Sword World PBM #37
可愛い子には旅をさせろ
第3章 作戦開始

苦労性のふたり

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■裏山・遺跡への道

 山賊Dは黙々と歩いていく。ノエルはちょっと急いで、それに並んでみた。
■ノエル To:山賊D
無理にとは言わないけど、できれば教えてもらえないかしら。
どうしてオランに帰らなくちゃならないのか。
オランに何があるのか。

■山賊D To:ノエル
あ〜………ふぅ、まぁいいか。
仕事の依頼人にな、会わなくちゃならない。

■ノエル 山賊D
依頼人?
あなたたち依頼の途中だっていうのに、こんなとこでたむろっていたの?

■山賊D To:ノエル
……恥ずかしい話だが、仕事に失敗したんだ
オランに帰るまでの旅費どころか、食料さえなかった。

■ノエル To:山賊D
失敗ねぇ……依頼人だけじゃなくて、他の誰とも会いたくなくなるのよね。
それで、ふさぎ込んで落ち込んで自分が嫌いになって、何もかもがイヤになる。
帰るに帰れないのもわかるし、それを理由にしてうだうだとどまってしまったのも、なんとなくわかる気がするわ。
だからって、あなた達のしたことが許されるわけじゃないけど。

 自分のことを思いだして一緒に落ち込んでいるらしい。
■山賊D To:ノエル
すまない……あまり良い話ではなかったようだな……。

■ノエル To:山賊D
いいのよ。
逃げてばかりいたら、なんの解決にもならないんだから。

 自分に言っているようにも聞こえる。
■ノエル To:山賊D
それはそうとして。
どうして彼がリーダーなの?
(彼にいざというよりの的確な判断が出来るとは思えないけど。)

■山賊D To:ノエル
ああ、別にどうということはない……年長者だってのもあるが。
ただなんとなく、あのバカについて来てるだけでな……。
あいつの強さ…か、バカさ加減か…ま、なんとなく……だ。

■ノエル To:山賊D
なんとなく、ほっとけないってところかしら。
それで彼に惹かれてみんな集まったとか……どうして一緒のパーティーになったの?

■山賊D To:ノエル
オレは昔からの腐れ縁みたいなもんだ。同郷でな。
ロゴスやガンマ達も同じようなもんだ。
何をするわけでもないヤツらを束ねようってしだしたのがあのバカだったってことだ。

■ノエル To:山賊D
ふぅん……
ところで、依頼人さんに会ったら、そのあとはどうするつもり?

■山賊D To:ノエル
さてね。
少なくとも盗賊ギルドにゃぁ今回の件、バレたらヤバイしな。
どうするかは……あのバカにでも決めさせるさ。

■ノエル To:山賊D
そっか。あんまりのんびりしているわけにもいかないのね……
けど、ミルマちゃんも報告義務があるんだろうし……

■山賊D To:ノエル
…ま、その辺は正直に申告して上納金払うなり…なんとかするさ。
お前達に負担をかけてもしかたないしな。(報告云々のコトをさしてる模様)

■ノエル To:山賊D
正直にって言っても……

 ギルドに許してもらう前にあのリーダーを納得させる方が難しいんじゃないかと言いかけてやめる。
 少しの間沈黙が流れた。
■山賊D To:ノエル
……しゃべりすぎたな。
あのバカには黙っててくれ。

■ノエル To:山賊D
それはかまわないわよ。

 遺跡はもう目の前だ。

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GM:彩樹
E-mail:saiki@na.sakura.ne.jp