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(1998/02/05 更新)


おやじは、冒険者達をカウンター奥の小部屋へと招き入れた。ここは重要な仕事の依頼に使われる小部屋。

おやじは全員が入ったのを確認し、ゆっくりと扉を閉めた。 扉を閉めた部屋の中は急に静まりかえる。外の喧騒がうそのようだ。

■奥の小部屋
☆From:おやじ  To:パーティメンバー
さて、全員入ったか?

あんまり大きな声じゃ言えないんだが、依頼人はさる名家に仕える騎士なんだ。これ以上確かな身元はないだろう?依頼の内容だが、実は 1000 ガメルで人探し/大至急ということ以外は俺もよく知らん。先方は、詳しい話は依頼を受ける人間が決まってから直接自分の口で話したいといっておられる。依頼人との待ち合わせ場所は川向こうのラーダ神殿の近くのレストラン。ちょっと俺達にゃ縁のなさそうな立派な店だからな、こぎれいにして行った方がいいぞ。

■奥の小部屋(銀の網亭)
☆From:カナル  To:全員
名家に仕える騎士? 身元はしっかりしてるかもしれないが、 そんな奴が俺たち冒険者に頼む仕事なんて、どうせろくなもん じゃないぞ。
……とはいっても、背に腹はかえられないか。
おやじさん、その騎士さんの仕える家って、どこなんだい? それぐらいは教えて貰っても構わないだろう?
それにしても、小綺麗な格好って言ったって……

そう言いながら、全員を見渡すカナル。

旅をしてきてオランに着いたばかりのも居たりするしな。
もう店で待ってるって話だが、どうする?

■奥の小部屋(銀の網亭)
☆From:おやじ  To:カナル
どこの貴族に仕える騎士かって?

うーむ、その騎士自身の口から聞いた訳じゃないんだがな。 何てったって頑固そうな男だったよ。自分の口から直接話すの一点張りさ。
だが、マントについていた刺繍から推測するに、あれはシャレゼール家の騎士だろう。 名門も名門、王城のそばに館を持つ大貴族様だ。粗相の無いように気をつけろよ。

■奥の小部屋(銀の網亭)
☆From:セリス  To:全員
私は法衣を着てますからこれで良いでしょうけど・・・ 皆さんはどうします? 先方も冒険者としての私達と会う訳ですからあまり気にしなくても良いと 思いますけど武器や鎧は置いていった方が良いかも知れませんね。

■奥の小部屋
☆From:アフル  To:全員
小奇麗な格好ったって俺はこんな服しかもってないぜ。

(と言って自分のお世辞にも小奇麗とは言えないような服を指す。)

それに依頼人を待たせるのも悪いんじゃないか。
武器は別に持っていっても構わないと思うぜ。

■奥の小部屋(銀の網亭)
☆From:シーアン  To:みんな
 こぎれいな格好?
(自分の姿を見て見る)
うん、大丈夫だな。俺はこぎれいだ!

 武器や鎧を置いてくのはちょっと怖いが、どうする?
誰かダガーとか隠し持って行った方がいいと思うんだが。
俺はとりあえずロングボウを部屋に置いてこよう。

■奥の小部屋(銀の網亭)
☆From:クロス  To:みんな
ひどく汚れてたり、破れてたりしていない分には勘弁してもらいましょうよー。
僕たちは別に社交界にデビューしに行く訳じゃないんですから。
武器は……そうですね、持っていって、店からクレームがついたら預ければ良い んじゃないですか?
僕はこのダガーだけは持っていきますけど、革鎧は脱いでいきますよ。

■奥の小部屋(銀の網亭)
☆From:おやじ  To:マーズ
ほれ、そこのボーっとしてる坊主!おまえさんはどうするんだ?

まぁ、装備は持っていってもいいだろうが... あっち(川向こう)じゃ目立つかもしれんな。騒ぎは起こさんよう注意しろよ。 あっちで街の警備に目をつけられたらやっかいだ。
まぁおまえさんらなら、ちっと髪を撫で付けておきゃあ大丈夫だろう。 こうするんだよ。
(おやじは手のひらにぺっぺっとつばを吐き、それで髪を撫で付けた!)
どうだ、男前だろう?(にやり)

さて、装備を置いていく奴は俺が責任を持って預ろう。どうするね?

■奥の小部屋(銀の網亭)
☆From:マーズ  To:全員
僕ですか?僕はこの神官服で大丈夫じゃないですかね?一応正装ですし・・・。
武器もどうせ使わないので、僕は置いていきます。よろしくお願いしますね。
でも、確かにカナルさんの言う通り、由緒正しい騎士が僕たちなんかに依頼するなんて・・・
裏があるかもしれませんね。でも、考えてもしょうがありません。行くしかないでしょ?

■奥の小部屋
☆From:カナル  To:おやじ
シャレゼール家って、どんな家柄なんだい?
一般的な評判とか、家族構成とか。とにかく何でも聞いておきたいんだけど。

■奥の小部屋
☆From:おやじ  To:カナル
シャレゼール家か?ううむ...。そういう事は噂好きなおばはんの方が詳しいだろう、俺は一般的な事しか知らん。

ともかく家柄は古いな。現在の当主は 10代目だったと思うぞ。いや、9代目かな?まぁ、その位だ。最近は評判になるような活躍はしていないが、昔は国王の側近を勤めるようなこともあったらしい。最近はそういった噂はとんと聞かんなぁ。

俺が知ってるのはそれくらいだ。当の騎士も今朝がた来て急に依頼をしていったのでな、あまり詳しく調べている暇はなかったんだ。

■奥の小部屋(銀の網亭)
☆From:セリス  To:おやじさん
私は・・・このロングスピアと・・・チェイン・・・(と、辺りを見回す)
すみません、隣の空き部屋をお借りしてもよろしいでしょうか?
そちらで脱いで持ってきますので。
覗いたら駄目ですよ
(と、言って隣の部屋に移動(笑))

■奥の小部屋(銀の網亭)
☆From: おやじ  To: セリス、マーズ
おお、いいともさ。隣を使うといい、嬢ちゃん。

あ、こら!おまえさんは隣に行っちゃいかん!ああいう娘は怒らせると後が恐いぞ!..なに?武器を置きたいだけだと?
...まったくおまえさんと来たら愉快なやつだ!

おっと、嬢ちゃんが戻ってきたようだのう、今のは内緒にしておいてやろう、マーズ。

■奥の小部屋(銀の網亭)
☆From:セリス  To:おやじさん
はい、このチェインメイルもお願いします。
(もう一度周りを見回す)
何かみなさん、がっかりしてません?(笑)
後バックパックも預けて行きますね。これで私の支度は終わりです。

■奥の小部屋
☆From:アフル  To:みんな
(セリスがスピアを預けるのを見て)

やっぱり俺もこのスピアを預けとくよ。
鎧は別に着たままでも問題無いだろ。
さてと、じゃあ行こうぜ。

■ 奥の小部屋(銀の網亭)
☆From:セリス  To:全員
ではこうしましょう。
持っていく武器は片手持ちの・・・それだとシーアンさんが困りますね。
鞘に収まる物ならば携帯していてもおかしくないでしょう。
レストランでは武器を携帯しての着席は許されないでしょうからこちらから 預ける事にします。
ただでさえ偏見の目で見られているのに武器を持ったまま入ろうとして
最悪入店拒否されたら困るでしょう?(^^;
それでよろしければ出発しましょうか・・・このパーティの初陣です。

■ 奥の小部屋(銀の網亭)
☆From:シーアン  To:セリス
”持っていく武器は片手持ちの・・・それだとシーアンさんが困りますね”

 俺は別に困らないぜ。さっき注文したグレートソードはまだ届かないんだ。当分は このバッソで戦うからな。

 ああ、もちろんレストランでは預けよう。じゃ、行こか。

■ 奥の小部屋
☆From:カナル  To:全員
さて、セリスの号令も出たことだし、そろそろ行くか。
んじゃ、俺の弓はおやじさんに預けとくから。まあ、杖 ぐらいは持っていってもいいだろう。

じゃ、美味いもんでも食わせてもらうとしますか。

■ 奥の小部屋(銀の網亭)
☆From:クロス  To:カナル・そのほか全員
レストランですもんね。ちょっと楽しみですねー。 それじゃ、どんどんいきましょー。

■ 奥の小部屋(銀の網亭)
☆From:おやじ  To:全員
装備は確かに預ったぞ。必要になりそうならいつでも取りに来るといい。俺らの仕事にゃ危険はつきもの、くれぐれも生きて帰ってこいよ!

(そういっておやじは全員が小部屋から出るのを見送った。おやじの手元には預った装備が集められている。預けたものは次のとおりだった。)
アフル
ロングスピア
カナル
ロングボウ
クロス
皮鎧
シーアン
ロングボウ
セリス
ロングスピア、チェインメイル、背負い袋
マーズ
ウォーハンマー
そんでもってうちのお得意さんになっとくれよ〜っと。
さぁて、預り証を付けておくかな。

...とりあえず、「お嬢様とその一行」ということにしておこう。

■ 奥の小部屋
☆From:マーズ  To:ALL
ところで、何食べましょう?僕は野菜以外がいいなぁ・・・。

マーズの和やか(?)な一言を最後に、パーティは冒険者としての初仕事(セリス曰く、「初陣」)へと第一歩を踏み出したのであった。

彼らの前途に幸運を!


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