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序章「酔っぱらいのダーツ」 |
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「銀の網」亭・個室 |
ちょうど、彼らの最初の依頼が決まった頃、メンバーが一息つくのを見計らっ たように部屋のドアがノックされた。
ガチャリ
返事をするまでもなく、ドアが開く。
まず目に入ったのが大きなトレイで、さっきおやじに注文した料理が満載され ている。
次に目に入ったのがダーツ用の的である。多少古ぼけてはいるが―――まぁ、 つまるところ、普通のダーツの的だ。
そして、トレイをバランスを取りながら左手で器用に支え、右手に的をさげて いるのは―――
ハーフエルフの少女だった。
■ ハーフエルフの少女(?) |
はい。お料理、これで注文通りかしら? (と言ってトレイをテーブルに置く) それから、ダーツの的持ってきたわ。壁に掛けておくわね |
彼女は、釣り合わないと評判の、おやじの奥さんである。ハーフエルフ だから若く見えるが、年齢は誰も知らない。
閑話休題。
テーブルの上に、トレイの料理が並べられる。
■ラクル To:ハーフエルフの少女(?) |
あっっ。 お姉さん、エルフ…ハーフエルフだよねっ(^^) ここで働いてるの? えっ、おかみさん?? へーっ(^^) (嬉しそうにぱたぱたと足をばたつかせている) |
■ヴァーン |
(ちっ、酒がまずくなる、、、。オレは、エルフの血の混じった奴は嫌いなんだ、、、。) |
急に黙りこくり………目を伏せてグラスの中の火酒をじっとみつめるヴァーン………。
あまり恵まれていたとは言い難い少年時代が、彼の心に傷を残しているようだ………。
ラクルは、ふと、そのヴァーンの様子を見て、
■ラクル To:ヴァーン |
…………?? (どうしたのかなぁ?) |
と、不思議そうに首を傾げた。
■ ジョージ To:ハーフエルフの少女(?)&おおる |
(トレイの上を確認して) ・・・・ええ。確かに注文通りです。 (みんなに向かって) では、私は依頼の申請に行きますので、失礼する。 |
■ ドリス To:ジョージ |
あっ… |
疑問はさっさと解決しておかないと気が済まないタイプのドリスとしては、 ジョージと一緒にマスターのところへ行って依頼書の疑問点をさっさと確認 しておきたかったのだが、ヴァーンとアーギーのダーツ勝負がいまにも始ま るかもしれないので見のがしたくない……
しばし逡巡した末、結局ドリスはダーツ勝負を見る方を選んだ。
■ ドリス To:ジョージ |
う、ううんなんでもない。それじゃお願いするね |
■ パオル TO:ALL |
そ〜言えば皆さん? 飲むのも良いですけど、何か食べ物でも頼みませんか? ボクはお腹が空いてきましてけど・・・・。 (ぐぅ〜ぎゅるるる。ちょうどのタイミンングでパオルのお腹が鳴ってしまっ た。) スミマセン・・・かなりお腹が空いてるみたいです・・・・・。 |
■ジョージ To:パオル |
(出て行きかけて)
食べ物ですか?そこのつまみでは足りないのでしたら、 ついでに私が注文してきましょう。 |
■ おかみさん To:パオル |
あら?これで足りないかしら?見かけより意外とボリュームあるわよ。 じゃあ、とりあえず食べて、足りなくなりそうだったらまた注文してくれるか しら? |
■ パオル TO:おかみさん |
それじゃあ・・・とりあえず二人前ほど追加でお願いしますね。 ボクは結構、食べる方なんで・・・・。 |
■ おかみさん TO:パオル |
追加で…二人前? そ、そう。よく食べるのね…。 |
おかみさんの表情が、こころなしか引きつって見える。
ちなみに、二人前消費するのに、おかみさんが四人必要である………。
■ラクル To:パオル |
………………(^^; パオルくんて、見かけによらず食べるんだなぁ(^^; |
依頼を取りに行くジョージと、注文を受けたおかみさんが部屋を出た。
■アーギー To:ヴァーン |
(ジョージが出ていった後) さてと・・。やっぱりやるのか、ダーツ勝負・・。で、方式はどうする?1投 勝負か? 結構酔ってるみたいだから、ハンデも少しは考慮するけど・・。 |
■ヴァーン To:アーギー |
えっ、あ、ああ、、、。そうか、勝負か、、、。やるにきまってんだろ! えらく余裕かましてるが、ハンデはいらねえぜ。オレはぜんぜん酔っ払ってなんかねえからな。 そうだ、何を賭ける! ん〜、俺が勝ったら、そのご自慢のダーツを一本もらおうか。俺が負けたら、あんたにダーツ盤をプレゼントしよう! 今は手元にねえが、きれいなヤツをさ、明日市場へ行って探してきてやるよ。 それでどうだい? |
どうもアーギーはそういうことは嫌いそうな性格だと判ってきたドリスは、揉 め事にならないうちにと割り込んだ。
■ ドリス To:ヴァーン&アーギー |
ねぇねぇ賭け事とかはやめようよ…。 それよりもさ、どうせなら2人だけじゃなく、みんなでダーツ大会にしない? ねっねっ。きっとその方が楽しいよ(ニコニコ) |
■ ドリス To:パオル&ラクル |
(ヴァーンやアーギーの返事も聞かないうちに) パオルく〜ん。ラクルちゃ〜ん。 こっち来て、一緒にダーツやろうよ〜〜っ!! |
■アーギー |
(! ・・ドリス・・・。) ・・・・・・・・・(クスッ) |
ドリスの気遣いを察したアーギー。
目を閉じ、一瞬小さく笑顔を見せる。
■アーギー To:ALL |
ん・・そっか・・。 ・・・よし!じゃあこうしよう。オレが先に1投投げちゃおう。 それから誰でも挑戦OKってことで・・。それでいいだろ? |
■ドリス To:アーギー&ヴァーン |
うんうん、それでいいよ(ニコニコ) ヴァーン君もいいよね(必殺上目使い攻撃でニコニコ) |
■ヴァーン To:アーギー & ALL |
、、、別にかまわんぜ、俺は。 |
と、ヴァーンは肩をすくめた。
ドリスが振り返ると、ラクルとパオルが食事をしている。ラクルとパオルでは、食べる絶対量が違うが。
■ ドリス To:パオル |
ほらほら、ラクルちゃん早く早く〜。 パオル君も食べてばかりいないで〜。 |
■ラクル To:ドリス |
あ、うんっ(^^) |
とてててとやって来て、ダーツを一本手に取る。
■ラクル To:ドリス |
…ちっちゃいけど、結構当たったら痛そうだなぁ。 弓は教えてもらったけど… ダーツは上手くいくかな?? |
ラクルに遅れて、パオルも食事を中断してやってくる。
■ パオル |
パクパク・・パクパク・・・ん?。 あ、は〜い!ボクも投げますよ〜。 |
■アーギー |
よーし、じゃ、早速いくよ・・。 |
人差し指と中指でダーツをはさむ。
手首の感覚を確かめるように、投げる振りを数回繰り返した後、的を見つめ、 真剣な目つきで構えるアーギー。
(タンッ!)
アーギーのダーツ投げの達成値は、13だった。
ダーツは、ど真ん中とは言えないが、一番中心の円からやや内側の辺りに刺さ った。まずまず、と言ったところか。
「銀の網」亭・カウンター |
そのころ、ジョージは―――。
カウンターまで行ってみると、おやじは他の個室に持っていくものだろうか、 料理と酒の支度をしている。
ジョージが近づくと、彼は手を止めて、こちらに注意を移した。
■ジョージ To:おやじ |
(依頼書のマスターを掲示板からはがして) マスター。この依頼の紹介を受けたいのですが、 依頼主にその旨、ご報告いただけませんか? 依頼主の方がよろしければ、明日には動けると思います。 |
■ おやじ To:ジョージ |
もう決まったのか。ずいぶん早かったな。 ん………あぁ、これか。今、これの依頼人はこの宿に泊まってるんだがね。 でもまぁ………会うのは明日にして、今日はパーティ結成を祝うかい。 依頼人の方には、俺の方から話を通しておこう。 |
■ジョージ To:おやじ&おかみさん |
分かりました。では宜しくお願いします。 明日の朝、またうかがいますので。 (おかみさんに) それは我々の追加の注文ですか?ついでに私が持っていきます。 |
呼び止められて、おかみさんが振り返った。
■ おかみさん To:ジョージ |
あら?そう? じゃあ、お願いするわ。 |
おかみさんが、料理を満載したトレイをジョージに渡す。
■ おやじ To:ジョージ |
そうかい。 結構な量だから、落とさないように気を付けてな。 しかし、さっき持っていった量でもかなりあったと思うんだが、これだけの食 い物、誰が食うんだ?俺としては誰が食おうが構わんのだがね。 |
おやじの疑問をよそに、ジョージは個室へと戻る―――
「銀の網」亭・個室 |
個室では、アーギーのダーツに沸いていた。
■ドリス |
わーっ。凄い凄い〜っ。 やっぱ恰好いいなぁ…。えっと、こう持ってこうだっけ? |
ダーツは持たずに手だけで、アーギーのちょっと変わった投げかたを真似してみるドリス。
■アーギー To:ドリス |
ん?・・ああ、投げかたとしてはそれでいいよ。 でも真似はしない方がいいぞ。最悪の場合真横に飛んじゃって人に刺さるかもしれないから・・。 |
■ヴァーン To:アーギー & ALL |
おっと、さすがだね〜。じゃあ、次は俺の番だな。それとも、誰か、先に投げ
るか
い? |
と、ラクルやドリスのほうを見た。
ラクルはぱちぱちぱちと手を叩いている。
■ラクル |
すごいね〜っ(^^) あ、ちょっと待って、… |
と一口、オレンジジュースに口をつけるラクル。
ちょうど、その時、ドアをノック(?)する音がした。
■ジョージ To:部屋の中の人 |
(ドアの端を軽く蹴る)コンコン (ドアの外から)失礼!誰かドアを開けてもらえないかね。 両手が塞がっているのだが・・・・・ |
ドアが開けられず、ジョージが部屋の外で立ちつくしている。
■ヴァーン To:ALL |
おっ、おっさんのお帰りだ。 |
と、ヴァーンが扉を開けた。
ジョージは両手に追加料理を満載している。
ヴァーンは、にやにやとパオルの方を眺めながら、わざと大きな声で続けた。
■ヴァーン To:ALL |
おっさん、えらいまた追加したもんだ。誰がいったいこんなに食うってんだ? |
■ジョージ To:ヴァーン&パオル&おおる |
(ヴァーンに)ああ、すみません。 これほどの量とは思っていなかったもので・・・・ パオル君、ご注文の料理を持ってきましたが。 |
ジョージは、あまりの料理の分量に手こずりながらも、テーブルに置いた。もはや、テーブルは料理でいっぱいである。
■ジョージ To:ヴァーン&パオル&おおる |
お楽しみの所を失礼。 依頼のことですが、明日依頼人と会うことになりました。 依頼人にはマスターから話しておくそうです。 |
■ラクル To:ジョージ |
……多いねぇ(^^; あ、僕手伝うよ。 |
と、ラクルは、空いた皿―――ほとんどがパオルが空けたものだが―――を片づけはじめた。
■ラクル To:ジョージ |
へー、さっそく明日からお仕事が始まるんだね。 なんかドキドキするなぁっ(^^) |
■ジョージ To:ラクル |
手伝っていただいてすみません。ラクルさん。 明日からよろしくお願いします。 |
料理の山を見て、ドリスもとててててっと駆けてきた。
■ドリス To:ジョージ |
うわっすっごい量。これ全部パオル君の分なの?(ちょっとビックリ) 依頼人には明日会うのねっ。ようし、OK、了解、まかせといてっ(ニコ ニコ) |
と言いつつ、ドリスは、もし起きない人がいたら呪歌で起こそうとひそかに画策している………。
■ パオル TO:ヴァーン&ジョージ |
はい?料理がきました? それじゃあ、ボクが先に投げますよ。 料理は暖かいうちに食べないとダメですから・・・。 |
■ パオル |
・・・・・・・・・・。 それっ! |
多少緊張気味にダーツを投げる。
(タンッ!)
パオルのダーツの達成値は、13。アーギーと同じだ。
パオル自身、会心の出来だと思ったダーツは、ちょうど中心を挟んでアーギー のものと対称の場所に刺さった。
■アーギー To:パオル |
んっ・・!!(思わず身を乗り出し、驚く) す、凄い!負けたかなオレ?(的に近寄り、見つめる) んー、微妙だな・・・! |
■ ドリス To:パオル |
(今の結果を見て目を丸くする) うわっ。パオル君もすっご〜〜い。 (と、パオルのことを見る目がちょっぴり変わる) |
■ヴァーン To:パオル |
うっ、やるじゃねーか。 (こいつ、食い気だけじゃなかったのか、、、こりゃ負けられん、、、。) |
と、内心焦り始めるヴァーン。
■ラクル To:パオル |
すごいすごい、上手いねーっ(^^) アーギーさんとおんなじくらいかな? |
■パオル |
!?・・・・。(自分でも信じられないような当りに驚くパオル。) たまたま運が良かっただけですよ! さ〜て、暖かいうちに料理を食べよ〜っと・・・・・。 |
パオルは、―――ダーツの結果と料理の到着の両方に対して―――嬉しそうな 表情で、料理の山に駆け寄った。
■ドリス To:ジョージ |
(ジョージの方を振り向いて) ねぇねぇ、今、ダーツ大会始めたところなの。 ジョージおぢさんも一緒にダーツ投げしよっ。ねっ。 |
いつのまにかジョージを『おぢさん』呼ばわりしているドリスであった。
■ジョージ To:ドリス |
え!?私も…ですか…………。 なにぶんダーツの経験はありませんので、危険かと………。 (私も『おぢさん』と呼ばれる年になったんですねぇ………。 確かにもう『お兄さん』ではないでしょうからねぇ………。) |
なにやらしみじみと哀愁を漂わせるジョージ………。
■ヴァーン To:ジョージ |
ほ〜う、そうか〜、やったことねえのか〜。 |
と、にやにやしながら………
■ヴァーン To:ジョージ |
そいつは是非、やってみねえとな〜。 おっしゃ、次はおぢさんに挑戦してもらおうか!! |
有無を言わさず、ダーツをジョージに手渡した。
■ジョージ To:ヴァーン |
そこまで言われるならやらしていただきますが………。 (『おぢさん』って………。あんたにまで言われるとは………。) これを的に当てればよろしいんですよね………。 (おもむろに投げる)トウッ!! |
やや芝居がかったポーズでダーツを投げるジョージ。今まさに仮面ラーダ の華麗なる技が…!?!?
(すこん)
………何か間抜けな音がした気がする………。
ジョージのダーツの達成値は、4………。
「壁に穴をあけるのは勘弁してくれよ」というおやじの危惧は的中… …… いや、どうにか回避されたようだ。的の一番隅にかなりきわどい状態で刺さって いる。
■アーギー To:ジョージ |
・・・・な、なんか妙な格好で投げてたね・・(^^; ・・・まあ、壁に穴開けなかっただけ良かったのかな・・? (おぢさんって言われてたの、気にしたのかも?) |
■ヴァーン To:ジョージ |
(あちゃ〜) |
■ラクル To:ジョージ |
う…う〜〜ん(^^; 残念だったね、ジョージおぢさん(^^) 今度はきっと上手くいくよっ。 |
ちなみに、彼女に悪気はないらしい。
人間社会の細かい機微にうとい彼女の事、みんながそう呼ぶからそうなのかなぁ、と思ったようだ。
■ジョージ To:ラクル |
いいんですよラクルさん。気にしておりませんので………。 (溜息をついて、トボトボと歩いていき、部屋の隅っこで丸くなる。) |
ジョージの結果を見てフォローに困りキョロキョロとあたりを見回すドリス
とりあえず酒をこぽこぽとグラスに注いで持っていく
■ドリス To:ジョージ |
とてとてとて、ペタン(とジョージの隣に座りグラスを差し出す) 飲もっ!!(ニコニコ) |
嫌なことがあったら酒を飲んで忘れるのが一番と信じているドリスであった。
■ヴァーン To:ジョージ |
(ジョージの横にしゃがみ込んで、ぽんぽんとジョージの肩をたたきながら、)
い、いや、初めてにしては、上出来、、、なんじゃねえか? とりあえず的に
当たってるしよ、、、その〜、投げ方は、なかなか様になってたぜ、、、。 |
と、妙に神妙な顔つきで、なぐさめる………しかし、眼が笑っている。
■パオル To:ジョージ&ヴァーン |
まあまあ・・ジョージさん、そんなに気を落とさないで・・・。 遊びだから、気にしないほうが良いですよ! たまたま運が悪かっただけですから・・・ね? あ、そーだ。ジョージさん?このリンゴでも食べて元気出して下さいよ! (そう言って手にしていたリンゴをジョージに手渡す) あの〜ヴァーンさん?目が笑ってません? それにジョージさんは別におぢさんと言うほど老けてないのに、 何でおぢさん何です? う〜ん、確かに堅苦しいというか・・・言動が年寄り臭いというか・・。 |
パオルの台詞は励ましているのかいないのか―――いや、励ましているのだろ う―――デザートのリンゴをかじりながら、ジョージに近寄るパオル。
■ヴァーン To:パオル&ジョージ |
べ、別に、、、そんなことはねえよ。俺は真剣に慰めてやってるんだぜ! それに、おぢさんてのはよ、、、親愛の表現なんだよ! |
と殊更に神妙な顔をするが………やはり、ヴァーンの眼は笑っている。
■ラクル |
あ、次僕やりた〜いっ(^^) (とてててと的まで駆け寄り、) ジョージおぢさん、これ抜いていい? 抜いちゃうね。 (抜いた後にじ〜〜っと顔を近付け) …うん、跡が残ってるから分かるかな? (たたたっと投擲位置まで戻る) よ〜〜く狙って… えいっっ! |
ラクルの投げたダーツは、緩やかな軌跡を描き―――
(タンッ)
ラクルのダーツの達成値は、9。即興でやってみたにしては上出来 か。
ちょうど内側から二つ目の円より、少し内側の辺りにダーツは刺さった。
■パオル To:ラクル |
(パチパチパチ)う〜ん、けっこうすじが良いんじゃないですか? |
■ヴァーン To:ALL |
ほう〜、なかなかイイとこにいったな。んじゃ、そろそろ俺も投げさせてもら
う
か。 よっ、と。 (ろくに狙いも定めずに、ひょいと投げる。) |
酒のせいで力加減を誤ったか、ややすっぽぬけたような軌跡で的に向かうダー ツ。
(タンッ)
ヴァーンのダーツの達成値は、11。
パオルのものより銀貨一個分ほど空けた外側に、ヴァーンのダーツは刺さっ た。
■ヴァーン To:ALL |
おおっと〜、残念、アーギーさんには勝てなかったか。いやあ、くやしいね
え!!
まあ、ちぃ〜と酔いがまわってきやがったし、こんなモンだろ。 (フン、ナンにも賭けないで本気を出しちまっちゃ〜、博打の神様のバチが当た るっ てモンだ。) |
■パオル To:ヴァーン |
(パチパチパチ)おしいですね、飲みすぎなんじゃないですか?ヴァーンさ ん? |
■ ドリス |
あ、もうあたししか残ってないの? (刺さってるダーツの一本を抜いて、とてとてとて……と投擲位置に移動) それじゃいっくよ〜!! (ピッチャー第一球のモーションからふりかぶって…投げましたっ!! という感じで全身をバネにしたオーバースローでダーツを投げる) てりゃああ〜〜〜っ!! |
気合いの割にはあまり真っ直ぐ飛んだ気はしない………。
(トンッ)
ドリスのダーツの達成値は、7。
酒には滅法強いドリスだが、ヴァーンと同じく、飲んだ量が量ということか、 やや手元が狂ったようだ。
■ ドリス |
(力を入れすぎたため、投げた勢いでそのまま前に一回転してしまう) うわっととっ (ダーツの結果を見て) あ、あはは、ちょっと力みすぎちゃったかな(てへっ) (両足を前に投げ出した恰好で座り込み、ごまかし笑いをするドリスであった) |
■パオル To:ドリス |
だ、だいじょうぶですか?ドリスさん。ちょっと勢いがつきすぎちゃいました
ね。(笑) さすがに飲みすぎたんじゃないんですか・・・? |
床に座り込んでいるドリスに、パオルが手をさしのべた。
■ヴァーン To:ドリス |
まあ、ジョージおぢさんよりかは、ナンボかマシってと
こだね〜。ドリスちゃんも、酔いがまわったかい? |
■ヴァーン To:ALL |
さてと、ゆっくり飲みなおしてぇトコだが、俺はちょっくら顔を出さなきゃな
らん
トコがあるんだ。ワリィな。明日の朝には戻ってくるが、それでかまわねぇだ
ろ?
(いけねえ、ギルドに顔出さなきゃならんのを、すっかり忘れてたぜ、、、。) |
■パオル To:ヴァーン |
そ〜なんですか?それじゃ、おやすみなさ〜い!。 |
個室を引き払い、ヴァーンは盗賊ギルドへ、それ以外は寝室に向かう。
いまだに酒瓶を離していない者もいるようだが―――
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