昼下がり。一行は賢者の学院の前へやってきました。
■ジェニファー To:ALL |
二組に分かれるということですが…。 わたくしとキャス様で流行病のことを、カーガッド様とランバート様でバンパイアのことを調べるということでいかがでしょうか? |
■キャス To:ジェニファー |
オレは別にそれでもいいよ。 オレはさっきも言ったけど、正直言ってそういうってよくわからないからよろしく頼むよ。 行くのは図書館だろ。言ってくれれば、高い所にある本でも重い本でも言われた本は何でも取ってくるよ。だから本を探すのはお姉さんに任せるよ。 |
どうやら肉体労働に徹するつもりらしい・・・
■ランバート To:ALL |
私もそれで構いません。 レッサーバンパイアに関しては私も殆ど知識がないので、文献でよく調べておいた方が良いでしょう。 |
■カーガッド To:ALL |
分かりました、その方針で行きましょう。 とりあえず、受付に行きましょうか? |
受付で入館証をもらい図書館へと入ると、ここにいれば一生どころか次の世代も読書には困らない程の蔵書量が一行を出迎えた。少々埃っぽく薄暗いその空間はやたらと静かで、誰かの咳払いや足音がやたらと大きく響く。
■ジェニファー To:キャス |
これだけの蔵書から、目的の資料を見つけるとなると、わたくしたちだけでは辛そうですわね…。 |
そう言うとジェニファーは、図書室に常駐している司書目指して足を進めた。
■ジェニファー To:司書 |
失礼します。わたくし、ブラトニスの街で起きたと言う流行病について調べたいのですが、どの辺りの書物に目を通すべきか、ご助言を頂けないでしょうか? |
■司書っぽい人 To:ジェニファー |
地理の関係で見るなら448Bの棚の辺りかな。 街の特徴や歴史なら323Fから324B、伝染病関係は530Aから538Cだね。 |
■キャス To:司書 |
ありがとう。じゃあちょっと探させてもらうよ。 |
■ジェニファー To:司書 |
少し範囲が広すぎるようですね…。 上手に絞り込むコツなどは何かありますか? |
首を傾げ、少し上目遣いで訊ねるジェニファー。あわよくば司書の手を借りようと、なけなしの色気を振りまいているつもりらしい。
■司書っぽい人 To:ジェニファー |
え?あ、あぁ、そうだね、まず歴史を調べてそこに病名が載っているかどうか探して、あとは病名について調べる、かな。 病名がなかったら症状だけでも書き出して、それについて調べると効率がいいよ...。 |
■ジェニファー To:司書 |
ありがとうございます。ご助言に従って調べてみることにいたしますわ。 |
司書に微笑んだジェニファーは、一礼するとキャスのあとを追いかけていった。
■カーガッド To:司書 |
あと、バンパイアとかそう言った怪物について書かれた書はどの辺りにあるでしょうか。 済みませんが、こちらもお教え願えないでしょうか。 |
やはり、専門家の知恵を借りる方が確実そうだと思い、ジェニファーに続いて同じ人に質問した。
■司書っぽい人 To:カーガッド |
ばんぱいあ?怪物...博物誌関係かな。多分666AからF辺りだよ。 |
■カーガッド To:司書 |
ありがとうございます。助かりました。 |
そう礼を言うと、教えて貰った棚を探しに奥へと歩いていった。
棚のナンバを追いながら、それっぽい本のコーナーへ辿り着いたジェニファー組。
■キャス To:ジェニファー |
それじゃあ、それっぽい本を探して、いくつか順番にもってくるから、お姉さんはここで待ってて。 |
脱兎のごとく勢いよく駆け出して、教えられた棚から本を取り出し眺めていく。
■キャス To:ジェニファー |
お姉さん。ここの本の大部分、書いてある字が全く読めない・・・。 |
さっきとは別人のようにうなだれてジェニファ―のもとへ帰ってきた。キャスは、下位古代語が読めなかった・・・。
■ジェニファー To:キャス |
比較的最近に起こったことですから、現代語で書かれた書物の中にも重要なことが書かれているかもしれません。そちらの方はお任せしますから、よろしくお願いいたしますね。 |
■キャス To:ジェニファー |
分かった。読める本だけを探すよ。後の読めない本はお姉さんに任せる。それじゃあ、また。 |
頭を抱えながら本を眺めているが、あまり頼りにならなさそうである。
■キャス To:独り言 |
冒険者って、こんなことをするとは思わなかった。 昔から、こういうのはダメなんだよなぁ・・・。 こんなことなら妹を連れてくればよかった(ため息)。 |
■ジェニファー To:キャス |
それほど難しい言葉ではありませんし、キャスさんも下位古代語の読み書きを学んでみてはいかがでしょう? 冒険者の仕事にも役に立つでしょうし。 しばらくご一緒しますから、私でよければ喜んでお手伝いさせて頂きますわよ。 |
書物を手繰る手を休めてキャスに応えるジェニファー。ついでにラーダの教えでも説くつもりだろう。
■キャス To:ジェニファー |
そーだなぁ・・・。 やっぱ、勉強も出来ないと冒険者って出来ないのか・・・。 今までみたいに苦手だっていうんじゃすまないしなぁ。 もしお姉さんがよかったら、仕事の合間に、少し教えてもらおうか・・・。 |
■ジェニファー To:キャス |
はい、精一杯お手伝いさせていただきますわ。 ラーダ様もお喜びになることでしょう。♪ |
そんなこんなで調べものを進めていた二人だが、部屋が薄暗くなった頃、その手を休めた。
■ジェニファー To:キャス |
キャスさん、そちらは何かわかりましたか? わたくしの方は大したことは判りませんでしたが、似たような症状の病気を見つけることができましたわ。 |
■キャス To:ジェニファー |
さすがお姉さん、物知りだね。 申し訳ないけど、オレの方はやっぱダメだったわ。 ホント、オレもお姉さんを見習って少しは勉強しなくちゃなぁ。 |
■ジェニファー To:キャス |
凄いのはわたくしではなくて、この図書館ですわ…。(^^;; 時間も時間ですし、一度カーガッドさんとランバートさんのところに戻りましょうか? |
そう言うとジェニファーは、書物を書き写していた羊皮紙をまとめ、席を立った。
■キャス To:ジェニファー |
そうだね。そうしよっか。 あっ、出した本はオレが元の所へ戻しておくよ。このくらいは手伝わないと。何しにきたか分からないからね。 |
■ジェニファー To:キャス |
古代語の書物は、わたくしもいた方が片付けやすいでしょう。非力なりに、わたくしも一緒にやりますわ。 |
■キャス To:ジェニファー |
お姉さん。ありがとう。 別に良かったのに。でも、助かるよ。 |
二人は本の山を棚へ戻した後、カーガッド達の所へ向かった。
一方カーガッド組。このコーナーでは...本と同じくらいに紙束を閉じたのや、大小の巻物やらが棚の中にたくさん積まれている。
■カーガッド To:ランバート |
さて、とりあえずそれらしいのを捜すとしますか。 片っ端から見ていくしかなさそうですね……。 とりあえず、私はこちらから見ていくので、ランバートさんは向こうからお願いします。 |
■ランバート To:カーガット |
了解しました。 |
そう言って、紙束や巻物などを見始めた。
しばらくしてからそれらしい記述を見つけたらしく、声を上げた。
■カーガッド To:独り言>ランバート |
……これかな。 この資料が、バンパイアについて書かれてる見たいですよ。 どうでしょう? |
■ランバート To:カーガット |
おお、凄いですね。 確かに間違いないですよ。私の知ってるバンパイアの知識が載っていますね・・・・。 ほら、ここにレッサーバンパイアに関しても記述があります。 皆が知っていた方が良いでしょうから、羊皮紙にメモを取っていきましょう。 |
持っている羊皮紙にメモを取るランバート。
ちなみにランバートは思いついた駄洒落をすぐに記録できるように、いつも羊皮紙とペンを持ち歩いているのだ!(笑)
■カーガッド To:ランバート |
それではお願いします。手分けしてメモしましょう。 |
そう言って、自分も荷物から羊皮紙とペンを取り出してメモを始めた。
■カーガッド To:ランバート |
(しばらくペンを走らせて)ふう……。やっと書き写し終わりました。 ランバートさんの方は如何ですか? 終わりましたら、キャスさんとジェニファーさん達の様子を見てみましょうか。 |
■ランバート To:カーガット |
・・・・はい? ああ、私は既に写し終えています。 今は、ちょっとこういうのを考えていたんですが、如何でしょう? |
そうやって、ランバートが差し出した羊皮紙には、こう書かれていた。
「いつでもメモを取れるように<羊皮紙>を<ようひし>ておこう」
・・・・・・(^^;
■カーガッド To:ランバート |
……え、ええ。悪くはないですね。なかなかだと思います。 |
カーガッドは、引きつった笑顔を浮かべて答えた。
答えた後、そろそろ合流しようかと立ち上がったとき、向こうからやってくるジェニファー達を見つけた。
■カーガッド To:ランバート |
おや? あれはジェニファーさん達の様ですね。 向こうもどうやら終わった見たいですよ。 一旦合流して成果を伺いましょう。 |
■ランバート To:カーガット |
そうですね。 こちらの成果も伝えないといけませんしね。 |
そういって、合流を果たす4人であった。
■ジェニファー To:カーガッド&ランバート |
そろそろ閉館のようですわね。お二人のほうはいかがでしたか? こちらは、似たような症状の病を1つ、見つけるのが精一杯でしたわ。 |
■ランバート To:ジェニファー |
我々は、ヴァンパイアに関する詳細な文献を見つけることが出来ました。 あと、この成果なんですが、どうでしょうかね? |
そう言いながら羊皮紙を見せるランバート。
そこには、
「いつでもメモを取れるように<羊皮紙>を<ようひし>ておこう」
と、書かれているのであった(笑)キャスも横から興味深そうに羊皮紙を覗き込むが
■キャス To:ジェニファー |
お姉さん。オレやっぱダメだ。 魔法を使う人たちの書くは文章全く読めないわ。 だって、オレにはどうしてもこれ 「いつでもメモを取れるように<羊皮紙>を<ようひし>ておこう」 って書いているようにしか読めないんだもん。 お姉さんにはちゃんと読めるんだろ。 |
■ジェニファー To:キャス |
ええ、確かにそう書いてありますわね… |
ランバートのメモを見ながら生返事を返していたジェニファーだが、やおらペンを持つとその下に一文を書き加えた。
「<羊>皮紙だけに、<メー>モ取りが楽々!」