パーティの意見が纏まった後、カーガッドはゴブリン達に向かって念を押した。
■カーガッド To:ゴブリンA&B |
(ゴブリン語で) お前達も分かったな? 約束を破ったら承知しないからな。 |
■リールォン To:ゴブリンA&B |
(もちろん共通語で) いいですか、約束を守らないと、みんなが不幸になります。 そして、ヒトの物を盗んだら、やっぱり不幸が降りかかります。 君たちゴブリンと人間たちとではなかなか、理解し合えないかもしれません。 でもっ! 理解するための努力はできるし、理解し合えないなら、お互い干渉しないようにしないと、不幸が広がってしまうんですよ。 |
言葉が通じないのにもかかわらず、右手の人差し指を振りながら、説教をするリールォン。
……馬の耳に念仏かもしれない。
■カーガッド To:ゴブリンA&B |
(リールォンの話を要約して) ……ということだ。 特に今回の場合は約束を守らないと、お前達が不幸になるぞ。 |
■ゴブリンA&B To:カーガッド、リールォン |
ハタケ襲わナイ。約束守ル、大丈夫。 親分も、ホントはハタケ駄目っテ言ってタ。 人間にチョッカイ出すと、強い人間が来るっテ。 ヤッツケルのは大変。怖いし、コマルっテ。 |
■カーガッド To:ゴブリンA&B |
わかった。 こちらもそちらが約束を破らない限りはお前達に手は出さない。 それは約束しよう。 |
■キャンドル To:ゴブリンA&B |
そうそう、よく分かってるじゃない。 私達は、まだ優しい方よ、荒っぽい奴等だったら、さっさと洞窟に殴りこんでるわね。 |
どっちかって言うと、キャンドルはさっさと全滅を狙うタイプ(笑)
■キャンドル To:ゴブリンA&B |
で、あんた達。 先に解放されて、洞窟の仲間を誘い出してくる役は、どっちがやるの? それくらい、選ばせてあげるわよ。 |
キャンドルの言葉にゴブリンA&Bは再び醜い論争開始。
三週間前の食事の取り分に話が移ったあたりで、ゴブリンAの渾身の頭突きによりゴブリンB沈黙。どっちも痛そう。
■ゴブリンA To:キャンドル |
オレ!オレが行く!マカセロ! |
■ライル To:ゴブリンA |
醜い争そいだな… |
ライルはそう吐き捨てるとカーガットに向き直り
■ライル To:カーガット |
さて、策も決まったし早速実行しよう。 機を逸するのは怖いからね。 |
■カーガッド To:ライル |
ええ、その通りですね。 |
そうライルに答え、ゴブリン語に切り替えてゴブリン達に言った。
■カーガッド To:ゴブリンA |
分かった、お前に任せるよ。 分かってるとは思うが、逃げようとしたりするなら容赦しないからな。 では、縄を解いてやる。 |
カーガッドは仲間達にゴブリンAの動きに注して貰うよう頼み、縄を解いた。
■カーガッド To:ゴブリンA |
これで良いだろう、さあ行ってこい。 |