「希望無き未来」亭 |
ジンとリフィルは再び「希望無き未来」亭に戻った。
店の中には人気が無く、マスターともう一人の男だけが居る。
おそらく、この男が売人なのだろう。
二人の姿を見て、マスターが声を掛けてきた。
■マスター To:ジン&リフィル |
よう、遅かったな。約束の売人を連れてきたぜ。 まあ、カウンターに来て一杯やらんか? |
■ジン To:マスター |
ん。すまんね。ではエールをもらおう。 さっそくだが、売人とはすぐに話せるのかな? |
■リフィル To:マスター |
あ〜、自分は遠慮しておきますよ、もぅ呑めません。梯子して飲んで来たんですから それにしても、客が誰も居ないのは何故です? |
適当に近くの椅子を引き寄せて、座り込む。
■マスター To:ジン&リフィル |
ああ、こいつが売人だ。今すぐにでも話せるぜ。 お前さんがたとゆっくり話せるように、今日はもう店じまいしたんだよ。 まあ、ゆっくりしていきな。 おい、ジョー。あとは任せた。 |
そう言って、マスターはジンの前にエールのジョッキを置いて奥に引っ込んでいった。
ジンは早速そのエールを呷り、半分を飲み干す。
■売人のジョー To:ジン&リフィル |
お前さんらが、俺に会いたいって奴等か? 一体なんの用だい? |
■ジン To:売人のジョー |
例の麻薬が欲しいんだ。 数回分じゃなくて、大量にね。 今日はどのくらい持ってきているんだい? |
■売人のジョー To:ジン&リフィル>? |
あいにくとなぁ、10包くらいしか手持ちがないな。 それ以上欲しいってんなら、ちょっと時間をもらわなくちゃなんねぇ。 まあ、それよりもだ。 俺はお前達の素性の方が気になるねぇ。 只の冒険者、ってわけでもあるめぇ。 ゆっくりと別室で話を聞かせてもらおうじゃあねぇかな。 おい、お前ぇら! |
そのころ、店の裏手に潜んでいたギャルムは、建物の中で複数の人間が移動する足音に気付いた。
どうやら、店の厨房あたりから酒場内部に移動しているらしい。
■ギャルム |
(! …がんばれよ、ジン、リフィル。骨は拾ってやるからな。) |
とか思いつつ、ウェインとスカンピンに向かってサインを送り、「始まったぞ」ということを伝える。
■スカンピン To:ギャルム |
身振りだけで了解を伝える。(まぁ、チンピラ相手じゃしボコボコにされることもあるまいて) |
■ウェイン To:ギャルム |
手で丸を作りながらいつでも動けるように身構える。(さて、どうなるかな) |
ジョーが告げると、マスターが引っ込んだ奥の方から、手に手に武器を持ったチンピラみたいな男達が、全部で5人現れた。
マスターも後ろからついてきている。
彼らの雰囲気からして、ジンとリフィルを紳士的に帰す気はなさそうだ。
■ジン To:売人のジョー |
素性が気になるとはどうゆう意味だ? 確かに麻薬を大量に欲しがる奴は珍しいかもしれんが、この街で売りさばくつもりはない。 第一、こんな安い麻薬を転売したって大した利鞘にならないじゃないか。 次の仕事で過酷な環境を旅することになったんだ。 旅の間、少しでも気が紛れるようにってな。 |
■リフィル To:売人のジョー |
やれやれ… 素性が知りたいだとか、頭良くないでしょ? 真っ当な人が、冒険者なんてヤクザな商売してるとでも思ってるんですか? 第一、只の冒険者と言うのはどんな冒険者ですか?扮装してるだけですか? |
何時でも飛び出せる体勢になりつつ、相手のクラス(HW?LW?P?M?)をチェック。
飛び出す場合は、一番防具の薄そうなヤツを狙うつもりで。
リフィルの目には、男達は数を頼りにしたチンピラ風情に見える。
但し、売人のジョーは別格で、少々シーフの心得があるように思える。
■売人のジョー To:ジン&リフィル |
なあに、とってつけた様な理由は良いよ。 この前もギルドの小娘が嗅ぎ回っていたようだからな。 それで、あんたらも似たような連中じゃないかと思った訳よ。 タイミングが良すぎるからな。 まだ、俺らの組織を潰されるわけにはいかないのでな。 悪いが、別荘にご案内だ。抵抗するなら痛い目を見るぜ。 |
■ジン To:売人のジョー>リフィル |
何か勘違いをされているようだが、ここで何を言っても聞いてもらえなさそうな雰囲気だな。 まあいい。その別荘とやらに行けば、ちゃんと話を聞いてくれるんだろ? こっちも用を済まして早く帰りたいんだ。あんたにおとなしく従うよ。 リフィ、いくら君でも武器も持った相手にこの人数じゃ無理だ。 やれやれ、今日は厄日だな。 |
売人達に見えないようにリフィルへ余裕げにウィンクを送るジン。
両手を挙げて深くため息をつく。
■リフィル To:ジン |
まぁ、ジンがそう言うなら、そうかも知れないですね。 確かに、ただ薬を買いに来て痛い目を見るのは嫌ですしね。 |
■売人のジョー To:ジン&リフィル |
なかなか素直なこった。 それじゃあ、武器の類は全部こちらに渡して貰おうか。 |
■リフィル To売人のジョー |
それは願い下げですね。 あなた達同様、自分も見ず知らずの相手に得物を預ける程、お人好しでは無いですからね 渡した瞬間、バッサリ…って事もあり得るでしょ? ですから、自分の得物(シャムシール)は酒場のカウンターの後ろに置いておきますよ そして手ぶらで、あなた達に付いていく…。悪い提案では無いでしょ? |
■ジン To:売人のジョー |
俺は見てのとおり丸腰だ。 相棒が強いからね。 |
■売人のジョー To:ジン&リフィル |
分かった。お前の得物はここに置いていくで良いよ。 それじゃあ、おとなしく付いてこいや。 |