#146 眠れる街

2-4a トベルコ邸前

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トベルコ邸前
トベルコの自宅は、割と高給そうな住宅街の一角にあった。
あたりには日中でもあまり人影は無い。
家の外観は二階建てで、それなりに敷地もある。
門から庭を掃除している使用人も2,3人見ることが出来る。
門を監視できる位置に、ここの住宅街には不釣合いな人影が・・・
■キルリック To:オルフェ
まだ、誰も来ていないみたいですね?

■オルフェ To:キルリック
そのようだね……おや?
噂をすれば影、かな。

静かにだが、素早く走り寄ってくるものが・・・
■リュント To:ALL
わりいわりい!
遅くなったって・・・
まだ学院組は戻って来ていないか。
間に合ったみたいだな(ハァ)

かなり息を切らせつつ〜
■キルリック To:ALL
大丈夫です、我々も今、来た所ですから。

学院組みは、入って、調べて、話を聞いて・・・想像するだけでもやることがいっぱいありますから。

学院組みが来るまで、現状の情報をまとめませんか?
酒場ではかなり有力な情報がありましたよ。

■リュント To:ALL
俺の方もかなり有力だぞ!
なんと、トベルコかも知れない奴等が今朝早く、
ギルドの手引きで西門から外に出たらしい。
全部で3人いたらしいぞ。

辺りに気を配りつつ、会話を継続。
■キルリック To:リュント
『西』ですか!?
・・・西・・・あぁ、すいません、こちらの情報はですね。

昔仲間だった、戦士のノヴェルと盗賊のフォレスが、毎日のように入り浸っていた『古代王国の扉』亭に昨日から来ていなかったという事。
そして、二人とも経済状況は余り良い状況では無いという事。
補足としては、親父さんの見立てですが、冒険者としては我々より未熟じゃないかという事です。

リュントの情報とあわせると顔ぶれもその3人でほぼ間違い無さそうですね。
ほかにも昔の仲間が二人居るようなのですが、こちらは既に冒険者も辞めており、推測ではありますが、生活も安定していそうな感じでした。

■リュント To:キルリック
他の二人は無関係かな?
あとギルドの情報に寄れば、奴らはエレミアを目指すとか言っていたらしいけど、怪しいもんだな。
犯罪を犯した人間が本当の目的地を言うと思うか?
これで撹乱する狙いがあるかも知れないな。

■オルフェ To:リュント
それは十分に考えられる。
行き先の確信が得られないようなら、追うのを遅らせてでも手がかりを探す必要があるかも知れない。
学院か部屋に、処分し損ねた書き付けの一つでも残ってればいいんだけどね。

■キルリック To:リュント
私たちの情報では、この辺りが限界みたいですね。
学院からの情報を待つのが得策でしょうか?

■オルフェ To:キルリック
そうだね、あとは待つしかないかな。
内密にという条件さえ無ければ、付近の住民に聞き込みでもしておく所なんだが……。

■キルリック To:オルフェ&リュント
他に、目立つような行動もとれませんし、今は【待ち】と言った所でしょうか?

■リュント To:キルリック&オルフェ
少し待てばそのうち戻ってくるだろう?
それまでの休憩タイムだな。

キルリック、リュント、オルフェが【待ち】の姿勢に入ってからしばらく経った。
すると、通りの向うから、なんとなくこそこそとした雰囲気の挙動で近づいてくる人影たちが……。
こういったことに慣ている感じの小さな影がひとつと、全然なれていなさそうなのが二つ。
学院の調査に向かっていた三名だった。
■ミリスレスカ To:キルリック&オルフェ&リュント
あ、いたいた……遅くなりました……。

三人に近づいてきて、あたりを気にしながら、こそこそと小声で囁く。
■ミリスレスカ To:ALL
トベルコ氏の行き先に関して、有力な情報が得られました……あと、似顔絵も。

■ミァ To:待ち組
ひゃっほほーう!
元気にしてたでスカー(>▽<)
ミリィっちの言うよーに、優秀なミーたちはそりゃもうばっちぐー♪

集合場所に着くなり、こそこそとは対照的なまでにあっけらかんと喋る。
■リュント To:ALL
俺らも有力な情報を仕入れてきたぞ!
念の為に情報交換しておくか?

■アリエラ To:リュント&ALL
そうですね。
ミァちゃんがトベルコさんのメモを発見して、そこから彼がNとFと合流してエレミアを目指しているらしいことがわかりました。
また、盗まれた宝珠に宿る精霊は眠りを司る『サンドマン』で、5mぐらいまで近づけば、楽に精霊力を感知することが出来ると思います。

■キルリック To:ALL
戦士のノヴェルと盗賊のフォレス。
昔の仲間だそうですが、NとFに合致しますね。

■リュント To:ALL
俺の方はトベルコらしき人物達が今朝早く、
ギルドの手引きで西門から外に出たのが、全部で3人だってよ。
一応、手引きをしたギルド員によれば、エレミアへ行くと行っていたが、
逃亡する奴の逃げ出す時の言葉にしてみたら、信憑性が無いな。
撹乱目的かも知れないな。

■ミリスレスカ To:リュント
あ、その点に関して、なんですケド。
学院のほうで、トベルコさんが持ち出した宝珠に【ロケーション】っていう、探知の魔法をかけてみたそうです。
その結果から推測すると、少なくとも西へ、それも徒歩で向かっているっていうのは、間違いないみたいだそうです。
残念ですけど、ボクはまだその呪文は使えませんし、使えたとしても宝珠そのものは見たコトがないから、かけること自体がムリなんですけど……。

おとがいに指をあてて、記憶を整理しながら、得てきた情報の要点を伝えていく。
■ミリスレスカ To:リュント
それから、トベルコさんはファミリアーを連れていないらしいのです。接近を気付かれる可能性が、少し減ってくれて助かります……。
あ、それと……もしかして、トベルコさんの実家以外にも調べないといけないところ、増えちゃってますか?
移動速度を稼ぐために、学院の名義で馬車を手配してもらってるんです。
それで、手配がつき次第、宿のほうに馬車を廻してもらうコトにしてもらっちゃったんですけど……まずかったでしょうか?

■リュント To:ミリスレスカ&ALL
調べるところは増えてないな。
ここを調べたら、追跡しようかと思っていたぐらいだから。
馬車まで用意してくれたのか!
そいつは楽できて助かるよ(笑)

■キルリック To:ミリィ&ALL
馬車があるなら一気に差を縮められますね。

相手の構成と行動状況。
ここまで情報がある以上、トベルコ邸の探索組と追跡組、分かれた方が良い様な気もしますが、どうでしょう?

■オルフェ To:キルリック
わざわざ分かれる事も無いと思うよ。
部屋を捜索して少し話を聞くくらいなら、それほど時間はかからないだろう。
馬車も手配出来ているみたいだし、そのくらいのロスはすぐ取り戻せるさ。

■リュント To:キルリック&オルフェ
俺もリーダーの意見に賛成だな。
万一戦闘になったら、分けているとリスクが上がるからな。
敵が3人だけとも限らないしな。

■ミァ To:ALL
んにんに。ミーも全員一緒に1票なのでスヨー。
とゆー訳で。
ちゃっちゃかりーとお宅訪問しっましょー。しましょーヾ(>▽<)ノ

立ち話に飽きて踊り始めた。
■ミリスレスカ To:ALL
そうですね……トベルコ氏には、少なくとも「電撃」の呪文を使えるだけの実力があったそうですし。

あ、じゃあボクが『銀の網』亭まで戻って、馬車をこっちに廻してもらいましょうか?
その間にみなさんに聞き込みしてきていただいて、終わり次第出発とかってどうでしょう?

■キルリック To:オルフェ&リュント&ALL
了解です。
特別に譲れない理由があるわけではないので、問題なしです。

■リュント To:ミリィ
出来ればミリィにはセンスマジックで調査に協力をお願いしたいんだが?

■ミリスレスカ To:リュント
あ、そうか……魔法の品物とか、隠してあるかもしれませんよね?

■リュント To:ミリィ
あれば拝借したいもんだがな(笑)
他にも研究材料とかで手掛かりが出てくればと思ってな。

■アリエラ To:ミリィ
トベルコさんの私室も調べたりするかも知れませんものね。
ミリィちゃんも一緒の方が安心です。
それに、保存食やその他の準備も必要でしょうから、『銀の網』亭には立ち寄ることになるでしょうし。

■ミリスレスカ To:アリエラ&ALL
そうですか? じゃあ……やっぱりボクも、調査に同行しますね?
アリエラさんに安心してもらえるほうが、ボクもうれしいですし……焦っても、しょうがないですもんね?

■ミァ To:ミリィ>キルリック
そそそ。急いてはコトをしそんじルー。だっけ、キーちゃん?

■キルリック To:ミァ
そうです、ミァ、よく知っていますね。
急いでいる時こそ、落ち着いていきなさいと言う事です。

・・・もしかして、私にも言ってますか?(苦笑)

■ミァ To:キルリック
んに?(・▽・)
ミーはなぁ〜〜んにも言ってないでスヨー?(ケラケラ)

■キルリック To:ミァ
・・・・・まぁ、今回はそう言う事にしておきましょう。

■リュント To:ミァ
何気なく、ストレートに日頃の恨み辛みをを返しているんだよな(笑)?

■オルフェ To:ALL
しかし、なかなか立派な屋敷だね。
資産はそこそこ有りそうだし、どうも金目的の犯行では無さそうな気がするよ。
貴重な物とはいえ使い道の分からない宝珠一個を売った所で、それほどの大金になるとは思えないしね。
となると、やっぱり宝珠に関するなんらかの情報を掴んでいるんだろうか?

■リュント To:オルフェ
そうだな。
宝珠で名を上げたいと言っていたくらいだから、報告はしていないけど何か発見したのかもな。

■ミァ To:リュント&ALL
わっざわざ『サンドマン』の宝珠を狙ってることも注目どころかも?
宝珠って、精霊力の塊みたいなもんっぽいですしネー。

■リュント To:ミァ&ALL
それにしても、精霊を封じられた宝珠に、調査の仕事。
まさに俺の為に起きたような事件だな(笑)

■ミァ To:リュント
Σ むむむむ。確かに言われてみれば、精霊盗賊リューちゃん☆向きの仕事ー!? Σ( ̄□ ̄;
んにー! なんのっ、まだまだ主役の座は諦めないのでスヨー!(めらめら)

■リュント To:ミァ
へん!
返り討ちにしてくれるわ!

■オルフェ To:ALL
集まった情報はもう出尽くしたかな。
他に無ければ、すぐにでも屋敷での情報収集を開始するとしよう。

■リュント To:ALL
おう!
さっさと解決しちまおうぜ!

■キルリック To:ALL
では、リュントとミァに期待ですね。

■ミァ To:ALL
へいよー!
んじゃ一番乗りはミーがもらった! ぐららんダーーーッシュ!!(((>▽<)

門に向かって走ろうとする。
■リュント To:ミァ
フライングをするな!!
ちゃんとスタートラインに揃わなければ!!

完全な勘違いと言うか、ボケ?
■ミァ To:リュント
はっはっはー! 盗賊は卑怯なのでスヨー!(ウケケケケ)
こーれーで、主役の座は――…

■キルリック To:ミァ
待ちなさい!

ミァに向かって手を伸ばす・・・
無理な体勢で走り出したミァの捕縛を試みた結果、そのままバランスを崩し大転倒。
■ミァ To:キルリック
ΣΣ やっぱりミーはギャグ担当ーー!!!?

■キルリック
何とか持ちこたえ!!!・・・・られない・・・(−−;

互いに互いを巻き込んで、2人は仲良く一緒に顔から地面につっこんだ。
■ミァ
・・・・・・・きゅう(×o×)

■キルリック
・・・痛い・・・ここは、湖でも川でもありません・・・なのに・・・何で豪快に飛び込む様な事になるんでしょうか・・・(涙)

■ミァ To:キルリック
それこそが身に染み付いたお笑い属性…。
キーちゃん、自らの身体を張ったギャグ、お見事なのでスー!……がくっ。(ぱたり)

■リュント To:ミァ&キルリック
体を張っているのはミァの方だろう?
それにしてもさすがだな。
我がパーティーのお笑いコンビには入る隙間が無いよ。(苦笑)

■キルリック To:リュント
リュントにミァを制してもらえば、私は安泰なのですが・・・
まさか、リュントまで制さなければいけなくなることはありませんよね?(苦笑)

■リュント To:キルリック
キルリックの趣味を奪うような事は出来ないよ。
でも、俺はボケる事もツッコミを入れる事も出来ない真面目な人間だから、
キルリックの期待に添えそうに無いな・・・

■キルリック To:リュント
『何をいきなり真人間見たいな事を言っているのですか!』
そうですか、今までツッコミを待っていたのですね(しみじみ)
私も、決して突っ込みに自信があるわけではありませんが、誠心誠意、努力させていただきます。

素質に関してですが、大丈夫です。
ミァと張り合っている、と言う時点で十分素質ありだと私は判断します。

■リュント To:キルリック
お、俺は真人間じゃ無かったのか!?
そうか・・・俺は亜人間だったのか・・・っておい!
俺もミァと同じ世界の人間だと言う事だったんだな・・・
しかも素質があるなんて・・・

リュントの周りだけどんよりしたカーテンが下りたような(笑)
■キルリック To:リュント
ん〜、改めて言われると、それほど目立った事をしては居ない様な気もしますね・・・
あぁ、でもこう、上手く説明できないのですが、ミァと同じ空気をよく感じるから、そんな気がするんですかねぇ。

■リュント To:キルリック
リーダーと同じ空気をかもし出すように頑張らないといけないな(苦笑)
でもこれだけは言わせてくれ!
ミァとキャラは被っていないからな!!

■ミァ To:キルリック
ミーだってリューちゃんとキャラは被ってないのでスヨー!!

がばっと身を起こして言うだけ言って、またぱたりと倒れた。
■キルリック To:リュント&ミァ
オルフェと同じ空気ですか・・・
ミァをお姫様抱っこで格好よく救出。
リエラをお姫様抱っこで格好よく救出。
ミリィをお姫様抱っこで格好よく救出。

・・・ミァ以外ならそれっぽい空気をかもし出せそうですね。
ミァだと、【親子】みたいになりそうで、オルフェの雰囲気とは離れてしまいそうですし・・・
ただ、シチュエーション的に可能性が一番高いのは、シーフであるミァでしょうかね。

キャラは二人とも被ってないと私も思います。
ただ、こう、何と言うか、あえて言うなら、『グループ』って言うんですか?
役者が一人では劇が出来ないように、色々な人が居るのですが、劇に係わっていて、劇の事を一所懸命考えている人は、根底でつながっている様に、何処かしら同じ空気を感じると言うか・・・

まぁ、私が漠然と感じただけなので、二人ともそんなに気にしないで下さい(笑)

■リュント To:キルリック&ミァ
そうだな!
気にする事は依頼を解決して旨い飯を食えるかどうかだな!!

かなり楽天的?
■キルリック To:リュント&ミァ
それは、かなり重要です。(^^)b

■ミァ To:リュント&キルリック
美味しいごはんー!(○▽○)(カッ)

また、がば!っと起きて走り出そうとした。
■ニアリース To:ミァ
ああもう、待ってくださいな。
事情を話さないといけないので、慌てないでくださいな。
わたしがご挨拶をしてきますので、少々お待ちくださいませ。

そう言って、門に近づき使用人の一人に声をかけた。
その使用人は屋敷の中に戻り、やがて執事らしき男が出てきた。
ニアリースが来意を告げると、冒険者達を屋敷の中へ案内してくれた。

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GM:teshima