ひとさらいの森

エピローグ

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後日談

 一行は村長の家で手厚くもてなされた翌日、オランへ行く用事のある村人の馬車に乗せてもらって帰る事になった。
 荷物を積み、村長達に挨拶をして、村を出発する。子供達が別れを惜しんで馬車が見えなくなるまで手を振っていた。

 ミュンは相変わらずポムのクッションとして足を提供している。アイシャもポムに寄り添うようにいつものポジションを確保して、 ふわふわと欠伸をしていた。今回はクロスも気分悪くなることもなく、旅は順調に進む。
 しかし、昨晩の夕食時の恐ろしい出来事についてあえて触れようとするものは誰一人としていなかった。 幸いな事にルタードの髭も無事なようである(笑)。ただ、もう誰もアイシャに酒を勧めようなどという無謀な者が出てこないであろうことだけは確かだ。

 街に帰ると一行は早速、鏡を道具屋に持ち込んで現金化することにした。借金を抱えるものや、上納金を納めなくてはならないもの、旅に出るものなど、 お金は少しでも多いに越した事はないからだ。

 なんと鏡は手数料込みで3000Gもの値段がついた。魔法に詳しい人に鑑定してもらった結果、ほとんど魔力は残っていないが、紛れも無く マジックアイテムであると鑑定された為だ。2つ組で売りに出したのもよかったのであろう。
 これで完璧な品物であったなら、いくらになったかわからない。最終的には研究用に魔術師の塔に買い取られ、研究の対象として 利用されるらしい。

 思ったより入った現金をほくほく顔で一人500Gずつ分配した。
 シェルナはこれを持って、故郷の村へ一時帰る。帰りの夜営の時に、街に戻ったらパーティを離れるつもりだとみんなに告白したのだ。
 考え込む時に祈るように手を組むくせがある彼女は、馬車に乗ってからずっとそんな格好で座っていた。
 神殿を飛び出して冒険に出たものの、真面目な彼女は自分の勉強不足を痛感することばかりの日々だった。もう一度勉強し直してからくるわ、と 決心した後は笑顔でみんなにそう言った。だからみんなもがんばっててね。私が帰って来た時にもう一度組んであげてもいいくらいにね。 最後の一言を付け加える彼女の瞳はみんなと分かれる事の寂しさを隠すので精いっぱいだった。

 パーティはシェルナを街外れまで見送った後、それぞれ街に散っていった。
 夕食時にはいつものテーブルを囲む事になるだろう。そしてまたいつもの通りの夜が始まる。

 みごとに依頼を達成してきたパーティに、おやじが酒を振る舞おうとしたが、アイシャを覗くメンバーが怖い顔で辞退するので しぶしぶお茶に差し替えた。
 その時の恐怖は彼らの胸の中だけに納めておくことにして、この後の彼らの冒険は、別の機会へ譲る事にしよう。

本当に  END

 


おまけ:報酬と経験値の配分

名前 支出
(武器・道具)
その他支出その他支出内容詳細  獲得報酬額その他収入額獲得経験点
シェルナ144G0G   400G500G1506点 
ミュン 584G34G ポテトと、厚切りのハム、パン(幸),
子牛肉のシチューとベイクドトマトのセット×3食,
豆料理,林檎のデザート,香草サラダ,果物盛り合わせ(銀)
400G500G1506点 
アイシャ 1500G17G ポテトと、厚切りのハム、パン(幸)  400G500G1506点 
ポム 457G28G   400G500G1526点 
ルタード 205G1G 香草茶(幸) 400G500G1506点 
クロス 200G3G 子牛肉のシチューとベイクドトマトのセット(銀) 400G500G1506点 

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