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SW-PBM Scenario#144 白夜の島 |
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マーファ神殿・アーシリーの私室 |
パディを見送ると、アーシリーも席につき、急に神妙な表情になってマーキュリーを見つめた。
白い手が、ごく自然に聖印に添えられている。
■アーシリー To:マーキュリー |
マーキュリー…。 わたくしは、あなたにお話しなければいけないことがあります。 でも…その前に、あなたのご用件を聞かせてもらえますか? |
■マーキュリー To:アーシリー |
はい。ではなるべく手短に言いますが、今回ザリィ島という所に行くことになりまして、その島では陽は沈むのに夜がなく星も見えないそうです。 星が見えないなんて、自然じゃないですよね? そこでする仕事というのが星を取り戻すことなんです。 また、依頼主の知人が徐々に目の見えなくなる病気にかかっているらしく、その方の目が見えなくなってしまう前にどうにかできないかということでした。 僕と仲間達の雑学の知識では、古代王国時代に「星を捨てて平和を手に入れた」「島」があったらしいってことと、ザリィ島で古代王国時代に人間と異界の生物との激しい戦闘があったという話があります。 星を捨てて平和を手にしたのがザリィ島だったとしたら、異界のモノとの契約によって夜が来なくなったんじゃないかという推論が成り立ちます。 そんな状況なんですが、もしこの島について神殿で何か御存知のことがあれば伺いたいと思いまして・・・ 正直にいうと、どうやったら夜になっても明るいままにすることができるのか検討もつきませんし、僕達が島に乗り込んでどうにか出来るものなのかもわからない状態なんです・・ |
■アーシリー To:マーキュリー |
なるほど…そうですか。 夜なのに、明るいままの空…星空を遮る光…確かに、自然ならざる力を予感させます。 マーファよ… |
アーシリーは首から提げている聖印を両手で押し包むと、思わず口に出たのだろう、自らの神の名をつぶやいた。
■アーシリー To:マーキュリー |
…ザリィ島は、確かニエブラの実が採れる唯一の場所でしたね。 その島が、そんな恐ろしい状態になっているとは、知りませんでした… 恥ずかしながら、古代王国時代のお話についても、わたくしがお話しできる知識は何もないようです。力になれなくてごめんなさいね。 |
申し訳なさそうに、力無く微笑んだ。
■マーキュリー To:アーシリー |
いえいえ!そんなっっ謝らないでください。(@@; そうですか、やはりザリィ島の具体的な話は伝わってきていないのですね。 |
■アーシリー To:マーキュリー |
ええ、ただ… マーキュリー、ここからはあなたにとって重要なお話になりますが… わたくしはゆうべ、前兆とおぼしき夢を見たのです。 あなたと、あなたの仲間たちが…暗闇の中に立っている…それは、どこまでも広く、深い闇… そこに、恐ろしい「悪魔」の気配を感じました。 |
アーシリーは「悪魔」という単語を口にするのもおぞましいとばかりに、美しい眉間にしわを寄せた。
■マーキュリー To:アーシリー |
悪魔…不浄の物ですね。 |
マーキュリーも息をのむ。
■アーシリー To:マーキュリー |
そして…今もなお、恐ろしい予感がするのです。 オランの、遙か南から…。マーキュリー、あなたはどの方角へ向かうのですか? |
■マーキュリー To:アーシリー |
み…南です。 アーシリー様が夢で見て今も感じている気配は、どんなことを意味しているとお考えですか? |
■アーシリー To:マーキュリー |
…あなたがこのまま進んだ先に、悪魔との対峙がある…ということだと思います。 マーファが、わたくしを通じてあなたに警告するよう、示されたのでしょう。 |
アーシリーは、まるで覚悟を決めるときに人がそうするように、目を閉じた。
■マーキュリー To:アーシリー |
その悪魔が天候を操っているとしたら相当強い相手かもしれませんね。それとも何かを守っているのかも… どちらにしてもマーファ様の声を聞く前から、冒険者になろうと決めた時からそういった相手に立ち向かう覚悟は出来ているつもりです。 出来る限り争いは避けるべきだと思っていますが、その異界の者が悪しき者で争いが避けて通れないのなら全力でぶつかって行きます(^^) なにより、アーシリー様の夢のお告げをお聞きする事ができたので十分心構えをしてから挑めると思います♪ …マーファ様の教えにも反していませんよね?(^^; |
■アーシリー To:マーキュリー |
マーキュリー…頼もしい言葉が聞けて、わたくしは嬉しいです。 夜は月を宿し、星を抱くもの…自然ならざる夜の姿は、どこかで平穏を乱す元となるでしょう…マーファはそれを危惧しておられるのかもしれません。 夢のお告げは、あなたにあるべき姿を守れと…そう言っているのかもしれませんね。 |
マーキリーを見つめて微笑む。
■マーキュリー To:アーシリー |
アーシリー様にそう言っていただけると力も沸いてきます♪(^^) |
■アーシリー To:マーキュリー |
それから…あなたが悪魔に立ち向かう覚悟を決めたなら、実はもうひとつ、忠告すべきことがあります。 それは、悪魔の姿についてです… |
■マーキュリー To:アーシリー |
僕もそのことについて聞きたいと思っていました(^^) 夢の中の悪魔がどんな姿をしていたのか… |
■アーシリー To:マーキュリー |
何しろ夢の中のできごとでしたから、それほどはっきりと見えたわけではないのです。闇の中に、かすかに「感じた」だけなのですが… それは…女性の姿でした。 |
■マーキュリー To:アーシリー |
女性の姿ですか…人間の女性の姿をしているとなるとなんだろう?ん〜〜…。 アーシリー様はその者が何者なのか見当はつきましたか? |
■アーシリー To:マーキュリー |
いいえ、わかりません…ぼんやりとしたシルエットの印象は、ほんとうにごく普通の、人間のようでした。ただ、恐ろしいほどの邪悪な意志を除いては…。 |
夢で見た“闇”を思い出したのか、軽く身体を震わせる。
■アーシリー To:マーキュリー |
…悪魔の中には自らの姿を変えることができるものもいると聞きます。 生まれ持った能力や、魔法など…様々な力で…。 わたくしが見た「姿」は、何かのヒントにはなるかもしれませんが、それだけを頼りにしては危険かもしれません…。 よく注意を払って、邪悪な気配に気をつけておいでなさい。 くもりなき心で困難に挑むことが、何よりあなたと、仲間を…守ることでしょう。 |
アーシリーはテーブルの上で、マーキュリーの手をそっと握った。
■マーキュリー To:アーシリー |
アーシリー様、貴重なご忠告ありがとうございます。お言葉は胸に深く刻みつけておきます。 |
決意の程を示すようにまっすぐアーシリーの目を見つめ返す。
■パディ To:ALL |
お茶、お待たせしました〜! ……………あ。 |
元気よくトレイにティーセットを乗せて戻ってきたパディは、ドアを開けたポーズのまま、ふたりを見て硬直。
耳まで真っ赤になってたりする(笑)
■マーキュリー To:アーシリー |
…… とうとう僕達の関係がばれてしまいましたね♪(〃∇〃)(笑 |
真剣な会話から一転、笑顔で冗談を言うマーキュリー。
■アーシリー To:マーキュリー |
まぁ、マーキュリーったら。うふふ。 |
口元に手を当ててくすくす笑う。
その様子が逆にリアルに少年の目には映ったかもしれない(笑)
■パディ To:ALL |
ああああああの、僕、もうちょっと席を外していた方がいいですかっっ!!? |
ティーセットをわたわたとテーブルに行くと、きびすを返してドアに向かう(笑)
■マーキュリー To:パディ、アーシリー |
パディさん♪冗談ですよ♪ 真面目な話もちょうど終わったところなので、一緒にお茶を飲みましょう♪ いいですよね?アーシリー様(^^) |
■アーシリー To:マーキュリー>パディ |
ええ、もちろんです。 さあ、パディ、体をほぐしてこっちへいらっしゃいな。 |
くすくす笑いながら、席をすすめる。
■パディ To:ALL |
な、なぁんだ〜〜、冗談だったんですか〜! もぅ、マーキュリーさんも人が悪いですよ〜! |
恥ずかしそうに顔を赤らめたまま、そそくさと席に座る。
慣れた手つきでティーポットから三人分、お茶を注いでそれぞれに配った。
ふわりとしたいい香りが部屋を満たす。
■マーキュリー To:パディ |
ごめんね♪ いきなり硬直した姿がなかなか良い味出してたから、ついね♪(笑 ん〜良い香り♪いただきま〜す♪(^o^) |
■パディ To:マーキュリー |
うぅっ、僕ってだまされやすいから…(/_; ところで、マーキュリーさん、さっき言ってた不思議な島には、いつ行かれるんですか? 島ってことは、海を渡るんですよね? いいなぁ〜、僕、船になんか乗ったことないですよ〜。 |
両手でティーカップを持ち、うっとりとした表情で空を見つめるパディ。
■マーキュリー To:パディ |
ええ、島には今日の夜出発します♪ 船には以前湖で数時間乗ったことはあるんですけど、今回は片道1週間らしいんで、そのことはちょっと楽しみなんですよ♪(^^) |
■パディ To:マーキュリー |
今日!? しかも、一週間ですか〜! けっこう遠い島なんですね〜。 もし船酔いになっちゃったら、逃げ場がなくて大変ですねっ! |
■アーシリー To:ALL |
まぁ、なんて恐ろしいことを… 船酔いも、マーファのお力でぬぐい去ることはできますけれど… |
一応フォローのつもりらしい(笑)
■マーキュリー To:ALL |
船酔いも1週間もあれば慣れると思いますよ♪(^^) |
■アーシリー To:マーキュリー |
わたくしも、船旅は経験がないのです。 この旅が終わったら、ぜひ、あなたが見てきたことを話しに来てくださいね。 …毎朝お祈りをして、待っています。 |
■マーキュリー To:アーシリー |
アーシリー様ありがとうございます♪ ハッピーエンドのお話を期待しててくださいね♪ さて、お茶も頂いたしそろそろお暇させていただきますね。 出発前に学院にも寄ってアーシリー様に今日伺ったことを調べておきたいので。(^^) |
■アーシリー To:マーキュリー |
ええ。気をつけて行ってらっしゃいね。 道中、マーファのご加護がありますように… |
■パディ To:マーキュリー |
僕も、お土産話楽しみにしてますっ! ぜったい、無事に帰ってきてくださいねっ! |
元気よく手を振るパディとアーシリーに見送られ、マーキュリーは神殿をあとにした。
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GM:ともまり |