依頼内容説明 | Scenario #141 |
精霊の泉 |
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銀の網亭 個室 |
■キルリック To:ナリス |
シャードネさんの見た目とか特徴とかをお伺いしても良いですか? |
■ナリス To:キルリック |
見た目並びに特徴ですね。では主観を省いて言うと…… 髪の毛の色は金。目は青です。身長は…さほど高くはありませんが、低くもありません(167cm程度。ナリスは178cm)。 服装は…うーん。普段の服装をあまり知らないのですが、まぁ…あなた方(冒険者女性陣)の着ているような服は着てないと思います。 服装服装…ああ、そうだ。シャードネはウィルト工房の製品が好き…と言っていたから…レース装飾された服を良く着ていたと思います。 |
レースの事ならウィルト工房。小物からドレスまで各種取りそろえております。
■ミリスレスカ To:リエラ |
えっと……ウィルト工房……レースが好き、と……。 |
羊皮紙にかりかり。
■ナリス To:キルリック |
特徴は…うーん。目立った特徴はないかな? ごく普通の"お嬢さん"ですよ。 |
■リエラ To:ナリス |
”普通の”お嬢さん……と言われても、いまいち想像ができないのですが…。 あ、こちらのミリィちゃんに比べてみると、どのような感じですか? |
パーティー内唯一の”お嬢様”であるミリィちゃんを示す。
■ナリス To:アリエラ |
んー…確かに曖昧な表現ですね… ……で、こちらのミリィ…さん? |
じーっとミリスレスカを見つめる。
■ナリス To:アリエラ |
この方ほど身長は低くありませんし、髪の毛の色も目の色も違いますね。 こちらの方は服装もわりかし動きやすい格好をしていらっしゃいますが、シャードネは…あまりこのような格好は好まないと思います。 感じ……といった所では…… …この方。失礼ですが男性ですか? |
■リエラ To:ナリス |
…え? ミリィちゃんはもちろん、女の子ですよ〜。 |
疑いも無く信じているようだ。
■ミリスレスカ To:リエラ |
…………え? あ、ああその、ええそうですそう、もちろんですよぉ……(汗) |
何かの『作戦』だと思ったらしい。
■リュント To:ミリィ |
もちろん、女だろう? いまさら・・・ |
■ナリス To:アリエラ |
え。 |
改めて、まじまじと見る。
■ナリス |
骨格とかは…男性の特徴を表しているんだが……? |
ナリスの頭に浮かぶはハテナ。
■リュント To:ナリス&ALL |
ウィーニーの店だな。 ところで、犯人に心当たりとかはあるのかい? 誘拐される前に、事件予告が合ったとか、シャードネさんに言い寄っていた奴がいたとか? |
■ナリス To:リュント |
事件予告があったのならば、予め防止策を準備いたしますよ。 …ただ……… |
後者には、心当たりがあるようだ。
■リエラ To:ナリス |
誰か、心当たりがあるのですか? |
■リュント To:ナリス |
ナリスさんの親しい人とか言う落ちはないよな? |
■ナリス To:リュント |
…まだハッキリとした事はわかりませんし。 事件が事件なので。憶測では言えません。 |
憶測でいえないからこその依頼だろう。
■リエラ To:ナリス |
えっと…ナリスさんから見れば、私達は初対面の冒険者ですけど…。 でも、私達は、貴方の依頼を受けると決めたんです。 もちろん、全力を尽くします。 ですから…もう少し、私達を信用してくれませんか? ハッキリとしたことが判らないのであれば、私達に調べさせてはもらえませんか? |
■ナリス To:アリエラ |
もちろん、そのつもりです。 依頼を受けていただいたからには。私も貴方達を信頼します。 ですが。よろしいですか。 ここで、不用意に私がある人物の名前を言ったとしましょう。 当然、貴方達はその人物の元へと調査に向かうでしょう。 その調査名目は?「誘拐犯容疑」? … それが。正しい場合は良いのですが。 もし正しくなかったら……どうしますか? なので。私は憶測ではモノは言えないのです。 調査し、他の方からの証言並びに証拠があがってから行くのがスジというものではありませんか? |
彼なりの理由があるらしい。
■ミリスレスカ To:ナリス |
お言葉を返すようですけど……ボクたちには貴方と違って、ナリスさんやシャードネさんに対する情報はゼロなんです。 スジを通されたいお気持ちもわかりますが、今は少しでも、情報がほしいんです。それが先入観であっても。 先ほどの言われ方、ナリスさんには「誘拐犯容疑」をかけられそうな状況にある人物が思い当たるようですけれど……。 もしかしたら、そう考えているのはナリスさんだけではないのかもしれない。そして、犯人はその状況を利用して、自分の犯罪を隠しおおそうとしているのかもしれない。 ボクたちだって、何の調査もせずにいきなり 「あなたが犯人ですね、シャードネさんを返しなさい」 なんて迫ったりしませんよ? それとも、その程度の事も、信じてはいただけないんですか? |
その言葉を聞き、ナリスは盛大なため息をつく。
■ナリス To:ミリスレスカ |
私は依頼人であると同時に、ある意味被害者である…と自分では思っている。 その点はよろしいか? |
■ナリス To:ミリスレスカ |
情報が欲しいのはわかる。 確かに、右も左も判らないだろう。 ただ。いま、私の思ったがままに動いて…うまく行くとは思えない。 それはなぜか。「情報がないから」その一言に尽きる。 「なぜ情報がないか」それは私も知らないからだ。 私の「思い過ごし」かもしれない人物を追うよりも、家の者なりシャードネの周囲の者なりに聞き込みをし、確証ある情報を手にいれて調査していったほうが早道ではないのか? 信頼している・していないの問題の。さらに前の話だと思うのは私だけか? |
婚約者が失踪している……それでいて、この返答と、この反応。
妙齢の女性が2週間も囚われている状況でありながら、まわりくどささえ感じる慇懃無礼さ。
奇妙な違和感を感じていたミリスレスカだったが、今の一言で、とうとう何かがカチリ音を立てた。
■ミリスレスカ To:ナリス |
どうも、誤解されているようですが……。 依頼人である貴方の言葉が全て正しいという基準で行動する、とは云っていないんですよナリスさん。 貴方も事件の当事者として考えているからこそ、漠然とした印象でもなんでも聞いておきたい、と云っているんです。 極論しましょうか? わたしたちは、無駄を省きたいんですよマリスさん。 貴方の知っている情報を、貴方以外の人が教えてくれるとは限らない。知っているとも限らないし、違う見方をしていることだってある。 だからこそ今聞けることは、全て聞いておきたいんです。 |
いつもは明るくて頼りなげな光を湛えている瞳から明るさが消えて、目元も細められている。
年相応どころか、急に大人びて……というか「男性的」な表情に変わっている。
■ナリス To:ミリスレスカ |
最初に。私の名前は「ナリス」だ。 次に。私は…職がら「不安定要素を含む情報は信じない」という事を宣言しておこう。 三つ目。知らぬ情報を、どうして話せるのだ?当事者といっても「婚約者が誘拐された」以外の情報を持ってない私が。いったい何を話せばいいと言うのだ? 情報が知りたい?そんなの。私が一番知りたいに決まっているだろう? 知りえないからこそ、冒険者を雇おうというのに。その行動すら怪しいと言うのか? 四つ目。そんなに私が信じられないのならば。センス・ライでも唱えるがいい。 … 他に何か? |
■ミリスレスカ To:ナリス |
他に何か、ですか? ええ、いろいろとあります。でも、その前に。 妙齢の女性を誘拐されて「落ち着いてほしい」とか「冷静に対応してほしい」とは言えません。 しかし、苛立ちをぶつける相手はわたしたちではないはずでしょう? それとも……一刻も早く解決を目指したいと思っているのは、この世界で貴方だけだとでもお思いですか? まあ、たった今、とりあえず貴方自身からは「婚約者が誘拐されたらしい」という以外の情報は得られない、という確認はさせていただけましたが。 |
カップを手にとって、一息ついてみせるミリスレスカ。
■ミリスレスカ To:ナリス |
……つまるところ、貴方には「思い過ごしかもしれない人物」の心当たりすらない、ということなのですね? 今までの会話ですと、そのことを確認することすらできなかったのですが? |
二人の間へ割って入るようにして、
■リュント To:ナリス&ミリィ |
まあまあ、二人とも。 ここは依頼者と、被依頼者の言い争いをするとこじゃないよ。 ナリスさんも初対面で、はっきり言って俺らを信用出来ないかも知れないが、信用しないと他の冒険者でも同じ事なんじゃないかな? 憶測でも良いから、可能性を話してくれないと話が先に進まないよ。 それと俺らも馬鹿じゃないから、被疑者に直接「貴方がやりましたか?」なんて聞くわけないし、それ相応の証拠を固めない限り、接触はしないようにするよ。 全ては可能性から犯人探しが始まるもんだろう? 衛視だってある程度犯人を絞り込んで、容疑を固めていくだろう? 基本的にはそれと一緒だよ。 ただ俺らなりのやり方があるけどね。 それと「不安定要素」でも情報は情報だから。信じる信じないは個人の範疇です。 |
■リエラ To:ナリス |
あの、「不安定要素を含む」情報を元に、更に情報を集めて、「不安定要素」を取り除き、「確かな情報」として、貴方に報告をするのも、私達冒険者の仕事なのではないでしょうか? |
■ミリスレスカ To:ナリス |
もちろん信頼できないのであれば、話していただけなくても結構です。 強要できるものでもありませんし……それこそ、冒険者であるわたしたちを 「信頼している・していないの問題の。さらに前の話」 ですから。 わたしたちの雇い主は、貴方です。 コースと作戦を選び、ゴールを目指して走るのはわたしたち自身ですが、走らせ方にご注文があるのであれば、それにあわせます。 どうやってゴールに至らせるのかは、ご自分で判断されてください。 |
■ナリス To:ミリスレスカ |
注文ね… …注文もなにも。初めて行う事を。的確に指示できると思うのかね? 私が望むことはただ一つ。婚約者を無事取り戻すだけさ。 |
■ミリスレスカ To:ナリス |
それを確認できて、安心いたしました。障害には全力をもって対応させていただきます。 シャードネさんのためにも、ご協力をお願いします。 |
ゆっくりとしたテンポで手を叩きながら注目を促し・・・
■キルリック To:ナリス&ミリスレスカ |
ナリスさんも、ミリィも熱くなりすぎると判断が鈍りますよ。 私には、お互いが認識や価値観、個人の違いでお互いに揚げ足取りをしているようにしか見えません、こんな言い方は良くないかもしれませんが。 |
■ミリスレスカ To:キルリック |
でもキルリックさん! 助けるために探していた人の亡骸を運ぶなんて、もう二度と……! |
言葉を途中で止めて、うつむきながら突然立ち上がる。
■ミリスレスカ To:ナリス |
……ごめんなさい。わたしが言いすぎてました。 |
うなだれたまま、ナリスに深々と頭を下げる。
■ミリスレスカ To:ALL |
……ちょっと、お茶でも取ってきます。 みなさん……ナリスさんも、紅茶でいいですよね…? お話は、続けててください……すぐに、戻ります……。 一刻も早い解決を、誰よりも待ち望んでいるのは…、誘拐されたシャードネさん自身だと思いますから…… 本当に……ほんとうに、ごめんなさい……。 |
チャイロンを残したまま、静かにその場を離れる。
■キルリック To:ナリス |
ナリスさん、私たちは、あなたからすれば言葉遣いも知らない粗野な者たちです、ただ、そこだけ我慢して頂ければ十分に信頼の足ると自負しています。 ここで話す事に難があれば然るべき場所に移動しても構いませんので、あなたの中にある疑惑、考え、思い、全て吐き出してくれませんか? それらも手掛かりにして命を懸けて真実に近づきます。 ナリスさん同様、私達もシャードネさんの事をとても心配している、それ故につい感情的になってしまったと御理解下さい。 |
階下からミリスレスカが戻ってくる。どうやら、お茶はおやじが届けてくれるらしい。
■ミリスレスカ To:ナリス |
それと……失礼な事を聞くことになると思いますけど、調査のためだと思ってご容赦ください。 ナリスさんのご実家と、シャードネさんのご実家は、どういった関係なのでしょう? それと、ナリスさんとシャードネさんは、どのような経緯で婚約に至られたのですか? 婚約に反対された方は、おられましたか? |
■ナリス To:ミリスレスカ |
どういったも…社交界で親同士が普通に友人として付き合っていた程度だと思うが…? ホーフマン家は商家ではあるが、社交界にも顔が利くようだしね。 親同士に親交があり、共に適齢な子供があれば。婚姻話が出てもおかしくはないと思うよ。 私とシャードネの婚約に反対は……。 まぁ、母方の親族でやいのやいのいってきた人間はいたようだけど。 表だっての反対はなかったと思うよ。 |
■リュント To:ナリス |
俺らは政略結婚の事を気にしていたんだよ。 政略結婚なら、色々としがらみが出るだろう? その結婚を阻止したいと考えていれば、犯人が見えるかも知れないと考えたんだよ。 |
■リエラ To:ナリス |
えっと、ということは…、お二人は親の決めた許婚ではなく、ご本人同士の恋愛による許婚、ということでいいんですよね? あ、この婚約が整う前でもいいのですが、それぞれにお見合いのお話とかはありましたか? |
■ナリス To:リエラ |
………? いや…親同士が仲良かったから出た婚約話なのだが……? |
微妙に食い違ったらしい。
■リエラ To:ナリス |
あと、シャードネさんが誘拐されたのは、いつのことなのでしょうか? |
■ナリス To:アリエラ |
2週間程となります。 すぐに衛視に連絡をとり、調査を依頼したものの…… 誘拐犯達からの文書も届いているらしいのですが。実は私もまだ見せてもらってないのですよ。 |
■リエラ To:ナリス |
誘拐犯達…犯人は複数ということですか? |
■ナリス To:アリエラ |
失礼。それが失言でしたね。 「誘拐犯」と訂正します。 現時点では単独なのか複数なのかは、私には判りません。 |
■ミリスレスカ To:ナリス |
文書はホーフマン家のほうに届いたんですよね? 衛視の方たちがその文書を確認しているかどうか、ご存知ですか? それとも、衛視の方たちにも……? |
■ナリス To:ミリスレスカ |
それについては私はわからない。 シャードネの父上も母上も教えてくださらないのでね。 |
■キルリック To:ナリス |
犯人からの文章が存在するが見せてもらえない・・・ 文章で犯人から口止めされている・・・しかし、衛視に調査依頼をしている以上、それは無いか。 ホーフマン家とダールウィン家に関する要求か、ホーフマン家の事業に関連する要求か・・・可能性が無いわけでは無い、という意味では『家出』も考慮する必要があるって事ですかね。 |
■リュント To:ナリス |
ちなみに、シャードネさんの両親には会っても構わないのかな? あと、ナリスさんが冒険者を雇う事知っているのは、どの辺の人までが知っているの? |
■ナリス To:リュント |
私と一緒ならばシャードネの両親にも会えるとは思うが… …… …シャードネの両親も、私と同じく誠実な人間を好むからな… |
何か懸念事項でもあるのだろうか。
■リュント To:ナリス |
誠実な人間ね・・・ |
顔には出さないがムカッと来ている。
■キルリック |
んん〜・・・・ |
■リエラ To:ナリス |
そういえば、シャードネさんは商家のお嬢様ということですが、シャードネさんのご両親は、誘拐に関して、何か行動を起こされているのでしょうか? |
■ミリスレスカ To:ナリス&ALL |
あ、そうですよね。ホーフマン家のほうでも冒険者を雇ってる、とかしてたら、一緒に協力して捜査したほうがいいですもんね? |
■ナリス To:アリエラ |
…嫁入り前という事で、あまり事件を大きくしたくないようです。 実際、私がシャードネが誘拐されたと聞かされたのも1週間程前ですし。 … 私は。彼女が心配なのです。 衛視達の調査もままならぬ状況で。どうして、のんびりと結果を待つ事ができますか? … 待つ事ができぬので。今回、このように行動へと移す事としたのです。 冒険者を雇い、調査をするという名目ならば。シャードネの両親も、もしかしたら誘拐犯からの文書を見せてくれるかもしれませんからね。 |
■ミリスレスカ To:ナリス |
そうですか……。 |
■リエラ To:ナリス |
そういえば、ナリスさんがこの誘拐事件を知ったときの状況を教えていただけますか? どこで、誰によって知らされたのか。 また、その後、シャードネさんのご両親、衛視の皆さんと、どのようなお話をされたのか? |
■ナリス To:リエラ |
hm…… |
ここで、部屋にノックの音が。
おやじが、お茶を持ってきたのだろう。
■ナリス To:冒険者 |
…失礼。店主殿にちと話があるのだが。 席を外してもよろしいだろうか? |
■おやじ To:ナリス |
俺に話? ……俺はいいが…おまえらも、いいか? |
ティーセットを持ったまま、親父は冒険者に聞いた。
■リュント To:おやじ |
構わないよ。 おやっさんに相談したい事でもあんじゃない? |
さっきの一言を引きずっている。
■おやじ To:ALL |
すまんな。なら、ナリスさん。えーと…別の部屋準備しますね。 |
おやじはティーセットをテーブルに置くと、ナリスと共に他の部屋へと移動した。
■リュント To:ALL |
なんなんだろうな? 俺等を不信に思っているのかな? それにしてもあの態度はちょっと・・・ |
依頼者がいない間に不平たらたら
■リエラ To:リュント&ALL |
そうですよね〜。 でも、たとえ依頼人さんの態度が腑に落ちなくても、お仕事は別ですよね。 シャードネさん、誘拐されて、もう2週間になるなんて…。 一刻も早く、助け出してあげないと。 |
なるべく前向きに考えようと努力しているらしい。
が、その表情には、依頼人への不信感を隠せないでいる。
■オルフェ To:ALL |
貴族だし、神経質な所もあって不思議は無いよ。 しかも婚約者が誘拐されていて、自分にはほとんど確かな情報が無いと来てる。 我々も、少し突っ込んで聞きすぎたかも知れないね。 |
■ミァ To:ALL |
んにー。まぁ色んなヒトがいるってことですかネー。 奥が深いのでスーゥ(=x=) |
■ミリスレスカ To:ALL |
ごめんなさい……ボク、つい頭に血が昇っちゃって……。 女性がさらわれて2週間も経ってるのに、まだ自分のやり方だけで押し通そうとしてるって感じがしちゃって……シャードネさんの気持ちが……誘拐されて、どんな扱いを受けているかもわからない女性の気持ちが……わかってあげられないのかな、って……。 それとも、名前を言い間違えちゃったのが、そんなに気に障ったんでしょうか……? でも……う〜ん……なんだかあの方、大変なコトになってるのに、妙に落ち着きすぎてるって言うか……。 精一杯冷静に振舞おうとしてる、っていう感じもしませんし……。 |
■キルリック To:ALL |
あの方なりにわたわたとしてると思いますよ。 お話を聞く限りかなり厳格に育てられた気がしませんか? 私達等は、自由と言うか奔放と言うか、ああいった方々とは根本的な所で相容れないと言うか・・・ 私みたいな傭兵上がりにしてみれば、ああいう指揮官がいる敵とは戦いたくないですね、もっとも自分の味方だったら心強いですが、自分の上官だったら、私は死を名誉として、覚悟しないといけない。 そんな感じの印象がしますけどね。 |
しばらく時が過ぎ。部屋にノックの音が。
■おやじ To:ALL |
俺だ。入れてくれ。 |
■リュント To:おやじ |
開いているから、入ってくれ。 |
部屋に戻ってきたのは、おやじのみ。
■おやじ To:ALL |
えーとな………うーん… |
おやじ。言いにくいのか、かなり言葉に詰まっている。
■リュント To:おやじ |
どうしたんだよ、おやっさんらしくない はっきり言ってくれよ。 |
■おやじ To:ALL |
…なんとなく、だが。お前らも感じていたと思うが…… 今回の依頼人の…ナリスさんな。 ちょっと………うーん…… |
かなり言いにくそうだ。
■おやじ To:ALL |
「依頼をする前から信頼関係を築けそうにない」と、俺に相談してきてな…… ……お前ら。一体何あった? |
■リュント To:おやじ |
う〜〜ん・・・ ボタンの掛け違いだな。 ちょっとした事から、口論とまでは言わないが、それに近い状態にはなったな。 |
■おやじ To:ALL |
…そうか… ……ナリスさんな。依頼内容がデリケートな内容なので……一応契約は行うといったが、できたら「無かった事」にして欲しいと言ってきたんだよ。 …… お前等。どうする? |
■リエラ To:おやじ |
え……。 そうですか……。 「無かった事」になってしまっても、仕方が無いのかも知れませんね…。 なんか、初めから…、そう、口論になる前から、なんというか…。 私達のことを「信頼してくれる」と言いながらも、表情が固くて…。 なんだか、信頼していただけていないような感じで…。 おやじさん、何かその辺のこと、ナリスさんから聞いていませんか? |
■おやじ To:リエラ |
んー…。依頼書を貼る前から「誠実な冒険者を求む」と念を押していたからな……。些細な事でも嘘をつかれるのが嫌いだったんじゃないのか? 俺はよく判らないがな。 |
あそこまでの堅物を相手にした経験があまりないのか。肩をすくめる。
■リエラ To:おやじ |
え…、嘘ですか…? 私達、別に嘘なんて、言っていませんけど…。 なにか誤解されてしまったのでしょうか? |
リエラには全く見に覚えが無い。
■おやじ To:アリエラ |
…多分な。 |
■オルフェ To:おやじ |
私としては、1度受けると言った以上は最後まで面倒を見たいけど……先方の意向なら仕方が無いね。 ただ、これは信用に関わる話だから言っておくけど、私達はそんなに無茶を言ったわけではないよ。 調査に必要な情報を聞く上で、少し余計な事を言い過ぎたんだろうね。 経緯はどうあれ、不愉快な思いをさせてしまったみたいだし、ナリスさんには我々が謝罪していたと伝えておいてもらえないかな。 |
■おやじ To:オルフェ |
先方さんも、そこは謝罪していたよ。 一度「頼む」といったのに、意見を翻すような事をし、非礼をわびるとさ。 で。お前等これからどうするんだ? |
■ミリスレスカ To:おやじ&ALL |
あの……ヘンなことかもしれないんですけど。 このお仕事、流れちゃったんですよね? それで、この件にはもう関わって欲しくない、ナリスさんはそう考えてるんですよね? でも……でもボクたちは、誘拐されて2週間も消息がわからない、結婚を控えた女性がいることを知ってしまいました。 もちろん、依頼が流れたから……報酬も出ないし、ナリスさんも喜ばないと思うんですけど……でも……。 「冒険者」って、それでいいんでしょうか? |
言ってしまってから、ふるふると首を振るミリィ。
■おやじ To:ミリスレスカ |
「冒険者」は、それでいいんだ。 ナリスさんは別の冒険者を探すと言っているしな。 いいか。感情を豊かに出すのは人として…良いことかもしれないが…プロの冒険者なら感情に流されてたら、まだ三流だぞ? |
「元冒険者」からの助言、なのだろうか。
■ミリスレスカ To:おやじ&ALL |
えっと、あの……ごめんなさい、変なこと聞いちゃって。 そうですよね、冒険者だって「お仕事」なんですものね…… |
震える声で言いながら、うつむいて目元を拭う。顔をあげたときには、ちょっとひきつった感じに微笑んでいた。
■リエラ To:おやじ&ALL |
おやじさん、せめて誰か私達の代わりの「誠実な」冒険者をナリスさんに斡旋して差し上げてくださいね。 私達のように、たとえ妙齢の女性が誘拐されていて一刻をあらそう事態かも知れないときでも、依頼人の「不安定要素を含む情報は信じない」という考えを尊重して、ハッキリとしない誘拐犯の心当たりを無理に聞き出そうとしない方々を…。 |
■おやじ To:アリエラ |
あー…… |
なんとなく。納得。
■おやじ To:アリエラ |
まぁ。そこら辺は…うまくやっとくよ。 |
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