#03:スラムの賢者
第17章.真闇へ再び

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賢者の学院

 レンシオ、ダーナはメイジスタッフにゴールデンラットをぶら下げ、 それにマントを被せたものを、肩に担いで賢者の学院まで運んだ。
 マントで隠しているとは言え、かなり目立つ格好だ。

■ 賢者の学院・受付
☆From:レンシオ To:オーリン
(いったん地面にネズミを降ろす)
今日は、オーリンさん。受付はいつも大変ですね。

(受付カウンターに寄りかかって少し低めの声で話す)
ところで、この依頼書のゴールデン・ラットはどこに持っていけばいいんでしたっ け?

■ 賢者の学院・受付
☆From:オーリン To:レンシオ、ダーナ
こんにちわ(^^)。ここは三角塔一般者用受付です。
今日は何の御用でしょう?
一般人用教養講座でしょうか?図書館でしょうか?

(依頼書を見せられて)
 え?ゴールデンラット?
(床に置かれたものを見て)
 ちょっと失礼ですが、そのマントを取ってもらえますか?
(レンシオ、ダーナ言われたままに取り払う)
・・・金色の体毛をしたジャイアントラット。大きさも2周りは大きいですね。

―――はい、わかりました。確かにゴールデンラットのようです。
依頼書を確かめてまいりますので、少々お待ち下さい。

 数分後、オーリンは数人を引き連れて戻ってきた。
メイジスタッフからゴールデンラットを外すと、3人がかりで奥へ運んでいった。

て、この依頼書が確かに学院からのものであることを認めた。
(依頼されたのはもう1年以上も前らしいが、取り消されてはいなかった)

■ 賢者の学院・受付
☆From:オーリン To:レンシオ、ダーナ
 依頼書は確かに学院からのものでした。
だたちょっと昔の依頼でしたけどね(^^;
(1年近く前のをよく今ごろ・・・)
よく見つけられましたねぇ・・・珍獣ですよ、これは。

(袋を取り出し)
さぁ、これがお約束の750ガメルです。
お確かめになって下さい。 

 報酬の話になると、レンシオはダーナに向かって言った。

■ 賢者の学院・受付
☆From:レンシオ To:ダーナ
(ダーナの方を振り向く)
あ、ダーナさん。今からオーリンさんと話し合いをするので先に買い出しお願いし ますね。
待ち合わせ場所は・・・この学院の門の前にしましょう。 (また、オーリンの方を振り向く)

■ 賢者の学院・受付
☆From:ダーナ To:レンシオ君 
ふむ、了解。
交渉頼んだよ。

 レンシオの背中ごしに声を掛けると、ダーナは買い出しに向かった。

■ 賢者の学院・受付
☆From:レンシオ To:オーリン
ところで、オーリンさん。
これ捕まえるのに結構苦労したので、
(実は対して苦労していない(笑)
これの引き取り代を少し割り増してもらえませんか?(^^;)

■ 賢者の学院・受付
☆From:オーリン To:レンシオ
・・・750では少ないと?
(実際、ちょっと自分でも少ないと思ってる(^^;;;)
では900でどうです?

■ 賢者の学院・受付
☆From:レンシオ To:オーリン
(ハンターをしていたときの癖が出て、値上げ交渉開始!!)
900?もう一声いきましょう!
これは仮にも、滅多にいない希少動物ゴールデンラットですよ。
学院のものでもそうそう、お目にかかった人はあまりいないでしょう?
かくいう私も初めてですけどね。(^^;
とにかくこんな希少品種に900なんてもったいないですよ。
(なんたらかんたらなんたらかんたら、延々と続く)

 そんなこんなで30分後(笑)、ようやく交渉は成立した。

■ 賢者の学院・受付
☆From:オーリン To:レンシオ
(やれやれ・・・冒険者ってのはよほどお金に困っているんですねぇ(^^;)
1200。
これ以上は出せません。OKですか?
では、これが追加の分・・・。

 そこへ買い出しを終えたダーナが戻ってくる。

■ 賢者の学院の前
☆From:レンシオ To:ダーナ
あ、ダーナさん。お待たせしてすいませんでした。
その代わりと言っては何ですがこの通り、1200ガメルまで吊り上げることが出 来ましたよ。(^^)

 2人は1200ガメルを手に、意気揚々と帰っていった(笑)。
オーリンは1人「あれが本当にハンターなんだろうか?チャ・ザ神官の間違いなのでは・・・」 と思ったそうな。


西の空き家

 レンシオとダーナが学院を後にしたその頃、リュセラ達は西の空き家に着いた。
空き家の周りには、普通の民家が建ち並んでいる。

 空き家に近づくと、脇に井戸が見え、男が井戸にもたれかかるように座っていた。
男は首をうなだれ、酒瓶を片手にし、ヤケ酒でもしているかのように見える。
 近づいてくる足音で気づいたのか、男はのろのろと立ちあがると、一向をちらっと見た。
よく見ると、それはホーフの診療所にリュセラを訪ねてきたあの男だった。

■ 西の空き家
☆From:ジル To:メンバー
Gラットが目撃された場所は、ここで最後じゃったの。
ここの進入路を塞げば、とりあえずの依頼は達成じゃな。
まぁ、新しい目撃報告が入っていなければじゃが‥‥‥。

さて、また夜まで待つしか無いかの。
レンシオとダーナが来るまでに、少し周りを調べておいた方がいいと思うんじゃ が‥‥‥

 そう言ってリュセラの方を見る。男の事は覚えていないようだ。

■ 西の空き家
☆From:リュセラ To:みんな
そうね。でも、調べる必要無いわよ。
目的の場所は目の前にあるんだから。

 リュセラは扉番に気づき、つかつかと歩み寄る。

■ 枯れ井戸
☆From:リュセラ To:ビュール(扉番)
ちょっと、あんたこんな所で何やってんのよ。
独りでやけ酒なんかして。
先発隊のみんなは…リーザはどうしたのよ!

 長身の男の胸ぐらをつかんで、問い詰める。

■ 枯れ井戸
☆From:ビュール To:リュセラ
遅かった・・・な。
彼女は・・・リーザはこの下だ。
(井戸の方に顎をしゃくる)
昨日の地震で、出入り口にしていた井戸が崩れてしまった。

(一行をにらんで)
おまえ達は地下への出入り口を潰してまわっていると言うし、 もう・・・どこからも脱出出来ないじゃないか!

(思わず大声を出してしまった事に驚き、声を落として)
・・・ギルドも捜索隊を出す気はないらしい。
仮にまだ生きていたとしても、これじゃ時間の問題だ。
見殺しにする気なんだよ、奴等は。

 いつも冷静な男が、感情をあらわにして怒る。

■ 枯れ井戸
☆From:ヘルムンス To:ビュール(扉番)
(リュセラの後ろから近づいて来るヘルムンス)
ちょっと待ってください。話については良くは分からないのですが、 それはつまり、この下に誰かが生き埋めになっているってことです か!?
それは一大事だ...しかし確かに私達の知っている情報ではここ が最後の出入り口だったのです...
くっ...なにか方法はないのか...

■ 枯れ井戸
☆From:リュセラ To:ヘルムンス
黙っててごめん。この枯れ井戸、(盗賊)ギルドが使ってたんだ。
私の知り合いも調査で入ってたんだけど…。
もう、会えないのかな。

そうだ、これだけ人数が居たら掘り返せないかな。ねぇ。

■ 枯れ井戸
☆From:ビュール To:リュセラ
馬鹿な事はするな。
道具もなしで掘り起こせるもんじゃない。
ますます崩れたらどうする?

 話しているうちに気持ちが落ち着いたのか、もういつもの彼だった。

■ 枯れ井戸
☆From:ヘルムンス To:みんな
(考え込んでいた顔を上げて)
そういえば、先程の地震で通路が埋まったと言いましたね。
もしかしたら、その地震で私たちが野営をしていたところみたいに 逆に通路が開いているところがあるかも知れません。
そのような所は騒ぎになっているでしょうし、おそらく怪我人など もでているでしょうから、ファレンさんかホーフさんの所にいけば、 そのような情報が手に入るかもしれませんよ。

 今からそんな穴を探していては、間に合わない。
そんな事はみんな気づいていただろうが、他に良い方法が浮かばなかった。

 扉番は何事か考えていたが、ついに口を開いた。

■ 枯れ井戸
☆From:ビュール To:リュセラ
・・・おまえ達が塞いだ穴ってのは、どうやって塞いだんだ? ここのように上から大量の土砂や瓦礫を投げたのか?
塞いだ所をまた開けられるなら・・・その穴がこの井戸の底へ繋がっているなら ・・・まだ望みはあるかもしれない。

■枯れ井戸
☆From:ジル To:メンバー
そういえば、昨日ワシが潜った洞窟‥‥‥あれはどこじゃったかのぉ‥
確か林の奥にあったと思うんじゃが。
その先が下水道に通じていたはずじゃ。ワシは繋がっている事を確認して引き返 してきたからの。
あそこならまだ、下水道へ行くことができるかもしれん。

■ 枯れ井戸
☆From:リュセラ To:みんな
そうだ、北の廃倉庫…林の中の洞窟!
あの場所なら、奥が通じてる。だって、ネズミが出てきてたんだし。
板で塞いだだけだから、開けなおしだって…。

■ 枯れ井戸
☆From:ジル To:リュセラ
まだ話は良く見えんが、とにかく、お前の大切な者が地下水道に生き埋 めになっておるのじゃな。
一刻を争う事態なんじゃろ?じゃったら急いで北の林に戻ろう。
事情は洞窟に向かいながら話してくれ。

■ 枯れ井戸
☆From:ヘルムンス To:ジル&リュセラ
北の林に向かうのはかまいませんが...レンシオさんたちはどうします?
この情報は彼らは知らないでしょうから、予定どおりだと彼らと合流する のはこの場所、しかも相当後のことです。
一刻を争う状態であるのは確かですから、私たちは先に行って塞いだ板を 外して様子を伺って、誰かがここに残るか、そちらの方に伝言を頼んでお くという方法がいいと思いますが...。

■ 枯れ井戸
☆From:リュセラ To:ビュール
…頼みがあるんだけど。
私達が今から北の林の中にある、塞いだ入口の所に向かった事を 後から来るダーナとレンシオという人に伝えてくれないかな。
(2人の容姿を説明する)
理由を聞かれたら、地震で地下に閉じ込められた人を助ける為に先に行く。 その人は私の大事な人なんだ、って言って。

それじゃ、行ってくるね。きっと助け出してくるから…。

 大事な人。普段絶対に使わない表現を、リュセラはリーザに使った。

■ 枯れ井戸
☆From:ビュール To:リュセラ
わかった、確かに伝えよう。
俺はその後、一度ギルドに戻る。
生きていたらまた会おう。

 伝言を残し、リュセラ達は急いで北の林に向かった。

■ スラム街
☆From:リュセラ To:みんな
(歩きながら、ギルドで聞いた情報の事や昨晩の手紙の事を詳しく話す)

私、まさかこんな事になるなんて思ってなかったから… みんなに隠し事してたんだ。
今は自分1人で動いてるんじゃないんだから、そんなに都合良く進む訳ないのに。

 北の林に急ぎながら、これまでの経緯を説明する。


 それから数時間後、ようやくレンシオとダーナが西の空き家に着いた頃には、 辺りはすっかり暗くなり、人っ子一人いなかった。

■ 西の空き家
☆From:レンシオ To:ダーナ
ダーナさん・・・誰もいませんね。場所・・・間違えましたかね?
間違いなくここのはずなんですけどねぇ。

 空き家の筈の家から、扉番が出てきて伝言を伝える。

■ 西の空き家
☆From:ビュール(扉番) To:レンシオ、ダーナ
レンシオとダーナだな?
リュセラからの伝言だ。
彼らは”北の林の中にある、塞いだ入口の所”に向かった。
リュセラの・・・大事な人が、地震で地下に閉じ込められたのを助けるためだ。
ここはもう塞がれてしまったのさ。

■ 西の空き家
☆From:レンシオ To:ダーナ
・・・なるほど、ここはすでに塞がれているわけですか。
なら、ここにはもう用はなさそうですね。
私たちもみなさんが行ったところに向かいましょう。

 レンシオ達は遅れを取り戻すように、急ぎ足で北へ向かった。
(明かりは、ダーナがたいまつをつけました)


北の林

 その頃、リュセラ達は北の林の洞窟の前に来ていた。

■北の洞窟
☆From:ジル To:メンバー
ふむ。ここじゃな。
幸い、あの後ここに来たものはいないようじゃ。
地震で崩れてなければ、問題無く行けるじゃろう。

さすがに、中に入るのは2人が合流するのを待った方がいいじゃろう。
では、先に準備だけでもしておくかな。

 ジルは昨日自分達で塞いだばかりの板をはがしにかかる。
十分後、板は完全に取り除かれた。今度はリュセラの出番だ。
ヘルムンスがランタンを灯し、その明かりの中、リュセラは自分のロープに結び目を作り、 昇り降りしやすいように細工した。
更にそれをくさびにくくりつけ、ハンマーで洞窟の壁に打ち込む。

 これで準備は万端だ。あとはレンシオ、ダーナを待つだけである。
待つこと2時間弱・・・2人が姿を現した。予定よりかなり早い到着だ。

■ 北の林
☆From:レンシオ To:ダーナ&みなさん
ふぅう。ああ、疲れた。
さすがに3時間以上も走り続けると疲れますね。

えーと、みなさんはどこに・・・
(辺りを見回す)
あ、いましたいました。 みなさ〜ん どうです?何か目新しいことはありましたか?

■ 北の林
☆From:リュセラ To:ダーナ&レンシオ
(少しうつむいて)
来てくれたんだ。2人共。
ひょっとしたら、呆れて帰っちゃうかと思ってたのに。

…みんな、どうしてそんなに優しいの?

■ 北の林
☆From:レンシオ To:リュセラ
(リュセラの言葉にちょっと驚くが、すぐににこやかな顔になる)
何を水くさいこと言っているのです、リュセラさん。
昨夜言ったでしょう、「古き友人は大切にしましょう」って。(^^
最後まで手伝わせてもらいます。いわゆる「乗りかかった船」というやつですよ。

・・・場違いな朗報かもしれませんけど、あのゴールデンラットは1200ガメル で引き取ってもらえましたよ。

■ 北の林
☆From:ヘルムンス To:みんな
みんなそろったわけですね...
(真剣な顔をして、パーティのみんなに向き直る)

さて、これでいよいよ地下に突入するわけですが、ここで敢えて注意 喚起をさせていただきます。
この地下水路には、ジャイアントラットの残党はもちろんのこと、お そらくはもっと多くの強力な動物やモンスター達が徘徊しています。 さらに、いつまた先程のような余震があるとも分からず、最悪の場合 私たちもリーザ嬢のように生き埋めになるかもしれません。

それだけのリスクを払っても、手に入るものは数人の人間の命、そし てそれすら手に入るかどうかは定かではありません。
...それでも、みなさん行くんですね?

■ 北の林 
☆From:ダーナ To:ヘス参謀 
当然だ!

それでは聞くがヘス参謀、君は来ないのかね?
確かに天秤に掛ければ釣り合わんかもしれない..。
しかし、それは頭で考えた時の話!
人間の心で考えたときその天秤はその逆に傾くときもある。
..もちろん解っているよな。
参謀として適切な、そして当然の忠告ありがとう!
だが我々はリーザ嬢救出に向かう異論はないな!

■ 北の林
☆From:ヘルムンス To:みんな
...。 (真剣な顔をゆるめて微笑みを見せる) それでこそ、私の選んだパーティのみなさんです。
さぁ、急ぎましょう!!

■ 北の林
☆From:リュセラ To:ダーナ&レンシオ
う、うん…。

でも、ダーナは怒ってない?
西の空き家で待ってるはずだったのに、勝手に移動したりして。
みんなのリーダーは、貴方なのに。

■ 北の林 
☆From:ダーナ To:リュセラ嬢 
なに?

リュセラ嬢からそんな愁傷な言葉が出るとは。
怒るはずあるまい友達を助ける為仲間の力を借りる
至極当然の事さあぐずぐずしてないで助けに行くぞ!

 皆の気持ちが1つになって、さぁ、洞窟!と思ったけれど、 腹が減っては戦は出来ぬ。みんなは食事にしました(^^;

 食事をしながら、2人に
・洞窟の入口の板は既に外した事。
・ロープを垂らして、いつでも入れる事。
を伝えた。

 食事を終えると、さっそくレンシオが皆を促す。

■ 北の林
☆From:レンシオ To:リュセラ
さてと・・・リュセラさん。行くのならさっさと行きますよ。
あなたの友達のためにも。

 もちろん皆依存はない。荷物を整えると、洞窟の入り口から中を覗いてみた。

■ 北の林
☆From:レンシオ To:みなさん
こういう所にはいる場合、順番が大切なんですよね。

・・・ジルさん、先頭を切ってもらえますか。

■ 北の林
☆From:ジル To:メンバー
うむ。引き受けた。

 ジルを先頭に、次々と皆降りる。
(誰も落ちずに降りれました(^^))


古代王国下水道跡

 ロープを使って下に降り、ランタンの明かりを頼りに周囲を見回すと、 ここは自然の洞窟のように見える。
(あるいは、自然の洞窟と、古代王国の下水道跡が、後世になって 繋がったのかもしれない)

 洞窟は南北に伸びており、臭い水は北から南へ流れている。 水量はたいした事はなく、くるぶしまで浸かかるか浸からないかと言うところだ。

■ 古代王国下水道跡
☆From:ジル To:メンバー
ふむ。とりあえず、北か南か‥‥‥
とりあえず、見える範囲ではどちらも危険はなさそうじゃが。
ダーナ。どちらに進む?

■ 古代王国下水跡
☆From:レンシオ To:みなさん
(しばし考え込んでいる)
・・・みなさん、僭越ながら私に一言言わせてもらっていいでしょうか?
ここは南に進むべきだと思います。

まず、例の空き家は今私たちがいる場所から、南西の方に位置しています。
次に、下水道は汚水を流す設備です。ならば、わざわざ曲がりくねらせて作るとい うは極めて考えにくいです。そうした場合、費用や手間を考えると損にこそなれ、 得にはなりません。
以上の二つから考えると、ここは仮にも下水道であった以上、北に向かって延びて いる通路を途中で、西に向けて延ばすことは考えられませんよ。

■ 下水道 
☆From:ダーナ To:ジル殿&みんな 
ふむ、リュセラ嬢の友達が潜ったのはここからして南に なるのかな?
とりあえず南に行く事にする。
警戒を怠らないように進もう。

■ 下水道
☆From:ジル To:メンバー
了解じゃ。
では、ここからもワシが先頭に立つとしよう。
あと、まさか下水道に罠は無いと思うが、リュセラ、一緒に前で警戒しておいて くれ。

 隊列は、ジル、リュセラを先頭、ヘルムンス、ダーナを間に挟んで、 ラフィアン、レンシオをしんがりに置く形にした。
(ランタンは真ん中のヘルムンスが持つ)


 南に30分ほど歩くと、次第にあたりの様子が変ってきた。
壁や天井が、平らな石で出来たものに変り、南の倉庫の地下で見たものと、 同じ作りになってきた。
 これはどう見ても人の手が加わった跡だ。
通路の幅も狭くなり、流れる下水の量も減った。

 更に歩きつづけると、やがて十字路に行き当たった。
下水はまっすぐにしか流れておらず、右と左の通路からは昔は流れていたであろう形跡はあるものの、 今は流れていない。
(じめじめして、コケは生えているし、匂いは臭いんだけどれ、それだけ(^^;)

■下水道  
☆From:ダーナ To:みんな 
ふむぅ、分かれ道か..。
西の倉庫は南西..ならば..左だろうな。

−左の道に松明をかざす。

ところでリュセラ嬢の友達が潜ってどの位で地震はあったんだ?

 ビュール(扉番)の話によると、リーザ達は昨日の夕方潜り、 ランタンの明かりが尽きる頃に、戻ってくるはずだった。
 つまり、そろそろ引き上げようと、枯れ井戸に向かっていた頃に 地震が起きた訳だ。

■ 古代王国下水道跡
☆From:レンシオ To:ダーナ
ダーナさん・・・
今我々は、北から南に向かって歩いてきたのですから、西に行くのでしたら右に曲 がるべきですよ。

■ 古代王国下水道跡 
☆From:ダーナ To:レンシオ君&みんな 
おぉ、そ、そうか。
それじゃぁ右に進で良いかな?

■ 古代王国下水跡
☆From:リュセラ To:みんな
…要は南西、ここからは西に向かいたいのよね、ダーナは。
なら急ぎましょ。
(そう言いつつ、明かりに照らされた十字路の壁を見る)
…ギルドの人間が通ってたなら、何かの印ないかな。

■ 下水道
☆From:ラフィアン To:ダーナ
(大笑いしながら)
おいおい、リーダー。
緊張しすぎで方角もわかんなくなっちまったか?

(急にまじめな顔になり) まあ、それはさて置き・・・。
井戸が下水道の下流にあったとは考えにくいし、とりあえず水源目指すのが吉な んじゃねえのか?

 枯れ井戸は、盗賊ギルドが下水道との出入り口として作ったものなので、 この仮説はなりたたない(^^;<
(空き家も、井戸も出入り口をカモフラージュするためのもの)

■ 古代王国下水道跡
☆From:レンシオ To:ラフィアン
あなたの言う水源というのは、今来た道を引き返して来たに向かうと言うことです か?
下水道は汚水をためられるような場所・・・まぁ、基本的には海ですかね・・・に 流すものですから、水流は徐々に一つに収束されるはずです。ならば、右への道は 水源とはなり得ませんよ。

■ 古代王国下水跡
☆From:ヘルムンス To:みんな
私もレンシオさんに同意見です。
こういう所では効率性を追求すると思いますからね。
まず考えられる限り井戸の近くに行って、それからそのあたりをくまなく 探してみるべきでしょう。

■ 古代王国下水道跡
☆From:ラフィアン To:レンシオ
ほへ?そーかい・・・・。
じゃあ、オレはコインで決めるのがおすすめだな。
表が出たら「北」」裏が出たら「南」だ・・・。
(コイントスをしようとコインをほおり投げるが、天井にあたったコインを受け そこなう)

・・・・オレ、西でいいと思うわ・・・・。

 それでも自称ギャンンブラーか(^^;?


 十字路を右に進み、更に30分ほど歩くと、通路の左側が崩れている。
昨日の地震で崩れたものなのか、岩の下には何かが潰れて死んでいるようだ。
それは足のいっぱいついた、虫のような動物・・・。

■ 南の倉庫
☆From:リュセラ To:(独り言)
何だろ…。う、潰れてるのね、これ。
死んでるよね。(と言いつつ避けて、通路の右側を進む)

 見なきゃいいのに、ついつい見てしまう(笑)。

■ 南の倉庫
☆From:ラフィアン To:リュセラ
これかい?お前の「大事な人」って・・・・。
残念ながら、回復が見込めないほど重傷をおってるように見えるけど・・・・。

 デリカシーのない男ラフィアンは、気の利かない冗談を言う。

■ 古代王国下水跡
☆From:リュセラ To:ラフィアン
ち、違うわよ。
それとも、私ってそんなに変な知り合いが多いように見える?

 死骸をジーッと見ているレンシオにジルが声をかける。

■ 下水道
☆From:ジル To:レンシオ
レンシオ‥‥さすがに、それも食用に適しているとは思えんぞ‥‥

■ 古代王国下水道跡
☆From:レンシオ To:ジル
・・・・・・・・・・だから食べませんって!(−−;)
それに食用になることはなりますが、ものすごく不味いですよ。

 リュセラ、レンシオは怪物判定に成功。ダーナは失敗した。 怪物はジャイアント・センティピード、巨大百足だった。
しかし、レンシオ・・・不味いの知ってるって事は、 どこかで食べた事あるのか(汗)?


 潰れた怪物の右横を通り過ぎ、更にまた30分ほど歩くと、 今度は通路は2股にわかれていた。
 右の道はほぼまっすぐ西に向かい、左のは南の方へ続いている。

■ 古代王国下水道跡
☆From:レンシオ To:みなさん
ここは・・・まっすぐ行くのがいいのではないでしょうか?
西の空き家の枯れ井戸が崩れたのは、地盤が緩んでいる証拠です。
なら、同じように地盤が緩んでいる方向に進んでいけば西の空き家に着くはずです よ。
南に向かう道は地盤がしっかりしているようで、落盤が起きていませんしね。

 右の道を進み、更に西へ近づく事にした。

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連絡先

GM:澤口 佳子(かなめ)
E-mail:kaname@yk.netlaputa.ne.jp