SW-PBM #164 哀しみのラビリンス |
■ 水晶の花、響く声 ■ | ||
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【 迷宮・部屋キ 】 |
先へ進むと、再び黒塗りの部屋。
そして、部屋中央にはまたも木箱が。
この部屋のものは引き摺った跡もなく、勝手に動いた気配はないようだ。
■ヘイウッド To:ALL |
ん、箱もその周りも罠は無さそう、だけど…… |
■リキュオス To:ALL |
ほな、さっそく先生にお願いしよか。 |
どうやらさきほどのC・イミテーターがトラウマになっているらしい。
そそくさと石の従者に場所を譲ろうとして、ふと木箱に傷があるのを見つける。
■ヘイウッド To:リキュオス、ジン |
だね、お願いしようー。 |
■リキュオス To:ヘイウッド |
ん、なんや木箱に傷がついとるな? 引っ掻き傷かこれ? |
■ヘイウッド To:リキュオス |
お、気づかなかったな、なんだろ? |
指し示された箇所を改めてヘイウッドが確認してみる。
どうやらなにか小さな獣が爪で引っ掻いたような傷だ。
■ヘイウッド To:リキュオス |
うーん、サイズ的にはさっきのねこが引っ掻いたくらいな感じだけど、これだけでは何とも言えないねぇー。 |
■ジン To:リキュオス、ヘイウッド>ALL |
とりあえず木箱を開けちまおう。 例によって、念のため通路にみんな出てくれ。 |
全員が通路に出たことを確認して、ストーンサーバントに木箱を開けさせる命令を下す。
ゆっくりと蓋が持ち上げられるが、今回は噛み付かれもしなければ何かが飛び出してくる事もなかった。
木箱の中には、またしても小ぶりの魔晶石が数個。
そして、水晶を削って形作ったような花が一緒に収められていた。
■リキュオス To:ALL |
こいつは…? |
■ジン To:ALL |
ふむ。こいつは「水晶花」だな。 魔晶石を補充すると、その魔力をこの花に蓄積できるんだ。 蓄積できる魔力は、大きな魔晶石3つ分くらいかな。 ただ、蓄積しても日毎に魔力が失われていくぜ。 なんとも無駄遣いな鑑賞花じゃないか。 |
■リキュオス To:ジン |
ふうん。いろいろ知っとるんやなぁ、リーダーは。 人間界来てどれくらい経つん? |
■ジン To:リキュオス |
どうだったかな。2、3年ってとこだと思うが。 森での生活とは密度が違うからな。もっと長いように感じるよ。 |
■リキュオス To:ジン |
リーダーはなんで森を出ようなんて思たん? |
■ジン To:リキュオス |
森に迷い込んだ旅の魔術師を助けたのが縁かな。 なかなか面白い男で、滞在中に色々話を聞いてたんだ。 それで人間の文化に興味を持ったんだよ。 |
■リキュオス To:ジン |
その助けたちゅう魔術師も冒険者か? |
■ジン To:リキュオス |
ああ。その時には現役引退してたみたいだけどな。 俺が冒険者というしのぎ方を選んだのも、そいつの影響さ。 |
■リキュオス To:ジン |
なるほど…。まあ冒険者なんてやろうと思うヤツぁ、人間でもエルフでもそう変わらんちゅうことか。 |
ちらりとゼファルディートのほうに視線を送ってから、軽く肩をすくめて右側の白扉へと向かうが…
■リキュオス To:つぶやき |
にくきゅう…?? |
突然意味不明な呟きを漏らして首をかしげるリキュオス。
見ればたしかに猫のような足跡が扉に残っている。
■リキュオス To:ALL>タークス |
さっきのにゃんこやろか? タークス、臭いでわからんか? |
犬じゃないっつーの。
■リキュオス To:ALL |
足跡残っとるんは扉だけみたいやな。 まあ床にもあったのかもしれんけど、これじゃあなぁ。 |
埃ひとつ残っていないぴかぴかの床を見回して苦笑する。
と、扉のすぐそばの床にひび割れがあるのを発見した。
どうやら隙間に何か挟まっているようだ。
■リキュオス To:ALL |
ん、床の隙間になんや挟まっとるな。 |
リキュオスが直接肌に触れないよう長衣の袖でつまんで慎重に引っ張り出す。
手のひらで転がせる程度のサイズのそれは、鍵のような形に見える。
黒色のそれは黒塗りの床に溶け込むように紛れていたために、ヘイウッドは見落としてしまったらしい。
■ヘイウッド To:リキュオス |
なになに? |
■リキュオス To:ALL |
鍵、に見えるよな…? |
引っ張り出した小さな鍵を皆に見せる。
■ヘイウッド To:リキュオス |
鍵、っぽいねえ…? 隠し場所……としてはイマイチな感じだし、誰かが落としたのかなあ?? |
■マリィ To:リキュオス&ALL |
何処の鍵なのでしょうね? 取り敢えず回収しておけば、使う機会も有るのではありません? |
■ジン To:リキュオス&ALL |
俺の目から見ても、何か魔法のアイテムというわけでもないようにみえる。 まあ、とりえあえずそいつは頂いておこうぜ。 |
■リキュオス To:ALL |
ほな、こいつは俺が預かっとこう。 ……あと調べとらんのは左側の扉やな。 |
小さな鍵を器用に長衣の袖に仕舞い込んでから、音も立てずに向かい側の扉に近づくリキュオス。
扉に罠が仕掛けられていないことを確認してから、そっと聞き耳を立てる。
■リキュオス To:ALL |
ん…。距離はいまいちはっきりせんけど、かすかに喚き声のような音が聞こえるな。 「左手の法則」に従うなら次はこっちやけど、どないする? 木箱の引っ掻き傷や扉の肉球も気になるけど…? |
■ジン To:リキュオス、ALL |
まあ、西の扉でいいんじゃないか。 その音も気になるし、方針を変える理由もないしな。 |
■ヘイウッド To:ジン、ALL |
りょーかーい。でも、音が拾えたのは初めてだねえ。 ……この扉を通すってことは、よっぽどでかい音なのかな? 兄さんの感じじゃ次の通路になんかいるって程近そうではないけど、一応警戒態勢でいてもらってていい?じゃ、開けるね。 こっから西は部屋に入る時も聞き耳していこうかね。 |
入り口と同じく、「△7・×7」を書き付けると、慎重に扉を開ける。
途端にリキュオスの言った『喚き声のような音』が全員の耳にも届く。
見れば、通路の先の黒い扉が開け放たれて、先の白塗りの部屋が覗けるようになっている。
声はどうやら、その白塗りの部屋から聞こえてきているようだ。
■クリボー To:ALL |
あれ、扉が開いてるぞ。今までのは全部ちゃんと閉まってたよな? 開きっ放しになってるから、向こうの声が聞き取れたのかな。 |
■マリィ To:ALL |
ここまで聞こえるなんて……。 相当大きな音ですね。 警戒してし過ぎる事は無いと思います。 十分に注意して行きましょう。 |
■クリボー To:リキュオス |
んじゃ、オイラは陰に隠れさせて貰っとこうかな。 |
と言いながら、相棒ことリキュオスの背中に。
■ヘイウッド To:ALL |
下位古代語……かな。ちょっとよくわからないな。 少しだけ進んで聞き取れるか試してみるね…… |
そう言うとランタンを脇に置いて光が現在の部屋から大きく漏れないようにする。そして耳を澄ませながら、先の白塗りの部屋から見つからぬよう身を低くし、音を立てずに暗い通路に侵入していく。
エルフの血を半分受けたその耳は鋭く声を捉え、3mほど進んだところで少しだけ声の内容を聞き取ることができた。
再び可能な限り音を立てずに部屋に戻り、皆に伝える。
■ヘイウッド To:ALL |
うん、やっぱり下位古代語だね。 なんか「困った、困った。どうしよう」みたいなことを言ってるよーだねえ。 はっきりしないけど、子供でも老人でもない男の声っぽいかな?特別しわがれてたりソプラノな感じじゃない。 で、声を出してるのは1人みたいだねぇ。 |
■リキュオス To:ALL |
ははん。さては小さな黒い鍵でも失くしたか(ぇ |
■ヘイウッド To:ALL |
もし向こうが魔術師だった場合は、こっちがまほー使うと気づかれるかもしれないかな? あるいはまほー生物……にしては言ってることが人間味あふれてる気もするけど……まぁクリボーみたいのもいるから何とも言えないか。 |
■リキュオス To:ヘイウッド |
ほかに出入り口がない限り、魔法生物て考えるほうが自然なんちゃうか? |
■ヘイウッド To:ALL |
さて、調査としては行かないわけにもいかないかねぇ。敵かどうかも判別が難しいところだね。喋れはするようだから、まずは……まあ警戒は怠らずに……下位古代語を喋れる人が話しかけてみる? もちろん、必要とあれば僕や兄さんがさらに探りに行ってみてもいいけど。 |
■リキュオス To:ヘイウッド |
探りに行くのは構わんけど、下位古代語わからんで、俺。 |
■ジン To:ALL |
単独で突っ込むより全員で部屋に入った方が安全だろうな。 まあ言葉は通じるようだし、今度こそ情報収集といこうじゃないか。 一応、襲撃の警戒だけはしておこう。 |
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GM:倉沢まこと