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「銀の網」亭 |
とある夕方のこと。
「銀の網」亭は、いつもにまして、にぎわいを見せていた。
仕事を終えた冒険者たちや、冒険者志願の者たちが、この日に限って一度に店を訪れたらしい。
「何か月に一度くらいは、こういう日があるもんさな」と、主人はこともなげだが、店内は芋を洗うようなごったがえしようである。その熱気と混乱の中、また一つ、新しいパーティが誕生しようとしていた。
■ ア・トール |
こっちに、エールを一つ頼む。 |
あたりを見回しながら、腰掛ける。
■ ア・トール |
さてと、ノエルと7番テーブルで待ち合わせって事だったんだけど、どうやら俺の方が先に来たようだな。 エールでも飲みながら、のんびり待つことにしますか。 |
ア・トールとノエルとの関係は、シナリオ#01:「冒険者稼業も大変だ?!」を参照のこと。
ほどなくノエルが姿を見せる。
■ ノエル To:ア・トール |
ごめんなさい。少し待たせたかしら。 そういえば、見慣れない人がカウンターのほうにいるわね・・・ 他のメンバーはどうするのかな? まだ来てないみたい。 |
言いつつ、こちらは水を飲んでいる。
■ ア・トール To:ノエル |
いや、俺もさっき来たところだ。 なんか、カウンターは凄いことになってるなぁ(^^; まあ、元のメンバーにしろ新しい人にしろ、スパッとパーティー決めて早いところ冒険に出たいな。 |
二人がテーブルで語り合っているところへ、前の仕事で「幸運の運び手」として行動をともにした、エルフのスレイが通りかかった。
■ スレイ To:ア・トール&ノエル |
あ、おはようございます。 アトールとノエルはこんな所にいたんですね(にこ) リグとリムリィは向こうのほうで見かけましたよ。 相変わらずリグなんかは、グレートソードに背負われているみたいでしたけど(笑)
・・・で、二人は一緒のパーティを組むんですね。ほうほう(にやり)
今回は「幸運の運び手」から抜けてみようと思ってます。
だから、私はあえてあの人込みに突入してみようと思っています。 じゃ、行ってきますね〜(ドキドキ) |
■ ア・トール To:スレイ |
OK きっと、いろんな面白い人間がたくさんいると思うぜ。 頑張って、しっかり人間観察してきな。迷惑かけない程度にな(笑) |
■ ノエル To:スレイ |
じゃ、お互いがんばりましょうね(^^) きっとまた、違ったものが見えてくるわよ。 |
スレイは立ち去った。
■ ア・トール To:ノエル |
しっかし、あのカウンターはなんなんだ(^^; あんなに、カウンターにたむろする店って・・・(^^;;;; |
■ ノエル To:ア・トール |
みんないい仲間を見つけようと必死なのよ。 でも、あの人込みの中にはいるのも大変だし・・・ とりあえず、掲示板に求人広告だしてくるね。 |
■ ア・トール To:ノエル |
OK。頼むよ。 |
ノエルは席を立ち、掲示板のほうへ歩いていく。
■ ノエル |
えーっと、どうやって書けばいいのかな・・・?
ともに冒険して下さる方募集中。 特に、前線で戦える戦士の方。 当方盗賊&神官・・・・・・・の二人組 詳しくは7番テーブルにて
アトール&ノエル ふぅ。こんな感じかしらね。 ホントは『神官戦士』って書ければいいのに、持ってるのがこれ(メイジスタッフ)じゃねぇ・・・ ・・・・マイリー様、立派な戦士様に巡り会えますようお導きを・・・ |
そのノエルの戻りしな、ア・トールが立ち上がった。
■ ア・トール To:ノエル |
俺も、ここから掲示板を今見たら、当方ファイター、ってのが、ちらっと見えたから、張り紙の主に声かけてみるよ。 |
言うと、ア・トールは人でごったがえしているカウンターへ足を向けた。
■ ノエル To:ア・トール |
あ、私も行く・・・って、もうカウンターに(^^;; ファイターって・・その横にいるのはエルフさんかな? あの人たちが来てくれるなら張り紙も直さなくちゃね・・ でも、私ものんびり待ってるばかりじゃだめなんだよね・・ |
ノエルは、あたりをきょろきょろ見回してみたりする。
カウンターに、左眼に眼帯をつけた若い女性が訪れている。身なりからすると、どうやら戦士のようだ。
■ ソフィティア To:おやじ |
おじさん、はじめまして。なかなか賑やかな店だね。 |
挨拶ついでに、彼女は麦酒を注文する。
■ ソフィティア To:おやじ |
見ての通り、わたしファイターやってるんだけど、実は字が書けなくってさ(^^; 掲示板に張り紙したいんだけど、代筆頼めないかな? 特にわたしから注文を付けるわけじゃないから適当にたのみたいの。 そもそも、ちゃんとしたパーティーを組んで冒険するのって初めてだから……何か緊張しちゃって(^^; あ、それと、見ての通り眼帯付けてるからその事も書いておいてくれるかな? おねがいm(__)m |
主人は、熟練の手つきで酒杯に注いだ麦酒を差し出しながら答える。
■ おやじ To:ソフィティア |
代筆?任せておけ。 そういうときのための、酒場のおやじだろ? |
言うが早いか、主人はまたたく間に貼り紙の文面を書き上げた。
主人の金釘流の筆跡が踊る貼り紙は、共通語、東方語、西方語で書かれている。
■ おやじ To:ソフィティア |
お前にも読めるように、共通語以外でもかいておいたから、確認してくれ。
新たに冒険に出ようと思った故に、仲間を募集しています。 当方、眼帯がトレードマークのファイター。 自分の欠点を補ってくれる人求む。
連絡はソフィティアまで |
ソフィティアは、差し出された麦酒を飲みながら、貼り紙を確認する。
■ ソフィティア To:おやじ |
ありがとう。わたしも字ぐらい読めるようにならないとね(^^;
よ〜し! 決めた。今度暇を見て読み書き出来るように頑張ろう。
さ〜て、張り紙も確認したし、もう一杯エールを貰えるかな? |
と、そこへ、エルフの女性が現れた。
■ シルディア To:ソフィティア |
あのー、ソフィティアさん? |
■ ソフィティア To:シルディア |
はい? |
声をかけられたソフィティアは、酒杯を置いて顔を向けた。
■ シルディア To:ソフィティア |
掲示板を見て声を掛けさせて頂いたのですけれど…。 あっ、私、シルディアと申します。 |
■ ソフィティア To:シルディア |
あ、早速張り紙見てくれたんだ。 ソフィティア・オールドよ。よろしくね☆ 隣、どうぞ |
ソフィティアは、エルフの女性のために少し席を詰めた。
■ シルディア To:ソフィティア |
まだまだ未熟者ですが精霊使いをしております。 一緒に冒険してくださる方を探しているんですけれど、私、力が無いから出来ればファイターの方をと思っておりましたの。 少しお話させていただけません? |
■ ソフィティア To:シルディア |
パーティーの結成のお誘いなら大歓迎よ。わたしもまだ駆け出しで、ちょうど仲間を探していたところなのよ。 張り紙みたらわかると思うけど、わたしって字が読めないでしょ?(^^; だから、そういうところとかを補ってくれる仲間がちょうど欲しかったの。 ファイターを探してるだったら、任せて。武器の扱いはある程度出来るからシルディアさんの期待に答えられると思うわ。 |
どうやら、早くも話はまとまったようだ。
そこへ、ア・トールがやってきた。
■ ア・トール To:ソフィティア |
失礼。ソフィティアさん?
掲示板を見たのですが、どうでしょう? 一緒にパーティーを組みませんか? |
■ ソフィティア To:ア・トール |
あら、ちょうど良かった。プリーストとシーフの助けは必要だと思っていたところなの。 |
■ ア・トール To:シルディア&ソフィティア |
そちらの方は、魔法使い? 精霊使いかな? そちらの方も一緒に、どうです? ここは、仲間探しの人でごったがえしているし、良かったら、7番テーブルで話しませんか? |
■ ソフィティア To:ア・トール&シルディア |
そうね〜。ちょっと、カウンターは混みすぎかな? どうする? |
ソフィティアは、シルディアのほうを向いて尋ねた。
■ シルディア To:ソフィティア&ア・トール |
そうですわね…。 |
と、周りを見回すシルディア。
■ シルディア To:ソフィティア&ア・トール |
ここでお話するのは大変そうですし、移りましょうか。 |
■ ア・トール To:シルディア&ソフィティア |
よし、じゃあとりあえず、7番テーブルへ行こうぜ。 ノエルが待ってるはずだから。 |
三人は連れ立って、ノエルの待つ7番テーブルに移動する。
■ ア・トール To:ノエル |
おまたへ〜 掲示板にあったファイターの人と、一緒にいたエルフの人が来てくれたよ。 エルフだったらスレイみたいに、魔法が使えるんだろ? きっと。 |
■ ソフィティア To:ノエル |
お席よろしいかしら?
え〜っと、ノエルさん……ですよね? |
隻眼の女性は、カウンターのほうにチラッと目をやる。
■ ソフィティア To:ノエル |
今さっきアトールさんにあっちでさそわれたの。 よろしくね。 |
■ シルディア To:ALL |
こちらの席よろしいかしら?
ノエルさん‥ですか? どうも、はじめまして。 |
シルディアは礼儀正しく、深々と頭を下げた。
■ ア・トール To:シルディア&ソフィティア |
シルディアにソフィティアね。 俺はアトール。見たとおりのシーフだ。 こちらのノエルと一緒に冒険している。 |
■ ノエル To:ソフィティア&シルディア |
こちらの眼帯の方がソフィティアさんで、エルフさんがシルディアさんですね? こちらこそよろしく。 剣の力も魔法の力も必要だし、仲間になって下さって助かります。 |
ノエルは立ち上がると、新しく仲間になりそうな二人の女性と握手を交わした。
■ ソフィティア To:ALL |
わたしは、得意なのがファイターで、後は、セージ、それとマーチャントの3分野ね。 商談とかも少しは自信あるけど、こっちは場数を踏んでるみたいだし、アトールさんに任せたほうがよさそうね(^^) |
■ ア・トール To:ソフィティア&シルディア |
これから一緒に冒険する仲間なんだから、さんづけはいいよ。アトールで呼んでくれ。 その代わり、俺もシルディアとソフィティアと呼ばせてもらうよ。 俺もノエルも冒険者になってから、まだそんなに場数を踏んだ訳じゃないから、互いに協力しあって頑張ろうぜ。 |
■ ノエル To:ソフィティア&シルディア |
仲間なんだから・・・もう呼び捨てでいいですよね? |
■ ソフィティア To:ア・トール&ノエル |
えぇ、わたしもその方が気兼ねしなくていいから嬉しいわ。 わたしも、これからはみんなのこと、名前で呼ぶ事にするよ。 改めて、よろしく! ノエルにアトール。 私の事は「ソフィー」で良いから(^^) シルディアもそれでいいよね? |
シルディアはうなずいた。
■ ノエル To:ALL |
じゃ、よろしくね、ソフィー あなたはシルディ・・・かな? それともルディがいいかしら?
さて、と。 |
ノエルの言葉に、ソフィティアは首を傾げている。ノエルが魔術師の杖を持っているのに気づいていたからである。
■ ソフィティア |
???(あれ? 古代語に通じたって……) |
ソフィティアの反応を見て、ノエルは少々ばつの悪そうな顔をした。自分が魔術師としてみられるのが面はゆいらしい。
■ ノエル To:ソフィティア |
ルディの外にも魔法の使える人はいたほうがいいでしょ(^^) それも、本格的に勉強した人が。 私のはおまけみたいなものだし。 |
■ ソフィティア To:ノエル |
あれ? ノエルは魔法を本格的にやってた訳じゃないんだ。 メイジスタッフもってたから、てっきりそうだとばかり思ってたのよ(^^; |
■ ノエル To:ソフィティア |
あれ? アトールに盗賊と神官の二人組みって聞いてなかった? 神官だけじゃ役に立たないことも多いかと思って魔法も勉強したけど、 出来ることなら神官としてひたすら信仰を深めていきたいと思っているの。 |
■ ソフィティア To:ALL |
だったら、確かにもう1人必要そうよね。
とりあえず、見たところファイターは私だけのようだから、最低もう1人は肩をならべる人が欲しいところね。 まずは張り紙でもしてみる? |
■ ノエル To:ソフィティア |
私も張り紙しようかと思っていたんだけどね。 でも、あっちに人も増えてきたみたいだし、直接それらしい人を見つけて交渉したほうがよさそうよ。 あっちに杖持った人見えるから、ちょっと話してくるね。 |
ノエルはそう言うと、ソフィティアたちに見送られて、カウンターのほうへ歩いていく。
■ ソフィティア To:ノエル |
いってらっしゃ〜い(^^)/~ |
右手に魔術師の杖を携え、腰には広刃剣を帯びた青年がカウンターにやって来た。
■ ウィードバル To:おやじ |
よっ! おやじさん久しぶりだなー。^^; 一仕事終えて帰ってきたぜ。え〜と、エールを一杯くれるか? |
心底うれしそうな顔だ。その理由は……
■ ウィードバル To:おやじ |
その報酬で妹にイヤリングを買ってあげたんだ。喜んでくれてよかったよ。(^ー^)ニャリ |
たまたま、前の仕事を一緒に請け負った戦士が近くにいたようだ。
■ ラウル To:ウィードバル |
や、ウィード(^^ なんか妙に嬉しそうだな。何か良いことでもあったのか? |
わけを、再びうれしそうに語るウィードバル。
■ ラウル To:ウィードバル |
なるほどな。…でもウィードってホント、妹想いだな(苦笑) |
■ ウィードバル To:ラウル |
まぁな。(^ー^) |
■ ラウル To:ウィードバル |
…それじゃあ、オレあとザックにも挨拶してくるよ。 縁があったらまたパーティ組もうな(^^ |
■ ウィードバル To:ラウル |
あぁ、縁があったら再び会う事になるはずだ。 その時はよろしくたのむぜ。 |
ラウルはカウンターから離れた。
それと入れ替わるように、ノエルがやってくる。ウィードバルの顔には、まださきほどの笑みがはりついている。
その表情を見て、話しかけようとした彼女は、一瞬引きかけてしまった。
■ ノエル To:ウィードバル |
あ・・・あの・・・? ずいぶんうれしそうですね。 見たところおひとりみたいですけど、よかったらこちらに来て一緒にお話だけでもしてみませんか? 実は魔法の使える方を探しているんです。それから剣を使える人も。 あ、私はノエルと言います。他の仲間は7番テーブルで飲んでます。 |
ノエルは、仲間のいるテーブル席のほうを指差した。
■ ウィードバル To:ノエル |
ん? 魔術師を探してるって? 確かに俺は剣と魔法を少しは使えるけど。 一緒に飲もうというなら断る理由はないな。いいぜ。
そうそう、俺の名はウィードバル。ウィードって呼んでくれ。 |
二人はさっそくテーブル席へと移動した。
■ ウィードバル To:ア・トール&シルディア&ソフィティア |
ここ、いいかな。(^^)ニコ 俺はウィードバル。よろしくな。 呼ぶときはウィードでいいぜ。
魔術師を探してるって? |
ソフィティアは、ウィードバルに席を勧めた。
■ ソフィティア To:ウィードバル |
いらっしゃい、ウィード? わたしは、ソフィティア・オールド。みんなからはソフィーって呼んでもらってるわ。
えっと、今ここのテーブルに集まってるメンバーの得意な分野がそれぞれ、
だから、あと古代語魔法と剣技が得意な人を探してたところなのよ。 |
■ ノエル To:ウィードバル |
と、いうわけなんだけどどうかしら? あ、返事をせかせているわけじゃないから、ゆっくりみんなと話してみてから考えてね。 |
■ ア・トール To:ウィードバル |
アトールだ。よろしく。 俺は魔法はからきし駄目だから、魔法使える人は大歓迎だ。 よかったら一緒に冒険をしようぜ。 |
ウィードバルは、彼らの姿を見回した。
■ ウィードバル To:ア・トール&ノエル |
ありがとう、そうさせてもらうよ。 そうだなぁ…パーティーバランスはすごくよいと思う。 後は、お互いの"相性"かなぁ…。^^; |
■ シルディア To:ウィードバル |
ウィードさん、はじめまして。シルディア=エス=レングラーと申します。ルディとお呼びくださいね。 古代語魔法を使える方がいらっしゃればとても心強いですわ。 |
■ ウィードバル To:シルディア |
こちらこそよろしく、ルディ。(^^)ニコ まだ修行中の身だけど魔法は得意分野さ。 きっと役に立てるよ。 |
■ ア・トール To:ALL |
ウィードが入ってくれれば、後は前線で戦える戦士系の人が入ってくれれば、パーティーとしては完璧かな。 |
■ シルディア To:ア・トール |
そうですね‥。私は武器戦闘は無理そうですから、もうお一方前衛で戦える方がいらっしゃればよろしいかと。 |
■ ウィードバル To:ア・トール&シルディア |
一応、俺も剣の心得があるけど… 確かにもう一人ファイターがいると心強いな。 |
■ ア・トール To:ALL |
掲示板の募集の張り紙も書き直したほうがいいんじゃないか? 「剣を扱える人求む!7番テーブル」って。 俺は東方語しか読み書きできないから、誰かお願いしていいかな。 |
■ シルディア To:ア・トール |
私で宜しければ、行ってまいりますわ。 |
シルディアは席を立つと、掲示板のほうへ向かった。
■ シルディア |
こんな具合でよろしいのかしら?
もうお一方、前線で戦える戦士の方を 探しています。当方は、神官・盗賊・ 戦士・魔法使い・精霊使いの5人です。 詳しくは7番テーブルまで。 −−−−−−−−−−−−−−−−−− 何処か不備な点は無いかしら。心配だわ…。 |
シルディアが戻ってくる。
■ ノエル To:シルディア |
ルディ、張り紙ありがとね(^^) |
■ シルディア To:ALL |
私も掲示板に行きながらどなたかいらっしゃらないかと探してみたのですけれど、フリーな戦士の方は居られないようでしたわ。 張り紙を見て来て下さるとよろしいんですけれど… |
■ ノエル To:シルディア |
カウンター、いつのまにか空いてしまったものね。 |
■ ア・トール To:ALL |
うーむ。 はやいところパーティー組んじまって、仕事探した方が良いんだけどなぁ。 これまでの経験上、仕事探すの遅れると、たいてい掲示されてる依頼がほとんどなくなっちゃってるんし・・・(^^;;; 戦士じゃなくても構わないから、誰か一緒に冒険してくれる人いないかな? |
■ ソフィティア To:ALL |
それは、切実な問題ね。実力に合った依頼じゃないと命が幾つあっても足りないし…… かと言って、いま交渉してない人もいないみたいだし…… |
ソフィティアは、「う〜ん」とうなると、額にしわを寄せた。
■ ソフィティア To:ALL |
もう少ししたら他の人も来るみたいだから、来たらいつでもパーティーを組めるように準備だけはしておいたほうがよさそうね。 それらしい人が店に来たら、すぐに声掛けましょうよ。 |
■ シルディア To:ソフィティア |
お店にどなたかお出でになったら、直ぐにお声を掛けられるようにしなければいけないのですわね。 |
シルディアは、店の出入り口のほうをにらむように見つめた。
■ ノエル To:ソフィティア |
私も気をつけてみているわね。 |
■ ソフィティア |
それまではエールでも飲んでのんびりしてましょっと。 |
言うなり立ち上がり、ソフィティアは、麦酒を頼みにカウンターへと向かった。
それをシルディアが追いかける。
■ シルディア To:ソフィティア |
あっ、待ってください。私も参りますわ! |
扉を開けて、槍を持ったハーフエルフが入ってくる。そのままカウンターへと向かう。
■ アフル |
ふう、通りで歌を歌ってたらすっかり遅くなってしまったなぁ。 もう出来上がっちゃったパーティもあるみたいだし。 俺もとっとと仲間を捜さないとな。 まあ、ちょっと疲れたし、もうちょっと休もっと。 |
そこをすかさず、シルディアが声をかける。
■ シルディア To:アフル |
すみません、少しよろしいかしら?
私、シルディアと申します。 宜しければ、7番テーブルに仲間が居りますので、お越し下さい。 |
■ アフル To:シルディア |
え、うん、いいよ。 俺は、アフルって言うんだ。 この槍のほかにも精霊魔法も使えるんだよ。 それじゃあ、行こうか。 |
■ シルディア To:アフル |
ありがとうございます☆ それでは参りましょう。 |
シルディアとアフルは、7番テーブルへ向かった。ソフィティアもすぐに、麦酒片手に戻ってきた。
■ シルディア To:ア・トール&ノエル&ソフィティア&ウィードバル |
飲み物を頂きに行ったら、カウンターに人が居られたので思わず声を掛けてしまいましたわ。 アフルさんとおっしゃられる方で、槍のほかに精霊魔法もお出来になるとか。 皆さん、お話してみてくださいませんか? |
■ ア・トール To:アフル |
お、槍使いか。俺はアトール。シーフだ。 一緒に来てくれるのかな? |
■ ソフィティア To:シルディア&アフル |
う、ルディ良くきづいたな〜。私は注文に気を取られて全然気がつかなかったよ(^^; アルフさん? 私達あと1人前衛に立てる人を探してたところなの。どう、私達と組んでみない? |
「アフル」が正しい名前である。
■ ノエル To:アフル |
アフルさんというのですか? もしかして、槍だけではなく魔法も使えるのかしら? だとしたら、なおさら心強いですね。 私はノエル。よろしくね。 |
■ アフル To:ノエル |
うん、この槍のほかに精霊魔法も使えるんだよ。 どっちが得意かは…同じぐらいかな。
見たところ、俺が6人目みたいだね。 |
■ ソフィティア To:アフル |
そうね、私は今のメンバーに特に異存はないわ。 あ、名前もまだ言ってなかったわね。わたしは、ソフィティア・オールドよ。 アルフさんは、このメンバーに加わる? |
■ アフル To:ソフィティア |
うん、喜んで加わらせてもらうよ。 あと、俺のことは「アフル」って呼び捨てでいいからね。 |
■ ソフィティア To:アフル |
わかったわ。これからは「アルフ」って呼ばせてもらうわね。 |
名前を間違い続けるソフィティアに、アフルが困ったように一言述べる。
■ アフル To:ソフィティア |
いや、「アルフ」じゃなくて「アフル」なんだけど…(^^;; |
■ ソフィティア To:アフル |
あっ、ごめんなさ〜い☆ |
ソフィティアは、顔の前で手を合わせて謝った。
■ アフル To:ソフィティア |
こっちも呼び捨てにさせてもらうけど…「ソフィー」でいいのかな? それとも「ソフィティア」の方がいい? |
■ ソフィティア To:アフル |
わたしのことは「ソフィー」でいいよ。みんなにもそう呼んでもらってるしね。 |
■ アフル To:ソフィティア |
それじゃあ「ソフィー」って呼ぶ事にするよ。 |
■ ウィードバル To:ALL |
なんだか、面白くなりそうだな。 正式に俺も仲間に入れてくれ、みんな。(^v^) |
■ アフル To:ALL |
それじゃあ、これで6人が決まったし、おやじに個室を頼んでくるよ。 |
アフルは立ち上がると、ようやく人混みがまばらになってきたカウンターへと歩を進めた。
■ アフル To:おやじ |
おやじさん、パーティが揃ったから個室を頼みたいんだけど… |
■ おやじ To:アフル |
あ、ちょうどよかったな。 予め片づけておいた部屋があるからな。 そこを使ってくれ。 |
アフルは簡単な手続きを済ませると、みんなの待つテーブルへと戻ってきた。
■ ノエル To:ALL |
(なんか楽しそうなメンバーでよかったな・・・) アフル、個室とれたのよね? じゃ、早く移動しましょう(^^) |
こうして、パーティは結成された。彼らの前途を知る者は、誰もいない……。
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