買い物に出ていたアフル、シュウが銀の網亭に帰ってきた。おやじの介入もあって、どうやらパーティを組むメンバーは決まったらしいが、まだ全員集まっていない。ユリは手持ちぶさたにおやつの木の実をかじっている。
初対面の人間が多いのでとりあえず自己紹介をし合うことになった。ここで、シュウはもう 1 人のメンバーカヴァレスがいないことに気づき、彼を探しに席を立った。
■銀の網亭 |
☆From:シュウ To:ALL |
あ、カヴァがいないっ! 迷子の迷子のカヴァぁ〜♪ 捕まえてから行くね☆ |
シュウはパーティ結成でごった返す銀の網亭の人混みに紛れていった。アフルとユリはとりあえず自己紹介を始める。
■銀の網亭 |
☆From:アフル To:ALL |
まず、俺はアフル、シャーマンだけど、一応はファイターとしての修行も積んでいるんだ。 あっ、後、少しだけだけど呪歌も使えるぜ。 |
■銀の網亭 |
☆From:ユリ To:ALL |
ユリ・エタニティです。ユリと読んでください。そのままですけど(^^; 私があんな所で泣いたばかりに、こんなに皆さんが集まるが遅くなってしまいまして....本当にごめん なさい。 |
ユリはペコリと頭を下げた。
■銀の網亭 |
☆From:シュウ To:カヴァレス |
あ〜♪カヴァみっけっ☆ ねぇね、カヴァカヴァ☆また一緒にお仕事だね(^^) って、みんな待ってるから早く早くぅ〜〜♪ |
と、カヴァレスの袖をもち、くぃくぃと引っ張るシュウ。
脆弱なソーサラーと筋力のほぼないグラスランナー。はたして、この力くらべの勝者はどっちだ!?
■銀の網亭 |
☆From:カヴァレス To:ALL |
クク,そおデカい声を出さなくたって聞こえてるぜぇ? どうやらメンバーは揃ったらしぃなぁ。 俺は「カヴァレス」,見ての通りの脆弱なソーサラーだ。 力仕事にゃぁ向かねぇのは見ての通りだが,クックク,これでも一応仕事はこなすさ,よろしく頼むぜ ぇ・・。 |
■銀の網亭 |
☆From:シュウ To:ALL |
にゅにゅにゅ☆こにちはなのだ☆ あたし、シュウっていうの。歌と踊りが得意なんだぁ〜♪よろしくねん♪ でね、でね☆このぐりーんのローブがちゃーむぽいんとなのがカヴァ、カヴァレスって言うの。 ちょっとお茶目さんで、恥ずかしがりやさんで‥‥素直な発言☆をお勉強ちぅなんだって。よろしくね(^^) |
カヴァレスとシュウも自己紹介をした。シュウはカヴァレスの翻訳機を自称するだけあって、すかさず言葉の少ないカヴァレスのフォローに入る。ただし、そのフォローがフォローになっているかどうかは定かではない。
■銀の網亭 |
☆From:ユリ To:ALL |
あ、そうそう忘れる所でした。 私も子供の時に一通りの武器の扱い方、お手入れの仕方は教わっていますが、こちらの方はあまり期待しないでくださいね。 どちらかと言うと、アフルさんと同じく呪歌を少々と、後、知識で皆をサポート出来ると思います。 初めから足を引っ張ってしまいましたが、どうか、皆さんこれからよろしくお願いしますね。 |
■銀の網亭 |
☆From:シュウ To:ユリ |
にゅにゅ?おねーちゃんも歌が好きなの?じゃぁ、あたしと一緒、一緒♪ おねーちゃんはどんな楽器が得意なの?あたしは、このリュートが得意なんだ♪ 今度一緒に酒場で演奏しようよ♪って、あ、みんなが許可してくれたらね☆ |
シュウは"てへっ☆"と舌を出した‥‥
■銀の網亭 |
☆From:ユリ To:シュウ |
くすっ |
ユリは、シュウが舌を出して照れてる姿を見て思わず笑ってしまう。
■銀の網亭 |
☆From:ユリ To:シュウ |
うん。私、歌は大〜〜好き。(ハート) 楽器はハーモニカなんだけど、まだまだ、練習中だから....。 演奏するのは、その、もうちょっと上手になってからかな?(^^; |
シュウとは仲良くなれそうな予感がするユリだった。…が、カヴァレスには近寄りがたいものを感じたようだ。ユリはぎこちなく笑いながらカヴァレスに挨拶した。
■銀の網亭 |
☆From:ユリ To:カヴァレス |
は、始めまして、よろしくお願いします。ガヴァ=ガヴァレスさん。 変わったお名前ですね。 あう。(雰囲気が)何となく恐ひ。(^^;) |
■銀の網亭 |
☆From:カヴァレス To:ユリ |
クク,違ぇねぇ,本当にそんな名前ならなぁ・・・ 俺ぁ「カヴァレス」だぁ。そのちんまい勇者殿(シュウ)は発音が苦手みてぇでなぁ。 さぁて,生きて戻る為にも・・・クックク,詳しい話は個室でするとしようぜぇ? |
■銀の網亭 |
☆From:シュウ To:カヴァレス |
むぅ、カヴァの名前はカヴァなんだもん。 それに、あたし発音"は"いいもん☆ |
ユリの引きつった笑顔を見据えながら、カヴァレスは微笑んで(多分)、優しく声をかけた(多分ね)。
■銀の網亭 |
☆From:カヴァレス To:ユリ |
クッククク・・・そんな目で見なくても,取って食いやしねぇぜぇ? |
アフルがそんな様子を見て場をまとめる。
■銀の網亭 |
☆From:アフル To:カヴァレス |
よろしく、カヴァレス。 ちんまい勇者か、ぴったりだな(笑) ああ、個室に移るのは6人揃ってからにしようぜ。 後2人来るはずなんだけどなぁ。 |
■銀の網亭 |
☆From:セリス To:ALL |
よろしくお願いします・・・ |
ようやくセリスが姿をあらわした。どうやら、今のいままでマーファ神殿で奉仕をしていたようだ。
■銀の網亭 |
☆From:シュウ To:ALL |
確かさ、もひとり神官戦士さんがいたよね?そのヒトが最後の仲間? 集まったら個室に行って‥‥お仕事探しかななな?? |
噂をすれば影。買い物に時間を取られて遅れてきた男、噂の神官戦士が姿をあらわした。
■銀の網亭 |
☆From:ジョン To:ALL |
遅くなりました。マイリーの神官戦士をしておりますジョン・ムーアです。 どうぞ宜しくお願いします。 |
■銀の網亭 |
☆From:シュウ To:ジョン |
あ、来たきたぁ〜♪ 初めましてなのだ☆あたしの名前はシュウなのだ♪ これで、全員そろったのかな?ににぅ〜? |
シュウはにこにこと笑っている‥‥
■銀の網亭 |
☆From:アフル To:ジョン |
よろしく、ジョン。 うん、全員揃ったみたいだし、オヤジに個室を取ってもらってくるよ。 |
アフルは気を利かせて素早くパーティの部屋の手配を済ませた。どうやら最後の 1 室が空いていたようだ。
おやじから鍵を受け取って、一行は個室に場所を移した。
銀の網亭 2 階にある個室に移ったパーティは、全員揃ったところで改めて自己紹介をすることにした。
■銀の網亭の個室 |
☆From:アフル To:ALL |
えっと、それじゃあ、改めてそれぞれ自己紹介をしようよ。 自分の名前と得意な事なんかをさ。 俺はアフル、精霊魔法が得意なんだけど、ファイターとしての訓練も積んでるんだ。 後は、呪歌も少しなら歌えるよ。 |
アフルには前の仕事を成功させた自信のようなものが加わったようだ。何気なくパーティをまとめようとする発言からそれがうかがわれる。だが実はまたもやパーティ一の年少さんである。
■銀の網亭の個室 |
☆From:シュウ To:ALL |
にゅにゅぅ〜♪ みんな、初めてのヒトはじめましてなのだ♪ あたしの名前は「シュウ」っていうの。見たとーりのグラスランナーで、おちゃめな耳がちゃぁ〜むぽいんとなの☆
得意な事は‥‥鍵を開けたり‥‥あと、細かい作業する事かな?
ヨロシクね☆ |
シュウは相変わらず元気だ。良き相棒、ぐららんずの片割れとは別れてしまったが、それはそれ、これはこれ。
■銀の網亭の個室 |
☆From:カヴァレス To:ALL |
俺ぁカヴァレス,脆弱なソーサラーだ。 見ての通り力仕事にゃぁ向かねぇ体でなぁ・・・。クックク,まぁ, お互い死なないように頑張ろうぜぇ? |
必要以上に怪しい外見で誤解されがちなカヴァレスだが、実はお茶目さん☆らしい(シュウ談)。彼は彼なりにパーティに気を使っているし、彼なりの希望もあるのだ。他人には言えないけど。
■銀の網亭の個室 |
☆From:ジョン To:ALL |
みなさん、初めまして。マイリーの神官戦士をしておりますジョンと申します。 新たなる修行のため、今回皆様の冒険にご一緒させていただくことになりました。 冒険は初めてという若輩者故、なにかとご迷惑をおかけすることがあるかも知れませんが、宜しくお願いいたします。 得意な事?そうですね・・・。マイリーの教えを説く事でしょうか。一応魔法も使え、戦闘も出来ますが。体が丈夫なのも取り柄でしょうか(笑)。 どうぞ宜しくお願いいたします。 |
ジョンは実に丁寧な物腰で挨拶を済ませたが、実はパーティ一の年長者である(グラスランナー除く)。誰に対しても敬語で礼儀正しく温厚なマイリー神の使徒である。なかなか鍛えた体格をしており、カヴァレスとは内実ともに好対照だ。
■個室にて |
☆From:セリス To:All |
初めまして。私はマーファ神にお仕えするセリス・キャラウェイと申します。 こう見えても槍はクリス流を学んでいますので皆様の脚を引っ張らない様に 頑張りたいと思います。でも戦いは最後の手段ですから・・・ よろしくお願いします(ぺこり) |
セリスは非暴力主義のマーファの司祭である。優しい姿とは裏腹に自らの身長より高い槍を持つが、その槍はマーファのためだけに使われる。
■銀の網亭の個室 |
☆From:ユリ To:みんな |
(おやつの木の実を適量、皆で食べれるように可愛らしいハンカチの
上に乗せテーブルの中央に置く。) これ皆さんで召し上がってくださいね。にっこり。 ジョンさん、始めまして。 セリスさんとはこれが正式な挨拶になるのかなぁ。 (ちょっと照れくさそうに笑う。) |
酒場の「幸せの木」で仲間集めをしている時の事件を思い起こして、ユリは照れくさそうに笑う。
■銀の網亭の個室 |
☆From:ユリ To:みんな |
私の名前はユリ・エタニティと言います。 私も、アフルさんとシュウさん、同様、呪歌がちょっとだけ使えます。 後は、読書とか好きなので、ちょっとした知識がお役に立てるかもしれません。 共通語はもちろん、西方語、東方語、下位古代語なんか話せます。 あまり役に立ちそうにありませんけどフェアリー語何かも.....。 (真剣そのものの真顔になって。) これから話す事は他の人には内緒にしてくださいね。絶対ですよ!! (大きく息を吸い覚悟を決める?と、声を潜めて話し始めた。) ガヴァレスさん同様、私も上位古代語魔法を使うことが出来ます。 ただ、こう言う事は人前で言いまわるべき物ではありませんし、 不用意に使うものでもありませんから、いざと言う時しか使わないつもりです。 |
今回同じパーティになったセリスとユリは、同い年であることもあり姿形や仕種は驚くほど良く似ている。少しユリの方が背が高いが、長い栗色の髪に幼さの抜け切らない顔。ふとした時に出るあどけない仕種。まさにパーティの花 2 輪。梅雨の紫陽花のように、これからお互いがさまざまに色を変えてゆくのだろう。
… 大事な人を忘れる所だった。シュウも入れてパーティの花は 3 輪だ。どこぞの野郎ばかりのパーティ、うらやましかろう。
■銀の網亭の個室 |
☆From:アフル To:独り言(心の中で) |
やっぱりユリも古代語魔法を使えるのか。 さっきの(←メイジリングうんぬん)は聞き間違いじゃなかったんだなぁ。 まあ、ソーサラーが2人もいるのは心強いな。 |
初対面の者も多いため、なかなか会話も弾まないようだ。行きがかり上リーダー的役割に収まってしまったアフルは、この雰囲気をなんとか打開しようと、 1 階に降りて仕事の貼り紙を見に行くことにした。
■掲示板前にて |
☆From:アフル To:独り言 |
さあて、どんな依頼が残ってるかな・・・ ええと、「ゴブリン退治」と「人探し」か、人探しは前にやったしなぁ。 そういえば、さっきユリが生き物を殺すような依頼は嫌だって言ってたな。 まあ、みんなの意見を聞いてみようかな。 |
■掲示板前にて |
☆From:アフル To:オヤジ |
オヤジさん、依頼を見に来たんだけど、みんな個室で待ってるんだ。 ちょっとこの依頼メモ2つとも借りて行って良いかな? |
■掲示板前にて |
☆From:おやじ To:アフル |
どれどれ。ああ、ゴブリン退治と司祭捜索のだな。 いいだろ。もう他のパーティもいないようだし。 |
アフルは 2 つの貼り紙を持って 2 階へと戻った。
■銀の網亭個室 |
☆From:アフル To:ALL |
えっと、掲示板にはこの2つだけしか依頼は残ってなかったよ。 「ゴブリン退治」と「人探し」だね。 どっちがいいと思う? 俺は、報酬もいいし、前もこういうのだったから、「人探し」の方がいいと思うんだけど。 (ユリの方を見てウインクします) |
■銀の網亭個室 |
☆From:ユリ To:みんな |
(やさしく微笑返して。) 私も司祭様の捜索の方が良いと思います。 |
アフルはただのナンパ野郎ではない。彼はユリと出会った時の約束を守ったのだ。
回想シーン
時を、ユリがあてもなく銀の網亭の扉を叩いた時まで戻そう。
■銀の網亭 ☆From:ユリ To:おじさん おじさん、暖かいスープもらえますか? しばらくして、スープが出てくると、飲むではなしに、かき混ぜて、ぐるぐる回っている渦をただボーと見詰めている。 しばらく、見詰めたのち....。頬杖をついて深いため息をつく。
■銀の網亭 ☆From:ユリ To:ひとりごと あぁ、イスカ様もいなくなちゃったし、これだけじゃ、メイジ・リングも買えないわよね。これからどうしようかなぁ
■銀の網亭 ☆From:アフル To:ユリ ため息なんかついてどうしたんだい?
見た所ソーサラーみたいだけど、パーティを組まないかい?
俺はアフルって言って、シャーマンなんだけど、いろいろな人と冒険がしたくて、さっきまでの仲間と別れて新しい仲間を探している所なんだ。そんなユリにアフルが声をかけた。くどいようだが別にナンパしてる訳じゃない。
■銀の網亭 ☆From:ユリ To:アフル えっ?私ですか?
わ、私は魔術師なんかじゃありません。
(何かかなり慌てた様子で....。)
そ、それに、魔術師に見えるって、こ、これは、棒術に使うただの棍ですよ。
アフルには独り言の「メイジ・リングも…」のくだりが聞こえてしまったのだろう。
■銀の網亭 ☆From:ユリ To:アフル でも、傭兵の資質もなかったようで、私、こういうのあまり上手じゃないんです。
どちらかと言うと、歌の方が得意です。呪歌なら少し歌えますし、それに色々勉強してますからそちらの方でならお手伝いできます。
もし、それでもよろしければ....。
■銀の網亭 ☆From:アフル To:ユリ へえ、君も呪歌が使えるんだ。
俺も使えるんだよ・・・って言っても少しだけだけどね。
今は精霊魔法の方が得意なんだ。
それに、知識だってうまく使えば、魔法よりも役に立つ事があるさ。
それじゃあ、決まりだね。
俺は、他にもパーティに入ってくれる人がいるか探してくるよ。
と言って、カウンターの方に行こうとするアフルをユリは呼び止めた。
■銀の網亭 ☆From:ユリ To:アフル あっ、ちょっと待って。
わがまま言って申し訳ありませんけど、1つ条件出させてもらっていいですか?
お仕事の事なんですけど。え〜と、その動物とか人とか傷つけるようなお仕事はお断りしていただけませんか?
私、やっぱり、生き物を殺すなんてこともうしたくないんです。
前の仕事で起きた出来事を思い出して、ユリはひとつだけ仕事に条件を付けた。アフルもまた、前の仕事でやむをえないとはいえ人を殺してしまったことを思い出した。アフルはユリを振り返る。
■銀の網亭 ☆From:アフル To:ユリ そうだなぁ、やっぱり人を傷付けるって事はあまりしたくないしね。
うん、そうしよう。
■銀の網亭 ☆From:ユリ To:アフル わかってもらえるんですか。あなたって良い人なんですね。
私はユリ・エタニティと言います。ユリでいいです。よろしくお願いします。
あ、私も誰か探してきます。アフルとユリの間にはこういった約束が交わされていたのであった…
■銀の網亭の個室 |
☆From:カヴァレス To:アフル |
司祭ねぇ・・・クク,厄介事にならねぇ事を祈るぜぇ。 もっともケモノ退治よりはマシだがなぁ。 |
■銀の網亭個室 |
☆From:シュウ To:ALL |
ヒト探しかぁ〜〜うにうに。 あたしの場合は、あたしがゴブリンぺしぺし叩くよか、ヒト探しのほーが役に立ちそうだな♪
アフル‥‥だっけ? |
カヴァレス、シュウも人探しに異存はない。セリスとジョンはどうだろうか?
■小部屋 |
☆From:セリス To:All |
今度も人捜しなんですね。 もし、ゴブリン退治だったら・・・ 私、旅に出る前にゴブリン退治をしました。 ゴブリンが住み着いたと言う洞窟に狩人2人を連れて・・・ |
セリスは遥か昔の事を思い出す様に喋り始める。
■小部屋 |
☆From:セリス To:All |
私は1人で洞窟に入り、2匹のゴブリンを殺しました。 そして・・・残った1匹のゴブリンは子供だったんです その洞窟に来たのは親子3匹のゴブリン・・・ 子供は刀を持って私に斬りかかって来ました。 私は戸惑いながらその子の刀を払い落とすと、その子は絶望と悲しみで その場に座り込んで親にすがって泣き出したんです。 |
うつむいて話していたセリスの法衣にぽたぽた涙が落ちていく。
■小部屋 |
☆From:セリス To:All |
ゴブリンだって人間を攻撃しようと思って襲ってくる訳じゃない。 人間と同じで大切な物を守る為、必死に生活している・・・ そう思うと私は槍を振るう事は出来ませんでした。 力を振り絞って私はその子の横の地面を叩く様に槍を振り下ろしました。 その子は泣きながら洞窟の外に出て・・・狩人の弓に倒れました。 私はその光景を見て泣きました。私は身を守る為に戦ったんじゃない。 マーファの教えを人間の都合の良い様に歪めていた殺戮者・・・。 だから私は怪物と言っても殺す事を好みません。 それだけは覚えておいて頂けないでしょうか。 そうしてくれれば皆さんとは協力しあえると思います。 勝手な言い分かも知れませんがそれが私の旅の目的であり、信念なんです。 |
静かに語り終えたセリスの瞳にはもう涙はない。その代わりに、信念の光が宿っているようだ。
■銀の網亭の個室 |
☆From:ユリ To:セリス |
もぐもぐもぐ。ごっくん。 そうですよねぇ。 本当に悪いのは私達の方なのかも.....。 家を作るために木々を伐採し、動物達の住処を奪っておいてそれでもなお、退治してしまうのだから....。 あ、ごめんなさい。これからという時にこんな話をしていると元気無くなちゃうね。 |
■銀の網亭の個室 |
☆From:アフル To:ALL&ジョン |
えっと、それじゃあセリスは「人探し」でいいんだね。 ジョンはどっちがいいと思う? |
■銀の網亭の個室 |
☆From:ジョン To:ALL&アフル |
私も人捜しのほうがいいと思います。 その方が皆さんの足手まといになる可能性が少ないと思いますので。 |
■銀の網亭の個室 |
☆From:アフル To:ALL |
それじゃあ、みんな「人探し」でいいんだね。 これで受ける依頼も決まったし、オヤジさんに依頼人を紹介してもらおうよ。 |
ようやく全員の合意が取れたところで、それではとアフルは席を立った。階下に向かう。
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