#140 灰色の紋章

3-2a 「希望無き未来」亭

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「希望無き未来」亭
ジンとリフィルは再び「希望無き未来」亭に戻った。
店の中には人気が無く、マスターともう一人の男だけが居る。
おそらく、この男が売人なのだろう。
二人の姿を見て、マスターが声を掛けてきた。
■マスター To:ジン&リフィル
よう、遅かったな。約束の売人を連れてきたぜ。
まあ、カウンターに来て一杯やらんか?

■ジン To:マスター
ん。すまんね。ではエールをもらおう。
さっそくだが、売人とはすぐに話せるのかな?

■リフィル To:マスター
あ〜、自分は遠慮しておきますよ、もぅ呑めません。梯子して飲んで来たんですから
それにしても、客が誰も居ないのは何故です?

適当に近くの椅子を引き寄せて、座り込む。
■マスター To:ジン&リフィル
ああ、こいつが売人だ。今すぐにでも話せるぜ。
お前さんがたとゆっくり話せるように、今日はもう店じまいしたんだよ。
まあ、ゆっくりしていきな。
おい、ジョー。あとは任せた。

そう言って、マスターはジンの前にエールのジョッキを置いて奥に引っ込んでいった。
ジンは早速そのエールを呷り、半分を飲み干す。
■売人のジョー To:ジン&リフィル
お前さんらが、俺に会いたいって奴等か?
一体なんの用だい?

■ジン To:売人のジョー
例の麻薬が欲しいんだ。
数回分じゃなくて、大量にね。
今日はどのくらい持ってきているんだい?

■売人のジョー To:ジン&リフィル>?
あいにくとなぁ、10包くらいしか手持ちがないな。
それ以上欲しいってんなら、ちょっと時間をもらわなくちゃなんねぇ。

まあ、それよりもだ。
俺はお前達の素性の方が気になるねぇ。
只の冒険者、ってわけでもあるめぇ。
ゆっくりと別室で話を聞かせてもらおうじゃあねぇかな。
おい、お前ぇら!

そのころ、店の裏手に潜んでいたギャルムは、建物の中で複数の人間が移動する足音に気付いた。
どうやら、店の厨房あたりから酒場内部に移動しているらしい。
■ギャルム
(! …がんばれよ、ジン、リフィル。骨は拾ってやるからな。)

とか思いつつ、ウェインとスカンピンに向かってサインを送り、「始まったぞ」ということを伝える。
■スカンピン To:ギャルム
身振りだけで了解を伝える。(まぁ、チンピラ相手じゃしボコボコにされることもあるまいて)

■ウェイン To:ギャルム
手で丸を作りながらいつでも動けるように身構える。(さて、どうなるかな)

ジョーが告げると、マスターが引っ込んだ奥の方から、手に手に武器を持ったチンピラみたいな男達が、全部で5人現れた。
マスターも後ろからついてきている。
彼らの雰囲気からして、ジンとリフィルを紳士的に帰す気はなさそうだ。
■ジン To:売人のジョー
素性が気になるとはどうゆう意味だ?
確かに麻薬を大量に欲しがる奴は珍しいかもしれんが、この街で売りさばくつもりはない。
第一、こんな安い麻薬を転売したって大した利鞘にならないじゃないか。
次の仕事で過酷な環境を旅することになったんだ。
旅の間、少しでも気が紛れるようにってな。

■リフィル To:売人のジョー
やれやれ…
素性が知りたいだとか、頭良くないでしょ?
真っ当な人が、冒険者なんてヤクザな商売してるとでも思ってるんですか?
第一、只の冒険者と言うのはどんな冒険者ですか?扮装してるだけですか?

何時でも飛び出せる体勢になりつつ、相手のクラス(HW?LW?P?M?)をチェック。
飛び出す場合は、一番防具の薄そうなヤツを狙うつもりで。
リフィルの目には、男達は数を頼りにしたチンピラ風情に見える。
但し、売人のジョーは別格で、少々シーフの心得があるように思える。
■売人のジョー To:ジン&リフィル
なあに、とってつけた様な理由は良いよ。
この前もギルドの小娘が嗅ぎ回っていたようだからな。
それで、あんたらも似たような連中じゃないかと思った訳よ。
タイミングが良すぎるからな。

まだ、俺らの組織を潰されるわけにはいかないのでな。
悪いが、別荘にご案内だ。抵抗するなら痛い目を見るぜ。

■ジン To:売人のジョー>リフィル
何か勘違いをされているようだが、ここで何を言っても聞いてもらえなさそうな雰囲気だな。
まあいい。その別荘とやらに行けば、ちゃんと話を聞いてくれるんだろ?
こっちも用を済まして早く帰りたいんだ。あんたにおとなしく従うよ。
リフィ、いくら君でも武器も持った相手にこの人数じゃ無理だ。
やれやれ、今日は厄日だな。

売人達に見えないようにリフィルへ余裕げにウィンクを送るジン。
両手を挙げて深くため息をつく。
■リフィル To:ジン
まぁ、ジンがそう言うなら、そうかも知れないですね。
確かに、ただ薬を買いに来て痛い目を見るのは嫌ですしね。

■売人のジョー To:ジン&リフィル
なかなか素直なこった。
それじゃあ、武器の類は全部こちらに渡して貰おうか。

■リフィル To売人のジョー
それは願い下げですね。
あなた達同様、自分も見ず知らずの相手に得物を預ける程、お人好しでは無いですからね
渡した瞬間、バッサリ…って事もあり得るでしょ?
ですから、自分の得物(シャムシール)は酒場のカウンターの後ろに置いておきますよ
そして手ぶらで、あなた達に付いていく…。悪い提案では無いでしょ?

■ジン To:売人のジョー
俺は見てのとおり丸腰だ。
相棒が強いからね。

■売人のジョー To:ジン&リフィル
分かった。お前の得物はここに置いていくで良いよ。
それじゃあ、おとなしく付いてこいや。


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GM:teshima