鉱山を後にした一行は、再びレイモンド商会へと戻りました。こちらに気が付いたアリソンが声をかけてきます。
■アリソン To:ALL |
おや、お戻りですか?鉱山はいかがでしたか? なかなか良いところでしたでしょう。 |
■カーガッド To:アリソン |
ええ、お話されたとおりでした。実に素晴らしかったです。 ところで……アリソンさんには申し訳無いのですが、バルドーさんに会うことは出来ますでしょうか? ちょっと色々とお話を聞いてみたくなりましてね。 |
■アリソン To:カーガッド、ALL |
あ、はいはい、大丈夫です。 では、こちらへどうぞ。 |
アリソンは一行を、店の奥を抜け商会の屋敷へと案内しました。広間を抜け、とある一室の扉を開けて中へと入ります。
部屋の中では書類を整理していたらしい男が、びくっとしてこちらを向きました。
■アリソン To:小太りの男 |
バルドーさん、冒険者の方がお見えになっています。 |
■バルドー To:アリソン、ALL |
う、うむ。 私がレイモンド商会副会長のバルドーだ。 |
■カーガッド To:バルドー |
突然お邪魔して申し訳ありません。 我々は領主代行の依頼で調査をしている冒険者なのですが、 バルドーさんにも色々とお話を伺いたく思いましてね。 例えば……スラムの方達を積極的に雇われていることとか。 いや、なかなか素晴らしい事をされているんですね。 |
■バルドー To:カーガッド |
ちょ、調査!?...いや、こほん。 ま、まぁ、そうだ。スラムの人々を社会へ復帰させることで街の発展へ貢献しているのだ。 |
■キャス To:バルドー |
街のためにこんなことを・・・。で、この発案者は、バルドーさんなんですか。ホントすごいよね。 |
少し部屋の中をきょろきょろした後話し掛けます。バルドーはキャスの視線を追いかけるようにきょろきょろ...落ち着きがありません
■バルドー To:キャス |
あ、ああ。そうだろうそうだろう。 ところで...その...調査とは何かね?何の調査なのかね? 私ほどの者になれば、いろいろと顔がきくぞ、なにかわかるかもしれん。あいや、つまり...。 とにかく話してみんかね?いや、是非話してくれたまえよ。 |
■カーガッド To:バルドー |
いえ、私達も内密に調査を依頼されているので、調査内容に付いては残念ながらお話しすることは出来ません。 バルドーさんに何かやましいところが無ければ全然問題は無いはずですが……。 ……今はそうですね、最近この町で何か事件は起こらなかったかを調査しているところです。 バルドーさん程にもなれば、街の色々な情報が集まってきますよね。 こちらこそ、逆に何か最近街で事件が無かったかを伺いたいものです。 ご協力をお願いできませんか? |
■バルドー To:カーガッド |
や、やましいとは何だね!失敬だな君は! ...事件ならある。あるにはあるが...。そうだな、こちらもいろいろと立て込んでいてな。「内密な話」ということになる...のだ。 この事件はある意味、街の脅威となっているはずだ。 ど、どうかね?事件の解決にその、協力するつもりがあるなら、あと、秘密を守ってくれるなら、話すことも、やぶさかではないのだが。 |
■カーガッド To:バルドー |
これは失礼しました。 「内密な話」ですが、もしかすると我々の追っている事件との関わりも考えられますので、是非うかがいたいものですね。 しかし、我々は現在領主代行殿の依頼を受けて行動している身。 もし領主代行への利害関係が絡んだ場合、我々は最初の依頼人である領主代行の利益を優先します。 お話を聞かせてくださる場合極力秘密は守るようにしますが、その点だけはご了承下さい。 |
そう言って、バルドー氏の反応を窺った。
■バルドー To:カーガッド、ALL |
う、む...仕方あるまい。アリソン君、悪いが席を外してくれ。 ...事件と言うのは他でもない、この私が命を狙われておるのだ。しかも相手は、化け物だ。い、いや、本当に本当なんだ。 奴は人の姿をしているらしいのだが、その、方々で私の居場所を聞き回っているらしくてな。 目的はわからんが、これでは私が魔物を街に引き込んだようなものだ。できれば、周囲に知れる前に決着をつけたい。 どうかね...その、私の護衛を頼まれてくれないか?いや、どうか頼む。この通りだ...。 |
■カーガッド To:バルドー |
護衛の件については、ちょっと即答は出来かねます。 別行動中の仲間もおりますので……。 それで、護衛を引き受けるか否かは別にして、何故ご自分が狙われているとご確信なさったのですか? それに、その魔物の事を解決すれば、貴方は安全になるのでしょう? 他言無用にしますので、何故そう思ったかをお教え願えませんか。 |
■キャス To:バルドー |
一つオレからも聞きたいんだけど、 人の姿をしている化け物って、何でそいつが人じゃなくて化け物って分かるのかい。 今の話からじゃあ、あんたもその化け物とやらに会ったことはないんだろ。 まだ襲われたようでもないしね。 |
■バルドー To:ALL |
私が雇ったスラムの人間達がいるんだが...そいつらが酒場にいたところ、場違いな少女が入ってきたんだそうだ。その少女は私の似顔絵を見せて、捜し人だと言ったらしい。 まわりはまともに取り合わず、その...ちょっとからかってやったそうなんだが、その娘がひと睨みするだけで、誰も彼も動けなくなってしまったらしい。血のように赤く光る目だったそうだ。 で、恐慌に襲われた一人が私の名前や居場所を喋ってしまったと、そういうことだ。 |
■キャス To:バルドー |
ふーん。女の子におびえるなんてねぇ。 でも、居場所を教えたってことは、そのうちここにくるんじゃないかい。 しかし、あんたも、なんで、そんな女の子一人にそんなにおびえるんだい。 あと、その女の子に襲われるような心当たりでもあるのかい。 |
■バルドー To:キャス |
女の子ではない、化け物だと言っているだろう! そうさ、いつくるかいつくるかと、こうして怯えて暮らしているのだ。 心当たりなんて...あ、あるわけがない。 |
■カーガッド To:バルドー |
それと、その少女が来た酒場の名前も教えて頂けませんか? もちろんご存じですよね。 |
■バルドー To:カーガッド |
「灰色の猫」亭というスラムの安酒場だ...。 |
■カーガッド To:バルドー |
なるほど、貴方が雇ったスラムの方達の溜まり場ですね。 その時の事は詳しく酒場で聞いてみましょう。 貴方の名前を出せば、彼らは話を聞いてくれますよね。 護衛の件は、先程も話したとおり今すぐ引き受けるとは言えません。 ただ、我々の事件と貴方の事件は関係ありそうですので、こっちの事件を解決できれば貴方も安全になるでしょう。 護衛をする気になったら改めてご挨拶にうかがいます。 それで宜しいでしょうか? |
■バルドー To:カーガッド |
...わ、わかった...よろしく頼む。 |
■カーガッド To:バルドー>ALL |
くれぐれもご注意を。我々も事件を解決出来るよう努力しますので。 さて、そろそろ日も暮れて来たようですので後何かなければ一旦戻りますか? |
■キャス To:カーガッド |
そうだね。ここはこの辺でいいのかな。そんじゃあ、代行の所に帰るのかい。 |
■カーガッド To:PT ALL |
では、一旦代行の所に戻って入手した情報を報告しましょう。 結構得る物がありましたからね。 街組の情報も会わせればまた新しい事実が分かるでしょうから。 |
そして、バルドー氏に向かって言った。
■カーガッド To:バルドー |
それでは、我々は一度失礼致します。 また伺うこともあるかもしれませんのでその時は宜しくお願いします。 それでは、くれぐれもご注意を。 |