ウィルさんと話をつけて時の止まり木亭を出た一行は、おやじにもらった地図を見ながら一路ベルンシュタイン家へ。
てくてく歩いてお昼を少し回った頃、目的地へ到着。
見上げるような立派な門を抜けた一行の正面にはでっかい噴水。
噴水の向こう側には立派な玄関が見えます。馬車で来るときはロータリィの様に噴水を回り込むと、きっと沢山馬車が来ても送り迎えがスムースになるんだろうなと想像がつくような。
門から玄関までの小径の脇に刈り込まれた植え込みがあったり、正面から見えるお屋敷の窓の数が両手くらいあったり、とてもお金持ちチックな印象が...。
と、眺めていると刈り込みの近くに座り込んで土の具合を見ているらしき女中さんぽい人と、その様子を見ている背の低い白髪の老人が見えます。なにやら相談してる模様...。
■女中ぽい人 To:老人 |
土の問題では無いようですが...庭師に注意するよう言っておきます。 |
■老人 To:女中ぽい人 |
うむ。屋敷の正面なのだ、この一角だけ花が付かないなどということに成らぬように...。 |
■ライル To:老人と女中ぽい人 |
(老人と女中のやり取りの頃合を見計らい) 御免下さい。 銀の網亭からまかり越しました冒険者です。 恐れ入りますがベルンシュタインさんはご在宅でしょうか? |
威儀を正し、丁寧に挨拶をするライル。
老人はライルを見上げ、パーティの面々を値踏みするように眺めてから、ふむ、と一つ頷いた。
■老人 To:ライル、パーティ |
冒険者か...話は聞いておる。案内する、ついて参られよ。 |
女中に「お客様だ。用意を」と告げ、振り返りもせず老人は玄関へ歩き出した。
■ライル To:老人 |
(軽く会釈し) お手数をお掛け致します。 |
と言いつつ老人の後をついて行く。
玄関を通ると正面に広いフロア。二階へ上る階段が左右から伸びている。
老人は右側の、玄関に一番近い扉を開けパーティを招いた。部屋は応接室のようで、大きいテーブルを3人掛けのソファが四方から囲んでいる。
窓からは入ってきた門と噴水が見え、室内を見回すと高価そうな、しかし落ち着いた佇まいを演出するインテリアがいくつか置かれていた。
■老人 To:パーティ |
ここでしばし待たれよ。 |
老人は扉を閉めて出ていった。...鍵をかけられたわけでは無い模様。
■ライル To:ALL |
…良い趣味の部屋ですね。 華美に偏っていないのが好感が持てます。 おやじさんに聞いた噂よりも、まともな依頼人なのかもしれませんね。 |
■カーガッド To: |
金持ちは違うな……。 見くびられないようにしておかないとな。 |
カーガッドは慣れない雰囲気に少し緊張気味である。
■キャンドル To:カーガット |
ほら、堅いわよ。 |
カーガットの背中めがけて、キャンドルが平手を振り下ろした
緊張していたカーガッドは、キャンドルのそぶりに気付かず、”ピシャリ”と平手を背中に受けた。
■カーガッド To:キャンドル |
あいたたた……。 いきなり酷いですよ、もう。 まあ、少しは肩の力も抜けましたけどね。 |
■キャンドル To:カーガット |
まだ堅いわね、次はくすぐった方が良いかしら?(笑) |
■カーガッド To:キャンドル |
勘弁してくださいよ〜。 もう大丈夫ですから、ね。 |
■キャンドル To:カーガット |
そう?、ちょっと残念ね(笑) |
■ライル To:カーガット |
(キャンドルに気づかれないようにw) 手形が背中にばっちりついてますよ!カーガット!! |
■カーガッド To:ライル |
しくしく……。 どうりで痛いと思いました……。 |
■キャンドル To:独り言 |
手を出すな、か。 (これだけじゃあ、ギルドへの支援者か、やばい人なのか分からないわね・・・) |
■リールォン To:ALL |
ほぇ〜、すごぉいお屋敷ですねぇ…… やっぱり、お金ってあるところにはあるんですねぇ……。 |
■キャンドル To:リールォン&ALL |
そうね、お金は、お金のあるところに集まるって、言ってた人もいたわよ。 だけど・・・確かにこっちの絵とかは高そうだけど、これ(変な形の壺)って・・・・・ん〜、分からないわ。 |
しばらく待っていると軽いノックの後に扉が開き、見た目24,5程の、世間的に美人に分類されるであろう顔立ちの女性が入ってきた。
長い髪と同じ色の、光の加減によっては深い緑に見えなくもない黒のロングスカートのドレスに...なぜか白衣を羽織っている。