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SW-PBM Scenario#150 Three? materials |
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天の絹糸亭 |
トールクーベには、知る人ぞ知る宿がある。
そして、今日は、若女将のお披露目の日。
冒険者を引退し、女将の修行を終えた彼女が、若女将として挨拶を行う。
『誕生祭』に日取りをあわせた為、各地から多くのお客さんが集まっていた。
この宿が栄えている理由は、いくつかある。
ひとつに、この町を救ったと言われている英雄達がこよなく愛し、事ある毎に訪 れていた事。
次に、ひときわ良質の温泉が出ている事。
また、料理や対応も申し分ない事は言うまでもない。
更に、領主様の庇護のもと、斑点熱の療養所も兼ねているのだ。
この町では斑点熱の特効薬の材料がとれ、腕の良い薬師も居る、更に天の絹糸亭 だと直りが早いのである。
『精霊の憩いの場所』と呼ばれる館がある、英雄の一人が素質のある人々に精霊との対話の仕方を教える為に、この町に留まり、開いた。
若女将はそこで精霊との対話の仕方を学び、見聞を広げる為に冒険者となり、そし て今、天の絹糸亭を継ぐ為に帰ってきたのだ。
天の絹糸亭には三つの宝がある。
一つ目は、『英知』と名づけられた数十巻に及ぶ手記。
誰でも自由に読めるようになっており、数年に一人か二人、狂った様に読みふけり、翌日にはラーダ神の信者となっているとかいないとか・・・
二つ目は、『ひみつの卵』、守護者との友情の証であり、思い出の品であり、この町を救う為の鍵である。
三つ目は、『英雄の楽器』、英雄の一人が使っていたとされる楽器である。
楽器と共に、英雄の作った歌や、物語も伝えられており、それを目当てにこの宿を選ぶ者も多い。
『英知』を集めていた英雄について語ろう。
暫くの間は、冒険に出ず、礼拝所と図書館、どこぞやの老人の所に通いつめてい たらしい。
だが、結婚を契機に、再び冒険に出かけるようになる。
パートナーとなった司祭と共に各地を巡り、集まった英知は、天の絹糸亭に、手 紙と共に送られて来たらしい。
その英知と手紙が、何事も無く過ごしている事を伝えるかの様に。
天の絹糸亭では、若女将が緊張した面持ちで挨拶をしている。
そんな若女将を懐かしそうに、優しく見つめる一人の女性。
彼女こそ、天の絹糸亭の大女将、数十年前に英雄達と知り合い、幸運にも難病を 克服した少女:シトラである。
彼女以降、天の絹糸亭を継ぐ女将達は、精霊の声を聞く修行する。
自らの意思で、物語に出てくる英雄の様に、病気の誰かの手助けとなる為に。
その夜、大女将は一人で温泉の脇の指定席に座り温泉を見つめながら、誰かに語 りかけている。
『コロール、今日も一日お疲れだったね。
おかげで、この宿も繁盛してるし、病気の人達も、みんな良くなって帰っていく よ。
本当にありがとうね、でも、一度くらいはコロールの姿を見てお礼を言いたいん だけどね(微笑)』
大女将がうとうとしだす頃、その足元には色とりどりのコロール達が楽しそうに 転がっていた。
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GM:ともまり |