銀の網亭・個室 |
おやじが出て行ってから、1時間ほど経過した頃、
個室のドアがノックされ、おやじと衛視隊の制服に身を包んだ女性が部屋に入ってきた。
■おやじ To:ALL>ファラハ |
依頼人殿の到着だ。 それでは、後は宜しくお願いします。 |
おやじにそう言われると、ファラハは一礼して挨拶を始めた。
■ファラハ To:ALL |
一部の方はお久しぶりです。 オラン衛視隊のファラハ・ソーダックです。 今回の依頼を引き受けて頂きありがとうございます。 宜しければ、早速詳しく説明をさせて頂きたいのですが、構いませんか? |
■ウリディケ To:ファラハ |
ええ、お願いします。 |
■ゾフィー To:ファラハ |
ゾフィー・フランベルクと申します。 話が長くなるようでしたら、どうぞおかけくださいな。 のどを湿すようなものは、ご入用かしら。 |
■カロン To:ファラハ |
ファラハさん、おひさしぶりです。 飲み物だったらフルーツジュースでいいなら注ぎますよ。 |
と、すももとイチジクのミックスジュースのピッチを掲げながら勧める。
■フーテ To:ファラハ |
そうですとも、さぁ、どうぞどうぞ。 あなたが、中間管理職でいつも苦労の絶えないファラハさんですね、お噂は伺ってますよ。 ねー、カロンさん。 私は、フーテといいます。 以後、お見知りおきください。 |
■カラレナ To:フーテ |
ふ、フーテさんてば。 苦労が絶えないとか、ご本人の目の前で言っちゃダメです〜っ。 |
わたわたと両手を動かしながら。
■カロン To:ALL>フーテ |
役職がわからないから中間管理職って言っただけなんだけど(汗 それになんか脚色がついてないか? |
■フーテ To:カロン |
あぁ、でどころのもう半分は、メイシアスさんですね。 |
■メイシアス To:独り言 |
んん…言いましたっけ? |
■カラレナ To:メイシアス |
……フーテさん、心の中が読めるんでしょうか(ぼそ) |
■ゾフィー To:聞こえよがしなひとりごと |
後ろの半分を言ったのは、一度はわたわたしたものの、そのあとうまく話をそらした誰かさんだったような気がしますけれども。 まったく冒険者という連中は、依頼人の前だというのに……。 ……「親しき仲にも礼儀あり」という言葉はどこにいってしまったのかしらね。 |
自分のことは、はるか頭上の棚に上がっているらしい。
■カラレナ To:ファラハ |
あの、初めまして、私はカラレナって言います。 落ち着いたら、ゆっくりでいいですから、お話をお願いしますね。 |
■ファラハ To:カロン>ALL |
ありがとう。急いで出てきたものだから少々喉が渇いていましてね。 (勧められた飲み物を飲み干す) 依頼内容は、オランより5日程度離れたマイレイという鉱山街の内偵です。 容疑は宝石の密輸。 元々マイレイの街は鉄鉱石を主に産出する街ですが、今回"ギルド"の 内偵でオランへマイレイから宝石が密輸されている事が判明しました。 オラン内の流通路は既に押さえられています。 問題は、供給先のマイレイの街にあります。 執政官のドーリィ男爵は、色々と後ろ暗い噂が有り、おそらく彼が黒幕でしょう。 しかし、現在逮捕に値する証拠が揃っていません。 纏めますと、宝石の密輸の証拠を掴み、黒幕を捕まえる事になります。 例によって、経費は全てこちら持ちとします。 拘束期間はおそらく一月以内。 後は、依頼書に書いている通りです。 |
■エルステッド To:ファラハ |
ではファラハ殿。今回の依頼の依頼では「姿を消せる」と非常に有利に事が進められると思うのだが…必要経費として、魔晶石代も申請してよろしいのだろうか? |
■ファラハ To:エルステッド |
出せる金額は……書類を上手く工面して、最大2000ガメル迄になります。 その範囲内であれば、何とか融通しましょう。 |
■エルステッド To:ファラハ |
了解した。 |
■カロン To:ファラハ |
あ、それって魔性石だけの経費ってこと? |
■ファラハ To:カロン |
いえ、全て込みです。 魔晶石の事まで考慮していませんでしたので……。 |
■ウリディケ To:ファラハ |
それで、出発は明後日でもよろしかったですか? 一度出発してしまうと、調べ物など何かと不便ですから。 |
■ファラハ To:ウリディケ&ALL |
それは構いません。 今回は定期巡察と言うことで国王の委任状を貰っています。 10日後までに現地へ到着すれば問題有りません。 |
■カラレナ To:ファラハ |
あの、マイレイまでの5日間というのは、徒歩で、ですよね? |
■カロン To:ALL |
ファラハさん次第だけどもし馬車なら一緒に便乗して町近辺から歩いてく手もありじゃない? |
■エルステッド To:カロン |
状況次第でもあるが、町近辺を…徒歩1日程度の距離まで考えるのならば、それもアリかもしれないな。 |
■ファラハ To:ALL |
5日掛かると言ったのは、徒歩での話ですね。 馬や馬車だともう少し短く済むでしょう。 私は単独で行く場合、馬を使う事を考えていました。 馬車が必要であれば、手配しますが。 |
■ゾフィー To:ALL |
一緒に行動すると、オランから街に向かう人に途中で出会う危険があるかもしれなくてよ。 出会ったとしても、街で再会しなければ問題はないかもしれませんけれども。 |
■カラレナ To:ゾフィー>ファラハ&ALL |
そうですね、一緒じゃない方が良いと思います。 馬車は経費になっちゃうと思うので、判断はファラハさんにお任せしませんか? 早くついた方が良ければ、手配していただいて、5日後でよければ、歩いて行くって感じで。 |
■ゾフィー To:カラレナ&ALL>ファラハ |
先にファラハさんが「10日後までに現地へ到着すれば問題有りません」とおっしゃられたのですから、それでよろしいのでは? 出発までに5日も要する準備が必要になら別ですけれども。 いかがでしょう、ファラハさん。 それから10日後と期限を切られたのは、視察にかかわるなにかがあるんですの? |
■カロン To:ALL |
動くにしても早く動いた方がいいかなと思っただけだから別に歩きでも構わないんだけどね。 |
■ファラハ To:ALL |
10日後と期限を切ったのは、監査に必要な書類を準備して貰うためです。 これでも、一応お役所仕事なので、書類というのは重要なのですよ。 |
■ゾフィー To:ファラハ |
……つまり、ファラハさんが現地に着くのが10日後になるということかしら。 |
■カラレナ To:ファラハ |
ファラハさんの到着する日に、こちらは合わせなくていいんですか? |
■ファラハ To:ALL |
私はなるべく早めにマイレイに向かう予定ではあります。 到着してから書類が揃うのを待つ事も出来ますし。 ですので、私が皆さんの作戦に合わせて行動することが出来ると言うことです。 最低でも5日後にはオランを出発すれば良いことになります。 |
■ゾフィー To:ALL |
そのマイレイですけれどね。 わが家では「くろがねのはきだめ」と呼んでいたわ。 汚い男爵の汚い街……汚いというのは金にね。 ドーリィはオランから派遣された執政官だというけれど、オランの名をけがしているようなものだわ……。 ……本物の小悪党にせよ、それを隠れ蓑にしているにせよ、ね。 ……街の住民は鉱夫が6割、その家族が3割、あとは口入れ屋と商会関係ね。 それから奇妙な話がひとつ、少なくともわたくしの知る限り、あそこには宝石の鉱脈はないはずよ。 |
■カラレナ To:ゾフィー&ALL |
あ、私も、マイレイに宝石の鉱脈があるって話は聞いたこと無いです。 |
■カロン To:ALL |
その鉱脈の話は俺も聞いた事ないな。 |
■ゾフィー To:カラレナ、カロン&ALL>ファラハ |
やっぱりね……とはいえ一応調べておいたほうがいいのかしら? 宝石にもいろいろありますわね、密輸されているというのはどのような品ですの? 石の種類だけでなく、原石なのか、加工済みなのか、それらの混合なのか。 あと、その規模はどのくらいなものなのでしょうか。 オランでどう捌かれている…いたのかも伺いたいわ。 |
■ファラハ To:ゾフィー&ALL |
ルビーやサファイアの類だと聞いています。 石については、加工済みの状態で捌かれていた様で、現地に加工する設備か職人が居るのは間違いないでしょうね。 捌き方は、主に故買屋での取引。 顧客層まではまだ把握出来ていない様ですがね。 まだ初期段階で摘発出来たので、売買の規模は小規模です。 |
■ゾフィー To:ファラハ&ALL |
加工の設備か職人が…ね、小規模ならそれこそひとりという可能性もあるわけね。 とはいえ、発見できれば「証拠」にはなり得ますわね。 オランでのルートも完全に裏なのなら、逆に辿ってきたふりをするのは難しそうね。 |
■カラレナ To:ファラハ |
その故買屋さんを摘発できたことでわかった情報って、他にありますか? |
■ファラハ To:カラレナ&ALL |
それがあんまり……。 定期的にマイレイから荷物がやって来て、それを買い取って捌いているだけの下っ端でしたので。 荷物運びは、チンピラみたいな連中だったと言いますし、これと言った手がかりはあまり得られませんでした。 |
■カラレナ To:ファラハ |
そうですか……。 |
■ゾフィー To:ALL |
そのあたりは、蛇の道は蛇というあたりかもしれませんね。 ……念の為に申しあげておきますと、わたくしは蛇は嫌いではなくてよ。 |
■カラレナ To:ゾフィー |
私も、嫌いじゃないですよ〜。ちょっと可愛いですよね。 蜘蛛とか毛虫とかは、ダメですけど……。 |
言葉どおりに受け止めているらしい。
■ゾフィー To:カラレナ |
日の射さない場所には、蜘蛛や百足やげじげじも顔を出すのではないかしら。 少なくとも、私の居た山ではそうでしたわ。 蛇と同じく、いつのまにやらそれも生活の一部になってしまいましたけれどね。 |
文字どおりの意味なのか、それとも暗喩を含んでいるのか、さっぱりわからないゾフィーの答えである。
■ゾフィー To:ファラハ |
"ギルド"という単語をお出しになりましたわね。 それは「オランの」ということかしら。 マイレイにもその種の存在はあると思いますけれど、現在の「あなたの」耳にはそちらにかかわるマイレイ側の話は入ってきておられますの? |
■ファラハ To:ゾフィー&ALL |
「オランの」、と言うことです。 残念ながらマイレイは管轄外の様でして、それが今回の事件の発端とも言えます。 今後は改善されるとは思いますが、現在の所マイレイ側の情報は全く有りません。 |
■カラレナ To:ALL |
えっと……確か、マイレイには、ギルド支部が無いんです。 情報、集め辛そうですね……。 |
■ゾフィー To:カラレナ |
癒着したギルドが存在するよりは、はるかにましね。 物事をプラスに考えないと、白髪としわが増えるわよ。 |
■カラレナ To:ゾフィー |
あぅ……ちょっと感想を言っただけじゃないですか〜。ひどいです。 |
両手で頬を包んで気にするカラレナ。
その発言に、エルステッドはちらっとゾフィーの顔を見た。
■エルステッド To:ゾフィー |
…成る程。 |
ほんの一瞬、ゾフィーは僅かに悲しげな笑みをエルステッドにむけ……
いや、それはただ、そんな気がしただけだったのかもしれない。
次の瞬間、彼女の表情にはいつもの鉄面皮が貼り付いていた。
■カロン To:ゾフィー>ALL |
まあ、ギルドがあったら今回の件は起こってなかった可能性もあるけど。 でも、そうなると出発前にギルドで情報集めたほうがよさそうか。 |
■エルステッド To:カロン |
ギルド関連は得意な方にお任せするよ。 |
■カラレナ To:エルステッド |
はい、あとで行って来ますね。 |
■カロン To:カラレナ>メイシアス |
あ、俺も一緒に行くよ。 メイシアスはどうする? |
■ゾフィー To:カロン>ALL |
……3人目に声をかける、その気配りはしっかりしているわね。 参謀片翼と紹介されるだけのことはありそうだわ。 そちらの方面にお詳しい方々が調べものをなさるなら、わたくしはもっと文化的な方角に参りましょう。 マイレイで鋼玉が産出される可能性を調べてくるわ。 ここの図書館は広いと聞きますから、ひとりでどこまで探せるかわかりませんけれども。 それから、買い物が必要な方はついでに引き受けましてよ。 わたくしも鉱山に相応しい格好を用意しなくてはなりませんしね。 |
■カラレナ To:ゾフィー |
司書さんにお願いすれば、関連書籍のある場所とか、教えてもらえると思いますよ〜。 ……まともなひとなら……(ぶつぶつ) あ、えと、よろしくお願いしますね。 |
一瞬トラウマを思い出したような表情をしつつ、そう助言するカラレナ。
■ゾフィー To:カラレナ |
あら、ご親切に。 それでは、あなたのおっしゃるところの「まともでない司書」とやらに当たらないことを願うとしましょう。 お金はともかく、時間のムダだけは避けたいところですしね。 |
■エルステッド To:ALL |
図書館ならば私も行こう。 一応、知の真理を追う端くれだからな。図書館は行き慣れているよ。 |
■カロン To:ALL |
調べ物は魔術師の方が得意そうだし、そっちは任したよ。 |
ゾフィーはちらりとエルステッドをみやり、しかし微かに鼻を鳴らしただけで今回はなにも言わなかった。
■フーテ To:ファラハ |
ファラハさんには、既に証拠を掴むための算段が、何かおありなのでしょうか。 それとも作戦は、まだ白紙なのですか? |
■ファラハ To:フーテ&ALL |
現地には、鉱山を扱っている商会が三つあります。 おそらくそのどれかが、ドーリィ男爵と癒着していると思われます。 従って、現地の人間に聞き込むなど、地道にやっていくしか手はないかと思われます。 |
■カラレナ To:ALL>ファラハ |
口入れを仕切っているのは、アダマス商会、バーレイン商会、それから……チェイス商会だったと思います。 昨年まではドマリ商会というのもあったみたいですけど、今は倒産しているそうですよ。 なぜ倒産したかは……何か特殊な理由があったりしたんですか? |
■ファラハ To:カラレナ&ALL |
詳しくは聞いていませんが、資金繰りが悪化したとしか……。 ごめんなさい、まだ情報は殆ど揃っていないのです。 |
■カラレナ To:ファラハ |
あっ、いえ、いいんですよ〜。 そのために私たちが行くんですから……。 |
慌ててぺこぺこと頭を下げる。
■カロン To:ALL |
まあ、そのあたりも出発前に調べるってことでいいんじゃない。 |
■ゾフィー To:ALL>ファラハ |
現地に行けば、なにがしかの噂が立っていそうですしね。 立っていなかったら、それもまた手がかりということでしょうし。 ファラハさんご自身は、あちらでどうお動きになられますの? |
■ファラハ To:フーテ&ALL |
後、私は現地に入ると、男爵邸に詰めることになります。 表向きは執政の定期報告書類の確認と説明の為の訪問となっていますし。 今のところ、私とは別に皆さんに街に入って貰って、夜にお互い集めた情報を交換する手を取ろうと考えています。 |
■ゾフィー To:ファラハ |
話が入り組んできましたので、ここで再度確認させていただいてよいかしら。 定期巡察で「国王の委任状を貰って現地へ到着」するのがファラハさん。 わたくし達はそちらとは別に街に入って、聞き込みから始める。 「監査に必要な書類」が用意できるのは今から10日後。 そういう流れということでよろしくて。 |
■ファラハ To:ゾフィー&ALL |
他に妙案がなければ、その線で進めたいと思っています。 皆さんから、提案はありますか? |
■カロン To:ファラハ>ALL |
俺はこれといった妙案はないかな。 みんなはなにか案はある? |
■カラレナ To:カロン |
んーと…… |
頭の中で情報をまとめようと、顎に手を当てて考えている。
■ゾフィー To:ファラハ>ALL |
すでに地ならしが出来ている計画なら、大きくいじる必要はなさそうですけれどね。 問題は……あの街では非常に目立つ方々がこちらにいることね。 あそこの住人はドワーフが2割、人間が8割ですから。 草原の娘はなんとでも話が通せるかもしれませんけれども……森の住人といったらそれだけで……。 |
大きなため息をつきつつ、じろりとエルステッドを見上げるゾフィー。
これに関してはゾフィーの意見が正しいので、何も言い返さぬエルステッド。
■ゾフィー To:つぶやき>ファラハ |
……囮が必要というならまだしも、ね。 オラン内の流通路は押さえられているそうですけれど、先方にその情報が流れていないという確信はどの程度おありなの? |
■ファラハ To:ゾフィー&ALL |
"ギルド"の言を信じるなら、まだ現地には何も伝わっていないかと。 元々10数日に一回程度の行き来しかなかった様ですから、少し連絡が途絶えた所で、すぐに気付かれはしない、と考えます。 |
■ゾフィー To:ファラハ |
逆に言えば、10数日に一回あった行き来が途絶えたとき、気づかれる可能性が出てくるということかしら。 摘発があったのはいつのことなの? |
■ファラハ To:ゾフィー&ALL |
昨夜、です。 |
■ゾフィー To:ファラハ&ALL |
なるほど、で、今日もう依頼がでているわけ。 流石冒険者の街オランと申しあげたらよいのかしら。 そうなると、やっぱり短期勝負ということになりそうね。 |
■カラレナ To:ファラハ |
あの、さっきゾフィーさんが言っていた、街のひとたちの構成を考えると、私たちのパーティってかなり目立ちませんか? それとも、冒険者は珍しくない……とかなら、さほど不審がられずに済むでしょうか? そうでないなら、私たちの見た目とかも、ちょっと工夫しないといけないかも……。 |
■ファラハ To:カラレナ&ALL |
いえ、逆に日雇い鉱夫が多いと言うことは、どんな人間が居てもおかしくないという事です。 食い詰めた冒険者が、日雇いの仕事に就くこともあるでしょうし、皆さんが街を歩いていてもおかしく思われないでしょう。 それこそ……「食い詰めて仕事を探しに来た」とでも言っていれば不審がる人は少ないでしょう。 |
■ゾフィー To:ファラハ |
ここにいる顔ぶれのように、半数以上が女性であっても、ですの? |
■ファラハ To:ゾフィー&ALL |
おや、女性でも鉱山に入ることはありますよ。 それに、ツルハシで穴を掘るだけが鉱山の仕事ではありませんし、 簡単な輸送、機械のメンテナンス等々、色んな仕事がありますので、 女性が鉱山に居ない訳ではありません。 |
■ゾフィー To:ファラハ&ALL |
わたくしも山育ちなものですのでね。 大地に住まう種族が大半を占めているならともかく、人間が主力の鉱山でそれでは……やはり「はき……」いえ、労働条件はさほど良くはなさそうですわね。 さすがドーリィ、といったところかしら。 |
■カラレナ To:ひとりごと>ゾフィー&ALL |
はき……掃き掃除? でも、鉱山に入るような仕事だと、真っ黒になっちゃいそうですね〜。 あっ、別に嫌じゃないんですよ。 |
ゾフィーに嫌味を言われる前にとっさに否定したらしい。
■ゾフィー To:カラレナ |
それは、やってみてのお楽しみね。 あなたの憧れの誰かさんも、そんな穴の中で生まれたのよ。 真っ黒どころか、あれは……あの娘には気の毒としか言いようのないほど酷い日でしたけれどね……。 ……あ、いえまあ……つまるところ最低を覚悟しておいていただければ、考えていたほど悪くはないとわかってもらえると思うわ。 |
■カラレナ To:ファラハ |
それから、その商会に雇用されるって形で潜入捜査はできそうですか? ええと、力のない人でも大丈夫な、事務員を募集してたりとか。 さっきの種族の問題もありますけど…… |
■ファラハ To:カラレナ&ALL |
それこそ、健康な男性なら鉱夫として簡単に雇って貰えるでしょう。 短期間の契約もありますし。 女性は賄い婦とか、トロッコ押し等のあまり力の必要ない仕事で雇われる可能性はあります。 ただ、事務員の募集は殆ど行われていませんね。 お金を扱ったりするからでしょう。 |
■カラレナ To:ファラハ>ひとりごと |
う〜ん、そうですか……。 樹の魅了の力が使えたら少しは楽だったかなぁ……。 |
何やら不穏な一言を漏らすカラレナ。
■ゾフィー To:つぶやき>ALL |
「つつもたせ」には危険な土地柄ではございませんこと。 ……健康な男性…ね。 |
カロンとフーテとエルステッドをじろじろ見回して、あからさまにため息をついてみせるゾフィー。
彼女は次にウリディケの姿格好にしばらく目を留め、最後に自分の両手を見下ろしたあと、小さく肩をすくめてみせた。
■ゾフィー To:カロン&フーテ&エ ル ス テ ッ ド |
あなた方「穴掘り」に耐えられる自信はおありかしら? |
■エルステッド To:ゾフィー |
正直、ないな。 加工に伴うデザインについてのアドバイザーならば…可能かもしれぬが。 |
■カロン To:ゾフィー |
俺もそうかな、細かい作業なら家で手伝わされてたこともあって得意なんだけど、力仕事は自信ないな。 |
あきれた、とでもいうかのように、ぐるりと目をまわして天井をあおいでみせるゾフィー。
■ゾフィー To:男性陣>女性陣 |
短期募集の鉱夫に、デザインや細別の仕事が廻ってくるかしらね。 風来坊氏はともかく、人間の方々の気概には期待させていただこうかと思いましたのに……。 ……とりあえず、オランで募集があったら調べてみませんこと? こんなときこそ、女性陣の根性のみせどころかもしれなくてよ。 |
■カラレナ To:ゾフィー |
あの〜、男性だからって強くあるべきっていうのは、古い考え方だと思いますよ〜。 私は、繊細な気遣いのできる男性ってすてきだと思いますけど……。 ほら、一見ひょろっとしてても、実は凄腕の剣士だったりする場合もありますしっ。 |
■ゾフィー To:カラレナ |
「一見ひょろっとしてても、実は凄腕の剣士」なら、やっぱり「強い」と呼ばれるのではなくて? それはともかく、わたくしは「男性だからって強くあるべき」とは一言も申しあげておりませんのよ。 男女を問わず、「強い」という要素は「気遣いの出来る」と同じくらい価値があるとは考えておりますが。 あなた、妥協してはいけませんわよ。どうせなら「強く」かつ「気遣いの出来る」そんなお相手を見つけなさいね。 もちろん、それにふさわしい自分磨きも忘れては駄目よ。 |
一瞬、なにかを思い出したかのようなしかめっ面を浮かべかけたゾフィーは、首を振ると、申し訳なさそうな表情をしながらファラハに顔を向け直した。
■ゾフィー To:ファラハ |
「口入れ」は、人口の多い場所でやってこそでしょう。 オランでマイレイでの労働力募集を行っている所はご存じかしら? それから、マイレイからの商人や運送業者が憩いそうな場所はいかがでしょう。 |
■ファラハ To:ゾフィー |
マイレイとオランを往復する隊商が集まっている酒場なら聞いています。 下町の方にある「一枚の銀貨」亭という酒場兼宿屋に居るそうです。 場所は大体…… |
と、ファラハは酒場の大体の場所を冒険者達に教えた。
■ゾフィー To:ファラハ&ALL |
なるほど、流石ですわね。 助かりました、衛視隊のほうでに不都合がないようでしたらば今夜、足を運んでみましょう。 |
■フーテ To:ALL |
えーっと、あのですね、マレイでの行動の妨げになるかもしれないので、鉱山の仕事は、引き受けない方が良いと思います。 どの商会が関係しているのかも、そもそも商会が関係しているのかも分かりませんし、普通に考えて全然関係のない坑道に回されてしまう可能性のほうがはるかに高いはずですですから、潜入調査にならないと思います。 ファラハさんも、行動には支障が無いといわれてますし、隊商がいるということでしたら、その護衛の仕事も普通にあると思いますので、我々のような職種の人もいるはずです。 不安なら酒場で護衛の仕事を探してみるといいと思います。今はなくても、過去にそういう仕事を斡旋したことがあると分かれば良いですからね。 現時点では、鉱山の仕事に人手と時間を割くのは見合わせたほうが良いと思います。マレイについてから状況によって、もぐりこむなり、変装するなりすればいいと思いますよ。 そして、これが一番重要なことですが・・・。 額に汗して働くというのは、私の主義に反しますからね。 |
■ゾフィー To:フーテ |
まあ、落ちつきなさいな。 誰も、今夜すぐオランで契約するとは言っておりませんことよ。 募集があるかどうか判れば、計画の選択するとき、確実性を持つ要素が増えるでしょう。 それに鉱山内部の噂は、旅の商人よりも山男に聞いた方が確実でしょうからね。 飯場が独立して管理されているとなれば、労働者に接触する為だけでも「潜入する」必要が出てくるかもしれなくてよ。 |
■フーテ To:ファラハ |
それと、オランの町での摘発を知らないのであれば、宝石商人と再び連絡を取ろうと人を派遣してくるかもしれませんが、衛視隊では、それを待ち受ける準備は出来ているのですか? |
■ファラハ To:フーテ&ALL |
そちらの裏方仕事は”ギルド”の領分です。 少なくとも今回は、表だって衛視隊は動きません。 |
■カラレナ To:ファラハ |
あの、あとで簡単な街の見取り図をいただけますか? みっつの商会の位置と、男爵邸の位置を知っておかなくちゃ。 それから、夜に情報交換する場所はどうしましょうか? 私たちが泊まる宿に来ていただくのも、無防備な気がするんですが……。 |
■ファラハ To:カラレナ&ALL |
地図は出発までに用意しましょう。 夜は私も男爵邸の外に宿を取るので、皆さんにそちらに来て貰う方が確実でしょうね。 |
■カラレナ To:ファラハ |
じゃあ、その宿のこともいっしょに教えていただければ、大丈夫ですね。 |
■ファラハ To:カラレナ&ALL |
ではそうさせて貰いましょう。 |
■カラレナ To:ファラハ |
それから、ドーリィ男爵の家族構成を教えてもらっていいですか? お一人で住んでいるのか、それともご家族と一緒なのかも。 |
■ファラハ To:カラレナ&ALL |
元々男爵は、短期の任期で派遣されているので、本人のみです。 私兵は一緒に居ると思いますがね。 家族はオランに居るはずかと。 |
■カラレナ To:ファラハ |
そうですか……。 念のため、ご家族のほうにも気をつけておいてくださいね。 |
■ファラハ To:カラレナ&ALL |
家族の方は、至って普通です。 只の貴族のご婦人とその子供ですので、注意する必要はないでしょう。 子供もまだ成人していませんし。 |
■カラレナ To:ファラハ |
いえ、そうじゃなくて……そう言う意味もありましたけど…… 男爵が騙されていたとか、脅されていたりした場合、ご家族にも危険が及ぶ可能性をちょっと心配したんです。 |
■ファラハ To:カラレナ&ALL |
その場合は、オランの誇る騎士団が何とかしてくれると思います。 今のところ、男爵の家族に問題が発生しているとの報告は受けていません。 ……隠しているなら、別ですが。 社交界でも普通に見えますし、家族まで累が及んで居るとは考えられませんね。 |
■カラレナ To:ファラハ |
き、騎士団? ……そういうものなんですか〜。 それなら、安心ですね〜。 |
田舎者のカラレナにとっては、「騎士団」という言葉が、何やら遠い世界のことように感じられたらしい。
■ゾフィー To:ファラハ |
そうそう、男爵の派遣期間はいつからいつまでですの? あと、私兵とやらの数はどのくらいかご存じかしら。 |
■ファラハ To:ゾフィー&ALL |
派遣期間は、3年です。 現在は1年ほど経過していますね。 私兵の人数までは把握出来ませんね。 こちらにいたときより増えている可能性もありますし。 少なくとも鉱山の警備員も含めて20人は居るのではありませんか? |
■ゾフィー To:ALL |
3年ね、人間にとっては長いのだか、短いのだか……。 私兵が増えているかもしれないということは、潜り込むならそちらのほうが、鉱夫よりも収穫があるかもしれませんね。 それこそ術が使える者などは重宝がられそうですし。 |
■ファラハ To:ゾフィー&ALL |
あまり派遣期間が長期になると、色々癒着……などの問題が発生しないとも限らないので、大体派遣の執政官は3年程度の任期と、我が王国では決まっております。 ただ、男爵が何処から私兵を雇っているか迄は分かりませんので、そっちのルートは難しいと、個人的に思います。 |
■ゾフィー To:ファラハ |
……なるほど、私兵にその場でかき集めたような連中はいないだろうということかしら。 出発前に、もう一度打ち合わせをする時間を頂戴できるとおっしゃっていましたね。 地図をいただいたりする必要もあるようですし。 場所と時間のご都合はございまして? |
■ファラハ To:ゾフィー&ALL |
明日の午後一番にこの店で、というのは如何でしょうか。 地図は既に手配していますし、明日の午前には入手出来ていると思います。 ……それで如何でしょうか? |
■ゾフィー To:ALL |
明日の午後一ですか。 この街で調べ物をして、計画を立てて、最終的に打ち合わせるには丁度よさそうね。 冒険者の流儀に不都合でなければ、そちらでお願いしましょう。 |
■カロン To:ゾフィー>ALL |
了解、俺はそれでOKだよ。 あと俺たちのほうはどうする、調べ物終わったあと一度集まるか明日まとめて打ち合わせるか? |
■ゾフィー To:ALL |
ギルドに向かわれる方々は、すぐお行きになるの? 「一枚の銀貨」亭にも足を運ぶとなると、今宵はあまり時間はないわね。 とはいえ、皆戻ってきたら一度集まって情報を交換し、明日午前中の動きを決めたほうがいいかもしれませんね。 遅くなりそうでしたら朝ということでもかまいませんけれども。 |
■カラレナ To:ゾフィー |
ギルドには、このあとすぐ行って来ます。 夜は戻って来れると思うので、そのときみんながいれば結果を報告しますし、遅くなっちゃったら、朝に報告しますね。 |
■カロン To:ファラハ |
あ、そういえばギルドの方は今回の件って話は通ってるんですかね? その辺り一応先に聞いておかないと……。 |
■ファラハ To:カロン&ALL |
既に。 と言うよりも、この話自体”ギルド”からの要請です。 |