SW-PBM #116 ちるどれんず・ぱにっく! かじだ! |
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■ 【孤児院】 |
2直目。
ユウル&ハティノスの時の事である。
見張りもそろそろ交代の時間かという頃。
なんとなく眠くなってきて、うつらうつらとしてしまう。そんな、一瞬の気の緩み。
危険を察知する能力に長けたレンジャーであるユウルでさえそうなのだ。
ハティノスが『それ』に気が付いたのは、奇跡に近かった。
そう、ハティノスは何かに気付いた。
表の方から、何か不穏な気配がする。
■ハティノス To:ユウル |
・・・・・・・ (ちょんちょん) |
ユウルの肩をつつき、「何か来たよ」と口だけ動かした。
■ユウル To:ハティノス |
……ん? ………!! |
ハティノスに指で「OK」の返事を送ると、音を立てないように立ち上がり、表の様子をうかがう。
玄関を出た途端、ユウルの鼻に付くものがあった。
……きな臭い、何かの焼ける臭い。
そして、特有の黒い煙が、裏手の方から漂ってくる。
目をやると、赤々とした炎が立ち上っているのが見えた。
■ユウル |
なっ…火事?!やられたっ… |
急いで家の中に戻り、大声を張り上げる。
■ユウル To:ALL、ハティノス |
火事だ〜〜!!! ハティノス、みんなと子供たちを起こして!! |
叫び声をあげつつ、水を求めて家の中を走る。
■ハティノス To:ユウル |
わかった!! みんな、おきろ!!火事だ!! 裏手に出てくれ!! |
叫びながら子供たちの寝室へ走る。
■ヴィタリ To:ハティノス |
なななな、何があったんだっ?! |
■アルテナ To:ハティノス |
!? どうした? |
■ハティノス To:ヴィタリ&アルテナ |
火事だよ!! 家の裏手!! |
■ルフナ To:ハティノス |
え?家事なの!? 大変!!早く火を消さないと! |
■ハティノス To:ロイ |
ロイ!! 小さな子をつれて外にでるんだ!! ハンナ、この家に井戸はあるか?すぐに対処すれば消せそうなんだ あと、桶だ。この家にある桶をみんなだしてくれ! |
■ロイ To:ALL |
えっ、火事……! はい、分かりましたっ。みんな、早く家の外に出て! |
■ハンナ To:ロイ>ハティノス |
ロイ兄、みんなをお願いっ。 井戸は家出て右に行った所にあるの。走ればすぐよっ。 あと、台所に汲み置きの水があるはずだからそれも使って。桶や鍋も台所っ。 あとは、これ……っ! |
飛び起きたベッドからシーツを剥ぎ取る。
■ハンナ To:ハティノス |
火の上に被せるの。 消せるわけじゃないけど、燃え広がるのを抑えるれるからっ。 |
■ハティノス To:ハンナ&ロイ |
よし。それで時間をかせごう! そうだ、ロイ! 怪しい奴が近くにいるかもしれない 何か合ったら、大きな声でぼく達を呼ぶんだぞ 大きな火事じゃないから、不必要に家から離れる必要もない 十分注意してくれ |
ハンナからシーツを受け取り、台所へ走る。
■ハティノス To:ユウル |
ユウル!! 井戸は家を出て右にいったところにあるってハンナが。 ここにある残りの水でシーツをぬらして時間を稼ぐよ その間に井戸からバケツリレーをしよう! |
■ユウル To:ハティノス |
了解! ハティノスはシーツをお願い!私は入れ物持てるだけ持っていくよ! |
ユウルは桶や鍋などを抱えられるだけ抱え、その一つに水を入れて火の元へ駆けつける。
■ユウル |
燃やされてたまるかっ!! |
一番燃え盛っている部分に思いっきり水をかける。
■ハティノス |
そのあたりか! |
水を十分に含ませたシーツをひろげ、火の元にかぶせる。
■リシィア |
火元は何処ですかっ? 私、近所の皆さんに協力をお願いしてきますねっ! |
リシィアは近所の人々の協力を得るために外へ走る。
さすがに騒ぎを聞きつけたのか、寝静まっていたご近所の方々も起き出してきたようだ。
■ヴィタリ To:ルフナ |
よし、わたしたちも消火を手伝おう。 |
■ルフナ To:ヴィタリ |
それじゃ水を入れられるものを持って井戸に急ぎましょ!! |
■ハティノス To:ALL |
手の空いている人は台所から容器を持って外の井戸から水を汲んできて! ユウルがすでに向かってるはずだ |
■ルフナ To:ハティノス |
今急いで行って来ますね! |
まだ残っている容器を持てるだけ持って井戸へと急ぐ。
井戸までは走ればすぐの距離であった。
近所の人を叩き起こしてバケツリレーをすれば、届かなくもない距離である。
■ヴィタリ To:ルフナ |
リシィアが応援を集めてくるまで、二人で消火だな。 わたしは水を運ぶから、ルフナは大変だろうが水を井戸から汲んで容器に入れてくれ。 |
■アルテナ To:ヴィタリ&ルフナ |
わたしも水汲みに助太刀するぞ。ルフナ、一気に桶を引き上げるぞ。せーのっ!! |
■ルフナ To:アルテナ |
はいっ!! |
そこへちょうど近所の住民たちも駆けつけてきた。
手にした桶やバケツに水を汲むと、孤児院までのバケツリレーが始まる。
■ユウル To:近所の人 |
すみません!こっちへ並んでお願いします! |
■ハティノス |
火の勢いはまだまだ強いや・・・シーツが乾き始めてる なんとかユウル達が来るまでこの水で持たせなくちゃ |
シーツが乾きそうなところに残り少ない水をかける。
と、そこへ声が掛かった。
ロイたちがご近所に声を掛けて回ってきたのだ。
■ご近所さん To:ハティノス |
なんだ、火事か? おい、これを使え。そんなちまちま掛けてても間に合わん。 |
男性が水を張った大きめのバケツをどん、と置く。
■ハティノス To:ご近所さん |
ありがとうございます |
■ご近所さん To:ハティノス |
今ここの連中が近所に声掛けて回ってる。 もう少ししたら人手も集まるはずだ。 井戸の方に行ってるのもいるから、そいつらが来ればすぐに消し止められるだろう。 安心しな、絶対に燃え広がらせなんかしないよ。 |
■ユウル To:ハティノス |
まだ大丈夫だね?! 近所の人もリレーに協力してくれてるから! |
井戸から汲んできた水とそばにあったバケツの水をどんどんかけていく。
近所の住民の協力もあって、火は広がる前に消し止められた。
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