穴掘り達の憩い亭 |
カロンとカラレナに誘われたダウンズは、約束通り夕方に穴掘り達の憩い亭に現れた。
カラレナ達に導かれて、奥まった座席に着いたダウンズ。
■ダウンズ To:カラレナ&カロン>ALL |
さて、お誘いに預かった訳だけど……。 何か大事な話でもあるのかな。 あと、こちらの方々はお友達か何か? |
■カリノナ(変装中) To:ダウンズ |
……実は冒険者仲間なんです。 私たち、ある目的があってこの町に来ました。 それを成し遂げるには……たぶん、ダウンズさんの協力が必要なことで、同時にダウンズさんを助けることにもなるかもしれないと思ったから……、こうしてお呼びだてさせていただいたんです。 |
そう言って初対面の仲間たちを紹介する。
■カロン To:ダウンズ |
こっちからエルステッドとフーテ…… |
■メイシアス To:ダウンズ |
えと、メイシアスです。 |
■ゾフィー To:ダウンズ |
ゾフィー・フランベルクと申します、お見知り置きを。 |
紹介を受け、あえて品を感じさせる物腰で、挨拶をするゾフィー。
それを受けて、ダウンズは失礼にならない様注意して全員の顔を見た。
そして、意を決した様に全員に告げる。
■ダウンズ To:ALL |
やれやれ、どうやら剣呑な話の様だね。 もしかして、監査の話と関係があるのかな? |
■ゾフィー To:ダウンズ |
流石ですわね。 アダマスさんの所では、なにかお達しでもございまして? |
■ダウンズ To:ゾフィー&ALL |
いいや、特に何も。 大体俺には何も権限はないからね。精々、ちょっと事情に詳しいだけさ。 まあ、アダマスが何かやらかしてる可能性はあると思ってる。 偶に残業して帰りが遅くなることがあったんだが、その時鉱山の方から物音が聞こえてきた事があってね。 しかも操業時間ではない21時以降の話だ。 これは役に立てる情報かな? |
■ゾフィー To:ダウンズ |
非常に興味深いお話ですこと。 ……突き止めたくて、甘んじておられたと言うわけですの? |
■ダウンズ To:ゾフィー&ALL |
いや? 別に奴らが何をしていようが、俺には関係ないからね。 ……俺はしがない事務員なんだぜ。先々食えればそれで十分さ。 |
そう言って、ダウンズは自嘲気味に笑った。
■ゾフィー To:ダウンズ |
あらそう、「俺には関係ない」。 ではなぜ「役に立てる情報」を洩らしたりなさったのかしら。 我々を試しておられるというなら、先に謝罪しておきます。 だとしたらあなたはかなりの凄腕だわ、わたくし達の助けなど必要ないでしょう。 でもそうでないなら、こう申しあげさせていただきますわ。 |
品の良い物腰はそのままに、ゾフィーは微かに微笑みを浮かべてみせる。
だが、彼女の双眸は鋭い鋼色の光を宿したまま、決して笑ってはいない。
その口元から、低いささやきめいた、それでいて一音一音はっきり区切るような声が流れだす。
■ゾフィー To:ダウンズ |
そんだけの頭があるンならわかるだろ。 先々代の立ち位置よりあんたの方が遙かに有利なはずだ。 いいかげん動きな、いつまでもだらだら甘えてんじゃねぇよ。 |
■カリノナ(変装中) To:こころのなか |
(………………え!?) |
思わず口に運びかけていた水のグラスを落としそうになりながら、ゾフィーの横顔を見つめる。
■ダウンズ To:ゾフィー |
……これはこれは、おっかない事で。 |
最初に浮かべていた自嘲的な笑いを止め、一気に真剣な表情になるダウンズ。
■ダウンズ To:ゾフィー&ALL |
俺だって、悔しいものは悔しいさ。 折角代々続いてきた商会を潰してしまったのだし。 しかし、俺には頼れる仲間は居なかった。 一人ではどうにもならない事ってのはあるんだよ、実際。 あんた達が手伝ってくれると言うなら、俺は俺に出来る事で協力することは出来る。 具体的に言うなら、商会本部の入れない部屋に入れるように鍵を持ち出すとか、俺の顔で夜の鉱山に入れるようにするとかな。 何なら、今からだって良い。悪い話じゃ無いと思うが? |
■カリノナ(変装中) To:ダウンズ |
ダウンズさん……。ありがとう……。 |
■ゾフィー To:ダウンズ |
……失礼しました、そして感謝しますと申しあげておきますわ。 ありていに申しあげてしまえば、我々の仕事はドーリィ…男爵のしっぽを捕まえることですの。 男爵に摘発が入れば、アダマスさんの所は連座を免れ得ないでしょうし、そうなればあなたも、旧ドマリのメンバーなり、新規に旗揚げする仲間なりを集めやすくなるのではないかしら。 ところが、この街では男爵は「空気」と言われて、誰も具体的な話を知らないようです。 どうかしら、ダウンズさんの目から御覧になって、男爵のしっぽが見つかりやすいのは商会本部と鉱山、どちらのほうかなにかお考えがございますかしら。 |
■ダウンズ To:ALL |
書類を隠しているなら、間違いなく商会本部だろう。 会長室か金庫室が怪しいな。 鉱山の方は、実際に物を掘っている連中の話が聞けるんじゃないかな? まあ、ヤマまで行かずとも、作業を終えて帰ってくる連中の話を聞けば実態は掴めると思う。 証拠を掴んだ上で、オランの衛視様に話せば糾弾してくれるだろうからね。 あんた達、衛視様の手の者なんだろう? |
■カリノナ(変装中) To:ダウンズ |
……ファラハさんから依頼を受けて動いています。 証拠を掴むことが、私たちに与えられた使命なんです。 ダウンズさん、事務所で裏帳簿なり、物的証拠を手に入れるために、私とカロンさんはお仕事を受けたんです。 ……すみません、そのために、実は今変装中なんですけど……。 と、とにかく、事務所内での手引きをお願いできるなら、すぐにでも動きたいと思っています。 |
■ゾフィー To:カラレナ&ALL |
……今から向かわれますの? そちらは、その道に適した方々にお願いした方がよろしいかしら。 |
■カロン To:ALL |
了解、俺とカラレナなら特に怪しまれることないだろうし。 |
■カリノナ(変装中) To:ゾフィー>ダウンズ |
はい、任せてください。頑張りますね。 あ、事務所内で動くのに、都合のいい時間帯ってありますか? |
■ダウンズ To:カリノナ(変装中) |
夜半を過ぎれば誰もいないだろう。 特に警備してある訳でも無いし。 |
■カロン To:ダウンズ |
それなら、俺達二人以外もはいることはできるかな? |
■カリノナ(変装中) To:ダウンズ |
ええと……寮には門限があるんですけど、それ以前に行けそうでしょうか? |
■ダウンズ To:カリノナ(変装中) |
何なら、緊急な残業と言うことにしても構わない。 それくらいの権限は俺にもあるさ。 と言う訳で、本部に入るのは全く問題は無いよ。 |
■ゾフィー To:ダウンズ>ALL |
「作業を終えて帰ってくる連中」が、何時頃どこを通るか予測はおつきになりませんか? それが分かれば、待ち受けて話を聞くこともできそうですわね。 |
■ダウンズ To:ゾフィー |
音が聞こえたのは21時を廻った消灯後だから……。 そうだな、翌日の仕事もあるだろうし、掘ってたとしても精々2〜3時間くらいだろう。 やっぱりこっちも夜半くらいを目処にすれば良いんじゃないかな。 飯場の近くで待っていれば、誰か戻ってくるだろうし。 |
■ゾフィー To:ALL |
なるほど、ではわたくしは今夜そちらに廻ってみましょう。 幸い夜目も利くことですし。 ご同行いただける方はいらっしゃいますかしら。 |
ゾフィーのその言葉に、エルステッドとフーテが名乗りを上げた。
■メイシアス To:ゾフィー |
あ、はい!私もご一緒します。 ヤマのお話気になりますし、文字…読めませんし。んにゅ。 |
■ゾフィー To:待ち受け組 |
皆様、ご協力感謝いたしますわ。 警戒は必要ですが、時間が時間なので騒ぎは回避したいところですね。 警備の私兵を呼ばれたりするとやっかいですし……。 皆を起こしたくないのはお互い様、ということになってくれることを願いましょう。 |
■カロン To:待ち受け組 |
こっちが早く片付いたらそっちに合流って事でいいよね? それか書類が見つかればファラハさんに渡しに行った方がいいかな。 |
こうして、この後の行動を打ち合わせた冒険者達は行動を開始した。