#03:スラムの賢者
第13章.キレる賢者に、叫ぶ美女

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 そして、ツヴァイを加えた一行は、昼をとうに過ぎた時間(PM3:00頃)に ファレンの家にいた。

■ ファレンの家
☆From:レンシオ To:みなさん&ファレン
では、みなさん。私が報告してきます。そうそう、ツヴァイさんも一緒に来てくだ さい。

ただいま戻りました、ファレンさん。

■ ファレンの家
☆From:ファレン To:
 はいはい、今出ますから待ってくださ・・・あっっ!

バタン!ドンガラガッシャン!
(またもや、豪快な物音が・・・)

 またもや、家の中から豪快な物音がする(笑)

■ ファレンの家
☆From:リュセラ To:ファレン
(以前来た時もこんなだったなぁ、と思い出して)
…今日も何かの実験中でした?

■ ファレンの家
☆From:ファレン To:リュセラ
 (床に転がったものを机の上に戻しながら)
いや、実験じゃなかったんだけど、あわてて玄関に向かったものだから、 そこの机の足に自分の足を引っかけたんだ。
(また恥ずかしいところを見られてしまった・・・赤面)

 家の中に入った皆は、昨晩の戦闘の前後とツヴァイの家に 泊めてもらったこと、今朝林に行ったら洞窟があって、 それを塞いできたことを(レンシオが代表で)話した。

■ ファレンの家
☆From:レンシオ To:ファレン
とまあ、そんなわけです。
今朝になってこのツヴァイさんの体調が悪くなったようなのです。ラットディジー ズに感染した可能性もありますので、ファレンさんに見てもらった方がよいと思っ て一緒に来てもらいました。

■ファレンの家
☆From:ファレン To:冒険者達&ツヴァイ
 そうか、ネズミを退治してくれたんだね。
でも、良かったー。ああ、これでラット・ディジーズにかかった彼は 大丈夫と思うよ。本当に有り難う。(頭を下げる)

 尻尾は全部で4本だよね?4本分あれば、今後患者が出たとしても 何とかなると思う。本当は、尻尾なんて用済みになった方が 良いんだけどね(苦笑)
とにかく、4本とも喜んで買い取らせてもらうよ。

 で、彼(ツヴァイを指さす)だったよね、ジャイアント・ラットに 噛まれたのは。体の具合はどう?
えっ、関節が痛いような気がする、だって?それは・・・ ちょっと、まずいかもしれないなぁ。向こうの部屋で彼を診てみるよ。

■ ファレンの家 
☆From:ダーナ To:ファレン 
ファレンさん、うちのラフィアンも昨日負傷したので
一緒に見ては貰えませんか。
まぁ、大丈夫とは思うのですが..。

■ ファレンの家 
☆From:ファレン To:ダーナ&ラフィアン 
それは本当?じゃ、ラフィアンさんもすぐこちらの部屋へ来て。

(別の部屋で問診する)

ツヴァイさん、ラフィアンさん、ジャイアント・ラットに噛まれてから どこか体の具合がおかしいところは無いかな。
こう、熱っぽいとか、体の関節が痛むとか。

 しかし、ラフィアンは体を見てもらうことを何故か拒否。

■ ファレンの家 
☆From:ラフィアン To:ファレン 
妙に焦りながら

あっ、おれはなんともねえよ。
ちょっと昨日はがんばりすぎちまったようで疲れは残ってるけど・ゥ%ぢ。
ほんと、元気なもんさ!
おれのことはいいから、そっちの兄ちゃんを見てやってくれよ。
じゃっ、むこうの部屋でまってるかんな!
と部屋から出ていってしまう

■ ファレンの家 
☆From:ファレン To:ラフィアン 
 (出ていこうとするラファイアンの腕をつかんで押しとどめる)
ジャイアント・ラットに噛まれたんだよね?
駄目だよ、万が一って事もあるし、ちゃんと診ておかないと。

 ラフィアンは向こうに行こうとしている時に腕を掴まれたことで、初めて はっきりとした関節の痛みを感じた・・・

■ ファレンの家 
☆From:ラフィアン To:ファレン 
やや、顔をゆがませながら、乱暴に手を振りほどき

おれが大丈夫って、言ってんだから大丈夫なんだよ!
おれはな!医者ってやつがだいっきらいなんだよ!
これ以上、親切顔してよけいな真似すると、あんた痛てェ目に合わすぞ!

 ラフィアン、マジでキレた!
・・・だが、この時ファレンが切れると、誰が予想できただろう。

■ ファレンの部屋
☆From:ファレン To:ラフィアン
(突然、声を荒げる)何を・・・ 何を言ってるんだ!
それで感染を見逃したらどうするんだ!
それでもし手遅れになってしまったら、僕は、僕は・・・

 ちょっと失礼・・・。

 そう言って、ファレンは皆の前をすり抜け、外へ走り出ていく。
その瞳に、何か光るものがあった気がした。

■ ファレンの部屋
☆From:レンシオ To:ラフィアン
(押し殺したような口調で)
ラフィアンさん・・・
あなたを心配している人の身にもなって下さい・・・

■ ファレンの家 
☆From:ダーナ To:ラフィアン 
レンシオ君の言う通りだ怪我なら直るが病気はそう簡単にはいかん。 お前も司祭の端くれなら解っておるだろう。 ...子供じゃあるまいし。

■ ファレンの家&周囲
☆From:レンシオ To:ダーナ&ファレン
ダーナさん、私はファレンさんを連れ戻してきます。

(ファレンを追って家を飛び出すレンシオ)
ファレンさ〜ん、待って下さ〜い

 レンシオは、取る物も取りあえず、ファレンを捜しに外へ出ていった。

■ ファレンの家 
☆From:ヘルムンス To:ラフィアン 
(目を開けて、ゆっくり立ち上がりながら口を開く。)
ラフィアンさん...あなたのプライドも分からないではないですが...
しかし、間違っていると思います。
今回も含めて、冒険者として冒険を続ける以上、今までの生活とは比較にな らないような危険も待ち構えているのですよ。
未知の遺跡の中には、財宝と共に、死に絶えたはずの未知の生物や、それら が媒介する未知の病気も埋もれているのです。
そしてそれらの病気のかなりのものが、手後れになれば命を落としかねない ものですし、命だけは助かっても、2度と冒険ができない体になってしまう 場合だって多いのです。

それだけではありません。
あなたが100%の力で戦えなくなるということは、それだけパーティ全体 の戦力の低下にも繋がるということです。
前衛の重要なキーマンであるあなたが倒れれば、後ろの私達にも危険が迫り、 ひいてはパーティの壊滅にも繋がってしまいかねないのですよ。
...パーティの皆を助けると思って、ここはファレンさんの治療を受けて くれませんか?

...私はファレンさんの様子を見に行きますから。
(そう言って部屋をあとにするヘルムンス)

 そう言い残し、ヘルムンスも出ていった。

 外に飛び出たレンシオ、すぐにファレンに追いつくことは出来なかったものの、 どこに行ったのかは、すぐ分かった。
ファレンの家の裏にある井戸の端で、彼は佇んでいた。 ファレンは俯いて、水を汲んであった桶を見つめ・・・涙をこらえている。

■ ファレンの家周囲
☆From:レンシオ To:ファレン
(後ろから近づいて、肩に手をかける)
ファレンさん・・・

■ ファレンの家の裏
☆From:ファレン To:レンシオ
(肩に手を置かれて、視線を上げる)

あ・・・、さっきは大人げない声を出してしまってごめん。
(そう言って、また視線を桶に落とす)

 2人の間に、お互い何も言い出せない空気が漂う・・・。

■ ファレンの家の裏
☆From:ファレン To:レンシオ
 (ファレンはしばらく黙ったままでいる・・・ しばらくして、気持ちはここにあらずといった感じで、 ぽつり、ぽつりと語り出す)

 僕、ミード湖岸の小さな村の出身だったんだ。
生まれてすぐに父さんが死んでしまって、母さん1人で働いて、 僕を育ててくれていた。

 ある時、僕の住んでいた村が流行病に襲われて、 村の子供やお年寄りが死んでいった・・・。
その村には病気を見てくれる医者は1人もいなかった。
 僕も、病気にかかって苦しい思いをしたんだけど、 そのとき街で唯一薬草の知識のあった母さんが流行病の 特効薬を作ってくれて、僕も、そして、村の人も命を救われた・・・。
でも、流行病が一段落ついた頃、母さんがその病気にかかって 倒れてしまった・・・。
(手をぐっと握りしめて)
母さんはその流行病にに前からかかってたんだ! それを僕は全く気付かないで・・・
母さんは、無理して毎日毎日薬草を取りに行って、薬を作り続けて・・・。
体力が回復してすぐ、僕は母さんが作ってくれた薬草を取りにいったんだ。
けど、その薬の元となる薬草はもう近くには生えて無くて、
少し離れた場所から薬草を採って帰ったときには、
(のどの奥から声を絞り出すように) ・・・もう、・・・手遅れだった。

(涙が頬を伝い、桶にたまった水に波紋を作る・・・)

 ・・・今でも後悔してるんだ。あの時、母さんが病気にかかって いることに気付いていれば、僕が飲んだ薬を少しでも母さんに分けて あげれば、って。

 だから僕は、治療師になる道を選んだ。 もうあんな思いはしたくない、苦しんでいる人を見過ごしていけない。
少しでも多く、病気で苦しんでいる人を助けたいんだ。

 今語られる、ファレンの過去。
それは彼が、病人を救いたい、という漠然とした良心からではなく、 苦渋の過去の末に選んだ治療師の道であった。

■ ファレンの家の裏
☆From:ファレン To:レンシオ
 (ふ、と我に返って)あ・・・こんな話、聞かせるつもりじゃ なかったのに。(目をこする)
・・・悪いんだけど、この事は内緒にしてくれるかな。 (無理して笑顔を作る)

 それに落ち着いて考えてみたら、さっきはラフィアンさんの気持ちを まるっきり無視していた言い方だった。
僕は只のエゴイストだったのかもしれない。
治療師は、人に治療を強制する職業ではないのにね。
 ラフィアンさんにもう一度聞いて、いらないと言われたら、 彼の言うとおりにしようと思う。
 自分のことは、自分が一番知ってるはずだから。

 今までじっとファレンの話を聞いていたレンシオは、 ゆっくりと言葉を紡ぎ出す。

■ ファレンの家・裏
☆From:レンシオ To:ファレン
(共感と悲しみの入り交じった表情で見ている)
ファレンさん・・・
あなたの気持ち、よく分かります・・・私の母も私のために死んだような ものですから・・・

分かりました!あなたの行為と努力無駄にはしません。薬が出来次第、すぐにアイ ンスさんの元のにお届けしましょう。
ところで・・・ラフィアンさんがなぜあそこまで頑なに問診を拒むのかは、私にも 分かりません。しかし、もし感染していたとしたら何時か近いうちに、あなたの力 が必要になります。そのときは改めて、お願いできますか?

 その後から、一部始終を聞いていたヘルムンスがやって来て ファレンに声をかける。

■ ファレンの家・裏
☆From:ヘルムンス To:レンシオ&ファレン
(レンシオの後ろから近づいて来るヘルムンス)
人の行動には、何かの理由があるもの...
ファレンさん、レンシオさん、そして私。3人とも一時は賢者の塔で学んだ にもかかわらず、今は塔を離れてここにいるのも、それぞれの理由があるか らなのでしょう?
ラフィアンさんの行動にも、やはりそれなりの理由があるということでしょ うね。

...ですが、パーティの立場としては、少しでも戦力低下の要素があれば、 それを排除しておきたいのも事実です。
私からも、彼のことをお願いしたいのですが。
(軽く頭を下げる)

それはそうと、ファレンさん。アインスさんのための薬の調合は終わったの ですか?
彼こそは「助けるべき、病気で苦しんでいる人」なのでしょう?

■ ファレンの家・裏
☆From:ファレン To:レンシオ&ヘルムンス
 レンシオさん、ヘルムンスさん・・・。心配させてしまってごめん。

 レンシオさん。僕がこんな話をしたために、辛い記憶を思い出させて しまったみたいで申し訳なかった。
薬を届けてもらう件は、後で僕の口から皆さんにお願いするね。

 ヘルムンスさん。貴方の言う通りだ。 このフォーセリアに生きているすべての人が、いや、人だけでなく 生きづくすべての者が、それぞれの考えを持ち、それぞれの理由、 それぞれの想いを持ってその日を生きている。 ラフィアンさんだってその中の1人なんだから、彼のその理由、 想いを尊重するつもりだ。
もちろん、ラフィアンさんが救いの手を差し伸べてきたら、 全力でそれに対処するつもりだから。
 今は重傷のアインスさんのことを考えて作らないとね。
薬は・・・まだ全然手をつけてない・・・から、ツヴァイさんが 感染していないか診断してからすぐ作るよ。 もしかしたら、作る量が増えるかもしれないから。
出来上がるのは夕暮れになる頃には出来ると思う。

 胸のわだかまりとして残っていたものを吐き出したせいもあったのか、 彼の表情は、月が太陽になった様に明るくなった。
 そして、ファレンは自分の家に足を向けるのだった。

 ・・・そんな事が家の裏で起こっているとはつゆ知らず。
他のメンバー(ツヴァイを含む)は待ちぼうけを食らわされていた(笑)。

■ ファレンの家
☆From:リュセラ To:ジル
ラフィも子供みたいだけど、ファレンさんまで取り乱しちゃうし。
まったく…。落ち着いてるのって私達だけよね。

■ ファレンの家 
☆From:ダーナ To:リュセラ嬢 
ふむ、そうだな。

−(注)自分の事と思っている。

 そこにようやくファレン&レンシオ&ヘルムンスが帰ってくる。 ファレンは皆に大人げない事をしたことを詫び、ツヴァイの診断を始めた。 やはりラフィアンは、ファレンの再度の申し出を断った。
 ツヴァイが診てもらっている間、冒険者一行は昼食モード。 そして昼食が終わった頃に、難しい顔をしたファレンが部屋に入ってくる。

■ファレンの家
☆From:ファレン To:冒険者達
 ・・・うーん、彼(ツヴァイ)はラットディジーズに感染しているとみて 間違いなさそうだ。
じゃ、今から早速、さっきのジャイアント・ラットの尻尾で 薬を作るよ。
そうだ、悪いんだけど、薬ができたらホーフさんの診療所まで 持っていってもらえないかな?出来るだけ急いで。
今急いでるから、薬が出来上がったらまた話すよ。
(と言い残し、すぐ部屋を出ていく)

■ ファレンの家
☆From:リュセラ To:リーダー
(えーっ…、面倒だなぁ。これって最初の依頼にはなかった事だけど 届けたら別に報酬もらえるのかな。もしもらえなかったらやるだけ損 って事になるけど、人の命がかかってるから無慈悲に断るのも悪い気 がするわよね。 それになんだかファレンさん、病人の事になると人が変わるみたいだし(^^;
――と心の中で呟きながら)

だって。
(どうする? と頬杖をついてダーナを見る)

■ ファレンの家
☆From:ダーナ To:リュセラ嬢 
−ボーッと壁を眺めていたところに話を振られて。

んぁ、あぁ..配達ね。
まぁ、我々も客商売なんだしアフターフォローは大切なんじゃないか?
私はもちろん配達するところまで考えていたぞ。
人命第一、我々冒険者のもっとうだしな。
それを忘れたら山賊なんかとたいして変わらんからな..。

−ここで大あくびを一つ..。(眠いらしい)

■ ファレンの家
☆From:リュセラ To:ダーナ
(うわぁ。ダーナがふ抜けちゃってる。何言っても聞いてなさそ…)

ふぅ。
偉い偉い。リーダーとっても立派。冒険者の鏡。
(微笑みながら)
ね…、疲れてるんだったら、少し横になったら?

 珍しく優しいリュセラ・・・。(すまない(^^;GMの目には珍しく見える)

■ ファレンの家
☆From:レンシオ To:独り言&リュセラ
・・・そうか今朝のことといい、リュセラさん、実は優しい人だったんだ。
誤解していたことを謝っておこうかな・・・

あの・・・リュセラさん。
・・・いや、すいません。なんでもありません。
(背を向けて去っていく)

 それじゃ、怪しい人間以外の何者でもないって(^^;

■ ファレンの家
☆From:リュセラ To:(独り言)

(小首を傾げつつ、立ち去るレンシオの背中を見送る)

どうしたんだろ。今日は朝からみんな変なの。
たぶん疲れてるんだと思うけど。

 その向こう側でヘルムンスは、壁によりかかってうとうと・・・ 前日の強行軍でパーティに疲労が蓄積されているようだ。

 ファレンが薬を作り始めて10分後。

■ ファレンの家
☆From:リュセラ To:(独り言)
(砂糖菓子を摘まんで口に運びながら)
ん〜。おいし(^-^)
疲れてる時は、やっぱり甘い物よね。

 味気ない保存食の食事にうるおいを持たせようと、リュセラは 砂糖菓子をつまみ始めた。
・・・そして、お菓子で汚れた手を見たリュセラは、 あることを思い出した・・・事件の始まりである(笑)

 20分後、お菓子を食べ終わったリュセラ・・・。

■ ファレンの家
☆From:リュセラ To:(独り言)〜誰にともなく
そうだ。ちょっと時間があるみたいだし、沐浴でもしようかな。
考えたらこの3日間、汗かいて汚れる事ばっかり…。
これ、年頃の娘としては、とてもじゃないけど許せない状況よね。

お菓子食べてたら手が汚れちゃったな。洗ってこよ。
(そう言い残してからそそくさと席を立ち、浴室に向かう)

 ファレンの家には、台所の一角にカーテンで仕切られた、 体を洗うところ・・・浴室があった事を既にリュセラは知っていた。 以前泊まったときにこっそり確認しておいたのだ。
 今まで息をつく暇もなかったのでリュセラは泣く泣く我慢して いたのだが、ついに限界の模様。 部屋を一度出ていってからこっそり皆の様子をうかがい誰もリュセラが お風呂に入る事に気付いていないのを確認してから、そこを離れた。
 ファレンが薬を作っている部屋の前をそっと通り過ぎ、 すぐに台所にたどり着く。もちろん、浴室には誰もいない。 リュセラはルンルン気分で、自分の着ている服に手をかけた・・・

 ところが・・・

■ ファレンの家 
☆From:ダーナ To:(?) 
−リュセラ嬢が手を洗いに行くと言って出ていった数分後..。

ふぁ、(あくび)ちょっとトイレ..。

−寝ぼけまなこでトイレに行く途中台所に入る。
なんだぁ?と言ってカーテンをちょっと開いてみると...。

■ ファレンの家 
☆From:ラフィアン To:ダーナ 
何事か言いかけたダーナの口を無理矢理押さえて

シッ!静かにしろよ・・・・。

へへっへ・・・・、もしやと思ってつけてみたら案の定じゃねえか。
さぁすが、リーダー。
押さえるつぼは、しっかりおさえてるねえ。

 邪念全く無しでカーテンをめくったダーナと、リュセラの行動にしっかり 気付いていたラフィアン(笑)
 ・・・リュセラ、大ぴーんち!

■ ファレンの家
☆From:リュセラ To:(独り言)
ふんふふん、るんるん♪ らんたったった〜♪

ふぁ〜…。気持ちいい。
(髪を先に洗った後、濡らした布で身体を拭いている最中。 ちょうど後ろを向いてたのだが…)

あー、この間切ったと思ったら、また髪伸びてるなぁ。
えと、鏡、かがみっと。

(不意に後ろを振り返り、ダーナと目が合ってしまう)
へ・・・。
(硬直状態)

(手は止まってて、何も隠そうとはしていない…(^^;;;)

■ ファレンの家 
☆From:ダーナ To:(びっくり) 
−ラフィアンに声を掛けられると同時にリュセラ嬢と目が合う。
ラフィアンとリュセラ嬢を交互に見まわし。

え?え?(目は点状態)
あ、あぅ、あ..。(目がオッパイ状態)

すぅ!すまん!!(声が上ずってる。)

あー!(意味不明の叫び。)

−ラフィアンを押し退け居間へと走り去る。

 ・・・家を揺らすような悲鳴が台所から響く。 ファレンさんもびっくり(笑)
危うく薬のさじ加減を間違えるところだった(笑)
何があったのか、確認するためにファレンも台所へ。

■ ファレンの家
☆From:リュセラ To:ダーナ(&ラフィアン)
(悲鳴を上げながら、とにかくカーテンを閉め直す)

何でわざわざ開けてわ、わ、わたしの裸見る訳?!
もおっ、最低。信じられない。
(恥ずかしくて、顔は真っ赤である)
な、何がすまないよぉ…。ぐすん。
ふぇ〜ん。ダーナの馬鹿バカばかぁ〜
(何故かちょっと涙声)

■ ファレンの家
☆From:レンシオ To:リュセラ
(はっと目を覚ます。悲鳴のした方に駆けていく)
りゅせらさ〜ん。どうしました〜?

 レンシオは台所の方へ行く途中、ダーナとすれ違う。 しかし、どうも様子がおかしい。

■ ファレンの家
☆From:レンシオ To:独り言
あれ?ダーナさん・・・
どうしたんだろう・・・いったい?

 答えは、浴室の方から返ってきた。

■ ファレンの家
☆From:リュセラ To:レンシオとファレン
覗きよ、のぞき。
気付いたら、寝てたはずのダーナが後ろから じーっ、って見てたのよ。
その…ごにょごにょ…とか。(困った声)

で、でもね。そこに居合わせたラフィが助けてくれたの。
黙ってダーナを取り押さえようとして。
――失敗して逃げられちゃったみたいだけど。
ちょっとは見直しちゃったな、ラフィの事。

(とりあえず下着に上着を一枚羽織って、髪は濡れたままの状態で出てくる)

 ファレンさんは別に大したことじゃないな、と判断して薬の調合作業 に戻った。でも、リュセラ達にとっては「大したこと」だよね(^^;

■ ファレンの家
☆From:レンシオ To:リュセラ
な・・・?ダ、ダーナさんが!?
リュセラさんを!?

(背を向けて走り出す)
ダーナさん!

 レンシオはとって返して、ぎくしゃくとした足取りで部屋に 帰ったダーナの肩を掴んで、こっちを向かせた。

■ ファレンの家
☆From:レンシオ To:ダーナ
(襟首を掴んで、ガクガクと前後に振る)
ダーナさん!あなたって人は〜ああああ!見損ないましたよ!!

 ダーナ、がくがく揺すられて、あうあう状態でまともに喋られない(笑)
そうこうしている内に、着替えが終わったリュセラが皆の居る部屋に帰ってきた。 恥ずかしそうに俯いていて、皆と視線合わせるのを避ける。

■ ファレンの家
☆From:リュセラ To:ダーナ
(部屋に戻り、ちょっと迷うが前と同じ席に着いて)

あ、あのね。
さっきの事だけど。
その。
だから。
私は別に気にしてないからっ。

…それだけ。

 この”気にしてない”をどう捉えるか・・・(笑)

■ファレンの家  
☆From:ダーナ To:リュセラ嬢 
−リュセラ嬢が部屋に入ってきたのを見て放心状態から 覚めて慌て下を向く。

あ、ぅ..。(しばし黙り込む。)
(突然!)私は覗きではない!

い、いや、す、すまん大声を出して..しかしわざと..その
..覗いては..いないのだ。

しかし..見てしまったことは謝る何なりと言ってくれ。
私に出来ることなら何でもしよう。
「出て行けと。」と言われれば出て行こう..。
だが、信じてくれ私は、あぅ..覗きに行った訳では..ない。

−くるりと背を向けて椅子に座り直す。

■ ファレンの家
☆From:レンシオ To:ダーナ
(興奮しすぎていた自分に気づき、我に返って襟首から手を離す)
失礼しました、ダーナさん。

■ ファレンの家 
☆From:ダーナ To:レンシオ君 
レンシオ君..私がそんな事する人間にみえるか? もう少し落ち着いて物事を考えてくれよ。 冒険の最中なら大変な判断ミスとなるぞ。
(襟首を掴まれちょっとむっとしてる。)

■ ファレンの家 
☆From:レンシオ To:ダーナ 
見えませんね。そんな事するような人なら、私は最初からあなたをリーダーに推し たりしませんよ。
しかし、そう言うことは別にして、リュセラさんが悲鳴を上げていたのは事実なん ですよ。
せめて弁解か、事実を話してほしいものなのですが。

■ ファレンの家 
☆From:ダーナ To:レンシオ君 
単なる誤解だ。 トイレに立ったところ台所のカーテンの向こうに人の 気配がしたので不審に思って..。 寝不足で頭が回らなかった。 と言う事だ。

■ ファレンの家
☆From:レンシオ To:ダーナ&独り言
・・・あなたがそう言うのでしたら、それが事実なのでしょう。
(振り返って、部屋を出ていこうとする)
失礼しました!

(部屋を出る直前に立ち止まってぼそっと独り言)
ダーナさん・・・あなたが故意にやったのでも、そうでなくとも。 せめて一言、自分の不道徳を謝ってほしかった・・・

 2人の言い合いは、レンシオが部屋を出ていった事で幕を閉じた。 少し気持ちを整理する時間が出来たリュセラ、今度は相手・・・ダーナを見て話す。

■ ファレンの家
☆From:リュセラ To:ダーナ
(なんだ…)
ばーか。
どこかの部族じゃないけど、裸見られたから結婚しろとか 言って欲しい訳?
それとも、そんなに私の裸が見たくなかったって言うのかしら。
見たいなら見たい、と言ってくれれば…
見せてあげないけど(汗)

とにかく、今の私は「出て行け」なんて言ってあげないから。
言って欲しいんでしょ? 本当は。
だから言ってあげないの。
もう、馬鹿なんだから…。

■ファレンの家  
☆From:ダーナ To:リュセラ嬢 
ぐぅっ..何と言われようとリュセラ嬢の気が済むなら それで良い..。 後は、今後の態度で示す。 私をもう少しの間信用しててくれ..。

 何の気無しに禁断のカーテンを開けてしまったダーナ。
一緒に覗いたラフィアンとの差が大きいだけに、哀れである。
パーティの一部で生まれたわだかまりは果たして解消されるのだろうか?

 ・・・一連の騒ぎを横目に、ジルは・・・

■ ファレンの家
☆From:ジル To:一人ごと
‥‥‥騒がしいやつらじゃのう。
(キャーッっと、リュセラの悲鳴が聞こえる)
‥‥‥アインスが息を引き取る前に薬が間に合えばよいが。

 などとひとりごちて、マイペ−スに酒を飲んでいたそうな(笑)

 それから更に30分と少しかかって、ようやく薬は出来た。

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連絡先

GM:澤口 佳子(かなめ)
E-mail:kaname@yk.netlaputa.ne.jp