SW-PBM Scenario #88 目次

腕に青アザの女中さん


クロード家 客室その1

皆、これまでの話でソニアが怪しいと睨んでいた。彼女が一人きりの時を見計らってなんとか話をしたいものだ―――と思っていたとき、(都合の良いことに(笑))彼女の方から近づいてきた。
ソニアが客室を掃除に来たのだ。
■ランス To:ソニア
お、あんさんは・・・。

■ソニア To:ALL
お部屋のお掃除をしに参りました。
よろしいでしょうか?

もちろん、よろしいに決まっている。ソニアは腕まくりをすると、ほこりをはたき、ゴミを拾い、雑巾がけを始めた。
■イグレッタ To:ソニア
ちょっといいかしら?
さっき、質問した時、怯えていたのは何故かしら

■ソニア To:イグレッタ
・・・女中達の誰かが盗んだのではないかと、疑われていたようでしたので・・・。掃除に入ったのは自分とピリオーネだけでしたし・・・。

掃除をする手を少し休め、ソニアは答えた。
■イグレッタ To:ソニア
まったく身に覚えがないなら、怒るものじゃない?

■ソニア To:イグレッタ
お嬢様のお部屋から大事なものがなくなれば、少しは責任を感じます。お掃除中、扉は開け放していましたし、私もピリオーネもずっと部屋にいたとは言い切れませんし・・・。目を放した隙に何かあったのなら、やはり私達の責任も・・・。

■アンリ To:ソニア
 ねぇ、二人ともどっかに行っていた時間ってどれくらいの長さあると思う?
 だいたいでいいからわかんないカナ〜?

■ソニア To:アンリ
シーツをかえたり、バケツのお水を替えに行ったりで・・・
私もピリオーネも5分ぐらい出ていたかもしれません。
2人同時ではなかったかもしれませんが・・・

■アンリ To:ソニア
 ふ〜ん・・・やっぱ、その間に誰かが来るって言うのは難しそ〜!!
 んで、お姉ちゃんが言うにはもう無かったんでしょ?だったら、その前に誰か入ってたのかなぁ〜・・・?わっかんない☆

■イグレッタ To:ソニア
元気のない理由は?

■ソニア To:イグレッタ
えっ、誰がそんな事を・・・?

■イグレッタ To:ソニア
鏡見てる?
誰でもそう思う表情をしてるのよ
その腕のアザは何?

掃除をする為に捲り上げた腕からは、殴られたような青アザが少しのぞいている。
■ソニア To:イグレッタ
こ、転んだだけです!

はっとして、すぐに腕を隠す。
■イグレッタ To:ソニア
違うわね、誰に殴られたの?
女を殴るなんて、最低だわ
ちゃんと冷やした?

■ソニア To:イグレッタ
・・・これが殴られた跡だとしても、あなたに言う必要はありません。
家庭の事ですから、ほうっておいて下さい。

イグレッタ相手にきっぱり。
■イグレッタ To:ソニア
ほうっておいて、解決できるの?

■ソニア To:イグレッタ
・・・自分で解決します。

■アンリ To:ソニア
 問題は置いとくとして、その手の怪我なら治せるヨ?多分〜♪
 んっとね〜・・・そこのイグとかあっちのヴィトとか。痕が残ったら大変なんでしょ?オンナのコって〜☆

■ソニア To:アンリ
たいしたものじゃございませんので、大丈夫です。

悲しそうに微笑む。
■アンリ To:ソニア
 ふ〜ん・・・?あんま、無理しないようにネ!!

■イグレッタ To:ソニア
本当に薬を見かけなかった?

■ソニア To:イグレッタ
・・・見てません。

■イグレッタ To:ソニア
ローブの男は見かけなかった?
色黒でいい男らしいけど

■ソニア To:イグレッタ
?知りません。薬とどういう関係が・・・?

いぶかしむ。
■イグレッタ To:ソニア
薬を狙う盗賊でね、今も何処からか、見ているかも知れないわ
薬自体、間違えれば、人を殺すほど危険なものだけど、薬を持っているとそういった意味でも危険なの

ソニアは無言で聞いている。
■イグレッタ To:ソニア
被害者が出る前に見付けたいのよ

■ランス To:ソニア
イグレッタが言う通り、あれは厄介な代物なんや。
このままやと、被害者がどんどん増えてエライ事になる・・・
その前になんとかしたいんや。

■ソニア To:ALL
お力になれなくて申し訳ありません。

ぺこりと頭を下げると、掃除道具を持って出て行ってしまった。
■ナミキ To:ALL
怪しいんだか怪しくないんだか、ちょっと微妙なところね……。

■ランス To:ALL
うーん、何か隠しとるんは確かみたいや・・・
そういや、もう一人女中さんっておらんかったっけ。
確か・・・ケリっちゅう名前の。

イグレッタは暫く視線をさ迷わせていたが、思い出したように頷いた。
■イグレッタ To:ランス
イザベルが言ってた、情報通ね

廊下に出て、他の使用人にケリの居場所を聞く。
彼女は配膳室だそうだ。



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