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SW-PBM Scenario#158
銀のしおり

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夜の森の音楽隊



  針葉樹の森・西

ジンが施した魔法──「ロケーション×2」が示す方向へと向かうことにした冒険者たち。ピクシーたちからもらった“雪鏡の衣”を身につけ、余った桃をしっかりと荷物に詰めて、心配そうなコラレットたちに見送られながら、ピクシー村を出発した。
冷たく降り続いていた雪は、ようやくやんだようだ。
頭上には、黒々とした空にぽっかりと穴を空けたような丸い月が浮かんでいる。
道無き道を踏みしめるたび、積もった雪がサク、サクと音を立てる。
“雪鏡の衣”のおかげか、吐く息は凍り付くように白かったが、身体はまったく寒さを感じることは無かった。
■ヒノキ To:ALL
ただの綺麗な布っ切れにしか見えねぇのになぁ。
さっきまで凍えそうに感じてたのが嘘みたいだ。

スカーフ代わりに首に巻きつけた雪鏡の衣を、指で摘まんでしげしげと眺める。
■アール To:ヒノキ
寒くないからって、調子にのって脱ぎだしたりするなよ。

■リュント To:アール
そういうアールもな(笑)

■アール To:リュント
そーいう趣味だったのか?

…冷たい視線w
■アリス To:アール>リュント
そういう趣味なのとは違うよぉ。
そういう趣味あるんだよね☆

■ミァ To:アリス&アール
なりほど…。
アールっちは、マニアックと(=▽=)
確かに最初に会った時もトマトによんどころないこだわりを見せてたですしネー。
それ以外にも……

横でうんうん頷いている。
■アール To:ミァ
いや、だからそれはリュントだって(笑)
俺はそ−ゆー特殊な趣味はないから。
君の食い物へのこだわりと一緒にされては困るな。

■リュント To:アール
そんなに頑なになるんじゃないよ、兄弟(笑)

肩を組もうとしてみるリュント。ガシッと肩を組んで息のあったコンビのようだ。
…これ以上ないくらい嫌そうな表情を除けば。
■リュント To:アール
俺のことを受け入れてくれるようになったんだな〜
俺は先輩としてこの上なく嬉しいよ

アールが嫌そうな顔をしているのは見てません(笑)
感覚的に、1時間は歩いただろうか。
アールが持つたいまつの明かりを頼りに、滑りやすい足元に難儀しながら進んで行くと、ふいに前方に「炎」らしき明かりが見えた。
どうやら同じたいまつ明かりのようだ……距離は10メートルほどだろうか。
ジンには、「ロケーション」のひとつ──鎧像のためにかけたほう──が、そのたいまつのある方向を真っ直ぐ示しているのがわかった。距離はかなり近い。
■ジン To:
なるほと、そうゆうことか。
こいつはとんだ思い違いだったかな?
まだ役者が残っていたとは・・・

■ミァ To:ジン
んに、思い違い? 役者ー?

と同時に、不思議なメロディーを奏でる笛の音が、風に乗って流れてきた。
■笛の音
♪〜ぴろぴろ〜ぴろらりらり〜ぴーひゃらり〜〜〜♪

■ノールの声 To:???
ん〜、やっぱりおいら、効かないぞ?
メロディーにいんてりじぇんすとぱわふりゃーが足りないんだよきっと!

■少年?の声>笛の音 To:ノール
(西方語)
抵抗するからだよぉ〜。笛の音に身も心もまかせてごらんよ〜♪
そ〜れ♪ぴらるりら〜〜♪

■アール To:
これは…呪歌のようだが…なにか違うか?

■ミァ
Σ …この声………

驚き顔で、前方にじ…っと目を凝らす。
■ヒノキ To:笛の音
……笛の音? 随分……心地良い旋律……だ……な……。

音を耳にした瞬間、ヒノキの瞳がトロンと濁る。
ヒノキは みだらなきぶん になった!
炎に照らされたおぼろげなシルエットは、ふたつ。
ひとつは、ジンには一度だけ見た覚えのある……そしてリュントとミァには忘れようも無い、旅装に身を包んだ小柄なグラスランナーの姿。
そしてもうひとつは、毛深い人間の上半身……のように見えた。
■リュント To:ALL
ありゃノールじゃねえか?

■ミァ To:リュント&ALL
ににに、やっぱりノールん!!!
……いにゃ、でもあれもやっぱり偽者…??

■ジン To:ALL
下半身が山羊・・・笛・・・!?
しまった!みんな笛の音に気を付け・・・

笛の音に抗えず、膝を突くジン。
そして、目の前のミァを両腕で包み込もうとする。
■ジン To:
ミァ・・・

■ミァ To:
Σ に?

…え、ええーと。いくらここが寒いからって、ミーはインスタントゆたんぽじゃないでスヨー?(−▽−;

流石にジンがこーなるとは思ってなかったのか、一瞬固まった。
ザ・隙。
■ジン To:
う・・・ん・・・

素直な少年のようにコクとうなずくと、ミァの背中に手を回して、ひしっとしがみつくジンw
■ミァ To:ジン
Σ う、うきゃー!?

じたじたじた(笑)
■リュント To:ALL
なんかジンの様子がおかしくねえか?
ん?
もしかして、呪歌か?

■アール To:リュント
こんな呪歌は知らないが、なにかしら力を感じる…ね。

■アリス To:ALL
あれは……サテュロスだよっ。
笛の音で人の感情を操るんだ。

引き続き、簡単にサテュロスについて説明をする。
■アール To:アリス
感情を操るって…こーいうこと?

指差した先……目の前のヒノキの様子が明らかにヘンだw
■ヒノキ To:ALL
んぅ〜……ナンか……暑い、な……。
この雪鏡の衣のせい……か? 暑い……。

うわ言のように呟きながら、ジャケットを脱ぎ捨てた。
タンクトップだけになった上着から、健康的な小麦色に焼けた腕が伸びる。
そして何故か今度は前屈みの姿勢になり……。
女性的な盛り上がりを主張する胸元がイヤでも強調されてしまう。
■ヒノキ To:ALL
ダメ、だ……まだ……暑ぅい……。

まるで見せ付けるようにしながら。
ヒノキはついに、タンクトップにまで手を掛けようとする!
■アリス To:ヒノキ
だめだよっ、こんなところで脱いだらっ。

それを慌てて止めに入った。
■アール To:
ああ、あっちもこっちも…もう!
とりあえず、これで…汚いとか言うなよ!

マントをヒノキの頭から被せる。
■リュント To:アール
でかした!
ついでにジンの対処も頼む!!

■アール To:リュント
こっちで手一杯だよ!
とにかく早く音を止めてくれ。

■ヒノキ To:アール
やぁ〜だぁ〜。
暑いの〜。脱ぐの〜 o(>_<)o

まるで駄々っ子のように。
無理にでも脱ごうと腕に力を入れるのをアールが必死で押し留める。
……かと思うと。
不意にアールに笑みを向け、身体から力を抜いて寄りかかった。
■ヒノキ To:アール
……それとも、ナニ〜?
アール、お前……。自分で脱がす方がお好み?

■アール To:ヒノキ
そうそう…。
こんな風にね!

ヒノキが寄りかかったところを、そのまま羽交い絞めにするように受け止める。
後ろから動きを封じる作戦のようだ。
■アール To:アリス
今のうちになんとかしてくれ〜

自分ではアイデアが思い浮かばないらしいw
■アリス
こうなったら……。

最悪、ダークネスで目隠しをしようと一歩引いて待機。
■アール To:アリス
いや、そーじゃなくて(汗)
いっそ耳でも塞ぐとか〜(泣)

さすがに真剣に怒ってる模様(笑)
■ヒノキ To:アール
イヤ〜。
アールに襲われるぅ〜。

流し目を送りながらからかってみたり。
■ノール To:笛の音
ふにゃぁぁあ〜(///

猫がマタタビを喰らったような声を出しながら、ノールがへなへなと座り込むのが見える。
次の瞬間すぽぽぽぽぽいと器用にマントと皮鎧を脱ぎ始めた。
どうやら“無抵抗”を試してみたらしい。
■笛の音
♪りらりらり〜〜ぴーひゃらり〜〜♪♪♪

ますますヒートアップする笛の音。
■リュント To:笛の主
その音やめ〜い!
止めないと、沈黙の魔法をぶつけるぞ!!

■笛の主 To:リュント
Σ !!?

笛の主はびくっと一瞬ひるんだあと、なぜか蹄のような足音をたてながらかっぽれかっぽれと近くの木の影に隠れてしまった。
しかし笛の音は止まない(笑)
■ノール To:リュント>ミァ
ふぇ? ししょーの声?
(きょときょと)……あーーーっ!??

ミァ☆サーチだけに特化したぐららんアイが、ジンに襲われているミァの姿を捕捉した。
皮鎧をすっかり外した状態で、持っていたたいまつをもかなぐり捨て、だだだだだっとミァに駆け寄ってくる。
■ノール To:ジン>ミァ
おいらのミァっちが襲われてる〜!!
ジーちゃんどいてっ!
真っ赤な太いワイヤーで結ばれてるのはおいらなんだから〜〜!!(///

とうっ! とぐららんジャンプで飛び上がった後、がばちょと押し倒そうと。
■ミァ To:ノール
Σ にょああ!?

いきなり視界に影。
それが一気に降ってきた。
■ミァ To:ノール
Σ どさくさまぎれて襲ってくるんじゃないでスヨー!!!
この女の敵ーーー(o≧д≦)ノ゛ぼすっ(鈍い音)

…必殺カウンターパンチが、ノールの顎に見事に決まった。
■ノール To:ミァ
へぶぅぅぅっ!?

壮絶に鼻血を吹き出しながら、雪の中に崩れ落ちる。
■ノール To:ミァ
……み……ミァっちってば、相変わらず照れ屋さんだぜ〜〜☆(がくっ)

のびた。
■リュント To:ミァ
あんなきれいなカウンターは、普通の戦闘の時に出してもらいたいもんだよな(苦笑)

■サテュロス To:ALL
(西方語)
わーいわーい、お祭り騒ぎ楽しいな〜♪
これに女の子とお酒が加われば、もっと最高〜〜♪

ふいに笛の音がやんだかと思うと、嬉しそうなはしゃいだ声とともにかっぽれかっぽれと笛の主が近寄ってきた。
上半身は確かに毛深い少年の姿だったが、頭からは角が生え、下半身は山羊の姿をしている。どうやらサテュロスで間違いないらしい。
■ヒノキ To:アール
ナンだよ、アール……。お前、そういう気だったのか?
それならそうと言えば……言え……ば……?

………………。
あ、あれ?

指先でアールの口元をなぞりながら艶めいた笑みを向けていたヒノキだが。
笛の音が止まった瞬間、その瞳に正気が戻った。
■ヒノキ To:アール
…………。
……………………。
ン、なっ!
ナニしてやがるっっっ!!! (//△//#)

どげし。
一瞬のうちに伸ばしていた指先は拳を握り、打ち上げるような軌跡を描いてアールのアゴ先にヒット!
ヒノキの拳の軌跡に沿って舞い上がるように吹き飛ぶアール!
■アール To:
ぐわぁあぁあぁぁ〜!?

雪の中にどさっ!と埋まるように。
■アール To:ヒノキ
ふふっ…オマエなら…世界が…狙え…る…ぜ…(がくっ)

親指を立ててアピールすると、そのまま…がくりと気絶した…振り(笑)


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