第19章へ戻る |
強行軍がたたったのか、皆疲れていたので、その日はファレンの家で休むことになった。
次の日の朝、ファレンは報酬を皆に手渡す。
尻尾4本が2400、塞いだ穴2つが600、ホーフの家までの護衛が300で、
合わせて3300、1人当たり550ガメルだ。
だが、ヘルムンスは・・・
■ファレンの家 |
☆From:ヘルムンス To:ファレン |
無一文では、薬草もろくに揃えられないでしょうから |
と言って、個人的に200ガメルを返そうとする。
ファレンが、「これは正当な報酬だから・・・」と言って断ろうとすると・・・
■ファレンの家 |
☆From:ヘルムンス To:ファレン |
じゃあ、これは契約の代金と思ってください。 私たちがこれから冒険で傷ついたときにあなたの所を訪れたら、怪我を 治療してもらうという契約のね。 冒険者たるもの、腕のいい治療師と懇意になっておくのは決して損なこ とではありませんから。 |
と言うので、これならOKと言うことで、ファレンも笑顔で受け取ったのだった。
リーザは意識もしっかりし、ファレンに礼を言うと、自分の身につけていた指輪を、
治療費がわりに渡すと、もう大丈夫だから下宿に戻りたいと言い出した。
ファレンもあとは安静にして、栄養を取ればすぐに傷は塞がると言い、これを認めたので、
一行は、リーザを担いでスラムを出た。
スラムに来てから6日目の朝だった・・・。
■ シーフギルド |
☆From:リュセラ To:(独り言) |
――始末は絶対、私が着けるよ。 (右頬に残る傷跡にそっと触れる) |
1人つぶやくと、銀の網亭へ向かった。夕方から食事と祝杯をする約束をしていたのだ。
■ 銀の網亭 |
☆From:レンシオ To:リュセラ |
(他の人には聞かれないように) リュセラさん。リーザさんはもう心配なさそうですし、あなたはもうここを離れる 必要はないでしょう? |
レンシオの問いかけに、リュセラも同じく小声で返す。
■ 銀の網亭 |
☆From:リュセラ To:レンシオ |
離れる必要…例の約束の事よね。 何、次の仕事も私が居ないと駄目って言ってくれるの? そうだとしたら嬉しいんだけど。
その質問、今すぐYesって答え出さないと駄目なのかしら。 それに私、このまま冒険者続けてていいのかな――、って。 |
そこまで言って、一旦言葉を切ると、ちょっと意地悪そうな笑みを浮かべてから テーブルのみんなに声をかける。
■ 銀の網亭 |
☆From:リュセラ To:みんな |
みんな聞いてきいて。レンシオから、 私みたいに良い女、離れずに居たい ってお誘い受けちゃった。
どうしよう、困っちゃうな…。 |
一芝居して、ちょっと頬を紅く染めてみたりする(笑)<役者やのー(^^;
レンシオはこれを聞いて「ほえ?」ってな感じの表情を浮かべている(^^;
■ 銀の網亭 |
☆From:ダーナ To:レンシオ君&みんな |
−仕事を終え珍しく酒をみんなと一緒に飲んでいるダーナ。
おぃおぃレンシオ君! |
■ 銀の網亭 |
☆From:レンシオ To:みなさん |
(あたふたと両手を振って) ご・・・誤解ですよ、みなさん。 私には妻以外に愛する女性はいませんって。
(リュセラの方を振り返る) |
リュセラは、慌てるレンシオの腕を捕まえて、軽く自分の腕を絡ませた!
■ 銀の網亭 |
☆From:リュセラ To:レンシオ |
(えへっ) ちょっとくらい本気にしてもいいんじゃない? こんな機会、もう一生ないかもよ。 …妬けちゃうな。レンシオの奥さんに。 なーんてね。 |
まだちょっと焦っているレンシオ(^^;
(当然だよね。リュセラってば意地悪(笑))
■ 銀の網亭 |
☆From:レンシオ To:みなさん |
あ〜、え〜と・・・ わ、私は散歩に行って来ますっ!! (ダッシュで出ていく) |
■ 銀の網亭 |
☆From:リュセラ To:みんな |
あ、レンシオ逃げた。 つまんないのぉ…。 |
■ 銀の網亭 |
☆From:リュセラ To:ダーナ |
ダーナ、まだ起きてる? 私、次の仕事は一緒に出来そうにないの。ごめんね。 寂しくなっちゃう? 私が抜けると。
野郎ばっかりだとむさくるしいからさ、私の代りに女の子捕まえて仕事しなさいよ。
それじゃ、そろそろ店出るから。今夜はリーザの所にでも泊めてもらうつもり。
またいつか、この店で会おうね。 |
そう言って席を立つ。その足取りはしっかりとしている。
(ちびちびとしか飲んでいなかったせい(^^;?)
感情を払い終わって、店から出ていこうとするリュセラにジルが話し掛ける。
(やはりドワーフは酔いつぶれてはいない(^^;)
■銀の網亭 |
☆From:ジル To:リュセラ |
やはり、どうしても行ってしまうのじゃな‥‥? (リュセラの表情を見て)いや、いいんじゃ。もはや、何も言うまい。 じゃが、リュセラ、ひとつだけ、これだけは忘れんでくれ。 この店、冒険者が集まるこの店には、会ってまだ数日しかたってない仲間のため に、後先かまわず、自分の命を危険にさらしてまで、何かをしてやろうという大 バカ者たちがいるということをな‥‥ なに、こやつらの事は心配いらん。なんせワシが付いておるからのぉ それより、自分の身を大切にな。生きていればまた会う事もあるじゃろう。 ‥‥そうじゃ、困ったときはあの鈴を鳴らせ。どこにおっても、すぐにみんなを 連れて助けに駆けつけるからの。 (冗談っぽく優しい笑みを浮かべる) では、たっしゃでな。(持っていたエールをぐっと飲み干す) |
ジルの見送りの言葉を聞くと、リュセラは振りかえって胸を張って言う。
■ 銀の網亭 |
☆From:リュセラ To:ジル |
忘れるかもよ。私だってそんな馬鹿の1人なんだから。 それに、私の事は心配要らないよ。 もう…迷子になったりしないから。 それじゃ、みんなによろしくね。 |
リュセラが店御を出ると、そこにはレンシオがいた。
(外に飛び出して、まだ散歩してたらしい(^^;)
■ 銀の網亭の外 |
☆From:レンシオ To:リュセラ |
・・・・・・・ (フッと笑う) 一昨日の約束は忘れないで下さいよ。(^^) |
この言葉を聞いて、ちょっとムッとするリュセラ(^^;。 ジルとの会話の後だったのが、タイミング悪かったようだ。
■ 銀の網亭の外 |
☆From:リュセラ To:レンシオ |
忘れるかも、よ。 私、馬鹿なんだから。
言いたい事がそれだけなら、さよならっ。
レンシオ…。あんまり変なもの食べちゃ駄目だからね。 |
その眼差しは・・・少し真剣だった(^^;
レンシオはリュセラが視界から消えるまで、それを見送っていた。
■ 常闇通り |
☆From:リュセラ To:− |
さすがに、こんな時間じゃお菓子屋さんも開いてないか。 せっかく懐が温かくなってもつまんないの…。
あ、しまった。さっきの料理、ちょっとくらい包んでくるんだった。 |
リュセラ。エレミア生まれの盗賊娘。もうすぐ18歳である。
■ 銀の網亭 |
☆From:ダーナ To:ジル殿 |
リュセラが酒場を後にし数時間後、夜も更け客もまばらになりだしていた。 ジルにリュセラが出ていった事を聞かされる。
出て行きましたか..寂しくなりますね。
ジルの空になったジョッキにエールを注ぐ。 ジル殿、今夜リュセラ嬢は何処に居ると聞いてますか? ジルは先ほど聞いていた様に「リーザの所じゃったかのお?」と答える。
..リーザ嬢の所ですか。
ダーナはそう言うと傍らにあった自分の装備を身に付け夜のオランに |
ダーナがこの後何処に行ったかは誰も知らない。
■ 銀の網亭 |
☆From:ヘルムンス To:ジル |
やはり彼女は行ったのですね... (いつのまにかジルのとなりにヘルムンスが立っていた) しかし隊長も、そんなに慌てて探しにいかなくてもいいでしょうに。 (苦笑) いつか、おそらくそう遠くない将来、きっと再会できるでしょうから。 なにしろ、私たちはあの冒険の中を共に『生き残りし者たち』なのです からね... |
そしてヘルムンスとジルは、「彼女の旅立ちといつの日かの再会を祝して」 またグラスを傾けるべく、酒場の奥へと消えていった。
■銀の鋼亭 |
☆From:ラフィアン To:ダーナ |
(朝・・・じゃなくて夕方ごろ(笑)起き出したラフィアン、リュセラを探している)
よう、リュセラを見なかったかい? 仕事中に飯おごる約束してたんだけど・・・。 |
■ 銀の網亭 |
☆From:ダーナ To:ラフィアン |
出ていったよ昨日のうちにな。 私も出ていった後で知らされた..。 全く勝手な奴だ。 −ダーナ複雑な気分で飲んだくれてる。 |
この真面目な男が、朝っぱらから酒を飲むなど、滅多にないことだった。
わずか5,6日の冒険ではあったが、リュセラの存在は欠かせないものになっていたのだろう。
いや、パーティの誰が欠けても同じだろう。ダーナの胸は空虚感でいっぱいだった。
■銀の鋼亭 |
☆From:ラフィアン To:ダーナ |
出ていっただぁ!? (虚をつかれたような顔でぽかんとしているが、やがてうつむき肩を震わし始め る) |
■ 銀の鋼亭 |
☆From:ダーナ To:ラフィアン |
仕方有るまい!私も探したが行方も知れん! (昨晩、出て行ったは良いがリーザの家なんか知らなかった。)
まぁ、ラフィアンお前もこっちに来て一杯やれよ。 |
■銀の鋼亭 |
☆From:ラフィアン To:ダーナ |
(しばらく肩を震わせ続けていたが突如、顔をあげたかと思うと大笑いし始め
る) ぎゃははははははは・・・ ダーナ!ようやくわかったよ!
オレな、「あいつ誰かに似てる」ってずーっと気になってたんだ! |
■ 銀の網亭 |
☆From:ダーナ To:ラフィアン |
−大笑いするラフィアンを見て呆気に取られるが釣られて笑い出す。
くっくっ..。 |
ダーナの顔にようやく笑顔が戻った。冒険者を続ける限り、また会える。
酒をやめると、メンバーを起こしにかかる。いつものあの「諸君!」と言う掛け声と共に(笑)。
なんとかお金を作って、ハーゲンに返すと、ハーゲンは自分の研究をスラムにいながらで良いから手伝ってくれと申し出ます。 スラムを離れなくて良いならファレンにも異論はありません。研究の手助けと知識の共有可を約束し、代わりに学院からは援助金をもらうことになりました。
一方、盗賊ギルドの方ですが、ビュールからの情報によれば、地図制作班を決め、下水道跡に送り込んだ幹部は、
その責任を問われ、国外追放の処分になったと言う事です。
(リーザは大喜び(^^;実はこの幹部の誘いを断ってしまったために、下水道に潜らされたのです)
さて、今回の依頼で得た報酬と経験点ですが・・・
報酬の方がファレンから3300、学院からゴールデン・ラットの生け捕り代として1200で、
合計4500、1人あたり750ガメルでした。
(生活費や雑費を確実にとっていったので、高すぎると言う事はないでしょう)
経験点の方は、各自1010点獲得しました。(10点は倒したモンスター分)
これに1ゾロ分を足して、ヘルムンスが1020、ラフィアンが1030となっています。
最後に・・・ゴールデン・ラットはオリジナルモンスターです。 ラット・ディジーズの特効薬が、ジャイアント・ラットの尻尾から出きると言うのも オリジナル設定です。
連絡先
GM:澤口 佳子(かなめ)