Sword World PBM #37
可愛い子には旅をさせろ
第2章 ナゾの村オベロー

宿屋の前ですよ

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■オベロー村

 やがて日が山に沈んだ頃、一行はオベロー村へと到着した。
 村の人々の様子を見ると無愛想というよりなんとなく打ち沈んだ暗い感じがする。
 村の中央の道を進むと、宿屋が見つかった。確かに村の規模からすると大きめの宿屋で、一階は酒場になっているようだ。
 いよいよ問題の村、と冒険者たちは警戒している。
■シェル To:ALL
なんか、あんまし活気がないねー。
夜だからかなぁ?
ルーイ君が前来たときもこんな感じだったの?

■ルーイ To:シェル
 う〜ん。もっと活気があった気がするけど……。何かあったのかな???
 あっ。あそこが宿屋だよ。行こっ♪

 そういうとルーイはてけてっと宿屋へ向かって小走りで駆け出した。
 それをノエルがあわてておいかける。
■シェル To:ルーイ
あ、ちょっと…。
ルーイ君てば、元気だなぁ(苦笑)

■ノエル To:ルーイ
 ちょっと待ってよ、あわてて転んでも知らないわよ〜

■ミルマ To:ノエル
ミルマ止めてくるよ〜。ノエルさん、無理しないで (^^;

 なんとなく走りにくそうなノエルを追い越し、敏捷度にモノ言わせてルーイを抜くミルマ。
■ミルマ To:ルーイ
ちょっとまってルーイ君。みんなで一緒に行こう。
よその街に入る時は何があるかわかんないからね。これからはどんなときでもみんなで一緒に行動しようよ。

 呼び止められてキョトン。
■ルーイ To:ミルマ
 へ? 何があるかわかんない〜?
 むうぅ……なんかこの村に来る前から変だよみんな……。
 ……やっぱりおねーちゃん達何か隠してるでしょ。
 この村に何かあるの???

■ノエル To:ルーイ
 なにもなくても注意深く行動するのが冒険者なの。何かあるってわかってからじゃ遅いことだっていっぱいあるもの。
 たとえば、突然荷馬が暴れ出してルーイ君を襲ったとしても、私たちが近くにいないと守ってあげられないでしょ。だから気をつけて欲しいと思ってるの。

■ルーイ To:ノエル
 でも絶対変だよみんな。
 途中で商人のおじさんに話を訊いたときも、妙にこの村のことばかり気にしてたし……絶対何かあるんでしょ。
 どうして教えてくれないの?

■ノエル To:ルーイ
 ……
 ごめんなさい。
 どこまでどういう風に言っていいものかわからなかったから。
 余分な心配かけさせたくなかったの。

 ノエルは目線で仲間に助けを求める。どこまで話してよいものか?
■ミルマ To:ノエル、ALL
全部話しちゃえば? いいよね、みんな

■シェル To: ALL
うん。話しちゃっていいと思う。

 明らかに冒険者を不審がっているルーイに、ノエル姉さんが言葉を選んで説明をはじめる。
■ノエル To:ルーイ
 ルーイ君も感じているように、この村活気がないよね。
 でも、どうしてなんだろう?気になってはいるんだけど、その原因がよくわからない。他にも気になる情報があったんだけど、それについてもね。
 だからいろいろと警戒はしていたんだけど、なにかがあるのか、もしかしたら何もないのか、それさえもはっきりしてない。
 そんな曖昧なことをルーイ君に話してよけいに不安がらせたくなかったの。

■ルーイ To:ノエル
 心配って? やっぱり心配しなきゃならないようなことがあるの???

■ミルマ To:ルーイ
そう、オベローに心配しなくちゃいけないようなことがあるかもしれないっていう情報を、ミルマがオランで仕入れたの。でも、ノエルさんが今言ったように、何に対して心配しなくちゃいけないのかすらまだわかんないの。
でも、イバーロンへ行く道はここしかないでしょ?ミルマたちにはセンタクのヨチはないわけ。
だからルーイ君にも商人のおじさんにも色々聞いて、何が心配なのか明らかにしてからルーイ君に話したかったんだけど、できずにオベローに着いちゃったってワケなの。
だから、なるべくみんなと一緒に行動して欲しいの。
わかってくれた?

■シェル  To:ルーイ
こういう訳なんだ。
ボクがオランを出た次の日の朝にルーイ君にオベローのことをちょっと聞いたのも、少しでもオベローがどんなところか知りたかったからなんだよ。
結局、いろんな話聞いてもオベローで何を心配しなきゃいけないのか、わかんなかったんだけどね。

■ルーイ To:ALL
 う〜ん、全然判んないや。
 結局その心配しなくちゃいけないようなことって具体的になんなの?
 何があるって情報仕入れたの???
 なんだかすごくアイマイモコモコで……

 ミルマは『だからそう言ったじゃん』、という身振り。
■??? To:ALL
 あのぉ……

■ノエル To:ルーイ
 隠すような形になってしまってごめんなさい。
 かえって不安にさせるような結果になっちゃったわね。

■シェル To:ルーイ
ルーイ君、ごめんね。
でもね、ボクらはいじわるでルーイ君に話さなかったんじゃないんだ。
ただ、よくわかんないこと話して、ルーイ君を怖がらせたくなかったんだよ。
それだけは信じてほしいんだ。

■女の子 To:ALL
 あのぉ。悪いけどお話ならどこかよそでやるか中に入ってからにしてくれる? うちの前で話し込まれると邪魔なんだけど……。

 見ると宿屋のドアが開いて小さな女の子が顔を出してこちらをみている。
 歳はルーイと変わらぬくらいか、ちょっとくせっ毛気味な赤毛で、そばかすの浮いた顔、ちょっとつり目がちな瞳をしている。
■ノエル To:???
 あぁ、ごめんね、お嬢ちゃん。

■男の声 To:女の子
 こら、シェビィ何て口のききかたしてるんだね。

 そう声が聞こえると、宿の奥から男の人が出て来た。
 女の子とそっくりな赤い髪の中年男性。どうやら宿の主人のようだ。
 男は一行を見ると営業スマイルを浮かべる。
■宿の主人 To:ALL
 いや、すみませんねぇ、うちの娘なんですが、しつけがなってなくて。
 ところで旅のお方ですな。山道を歩いてさぞお疲れでしょう。
 よかったらうちの宿をお使いください。といってもこの村にはここしか宿はありませんけどね。 はっはっは。

 なんとなくカラ元気っぽい笑い声のようにも聞こえる。
■ミルマ To:ALL
ここ宿屋の前だったの……?
じゃあ、続きは部屋の中で話そうか。

■シェル To:ALL
宿屋の前?
…あ…ほんとだ…(^-^;;)

■レンシオ To:ミルマ、ルーイ
そうだね………どっちにしても、この村で宿を取るつもりだったし………。

(ルーイに向かって)
………少なくともシェルの言うとおり、君を騙すつもりもなかったし、最善と思われたことをやったつもりだから………あまり疑わないでもらえるかな?

■ルーイ To:レンシオ
 うん……。

 それを聞いてレンシオは自分の頭に乗せていたモモンガをルーイの頭に乗せる。
■レンシオ To:ルーイ
ありがと(^^)
じゃ、さっさと宿を借りようか。

■ノエル To:おやじ&ALL
 それがよさそうね
 それじゃ、お部屋用意していただけますか?

■宿の主人 To:ALL
 ええ、いいですよ。まずは中へどうぞ。


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GM:すた(Starlight)
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