#181:おねえちゃんをたすけてください

2-2a レイシアの家

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レイシアの家
商業地区に近い、所謂下町の一角にレイシアの家があった。
画一的な出来の二間しかない家だ。
レイシアは冒険者をもてなす為にかまどに火を入れ、湯を沸かしている。
ホトはお茶が用意される間に室内をざっと観察する。
裕福とは言い難い室内には、荒らされた痕跡など無く、また何かを隠している様子もみられなかった。
暫くして湯が沸き、お茶と言うには薄い飲み物を欠けた器に入れて差し出した。
■レイシア To:ホト
おねえちゃん、おちゃどうぞ。
おかしはきらしてるんだ、ごめんね。

■ホト To:レイシア
おぉ…すみません。ご馳走に…あ、そうだ。
2人だけのお茶会も良いですが、折角なのでお隣のおばさんもお誘いしましょう♪
…もしかしたらお茶菓子もちゃっかりGetできるかもですしね
直ぐ、直ぐに戻って着ますので、お茶が逃げないように見張ってて下さいね!?

ホトは思い立ったが吉日とばかりに『隣のおばさん』を呼びに席を立つ。隣のおばさんは、丁度井戸端会議に興じていたところで、ホトの話を聞くと自宅に一旦戻り、煎餅みたいな物? を持ってきて、レイシア宅に同行する事を承諾した。
そして、お茶が飲み易いくらいに冷めた頃、とたぱたとホトが帰ってきた。
隣のおばさんも一緒である。
■レイシア To:ホト
ホーねえちゃん、おかえり!
おばさんもいらっしゃい。
おしえてもらったとおりに「ぎんのあみてい」にいってきたよ。
そっちのホーねえちゃんが、「ぼうけんしゃ」さんなんだって。

■ホト To:隣のおばさん
初めまして、銀の網亭からきました。ホトって言います。
レイシアさんのお姉さんを捜しているんですが…アラシアさんってどんな方なんでしょうか?
ふらっと何処かに行ったり、誰かに付きまとわれてたりって話聞いてます?

■隣のおばさん To:ホト
そんな話は聞かないねえ。際だった美人って訳でも無し。
そろそろ嫁入りする年頃だろうけど、この子を置いていくわけにはいかないだろうから……。
真面目に仕事をしてる良い子だよ。

持参した煎餅をばりばり。
■ホト To:ALL
そういえば…アラシアさんっていつ頃から居なくなってしまったんでしょうか?

■隣のおばさん To:ホト
二日前だったかねえ。
仕事が終わってるはずの時間になっても帰って来ないから、
近所の男衆に頼んで捜して貰ったんだけど、見つからなかった。
なんで、あんた達を頼ったって訳さ。

■ホト To:ALL
ほむ…アラシアさん以外にも居なくなった方とかいます?

■隣のおばさん To:ホト
この近所では居ないね。
そんな事が何件もあったら、そりゃあ大騒ぎさ。

■ホト To:ALL
外出歩けなくなっちゃいますもんね〜。

ほふ〜っとお茶を口に運ぶホト。
■ To:ホト
まあ、ご近所づきあいって物もあるし、この子の事はあたしらでしばらく面倒見るから。
あんた達は安心して依頼に専念しておくれ。

■ホト To:隣のおばさん→レイシア
おぉ、それは安心ですね〜
お話いろいろとお茶会ありがとうございました。おいしかったです♪
ではではぁ〜頑張って探してきますから…良い子で待ってて下さいね。

お茶を飲み干し、お礼を言ってから、ホトは家を出た。

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GM:teshima