SW-PBMトップへ Scenario Indexへ |
SW-PBM Scenario#144 白夜の島 |
---|
このシナリオのトップへ | ←前のページ |
---|
ザリィ島・滝のある泉 |
「ミレスの家」で一夜を過ごし、翌朝外に出てみると、
森からニエブラの実が消えていることに一行は気づいた。
朝もやに包まれた広大な森は、ただ深い緑を静かに抱くばかり。
不安定だった光と闇の精霊たちも、平静を取り戻していた。
ザリィ村・夜 |
フレディや荷物を身につけて村へ戻ると、もう夕暮れである。
その日のうちにババ様のもとを訪れ、今回の事件の全容を説明する。
マケリの身に起こったこと、
ヒュレスの生い立ちのこと、
ミレスとコッコロットの話、ザリィ島の歴史、
ヒューレィがやろうとしたこと、その結果。
冒険者たちがトリュボスを倒し、魔法装置が必要なくなったと判断し、
停止させてきたこと。
傍らでブラーボとリーアも一緒に聞いていた。
セイルディアは、魔法装置が置かれていたあの場所を大事にしてほしいと伝えた。
ババ様もブラーボも、とてもよく理解したようだ。
そして、ヒュレスから約束通り、報酬が手渡された。
冒険者たちをねぎらうため、ささやかな宴の準備をしていた村人たち。
降り出しそうな星空の下、ババ様は村人たちに向かって真相を語った。
ただし、マケリの身に起こったことは伏せたようだ。
それを知っているのは、冒険者たちと、ヒュレスとリーア、そして子どもたちだけ。
村人たちはザリィ島の歴史をきちんと語り継ぐことを誓い合った。
星空がなかった意味、そして今星空がある意味を。
宴が終わると、ババ様は本当の星空で「星読み」を行った。
次に渦潮がおさまるのは3日後だという。
その日の朝に、バトーたちがオラン行きの船を出すことになった。
■マーキュリー To:ババ様 |
魔法装置を発動する前に、ミレスさんはこの村の未来を占いました。 今度は魔法装置を止めた今、きっと大丈夫だと思いますけど、この先何十年かのザリィ村のことも占ってみてくださいね♪(^^) |
■ババ様 To:マーキュリー&ALL |
ほっほ…大丈夫じゃ。 少なくとも、この婆が生きておる間は…光も闇も、在るべき処に、在るべき姿で、在る……きれいな星空が見えるぞよ。 |
ババ様は満足そうに(そして幸せそうに)微笑んだ。
ザリィ村・出発前夜 |
2日間、村人たちは星空を愛しむように、毎晩外で宴を催した。
それも最後となった夜、冒険者たちはマケリから話がしたいと家に呼ばれた。
彼が言うには、「夜」を経験したことのない村人がほとんどなので、
ザリィ村の守りや日々の生活が心配だという。
村人が夜に慣れるまで、しばらく滞在するつもりだということだった。
そして、落ち着いたらオランに帰り、コキリアに2年前の事も含めてすべてを話すこと、学院に自分が犯した罪について報告すること、
必要なら罰を受けるつもりでいることを告げた。
操られていたとはいえ、トリュボスに付け込まれたのは自分の責任だから、正直に学院に報告したいのだという。
ただし、ザリィ島の歴史や出来事については、学院のよけいな興味を引くことを避けるため伏せるつもりだという。
──その後のことは、まだ考えていないと。
セイルディアは、コキリアに会う際にはぜひ呼んでほしいと伝えた。
彼女はコキリアに言いたいことがあるようだ……マケリはもちろん、と言ってうなずいた。
同じ学院出のマーキュリー、カーガッドも、罪を報告する際には弁護したいことを告げた。
セイルディアは今回の悪魔についてのレポートも準備するらしい。
マケリは彼らの心遣いに深く感謝し、固い握手を交わして別れた。
ザリィ島・出発の朝 |
そして夜が明けた。
冒険者たちはたくさんの村人に笑顔で見送られ、村を出た。
ヒュレスとリーア、子どもたち、そしてマケリは船着き場まで見送りにやってきた。
帆の準備をするバトーたち。海はおだやかだ。
■ヒュレス To:ALL |
僕、一生忘れません。みなさんのしてくれたこと、そして強さも…。 たまには…、ザリィ島を思い出してくださいね。…うぅっ。 |
別れ際に言葉にならずにまた涙ぐんでいるヒュレスに苦笑しながら、マケリが言った。
■マケリ To:ALL |
この泣き虫を鍛えておかないと、俺は不安だよ…。 …みんな気をつけて。また、オランで会おう。 |
■マーキュリー To:ヒュレス&マケリ |
僕達とは広く深い海で隔てられてしまいますけど、何か困ったことがあったらいつでも呼んでくださいね♪ それまではこの島の豊かな自然がもっと綺麗になって、村のみんなが平和に過ごせるよう、微力ながら毎日お祈りしますね♪(^^ |
■ヒュレス To:マーキュリー |
ありがとうございます! 僕ももっと強くなって、鍛えて、みなさんみたいに強くなって…精一杯、村を守りますね! |
バトーの出航の合図が響き渡る。
皆が手を振って見送る中、船はゆっくりと滑り出す。
晴れやかな空の下、ザリィ島はどんどん小さくなっていった。
古代王国時代から続いていた秘密をその中に抱いて、また新しい歴史を紡ぎ出すのだ。
その物語の最初のページに、心優しき冒険者たちの活躍があったことを、
ザリィ島の人々は決して忘れないだろう……
Fin
─ Thank you for playing! ─
このシナリオのトップへ | ←前のページ |
---|
SW-PBMトップへ Scenario Indexへ |
SW-PBM Scenario#144 白夜の島 |
---|---|
GM:ともまり |