再び事件現場

(最終更新日: 1998/10/14)


カヴァレス、シュウ、アフルの 3 人は早速調査に取り掛かる。

アフルはセンス・オーラで室内のようすを探る。
部屋にはブラウニーや精神の精霊などが感じられる。リーファの持ってきたランプの中にはサラマンダーも顔を出した。それぞれの精霊には特に変わったようすはない。精霊には異常なし。

■ジャックの部屋
☆From:アフル  To:衛視
あ、そうだ。凶器って今ここにあります?
あったら見せてもらえませんか?

■ジャックの部屋
☆From:衛視  To:アフル
凶器の剣は証拠物件として詰め所で保管している。
詰め所まで来れば見せられると思うぞ。

カヴァレスはセンス・マジックで室内のようすを探る。
たちまち部屋のあちこちが光り出した。魔法の研究者の部屋らしく、それなりの物はあるようだ。机の上のランプ、棚の壷、宝箱みたいな鍵付きの箱、杖その他諸々。

シュウはシーフの目でくるっと部屋を見渡す。
アヤシイところはたくさんあるようだが、まずは事件が起きた時のようすを知る手がかりから探すことにした。


すでに衛視の手が入っているため、事件当時のようすはかなり失われている。それでもシュウは優れたシーフの能力を生かして大体の状況を掴むことができた。

そういえば、誰も物音を聞いていないのかな?
壁は石でかなり厚く防音効果は高いけど、扉は木の一枚扉なので多少の音は漏れるはず。激しく争えば、向かいの部屋に人がいれば気づくだろう。
… と思っていたら聞こえてきた後ろの会話。

■ジャックの部屋
☆From:リーファ&衛視のおしゃべり
リ:やっぱり、あの物音があった時に事件が起きていたんでしょうね…
衛:そうだろうな。しかし、物音を誰も気にしないとは…
リ:はは(笑)。結構あるんですよね〜、夜中の変な物音って… (^^;;;
衛:まぁ、変わり者ばっかりなんだろうなぁ、学院なんてのは
リ:… (^^;;;;(否定できない〜)

これを聞きとがめて、すかさずアフルが突っ込む。

■ジャックの部屋
☆From:アフル  To:衛視
物音っていつしたんですか?

■ジャックの部屋
☆From:衛視  To:アフル
被害者が殺されたと思われる、おとといの深夜だそうだ。
向かいの部屋にいた何人かが聞いているんだが、誰も不審に思わなかったらしい。 何かを壁に打ちつけるような音だったというんだが…

リーファが隣でうなづく。

■ジャックの部屋
☆From:シュウ
(にゅにゅ!物音があったけど、だーれも気にしなかっただなんて‥‥
 ‥‥‥(ちらっとカヴァの方も見て)
 やっぱ魔法使いって変わりモンが多いんだなぁ〜〜)

(何食わぬ顔で探索を続けています)

シュウはさらに部屋の中央の血の跡を追ってみた。すると、床以外にも飛び散ったような血の跡があるのを見つけた。壁の方にも跡がついている。
おっと、ここで壁際のソファを調べていたカヴァレスとごっつんこ。ソファの背もたれにもほんの少し血が飛び散っている。

カヴァレスは魔法の品物と、長身を生かしてシュウの目の届かない高い部分を中心に調べていた。棚、机の上、照明、家具、壁など。

まずは魔法の品物から。
机の上のランプは灯芯のない妙なものだが、コマンドワードを唱えると明かりがつく魔法のランプのようだ。杖は魔法の発動体。宝箱には鍵がかかっている。壷はなんだかよくわからない。

■ジャックの部屋
☆From:カヴァレス  To:ALL
冒険者諸君よぉ,どぉやらこの壷にゃぁ魔法がかかっていやがる。
クク,俺にゃぁ何も無ぇように見えるがなぁ。ちぃと調べてくれやぁ。

シュウが見てみるが、彼女にもよくわからない。後でバイナルのおっちゃんにでも聞いてみようと、羊皮紙にメモを取った。

カヴァレスの調査では、棚からは研究論文や参考文献が見つかった。 ジャックの署名のある論文の中に、作成したコモンルーンに関する報告書を見つけた。形状は全て指輪で全部で 7 つ。色違いの石がついているらしい。発動する魔法は次のとおり。

カヴァレスが指輪の報告書を読んでいる足の下に潜ったシュウは、机の下に指輪がひとつ落ちているのを発見。 これが噂のコモンルーンの指輪かな?水色の宝石がついているが、 どうやら安物だ。

■ジャックの部屋
☆From:シュウ  To:カヴァレス
 ねぇね、カヴァカヴァぁ〜♪
 この指輪、何のコモンルーンか分かるぅぅ?あたし、ちょいと分からないんだ(^^;;(てへへっ)
 教えてくれると嬉しいな♪

カヴァレスが見たところ、どうやら今読んでいた報告書に載っている指輪らしい。

■ジャックの部屋
☆From:カヴァレス  To:シュウ
こりゃぁレビテーションが発動するリングだぜぇ。
ってぇ事ぁ,クク,順当に行きゃぁ最低で残り6個は有る筈だぜぇ?

シュウはさらに棚から領収書の束を発見。 ざっと見たところ、飲食店や研究道具の購入に対するものらしい。不審なものは見つからなかった。

カヴァレスは遠慮なく机の引き出しに手をかけた。1つは鍵がかかっているが、2 つは開きそうだ。
1 段目には羽根ペン、インク、やすりなどの筆記道具が入っていた。特に気になる品物はない。
2 段目には日記帳発見!開けてみると下位古代語で書いてあるが、カヴァレスには読めてしまう。 日記の中身は非常にシンプルで、「○月×日、○○と会う」とか「×月□日、研究は佳境に入る」などのメモがほとんど。が、よく意味のわからない部分もある。

×月○日、PM ロマ宝石店。B 1000、V 3000、J 2000。
×月□日、V へ 1000 貸し。
×月▽日、「会合」は嵐のため中止。

何のことだろう?B とか V とか J とかは誰かさんの頭文字みてぇだなぁ…クックック(まねっこ)。
が、ひとまずこれはメモを取っておくとして、鍵のかかっているものを開けてみよう。

■ジャックの部屋
☆From:カヴァレス  To:シュウ
さぁて,出番だぜぇ?ちんまい勇者殿よぉ。
この机の鍵とあの箱の鍵を開けちゃぁくれねぇかぃ?クックックッ,頼むぜぇ?

■ジャックの部屋
☆From:シュウ  To:カヴァ
 (カヴァレスの近くに寄っていって)
 ふにふに?この引き出しを調べたいんだに(^-^)
 (後ろからの視線を感じて)
 やっぱあのヒトに断り入れたほうがいいかなぁ(^^;

衛視はリーファと一緒に後ろから冒険者の調査を眺めている。今のところシュウの邪魔をしそうなようすはない。

■ジャックの部屋
☆From:シュウ  To:衛視さん
 (くるっと振返って)
 すいませーん☆
 鍵のかかった引出しがあったんですが、それ、鍵あけて中調べてもいいですかぁ?

■ジャックの部屋
☆From:衛視  To:シュウ
ああ、かまわないが…

■ジャックの部屋
☆From:シュウ  To:衛視さん
 ふにふに☆ありがとぉございますぅ〜♪
 (と、明けにかかる)

罠はない。鍵を開けようとしたが、失敗してしまった。シュウには珍しいミスだ。 そんなシュウを見て衛視が遠慮がちに声をかけてくる。

■ジャックの部屋
☆From:衛視  To:シュウ
…あ〜、ここに鍵があるから使っちゃどうだと言おうと思ったんだがね…

■ジャックの部屋
☆From:シュウ  To:衛視
 みゃみゃ☆あっありがとぉなの (鍵あけ失敗したのと、最初から素直に鍵を借りれば良かったのが合体して、 顔まっ赤っ赤)
 (*..*)

真っ赤になって照れるシュウはなんとなくかわゆい。

鍵のかかった引き出しには、指輪を並べた箱が入っていた。真紅のシルクで内張がしてある宝石箱だ。箱の中に指輪は 4 つあった。さらに過去にあったと思しき空間が 3 つ。

■ジャックの部屋
☆From:シュウ  To:カヴァレス&ALL
 ねぇね、カヴァカヴァ。ここにも指輪があったみたいな場所があるけど‥‥ 何の指輪が入っていたのかなぁ?
 あと、この4つの指輪何だかわかる??

カヴァレスが発見した報告書と首っ引きで調べたところ…
シュウは赤い石の指輪が「ハードロック」、紫色のが「ディスガイズ」だと確認した。
カヴァレスはさらに、緑の石のが「カメレオン」、橙色の石が「クリエイト・イメージ」を発動することをつきとめた。

■ジャックの部屋
☆From:カヴァレス
どぉやら作ったコモンリングは7つで間違ぃ無ぇなぁ。
残りの2つは何処に行きやがったぁ?

「アンロック」と「フォーリング・コントロール」が見つからない。が、それはとりあえず置いといて。

さぁ、次は宝箱の鍵を開けよう。

■ジャックの部屋
☆From:シュウ  To:カヴァレス
 にゅにゅ?宝箱も空けるにゅぅ?
 (ちらっと衛視の方を見て)
 怒られないかなぁ‥‥‥まいいや♪あけちゃおう♪

まずは定石に従って、罠を調べる。罠は絶対ない。そしていよいよ鍵開けを試みる。

■ジャックの部屋
☆From:シュウ  To:カヴァレス
 あけれたにゅぅ〜♪えっへん☆(と、ごそごそとあける)

開けようとするが、なんと宝箱は口を閉じたまま。

■ジャックの部屋
☆From:シュウ  To:カヴァレス
 あいたのに〜〜なして、タカラは開かないの?
 ‥‥‥
 また呪文かなぁ‥‥とゆー事で、カヴァカヴァぁ〜☆お願いだよぉ〜☆

そう言えば、この宝箱はセンス・マジックで反応したっけ…。カヴァレス先生どうぞ。

■ジャックの部屋
☆From:カヴァレス  To:シュウ
クク,残念ながら俺の出番かぁ? 仕方ねぇ・・・

今日は魔法をよく使って疲れているのだが仕方ない。アンロックを試すことにしよう。 カヴァレスが魔法を唱えると、パカリと弾けるように蓋が開いた。

が、中にはなにもなく、ただ底に白い粉が少々付着しているだけ。

■ジャックの部屋
☆From:シュウ  To:ALL
 にゅにゅぅ?なんだぁ?この白い粉??
 ‥‥魔法までかけて鍵してる箱に、小麦粉入れてたりはしない‥‥よね?
 なんだにゅぅ??

首を捻って考えるが、よくわからない。小麦粉、かなぁ〜?
カヴァレスも揃って同じように隣で首を捻るが、こちらも心当たりナシ。

■ジャックの部屋
☆From:ユリ  To:みんな
じ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。
(今まで謎な壷を見つめていたらしい・・・・・。そして、好奇心の赴くままに、 今度は、白い粉を・・・・・。)
じ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。
(しばらく、思考中。)
う〜〜ん。

あぁ。思い出した。あの壷と、この粉知ってるよ。私、知ってる。

■ジャックの部屋
☆From:ユリ  To:みんな
えっと、あの壷は、「ボトムレス・ジャー」って言って、あの壷に入る物なら どれだけでも入れておける魔法の壷です。

それから、こちらの粉は「フェアリー・パウダー」です。
これって、麻薬らしいですよ。使用すると気分を高揚させる効果があるらしく かなり依存性の高いお薬みたいです。
使用方法は、この粉を鼻から吸うらしんですけど。でも、何かイヤ(^^;

たぶん今回の事件とこのお薬の関係って否定できないと思います。

あ、そうそう。残りの指輪ももしかしたらこの壷の中にあるかもしれませんね。
取り出す方法は取り出す物のイメージを思い浮かべて、こう手を入れると出てきます。

ユリは「指輪」を思い浮かべていたようだが、少し違った。壷から出したその手には、とぐろを巻いた金色の美しい小蛇が巻き付いていた。ユリ、悲鳴をあげて気絶。


■ジャックの部屋
☆From:リーファ
皆さん手際がいいんですねぇ。感心しちゃいましたよ。さすが探偵さん。

リーファが感心したようにつぶやいた。
この部屋での調査もそろそろ終わりだろうか?雰囲気を感じ取って、見張りの衛視がひとつ咳払い。衆目を集める。

■ジャックの部屋
☆From:衛視  To:探偵
… あ〜。剣を見たいとか言ってたな?
今の時間はノインという男が詰めているはずだ。 アハレートに言われたと言えば見せてもらえると思うぞ。

それだけ言って、衛視は見張りを続けるべく隣の部屋に戻った。
リーファは玄関まで見送る責任があるので…という建前でまだついてくる。実際は冒険者の調査を楽しんでいるようだ。


アフルは、学院の外に出る前にバーレルンのようすをうかがいに行くことにした。名目は「現状の報告」ということにして。
今のところ、「バルスが一番怪しい」というのが冒険者たちの一致した意見だが、地図や鍵を押し付けようとしたり、妙に高飛車なバーレルンも確かに怪しい。

■バーレルンの部屋
☆From:アフル  To:バーレルン
どうも、一応今までに分かったところの報告に来ました。
って言っても、まだあんまり分かってる事も少ないんですけど。
ロドン=ライラーの足取りが一昨日からぷっつり途絶えていて、盗賊ギルドでも、そ の行方をつかんでいないので、もしかしたら、どこかにかくまわれてる可能性がある かもしれませんね。
まあ、必ず見つけ出して見せますから、安心してくださいよ。

■バーレルンの部屋
☆From:バーレルン  To:アフル
うむ、ご苦労。その調子でやってくれたまえ。
…ところでだな。 カーランという衛視隊長がこの部屋に来おったのだが…。
わしが何を探しているのかと聞きに来たのだ。

どうやら、昼間の「探し物」の一件の確認にカーランがこの部屋を訪れたようだ。それは、パーティが一旦学院を出ていた間のことだった。
落着かないようすで、さらにバーレルンが付け加える。

■バーレルンの部屋
☆From:バーレルン  To:アフル
あの男、どこかで昔見た事があるような気がするのだが…。
一体、どういう者なのだ?

■バーレルンの部屋
☆From:アフル  To:バーレルン
ああ、それは、殺人事件を捜査してるって事は内密にって事だったんで、ジャックさ んの部屋で探し物があるってことにしたんですよ。
あの男ってカーランさんの事ですか?
単なる衛視の隊長の人だと思いますけど…
それで、どこかで見たっていつ、どこで見たんですか?

■バーレルンの部屋
☆From:バーレルン  To:アフル
いや、それが思い出せないのだ。いったいどこで会ったのか…。
ううむ、かなり昔のことのような気がするな。

バーレルンも不思議そうな顔で首を捻っている。どうも確かには思い出せないようだ。ひょっとしたら勘違いかもしれない。


カヴァレスも学院の外へ出るときに、最近のバーレルンの動向について聞き込みを行った。ここでは次の話を聞くことができた。

調査を終えて帰ろうとする冒険者達を、リーファが約束通り玄関まで見送った。
彼の肩にはいつのまにか一羽のフクロウがとまっている。

■学院入り口
☆From:シュウ  To:リーファ
 みゃ☆案内とかありがとうなのだ☆
 ‥‥‥?
 あれれっ?このフクロウさんはなぁに?リーファさんのペットかなにか?
 肩にとまってて、大人しそうな子だね(^^)

■学院入り口
☆From:リーファ  To:シュウ&ALL
こいつは僕の大事な仲間ですよ。
今日はお疲れさまでした。もう暗いから気をつけて帰って下さいね〜。

リーファは笑顔で手を振っている。
学院を出た冒険者たちは、凶器に使われたという剣を見るためにライデン通りに向かった。



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