子悪いか?
■アーギー
 よし・・。
(そして、間を置かずに今度は2本のダーツを3本の指の間に挟み構える。今度は目 を細めてじっと精神を集中させた後、2本同時に強く投げ放つ。
(タタンッ・・・・!))

 片方のダーツは5。やはり不調か。
 もう一方のダーツは10。こちらはまずまずといったところだろう。
■アーギー
 んー・・。
 まあ・・・、問題は実戦でどうなのか、だからな・・。
(的からダーツを抜き、握り締める)
 ・・・オレ、みんなの役に立てるかな・・・。

 ダーツを握ったまま、じっと何か考え込むアーギー―――

 と、そのとき、ばたばたとにぎやかな足音が部屋に近づいてきた。
■ドリス To:アーギー
(ノックもせずにパタンとドアを開けて飛び込んでくる)
 アーギー様っ! おっはよ〜〜っ、もう朝だよっ!!
(既にアーギーが起きているのを見て)  あっ、あはは、起きてたんだ、アーギー様(アセアセ)。
 えっと、もうみんな下で朝食とってるよ。さっアーギー様も行こっ☆

■アーギー To:ドリス
ん?ああ、もうみんな集まってるのか。ならオレも行かないとな。
 すぐ行くよ。ちょっと待っててね・・。

 ダーツや的など、荷物をまとめはじめる。
■ドリス(心の声)
(ダーツの的を見つめて)
 アーギー様ってダーツやってる姿は恰好いいんだけど、なんか人付き合いが 悪いんだもんなぁ。昨日も、もっとお話したかったのに、さっさと1人部屋に 籠もっちゃうしぃ……。
 もうちょっと人付き合いがよければ、 あたしの理想の勇者様なんだけどぉ……。

■アーギー To:ドリス
 よし・・!

 やがて荷物をまとめ終え、駆け足でドリスのいる扉の方へ向かう。
 と、アーギーは、扉の前でふと足を止めた。
■ドリス(心の声)
(理想の勇者様像にアーギーの姿を当てはめて妄想中)
 明るく人付き合いが良く、どんなことでも受け入れられる度量の広さがあって それでいてビシッと締めるべきところは締めて、普段は子供のように莫迦なこと ばかりやっているくせに、いざ戦場に立つと獅子奮迅の活躍をして……。
 そして、そんな勇者様の傍らには魔法使いのあたしが……。きゃはっ☆ (などと、一人百面相をやっている)

■アーギー To:ドリス
 あ・・・・。そういえばドリス・・・。

■ドリス
(アーギーの声を聞いて我に返る)
はっ、はいいっっ!!

 しばらく黙った後、ドリスの方を振り返る―――
■アーギー To:ドリス
 ・・・昨日は、すまなかったな・・。
 ・・ダーツで賭け事になろうかって時、わざわざ気遣ってもらっちゃってさ・・。

■ドリス To:アーギー
えっ? (しばし考えたあと、昨夜のシーンを思い出す)
あ、ゆ、夕べのことっ(アセアセ)

■ドリス To:アーギー
(そんな言葉をかけてもらうことなんて慣れてないため焦りまくる)
えっとそのあの…(しどろもどろで言葉が出て来ない)
そ、そそそ、そんな風に言われちゃうと照れちゃうじゃないっ。もうっ!! (もはや顔はリンゴのように真っ赤っ赤)

■アーギー To:ドリス
 ・・・え?

■ドリス To:アーギー
あ、あああ、あたし先に行くねっ!(逃げるように部屋を出る)

■ドリス
すたたたたっ! ずでっごろごろ!!(慌て過ぎて廊下で転ぶ)

■アーギー To:ドリス
 ちょ、ちょっと・・・大丈夫? (首をひねって)んー。・・・・そんな変なこと言ったかなオレ?  ・・・まあ、いいや・・。

 そして、アーギーとドリスは仲間と合流すべく、やや駆け足で階段を降りた。
「銀の網」亭・カウンター

 場面は変わり、再びカウンター。
■ジョージ To:この場の人
(ドリスを見送って)
 とりあえず、全員朝食をとりましたら、依頼人に会いませんか?
 依頼内容を詳しく聞いてから、必要な物をそろえましょう。

■ヴァーン To:この場の人
 そうだ、まだ、詳しい話を全然聞いてねぇぞ。早ぇとこ、依頼人に会わなきゃ な。
 ところで、おやじ、いったいどんな奴なんだ、話を持ってきたのは

■おやじ To:ヴァーン
 ふぅむ。なんでも、貴族のお嬢さんとか言ってたな。詳しいことはよく知らんが ね。

 と言ったところで、おやじは苦々しげな笑みを浮かべた。
 ここ最近、冒険者を陥れようとして依頼を持ち込んでくるケースが数件発生し ているのだ。
■おやじ To:ヴァーン
 まぁ、依頼人のことはある程度調べておいた方がいいかもしれんな。

■パオル To:この場の人
 なるほど〜貴族のお嬢さんですか。どんな方なんでしょうね?
つまり・・・その女性を護衛するってことなんですか?
う〜ん・・・初めての冒険だから緊張するなぁ・・・・

 と言葉通り緊張してみせるパオル。
■ヴァーン To:パオル
(苦笑いしつつ、)
 パオル、今から力んでもしょうがねぇだろ……。せっかく飯食ったのに、また 腹が 減っちまうぞ?!

■おやじ
 今、依頼人は、うちのかみさんと買物に行ってるぞ。なんでも、旅装束を揃え たいがどんなのを買えばいいか分からなくて、かみさんに見繕ってもらいたいら しい。
 ん………そろそろ帰ってくるはずなんだがな………。

 腕組みをして、この場の面々を見まわしながら、ヴァーン。
■ヴァーン To:この場の人
 ん〜、今までオランから出たこともないような御令嬢か……だが、金は持って ると……人探しか仇討ち、はたまたタダの家出か、いずれにしてもキナ臭ぇな。
(こりゃ、もう一度ギルドで噂を聞き込んで来なきゃならんか、面倒だな… …。)
 おやじ、そのお嬢さん、旅支度はともかく自分の世話ぐらいちゃんとできるん だ ろうな。護衛ならともかく、身の回りのお世話までってのは勘弁してくれよ。
 ま、いくら考えてたって、ともかく会ってみねぇことにはしょうがねぇが… …。
(と、肩をすくめてみせる。)

 などと話していると、ドリスとアーギーが階段を降りてきた。
■アーギー To:ALL
 あ・・。みんなおはよう(^^)。
 ごめんごめん、遅くなっちゃって・・。
 あ、おやじさん、借りてたダーツの的とスクリュードライバーのグラス、返し ておきますね。
 えっと・・(テーブルを見渡す)みんなもう朝食とってるのか。
 じゃあオレは・・パンと紅茶があればいいや。おやじさん、頼みますね。

 おやじは、ダーツの的とグラスを受け取った。
■おやじ To:アーギー
 ん、よし。
 で、パンと紅茶だな。3ガメルだ。

 そして、アーギーの前にパンと紅茶を並べる。
■ドリス To:おやじ、ヴァーン
 あ、あたしはパンとミルクティー、それからスクランブルエッグとサラダ お願いね。
(そう注文すると、ヴァーンの隣へ座る。なんとなくアーギーを避けている ように見えなくもない(笑))
 ヴァーンくん、何も食べないの? 朝はしっかり取らないと元気でないよ

■おやじ To:ドリス&ヴァーン
(料理を持ってきて)
 ほい。合わせて4ガメルだ。
(ヴァーンに)
 おう、そうだぞ。朝はしっかり食べねえと…って言っても、昨日の夕食たらふ く食ってたみたいだからなぁ。………酒もな。
(とりあえず、水をヴァーンの前に置いて)
 まぁ、気が向いたら何か注文してくれ。

■ヴァーン To:ドリス & おやじ
 ん、おやじ〜、たらふく食ってたのは、俺じゃなくてパオルだぜ?! それ に、 俺はあんまり朝飯は食わねぇ方なんだがな。だいたい、こんな朝っぱらに起き てること自体あんまりねぇからな。
 でも、ま、ゆうべも飲んでばっかで全然食ってねぇし、なんか腹に入れとくか な。おやじ、パンとコーヒーを頼む。コーヒーは思いっきり濃いヤツをブラック でな。

■おやじ To:ヴァーン&パオル
(呆れ顔で)
 おいおい、なんだなんだ。あれだけの量一人で食ったのか
 ん?あぁ、コーヒーだったな。
(コーヒーを持ってきて)
 眠気覚ましだ。「思いっきり濃いヤツ」を煎れてきたぞ。

■パオル To:この場の人
 ひどいな〜ヴァーンさん。ボクは少し多めに食べてただけです よ!
あ、おはよ〜ございま〜す! アーギーさん。
さっきおやじさんに聞いたんですけど・・・。

カクカクシカジカ・・・・・
・・・で依頼人は貴族のお嬢さんなのでしょ?
それでヴァーンさんと
「護衛だけならともかく、身の回りのお世話までってのは勘弁してくれ」って
話してたんですよ・・・。

あれ!?そ〜いえば・・ラクルさんは・・・。(キョロキョロ)

 ばたばたばたばたばた☆
 けたたましい音を立てて、何かが階段を転げ落ちてきた。
 よく見ると―――
 ―――ラクルだ。
■ラクル To:ALL
 (すぐさま、がばっと起き上がって)
 ごめんなさ〜〜いっっ(>_<;
 僕、顔を洗って、えっと、窓が開いてていい風が入って来てて、
 それで、シルフがとってもごきげんだったから、
 お話してて、あの、その、置いてかれちゃったかと思って、
 僕、僕……あいたたたた(T_T)
 (結局痛みに耐えきれずうずくまる)

 えへへ…
 でも、みんな居てくれて良かったぁ(^^;

■アーギー To:ラクル
 ちょ、ちょっと、ラクルっ!
(思わず椅子から立ち上がる)

 ドリスが、食べかけの朝食を放り出し、ラクルに駆け寄る
■ドリス To:ラクル
 ラ、ラクルちゃんっ!!
 け、怪我してないっ? 大丈夫?(あたふたあたふた)

■パオル To:ラクル
 おはよ・・・じゃなくて!!
だ、大丈夫ですか!ラクルさん!?(オロオロ)

 パオルは、ドリスの後ろで心配そうに見ている。
■ジョージ To:ラクル
 ゴフッ。(トーストにむせかえり)
 大丈夫ですか?ラクルさん。
 出発前に怪我でもしたら大変ですよ。

■ヴァーン
 ありゃ〜、派手にやらかしたもんだ。

 ヴァーンは悠然とコーヒーをすすっている。
■ラクル To:おおる
 (どうにか立ち上がって、両手でぐぅを作ってみせる)
 だ、大丈夫だいじょうぶっ(^^)
 朝から騒がしくってごめんね(^^;
 それにしても…
 (ため息をつきながら)
 今日は階段壊さなくて良かった……

■ヴァーン To:ラクル
 おいおい、そんなに慌てなくたって、誰も置いて行きゃしねえって。

 と、笑いながら、ラクルに椅子を引いてやるヴァーン。
■ラクル To:ヴァーン
 …えへへへへへ(^^;
 あっ、ありがとう(^^)
 (引かれた椅子にちょこんと座って)
 …僕ねぇ、ヴァーンさんには怒られちゃうような気がしてたんだけど…
 良かったぁ、結構優しいんだね(^^)

■ヴァーン To:ラクル
 はぁ? なんで、俺が怒らなきゃいけねぇんだ?

■ラクル To:ヴァーン
 ……うーん…
 何だか、僕、ヴァーンさんがちょっと怖い感じの人だなあって…
 ちょっと思ってたんだ。
 あ、気に触ったらごめんねっ(^^;

■ヴァーン To:ラクル
 (苦笑しながら、呟く)
 なんか怖がられるような事したか、俺。

■ラクル To:おやじさん
 ええと……僕、グレープフルーツジュースと、
 たまごサンドっ。

■おやじ To:ラクル
 たまごサンドと、グレープフルーツジュースだな。ほい。
 ふーむ。うちのかみさんも、そろそろ帰ってくる頃なんだがな………。

■ヴァーン To:おやじ
 ……ところでよ、おやじ……俺の分のパン、忘れてんじゃねぇか?

■おやじ To:ヴァーン
 っと、すまんすまん。
(パンを出してきて)
 ほい。コーヒーと合わせて2ガメルな。



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