パダ:城壁の外の市場 |
冒険者達は情報を求めて、市場に繰り出した。
そこには、野菜を売る者、果物を売る者、肉や毛皮等を売る者等と、
雑多な、しかしそれでいて活気のある市場の風景が広がっていた。
■クラゥン |
お〜〜! オランの市場とは全然違う雰囲気だな。 |
きょろきょろ、きょろきょろ。
見るもの全てが珍しいのか、長耳を好奇心にぴょこぴょこさせながら左右の店を見回している。
■クローエ To:クラゥン |
あまり余所見をしてるとお財布を掏られたりするから気をつけるのよ? |
どうも孫でも見ているような気分になったようだ。
■クラゥン To:クローエ |
ぬお?! それはいかんなっ。 |
慌てて、自分の荷物を両手でがっと抱えるように持ち直す。
■肉屋 To:クラゥン |
そこのエルフの兄さん! こんな所に居るってなあ、冒険者だろ? 丁度今朝出来たばっかりの乾し肉とか燻製が有るが、買っていかないか? 一食分で3ガメルで良いぜ。 |
■クローエ To:クラゥン |
あら、名探偵がいるみたい。 ちょうどお肉屋さんみたいだから、寄ってみましょう? |
■クラゥン To:クローエ |
うむ、さっそく店を見つけるとは幸先いい感じであるな。 これであれこれ知っておればさらに良しだが、と。 |
声を掛けてきた肉屋に足を向ける。
■クラゥン To:肉屋 |
はっはっは、いい呼び込みだ店主! しかも今朝出来立てとは新鮮だなー。 全部自分で狩ってきてるのか、これ? |
■肉屋 To:クラゥン&クローエ |
もちろんよ! 手前で狩って、手前で燻製する。 これが俺っちの商売なのよ。 さあ、買った買った。 |
■クローエ To:肉屋 |
んー、これは兎で、こっちのトリは鳩かしら。 いい出来ね、適当に混ぜて30ガメル分くらいちょうだいな? |
■クラゥン To:クローエ |
すごいな、一目見ただけで分かるのか…!? クローエは肉屋に転職出来そうだな。 |
まあ、やですよう? おばあちゃんをからかうもんじゃありません。とかクラゥンに言い返したあと、手持ちの袋につめてもらいながらクローエは肉屋に話しかける。
■クローエ To:肉屋 |
ありがとう。 ところで、あなたはもっと大きな獲物をとることはあるの? |
■肉屋 To:クローエ |
まいど! うーん、この辺に居る禽獣はあんまり大きくないなあ。 なんで俺は小物担当だよ。 |
■クローエ To:肉屋 |
ふうん、そうなの… |
■クラゥン To:肉屋 |
最近獲物を取りにいって、変わった生き物見かけたってことやそういう噂を聞いたことはないか? いやあ、実はちょっくらリュンクスを探していてなー。 |
■肉屋 To:クラゥン |
んー、そう言う話は聞かないなあ。 遺跡の方までは俺行かないし。 リュンクスねえ。存在自体稀だろ? 遺跡をあたった方が早いかもね。 |
■クローエ To:肉屋、クラゥン |
そうなのよねえ。 |
困ったわねえ、とばかりにクビをかしげるクローエ。
フードをかぶってるので表情は口元しか見えないけれど、雰囲気から困ってるのは良く分かる感じ。
■クローエ To:肉屋 |
それでちょっとでも何か知ってる人にお話を聞けないかなとおもってね? 好物が何かとか、ねぐらはどんなところに構えてるとか。何でもいいの。 もしそういう話を知ってそうなお仲間に心当たりがあったら、紹介してもらえると、とても嬉しいのだけれど… |
■肉屋 To:クローエ |
そうだなあ、俺の親父なら何か知ってるかもしれん。 家までの道を教えるから、何か書ける物もってないか? |
■クラゥン To:肉屋 |
おお、親父さんは更に優秀な狩人なのだな! 是非会ってみたいものだ。 ささ、ここに遠慮なく書くといい。 |
いそいそと羽根ペンと羊皮紙を差し出す。
■肉屋 To:クラゥン |
まあ、昔取ったなんとやらでね……っと、こんな具合だ。 |
肉屋は、さらさらと羊皮紙にペンを走らせると、自宅への道順を書き、クラゥンに渡した。
■クローエ To:肉屋 |
ありがとう。助かるわ。 仲間にもあなたのお店を宣伝しておこうかしら。 彼はクラゥン、私はクローエというのだけれど、あなたのお名前は? |
■肉屋 To:クローエ |
俺はマクベインさ。しがない猟師兼肉屋って所。 因みに親父はベインって言う。 親父に会ったら宜しく言っておいてくれ。 |
■クラゥン To:肉屋改めマクベイン |
親父さんと似た名前なのだな。間違えて呼ばぬよう気をつけねば。 また干し肉やらが欲しくなったら立ち寄らせてもらおう。 感謝するぞマクベイン! |
■マクベイン To:クラゥン |
おう、大体この辺に俺は居るから。 またなー。 |
クラゥンとクローエのエルフコンビは、地図を頼りにベイン宅へと向かった。
■クラゥン To:扉の向こう |
たーのもー! 息子さんに紹介されてきた者であるぞ! 凄腕の猟師と聞いてな、ちと話を聞かせてもらいたく伺ったのだ。 |
■ベイン To:ALL |
おぅおぅ……この爺に何か用かな? |
扉の向こうから顔を出したのは、マクベインがその儘歳を取った様な老人だった。
マクベインから貰った地図を見せると合点が行った様で、柔和な笑みを浮かべて二人に言った。
■ベイン To:ALL |
まあ立ち話も何だ。入って来なさい。 |
■クラゥン To:ベイン |
おお。では遠慮なく… って、そういえばこういう時、茶菓子のひとつでも持参するのだっけかニンゲンは。 はっはっは、すっかり忘れていたな! ということで息子さんの売っていた乾肉くらししか手持ちにないので諦めてくれ。 |
言い訳交えつつ、ベインの後に続いて部屋に入る。
■クローエ To:ベイン |
おじゃましますね。 |
クローエもあとからついて入った。
■クラゥン To:ベイン |
俺様たちは、ちょっくら仕事でリュンクスを探しているのだ。 ただ、なにぶん駆け出し冒険者なものでな! リュンクスについて詳しいことを知らんのだ。 そこで、パダに詳しい優秀な猟師を頼ってみたらいいのではないか!となったワケだ。 おたくのことは、息子さんがベテランと太鼓判を押ししてくれてな。 |
エルフはゴマスリの呪文を唱えた!
■クラゥン To:ベイン |
聞きたいことは2つあってな。1.最近、パダの遺跡でリュンクスを見かけたこと、または見かけたという噂を聞いたことはないか。2.リュンクスの好物や、ねぐらを構えやすい場所の特徴などを知らないか?ってことなのだが。いかがであろう? |
暇をもてあましていたのか、ベイン老は快く話に答えてくれた。
・遺跡の方には行かないのでリュンクスが居るかどうかは分からない。
噂も得に聞いた事が無い。
・大型の猫みたいなだけあって、一般的なリュンクスは小動物(ネズミや小鳥など)を好む。
ねぐらも猫と同じ感じで、暗くて暖かい所を好む。
近づくと気配を覚られて逃げられるので、注意した方が良い。と言った感じだ。
■ベイン To:ALL |
儂も一度しか遭うたことがなくてのう……。 その時はこっちを気取られて逃げられてしもうた。 よっぽど気をつけないと姿すら見る事ができんぞえ。 |
■クローエ To:ベイン、クラゥン |
ありがとう。参考になったわ。 やっぱりなかなか手ごわいようねえ。 |
■クラゥン To:ベイン>クローエ |
ほむ、ほむ、ほむ、ほむ。(メモ、メモ、メモ、メモ) ぬぬー、見つけるのはかなり大変のようだな。 教えてくれて感謝するぞ! これは地道に頑張るしかなさそうか…。 あとは、シグナスたちに期待するとしよう。 |