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■ 学院 |
☆From:ダーナ To:受付嬢 |
大至急ハーゲン師にお目どうり願いたい! ファレンの使いでダーナ=シャルフが来たと伝えてもらいたい! |
ここでまたもやシャルフ家の名前が効力を発揮し、予約なしで面会が許された。
(ダーナの家はオランでも有数の名家なのだ)
ハーゲンはこの前と同じように重々しく2人を出迎えた。
■ ハーゲン師の部屋 |
☆From:ダーナ To:ハーゲン師 |
研究中のところ大変失礼します。 しかし私の身内の話しなれど火急の用件が有りやって参りました。 ファレン師..あえて師と呼ばせてもらいます。 からのこの手紙ぜひ読んでいただきたい。 −手紙を手渡す。 |
■ ハーゲンの研究室 |
☆From:ハーゲン To:ダーナ=シャルフ |
―――ファレンから? (驚いた表情になる) 読ませてもらおう。 |
1年以上も音信不通の元・愛弟子からの手紙と聞いて、
ハーゲンは驚いた。
「何故、今になって?自分が追い出したも同然だと言うのに・・・。」
最初、ハーゲンはファレンが何を書いてきたのか想像もつかなかった。
驚きを隠しつつ、黙って手紙を読み始めたが・・・次第にその顔は険しく、
曇っていった。
■ ハーゲンの研究室 |
☆From:ハーゲン To:ダーナ=シャルフ |
手紙は読んだ。 君たちに薬を渡せばいいのだね? (助手に指示して、薬を倉庫から持ってこさせる)
これがその薬だ。落とさぬように気をつけることだ。 |
薬を手渡して、少し考えてからこう付け加えた。
■ ハーゲンの研究室 |
☆From:ハーゲン To:ダーナ=シャルフ |
私が言う事ではないかもしれないが・・・ 君たちは手紙に何が書かれていたか知っているのかね?
ファレンは、薬の代金を、”全て自分が払う”と書いてきている。 ・・・ファレンは、ラット・ディジーズの特効薬を見つけたそうだな。 その処方箋を学院に売る事にしたらしい。それと、あり金と、研究施設全てを売るつもりだ。 つまり、財産全てを手放す覚悟だな。 |
ばかげた事を・・・と言わんばかりにハーゲンは首をふった。
■ ハーゲン師の部屋 |
☆From:ダーナ To:呟き |
...!! ファレン師..貴方と言う人は..。 |
■ ハーゲンの研究室 |
☆From:ハーゲン To:ダーナ=シャルフ |
ファレンに伝えてくれ。ラット・ディジーズの特効薬の功績を認め、
私から学院に戻れるように後押ししても良いと。 そうすれば6000ガメルは私が払おう。またここで研究も出来る。
スラムを捨てて、戻ってくるように期待していると、伝えて欲しい。 |
■ ハーゲン師の部屋 |
☆From:ダーナ To:ハーゲン師 |
−ハーゲン師の「スラムを捨てて」という言葉に反応する。
ハーゲン師..ファレン師はスラムを捨ててここに戻って来るでしょうか? |
■ ファレンの家 |
☆From:ヘルムンス To:ダーナ&ハーゲン師 |
隊長。その話は後でもできます。今は一刻も早くこの薬を彼女のもとまで
届けることが先決です。 さぁ、ファレンさんのところまで戻りましょう! (ハーゲン師の方へ向き直って) 彼へのお心使い、深く感謝いたします。 (と、深く一礼する。) それでは、今は一刻を争いますので、これにて失礼させていただきます。 |
ダーナとヘルムンスは薬を手にすると、急いでファレンの診療所へと向かった。
■ ファレンの家 |
☆From:リュセラ To:リーザ |
こーんな顔、雑巾で拭くのがお似合いよ、とか言い合ったっけ。 覚えてる? その時ミスティ姉さんに、似たような顔して何言ってんだか なんて呆れられたりした事。
似てるのかな、私達…生き方まで。
でも、助けられないのはもっと辛いよ。
待っててね、もうすぐ薬が届くから。 |
そう、リュセラが話し掛けると、リーザが無意識の中で返事をした。
■ ファレンの家 |
☆From:リーザ To:リュセラ? |
リュ・・セラ 来ちゃ・駄・・目 |
リュセラはリーザの手をしっかり握って励ました。
■ ファレンの家 |
☆From:リュセラ To:リーザ… |
私はここに居るよ。 助けに行ってあげたんだから。駄目って言われても行ったんだから…。
それにしても、何で私の名前が出てくるのかな。(くすっ)
そうね。色々話すまで死なせたりしないから。 |
すると、今まで苦しそうだったリーザの表情が少し和らいだ。
それどころか、力なく微笑んだような気させする。
リーザの閉じた目から、一筋の涙が零れ落ちる。
■ ファレンの家 |
☆From:リーザ To:リュセラ? |
・・・リュセラ・・・ あ・・・りが・・・と・・・ |
一言そう言うと、また彼女は眠りの中へ落ちていった。
■ ファレンの家 |
☆From:リュセラ To:(独り言) |
もうこんな時間。 そろそろ戻って来るかな、ダーナ達。 |
■ ファレンの診療所 |
☆From:ファレン To:リュセラ |
(柱の時計を見て) うん。そろそろだろう。 リーザさんはよく頑張っている。 僕らはみんなを信じて待つしかないんだ。 |
そこへレンシオとジルが東の診療所から戻って来た。
アインスの事情を簡単に述べ、300ガメルはホーフからの好意であることを
告げた。
■ ファレンの家 |
☆From:レンシオ To:ファレン |
・・・とまあ、ホーフさんの強い希望もありまして、この300ガメルはあなたの ものです。受け取って下さい。 |
■ ファレンの家 |
☆From:ファレン To:レンシオ |
(受け取りにくそうに) ホーフさんは・・・まったく(^^; 僕だって、もらう人からはちゃんともらっているのになぁ。 (照れくさそうに笑う) でも人の好意はありがたく受け取らなくちゃね、ありがとう。 |
そこへ、ようやくダーナが帰ってきた。
■ ファレンの家 |
☆From:ダーナ To:みんな |
−扉を突き飛ばすように開けダーナが転がり込んでくる。 ハァ、ハァ..ハァ、くっ、薬..。 −それだけ言うと背負い袋から薬のビンを取り出す。 |
ファレンが薬ビンを受け取り、中身を確かめ、コップに移す。
■ ファレンの家 |
☆From:リュセラ To:ダーナ |
…おかえり。 もお、そんなに慌てなくても。最後に転んだりしたら大変じゃない。 |
■ ファレンの家 |
☆From:ダーナ To:リュセラ嬢 |
はぁ、はぁ..。 ま、間に合って良かった..。 |
■ ファレンの家 |
☆From:ヘルムンス To:みんな |
(そのころ半ばよろめきながらヘルムンスも到着する。) はぁ、はぁ、はぁ。今度はそれほど遅れずに済みましたね。 でも...すこし休ませてください。 (そう言ってその場にへたりこむ) |
■ ファレンの家 |
☆From:レンシオ To:ダーナ |
お疲れさまです、ダーナさん。 とにかく、私たちに出来ることは尽くしました。あとはファレンさんに任せましょ う。 |
■ ファレンの家 |
☆From:ファレン To:みんな |
高熱と毒をいっぺんに取り除く、魔法の薬・・・。 これで彼女は助かるはずだ。 |
リーザの口元にコップを持って行き、ゆっくり、何回かにわけて、飲ませる。
・・・・・・じっと皆が見守る中、リーザの荒かった息遣いが、徐々に穏やかに、
正常になっていくのがわかる。
ただすやすやと寝ているように見える。
■ ファレンの家 |
☆From:ファレン To:みんな |
(リーザのひたいの汗をぬぐい、熱を確かめる) もう、もう大丈夫だよ。 お友達は奇跡の生還を果たした。 これもみんなのおかげ・・・。 それと彼女の生きようと言う強い意志のおかげだ。 |
ファレンは泣いていた。嬉し涙だ。
■ ファレンの家 |
☆From:レンシオ To:ファレン |
いや・・・あなたが居なければ私たちには何もできませんでしたよ。 全てはあなたのおかげです、ファレンさん。 依頼を受けた身でありながら、逆にお世話になって・・・ ありがとうございました、ファレンさん。 |
■ ファレンの家 |
☆From:リュセラ To:みんな |
あは、嬉しいのに…涙が出るなんて。 嫌だな、リーザの為に私が泣くなんて。 こんなの見られたら、後で何言われるか分からないってのに。 |
それが聞こえたのか、リーザがゆっくりと目を開ける。
■ ファレンの家 |
☆From:リーザ To:リュセラ |
・・・・・・ リュセラ? ・・・やだ、本当にリュセラだ。 何、泣いてんのよ、馬鹿ね。
・・・私はまだ死なないよ。 |
リーザが笑顔でリュセラを見ている。
■ ファレンの家 |
☆From:リュセラ To:リーザ |
な…泣いてなんかないわよ別に。 死んじゃったなら、少しくらいは泣いてやってもいいんだけどさ。 何で生きかえったりしたのよ、本当にしぶといんだから。
それに何誤解してるのよ。別に私、助けたりなんかしてないんだから。
ところで何が可笑しいのよ、もう…この。 あははっ、変な顔〜。 |
これには周りが驚いてしまった(^^;
だが、リーザもリュセラも嬉しそうだ。憎まれ口のたたき合いになってしまったが、
これが普段の彼ら。ケンカするほど仲が良いのである(^^;。
■ ファレンの家 |
☆From:リーザ To:リュセラ |
あいたたた・・・。 笑わせないでよ、傷がうづくじゃないの。
ふ・・・少し疲れちゃった。 |
と言って、リーザは寝てしまった(^^;。
(今度は本当にスースー寝ているだけ。息してます、大丈夫(笑))
■ ファレンの家 |
☆From:ダーナ To:ファレン |
ファレン師..ハーゲン師より手紙の内容を聞きました。 しかし..その..いくら人助けとは言え..。 |
■ ファレンの家 |
☆From:ヘルムンス To:ファレン |
(手紙の話に反応したかのように起き上がる) ...私も、たった1回分の薬のためにそこまですべてを投げうつとは、 正直言って思いませんでした。 ...すごい方です、あなたは。 |
■ ファレンの家 |
☆From:ファレン To:ダーナ |
そうか。ハーゲン師は君たちに、手紙の内容を話したのか。 ・・・君たちが負い目を感じる事はないよ。僕の好きでやってる事だから。 ちゃんと自分が何をしているかもわかってる。 家や研究道具なんて、また働いてお金を貯めて、買い直せばいい。 だけど人の命はお金じゃ買えないからね。 僕は後悔してないよ。正しい事をしたと思ってる。 |
穏やかに・・・しかし、きっぱりとファレンは言った。
■ ファレンの家 |
☆From:ヘルムンス To:ファレン |
しかしいくらなんでも...いや、それがあなたの選んだ道だというのなら、
とやかく言う権利は私にはありませんね。 (不承不承という感じのヘルムンス) |
■ ファレンの家 |
☆From:ダーナ To:ファレン |
あと、ハーゲン師よりの伝言を預かって来ました。 ラットデイジィーズ特効薬の功績を認め学院に復帰出来るように ハーゲン師が後押ししてもよいと。 |
これを聞くと、ファレンは驚いたようだ。
ハーゲンのこの申し出は、予想もしていなかったことだった。
■ ファレンの家 |
☆From:ファレン To:ダーナ |
スラムを捨てて、学院に復帰するだって? 馬鹿な!そんな事出来る訳がない。 スラムにこそ、医者が必要なんだ。 今だって薬も、人材も足りてないと言うのに・・・。 |
■ ファレンの家 |
☆From:ファレン To:みんな |
・・・ハーゲン師匠には、恩をあだで返してばかりだな(苦笑)。 (ちょっとうつむいて、ハーゲンの事を思う)
でも、僕は僕を必要としてくれているこのスラムに残るよ。 ホーフさんの所に居候させてもらおうかな。 |
最後は本気とも冗談ともつかぬような様子で、明るく言う。
■ ファレンの家 |
☆From:ダーナ To:ファレン |
そう言われると思ってましたよ。 しかし、私は学院に戻るべきだと思いますよ。 真に全ての人を救おうと思えば学院に戻り勉強する事が まだ有るのではありませんか? 学院に戻った所でスラムに来れない訳ではないでしょう。 このスラムで貴方を慕ってくれる人達と協力すれば学院に 通いながらでもスラムの人々を救う事は出来るのでは? 私にも声を掛けてくれれば微力ながら協力させてもらいますよ。 |
■ ファレンの家 |
☆From:ファレン To:みんな |
学院に通いながら、スラムで治療師をする? ・・・・・・・・・ 君たちも知っているように、学院とここを往復するには8時間かかるんだ。 ・・・とても無理だ。 |
■ ファレンの家 |
☆From:リュセラ To:ファレン |
私、ファレンさんには感謝してる。 スラムにこんな人が居てくれて良かったと思ってる。
だから言うけど、馬鹿だよ…。
ダーナが言う通り、一生「スラムの賢者」なら救えるのはスラムの人達だけ。 |
■ ファレンの家 |
☆From:ファレン To:みんな |
・・・大馬鹿者だよ、僕は。 世間知らずで、甘えん坊?そうかもしれない。 ハーゲン師匠にも似たような事を言われたっけ。
でも、君は勘違いしている。 |
■ ファレンの家 |
☆From:リュセラ To:ファレン |
それは分かってる。 でも、意地や心意気だけじゃいつまでも続けられない事を知ってるから みんな来ないのよ。 …スラムに来て、負けて帰るのがみんな怖いのよ。 |
■ ファレンの家 |
☆From:ダーナ To:ファレン |
ファレン師、確かに学院とスラムの医者の兼任は大変だろう。 しかし、今回の様な症例の者が再び現れないとは限らないのですよ。 貴方の手に負えない患者が出たときどうするのですか? また、スラムの様な貧民街の慢性的な医者不足これを解決する為にも 学院の力が必要なのでは?
スラムで貴方を慕ってくれてる人々と協力すれば何とかなりますよ。 |
■ ファレンの家 |
☆From:ファレン To:みんな |
・・・ハーゲン師匠が学院に戻ってこいと言ったのなら、
それはスラムと縁を切れってことだと思うよ。 (1年前の事を思い出している) 学院で勉強するのには、正直言って心惹かれるよ。 だけど・・・それは今でなくても・・・いいと思うんだ。
ホーフさんはね、もともとは僕の患者だったんだ。
僕がヒーラーの手ほどきをして、開業を手伝ったんだよ。 ハーゲン師匠と連絡を取り合うようにして、 なんとかこのままスラムで医者を続けられるように努力するつもりだ。 |
■ ファレンの家 |
☆From:ヘルムンス To:ファレン |
(苦笑しつつ)やはり、それがあなたらしいのかもしれませんね。 私としては、学院でもう1度しっかりとヒーラーの腕を磨いて、色々な 症例でも助けることの出来るようになるという選択肢もあるとは思うの ですが... しかしそのようなことを承諾するような人なら、そもそも学院を飛び出 してこんな所にはいないでしょうしね。 あなたの信じる道を行くのが、結局は一番いいのかもしれません。 |
■ ファレンの家 |
☆From:レンシオ To:ファレン |
学院は知識を蓄えそれをお互いに見せ合って、相互の発展を謀っている機関である
こともご存じですよね? それなら、今回あなたが学院にラット・ディジーズの特効薬の処方箋を譲ること同 様、また別の人が別の病気に関する新たな知識を見つけるかもしれません。それの 中にスラムの人に役に立つものがあるかもしれません。0からのやり直しでは、自 ら発見することもままならないでしょう? |
■ ファレンの家 |
☆From:ファレン To:みんな |
学院とスラムの治療師の両立は無理でも、
ハーゲン師匠を手紙のやり取りは出来るし、
・・・週に1度ぐらいなら、学院に行くことも出来ると思う。
でも・・・0からのやり直しとは(言う事が)厳しいね(^^; |
■ ファレンの家 |
☆From:レンシオ To:ファレン |
そうそう、面白い案が浮かびました。 ハーゲン導師に支払ってもらう金を3000ガメルにする代わりに、スラムを捨て ないとかいうのはどうでしょう?(^^) |
■ ファレンの家 |
☆From:ファレン To:みんな |
・・・お金の事は本当にしなくていいよ(^^; 僕にもあてはあるんだ。例の特効薬の処方箋が良い値になると、思ってるし・・・。 もしかしたら、あのお嬢さん(リーザ)はお金持ちかもしれないしさ(笑)。 その時はちゃんと治療費をもらうからね(にこっと笑う) |
■ ファレンの家 |
☆From:リュセラ To:(独り言) |
リーザがお嬢様の訳ないじゃない。 お世辞でも…なんだかなぁ。 |
ファレンってやっぱり馬鹿だ、とリュセラは思った(^^;;;
■ ファレンの家 |
☆From:レンシオ To:ファレン |
(急に神妙な顔つきなる) ファレンさん・・・処方箋を学院に売った場合、それ以降、学院からはほとんど縁 を切られますよ・・・。お互いの知識を譲り合うのが学院なんですから・・・。 もしそうなってしまったら・・・今度こそ本当に学院からは、何の助力も受けられ なくなってしまうのですよ。そうしたときに、もし、またリーザさんみたいな患者 が現れた場合、あなたはそのときこそ人を救えずに悔やんでいく羽目になるのです よ・・・。
(毅然とした口調で)
言ってみれば、今のあなたは私が村を発つときと何ら変わりはありません。 学院に戻った場合、あなたを頼ってきたスラムの人に同行することは、ハーゲン 導師との交渉次第で出来ます。しかし、学院に縁を切られた場合もうあなたは学院 に頼ることは出来ません。そのことだけは念頭に置いてといて下さい。 ・・・私からいえることは以上です、失礼しました。 |
■ ファレンの家 |
☆From:ファレン To:みんな |
処方箋を売ったらそれきりかどうか・・・ そこの所はハーゲン師匠と話をしてみないとわからないよ。
みんなの言う事、僕にもわかってると思うんだ。 |
ファレンもなかなか頑固である(^^;
■ ファレンの家 |
☆From ラフィアン To:ファレン&みんな |
(寝起きの頭でぼうとしていたがようやく話しがつかめたらしい) あんたの考えはよく分かった・・・・。 お人好しもそこまでくれば、立派なもんだ。 だから、オレからはあんたにどうこうしろとは言わねえ。 でも、なんでここに残るのか忘れんじゃねえぞ。
商売道具を手放すぐらいなら、いつでもオレ達に金要求してくれ。 今回の件はこんなとこでいいんじゃねのか? |
■ ファレンの家 |
☆From:ファレン To:みんな |
(真剣な顔で) ありがとう、約束するよ。 ハーゲン師匠とも、もう1度話し合ってみることにする。 僕はスラムを離れないけど、僕の知識、経験を学院に公開することによって、より多 くの人が助かるなら、もちろんそれは僕にとっても嬉しいことだ。 また、学院からも知識をわけてもらえるしね。 |
もう一度、ファレンは言うと、一向はもうそれ以上は何も言わなかった。
自分の信じる道を進もうとする彼に、忠告はしても、彼の人生を変えることは出来ない。
それは、みんなも知っていただろう。
彼はこれからもスラムと共に行きていく。それがファレンが選んだ道だった。
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GM:澤口 佳子(かなめ)