近隣の村にて Scenario #122b
職人魂


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街道 近隣の村

 野営をしたところからほど近く。お昼を少し過ぎたぐらいだろうか。
 一行は、街道沿いの小さな村へとたどり着いた。

 そして、先程から感じるアツイ視線。
 何気なく周囲を見渡したリュントは、視線の端に真っ白なフクロウが居る事に気が付いた。ご丁寧に50m程の感覚を空けてだ。
 リセットに、「使い魔」という存在を聞いていたリュント。
 キットこいつが使い魔なんだろうな…という事を、小声で皆に伝える。
■リュント To:ALL
 取り敢えず、村長の家探す?
 それとも酒場みたいのを探す?

■ザン To:ALL
 酒場で無作為に声を掛けて、万一ウィーニー殿をさらった連中の仲間が潜り込んでいたりしたら面倒だな。
 考えすぎだとは思うが……。
 とりあえずは村長の家を探そう。

■アップル To:ザン、ALL
 そんなところね。
 村長の家以外で、誘拐の件はあまりだしたくないわね・・・

 ざっと。あたりを見渡す。
 程なくして、村長の家らしき屋敷を見つけた。
 今日はぽかぽか良い天気。
 どうやら、庭先で作業をしているらしく、収穫した作物を天日に干しているようだ。
■アップル To:ALL、作業をしているひと
 どうやら、ここのうちっぽいわね。。

 すいません〜ちょっとお伺いしたいことがあるのですが・・・
 村長さんのお宅は、こちらですか?

■作業をしているひと To:アップル
 んだが…おめさがだ、何の用だぇ〜?

 怪しげ(?)な田舎語を使いながら答える老人。
 気のせいか、ちら、ちらとフクロウの方を気にしているようである。
 老人がフクロウを気にしているのを無視して。
■リュント To:作業をしているひと
 俺らは見た通り冒険者なんだけど、この村で困った事でもねえか聞きに、村長さんに会いてえんだよ。
 良かったら教えてもらえないかね。

 丁寧なんだか、失礼なんだか判らない言動・・・
 慣れない事はするもんじゃない・・・
■作業をしているひと To:リュント
 おらが、その村長だが…

 怪訝な瞳っ。
■アップル To:リュント、作業をしているひと
 リュント・・それじゃ、押し売り・・・
 最近、近辺で起こっている事件がありまして・・・それについて何かご存じないかということで、お伺いしました。
 あのフクロウは・・・まぁ、危害は加えてこないと思いますので・・・。

■ザン To:リュント
 もう少し言葉を選べ。

 とりあえず失礼な言動のリュントに一発。
 が、リュントは身軽に避け、ザンの拳は空を切る。
 ものすごく悔しそうなザンの舌打ちが聞こえたかもしれない。
■リュント To:ザン
 失礼〜〜
 自分でもなんかおかしいってのは判ってたの!

■ザン To:老人
 あのフクロウが何か?
 はっきり言おう。あのフク……

 ザンがフクロウ…と言いかけたとき、あわてて村長はザンの発言を遮る。
■村長 To:ザン
 ほだ、そっだなとこで立ってねぇで、中さ入れ、入れ。

■ザン To:村長
 む、そうか?
 ではお邪魔しよう。いろいろ聞きたいこともあるしな。

■アップル To:村長
 それでは、おじゃまします。

 村長に案内された室内は、小綺麗に片づけられた部屋だった。
 適当に椅子を勧められ、村長は茶をテーブルに置く。
■村長 To:ザン
 さっきは言いかけを遮ってすまなんだなぁ。
 あのフクロウは言葉を聞くでのぉ……

 ずずずず…と。自分の茶をすする。
■ザン To:村長
 いや、それは構わん。
 それよりもそれを知っているという事は、この村でも何かあったのだな?

■村長 To:ザン
 「この村」ちゅぅか、近辺じゃがな。
 お前さんがたも、あれじゃ。「誘拐」された口じゃろうて。
 フクロウを連れた客人は、大抵そうじゃからなぁ。

■アップル To:村長
 ご明察・・です。
 それほどこの辺では、はびこっているんですね・・・
 犯人グループというか・・・について、何かご存じですか?

■村長 To:アップル
 …まあ、はこびっておるっちゅぅか……なぁ…
 連中が、さらって…で、その従者さん達がこの村に…といった感じかのぉ。
 連中についてしっとるっちゅぅか。話の聴けるフクロウを使うとか、山にすんどるというのぐらいじゃのぉ。

■リュント To:村長
 そんで被害にあった連中の末路は知っている?

■村長 To:リュント
 連中は、金さえ払えばちゃーんと傷一つつけずに返すとか言っておったからなぁ……
 ……払えなかった連中については……わしゃぁ知らん…

■リュント To:ALL
 金さえ払えばね〜
 俺らの所持金合わせたって1万ガメルにもならないし、有ったとしてもそのままやるのは癪だし・・・
 しかも使い魔が常に見張っているからアジトを探す訳にも行かないもんね。
 ちなみに、この村で現冒険者とか元冒険者って居ないの?村長さん。

■村長 To:リュント
 ん〜…村から出ていったモンで冒険者になったヤツもおるじゃろうが、いっかな、イマの村にはおらなんだなぁ…

■アップル To:村長
 それと・・・先ほど「従者さん達」っておっしゃいましたよね?
 それは、誰のことを指しているのですか?

■村長 To:アップル
 おお。判りにくくてすまなんだのぉ…
 従者とは、さらわれた子の従者じゃよ。
 お前さんたちも、似たようなもんじゃろう?

■アップル To:村長
 まぁ・・そんなところです。

■ザン To:ALL
 さて、どうしたものかな……。
 刻限まで日はないし、他に手がないなら急襲しか残っていないわけだが。
 ……ウィーニー殿の身の安全を考えると、あまり取りたい作戦ではないな。

■アップル To:ザン、リセット、村長、おーる
 まさかあのフクロウ、近くに寄ってきていないわよね・・
 ちょっと様子、見てくるね。
 リセット、一緒にいきましょ? (村長に向かって) 少し、席を外しますね。

 といって、アップルとリセットは、家の外にでてフクロウを探してみることにした。
 こっそり見つけたフクロウ。彼はいま、毛繕いの真っ最中だ。
 アップルがリセットを隠し、こっそりリセットがセンス・マジックを唱える。
 真っ白なフクロウは魔力に覆われており、彼が使い魔であることが判明した。
■リュント To:村長
 俺は身代金を入れる箱でも作ってようかな。
 村長さん、びっくり箱みたいの作りたいんだけど、何か材料はないかな?

■村長 To:リュント
 箱…木箱で良いかのぉ?
 あとは…板と……バネがわりになるかはわからんが、よくしなる枝があったと思ったが…

 と、家の奥に材料を探しにいった。

 しばらくして。小脇に抱えられる程度の木箱と、適当な大きさの板、あと、よくしなる枝を村長は持ってきた。
■村長 To:リュント
 こげなもので、良いかのぉ?

■リュント To:村長
 じゅうぶんじゅうぶん!
 この家でどこか作業の出来るところないですかね?
 表ではふくろうが見張っているから出来ないし、こんな小奇麗に片付けられた部屋の中では、汚すの忍びないんで・・・

■村長 To:リュント
 なら作業場でも使うかぇ?
 家の裏にあるがのぉ

 そのとき、アップルとリセットが、外から帰ってきた。
 アップルは外でガードトレーディングを。リセットはセンスマジックをそれぞれ唱えてきている。
■アップル To:村長
 ただいまもどりました・・
 白いフクロウに、しっかり見張られてますね・・毛繕いしてますけど。
 使い魔までつけるとは・・しっかりしてますね。。
 他の被害者のひとたちに対しても、こんな感じでしたか?
 1万ガメルなんて簡単に払える金額じゃないのに・・・・被害者のひとたちって、結構身なりがいいひとが多いのかもしれませんね?

 アップルが村長に質問している間に、リセットは村長宅をそれとなく見回している。
 どうやら、魔法的な反応がないか、確認しているようだ。
 しかし。村長の家にはなにも魔力は感じられるものはなかった。
■村長 To:アップル
 そうさのぉ…。たいていはフクロウはくっついてきておったの。
 身なりは…おまえさん達みたいに、きっちりとした馬車に乗っておったし。
 個人で護衛をつけておる方々ばっかりじゃったのぉ…

■アップル To:村長
 狙いは確か・・というわけですね。
 結局、アジトのようなものがあって、そこを拠点にして、見張っているっていうところなんでしょう。

■村長 To:アップル
 だなぁ。
 ヤツら、山におるからのぉ・・・

■アップル To:村長
 あと・・すいません。
 犯人グループは山に住んでいるっておっしゃいましたけれど、他にてがかり・・
 たとえば、以前被害にあわれた方とか、いらっしゃいますか?
 少しでも情報が欲しいので・・・

■村長 To:アップル
 狩人連中なら、山に詳しいだで、聴いてみると何かわかるかもしれんのぉ。
 わしゃ、年だで、山にははいらんのじゃよ・・・

 と、すまなそうに頭をかく。
■アップル To:村長
 そうですか・・それでは、村のみなさんにお聞きしますね^^

 と、いってアップルは村長から話をきけそうな人の住処を聞き出す。
 後で会いにいけば、いろいろと話が聞けるだろう。
■ザン To:独り言
 ふぅむ……しかし。
 いくら資産家の馬車を襲うとはいえ、1万ガメルも持ち歩いていると思うものだろうか……。
 刻限の短さから考えても、取りに帰るなどという選択肢は考えていないようだし、常時それ以上の金を携帯しているのを決め付けているよ うな……。
 それとも、拙者たちの価値観が違うだけか? 1万など大した額ではないとでも言うのだろうか……。
 まさか、まだ何か裏が?

 敵の正体が分からないこともあるせいか、妙に考えすぎているっぽい。
■アップル To:ザン
 そうなのよね・・・だから、他に被害にあったひととかに話がきければ、多少参考になると思うんだけど・・・

■リュント To:ザン
 兄者、ヒマ?
 一緒に村の中でも散歩しない?

■ザン To:リュント
 む? 構わんが……。
 こんな時だ、時間はあまり取れんぞ。

 突然の申し出に、ちょっとキョトンとするザン。
■アップル To:リュント、村長
 いえ、とりあえず、おいとましましょう。いろいろお話もお聞きできたしね。
 村長さん、ありがとうございます。
 作業場の件もありますし、また何かありましたら、よろしくおねがいします^^

■村長 To:ALL
 気をつけてな。


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 GM : shuu
 mail: shuu@ichinoseki.ac.jp