SW-PBM Scenario#108 SW-PBM
シナリオ頁
#108トップ頁

絵画の高み

前頁

最終章 森

明けて翌朝。一向は森の入口まで来ていた。もちろんデルーナとボニールも一緒だ。ボニールは一枚の羊皮紙を手にしている
■ボニール To:ALL
これが昨晩書いたこの森の地図です。ここの奥に泉があります、スキュラはこの泉のそばで見ることが出来ると思いますよ。
それから、この森は昼を回ると直に暗くなってきますから気をつけて下さい。

■レベッカ To:ボニール
ありがとうございます。
私達としても暗くなる前には帰ってきたいです。暗くなってはスケッチもできないでしょうし。
あっ、この場所には何時間くらいで着けるんでしょう?

結構肝心なこと聞き忘れ(笑)
■ボニール To:ALL
そうですね…迷いながらで5時間というところなので、この地図…あくまで覚えで書いたものなので確実かどうかは不確かですが、これを見ながら行けば3時間もあれば着くのではないでしょうか。

■ティア To:ALL
片道3時間で…お昼過ぎたら暗くなるっていうと…
帰りはともかく、行きはペース上げた方がいいかもしれないね。

■エルファ To:ALL
じゃ、さくさく行かなきゃね!

■ナミキ To:ティア&ボニール&エルファ
そうね。
ボニールさんいろいろありがとう。
じゃちょっといってくるわ。

■ライル To:ボニール
 お世話になりました(^^

■エルファ To:ボニール
地図ありがとうございました〜
じゃ、行ってきま〜す。

■レベッカ To:ボニール
無理言って泊めていただいてすいません。

■ボニール To:ALL
お気をつけて。

■ライル To:ALL
 さて、それじゃあ早速いきましょうか。

■ティア To:ALL
泉もスキュラもすぐに見つかるといいわね。
戦いにならないといいけど。

■エルファ To:ALL
スキュラなぁ・・・
泉のイケニエの話と、何か関連があるのかなぁ・・・
戦いになったら、メチャ不利だと思う・・・
戦わない方向で・・・ね。

■ナミキ To:エルファ&ALL
ええ、自分の身が第一だから。
危なくなったら即撤退するわよ。

■レイン To:ALL
見えたら即逃げたい…

■デルーナ To:ALL
ええ、そうして下さい。私も頑張って書きますから(^-^)

■ライル To:デルーナ
 分かりました。そちらも十分気をつけて下さいね。

■レベッカ To:デルーナ
私たちもできるだけがんばってお守りしますね。

こうして一向は地図を頼りに森を歩き出した。
■ライル To:ALL
 …こっちで良いんですよね。どんどん進みましょう♪

しばらく歩いているうちに周りの視界がどんどん悪くなっていった。濃い霧が辺りを取り囲んでいるためだ。そのうちにその霧に視界どころか自分たちの立てる物音ですら飲み込まれているようなそんな感じがしてくる。視界はもはや、自分を中心にしても7〜8mほどしか確認できない状態だ。
ふと、エルファーダは自分たちの歩く先の木々の間を「何か」が横切っていったのに気が付いた。それは例えるなら「女性」、そして「大蛇」。足元を気にして歩いている一行に比べて滑るように進むそれはエルファーダにとって「危険」な何かであることは確かだった。
このまま進めば間違いなくその「何か」と遭遇することだろう。
■ティア To:ALL
すごい霧ね…
こんな時に出会ったりしたら…絵描くどころじゃないわね…

■エルファ To:ALL
あ〜ははは・・・ど〜しよ。

■ライル To:エルフ?ダ
 どうかしましたか?エルファーダさん

■エルファ To:ALL
あ〜れ〜が〜い〜る〜み〜た〜い〜
ほら、あそこら辺〜

引き攣った笑みを浮かべて、見えたあたりを指差す。
■ライル To:ALL
(エルファの指の先をじっと見つめるライル)
 ………げっ!!!

エルファが指差した方向には霧に隠れて見難いものの明らかに「何か」が木々の間を移動しているのを確認することが出来る。その姿は到底「人間」のそれとは似ても似つかない。
■ティア
……(--;;)
よけいなこと言わなきゃよかったわ…。

「何か」は蛇行しつつも少しずつ一行の居る方向へ進んできているようにも見える。
■レイン To:ALL
えっと…

■レベッカ To:ALL
近づいてきてますね・・・

■ライル To:ALL
 まずいな…。

■ナミキ To:デルーナ
うわぁ〜お………。
デルーナさん、うれしいとは思うけど頼むから大きな声ださないでね。

■エルファ To:ALL
ど〜する?
戦うのは不味いけど、イザって時のために、準備はしとかなきゃだよね?

■ナミキ To:ALL
ん〜…とりあえず、戦闘になっても大丈夫なような隊形をとりつつ、一定の間隔をとってデルーナさんに移動しながらスケッチしてもらうってのはどう?

■ライル To:ナミキ、ALL
 了解です。少しさがりましょう、ここは危険です。

■レベッカ To:ALL
そうですね。自由に動ける分だけ向こうが有利でしょうから、木や枝が込み合ってるあたりまで下がったほうがよさそうですね。
できれば身を隠せそうな場所があればいいのですが。

■エルファ To:ALL
それで行こう!
え〜と、身を隠せそうな場所なぁ・・・

一向は少しずつ交代しながら身を隠せる場所を探した。ライルとレベッカが、低い木が集まった場所を発見し、ここなら全員で伏せていればこの霧の中である、「何か」をやり過ごせるのではないかと思われた。
■ライル To:ALL
 あそこ!あそこに隠れてやりすごしましょう!!

■エルファ To:ライル
お、いいとこあるじゃん!

■ナミキ To:ライル、ALL
おっけ〜!! じゃ、みんな静かにあそこまで移動するわよ。

■レベッカ To:デルーナ&ALL
さあ、デルーナさんも早く!
ここで身を隠してスケッチの方お願いします。

デルーナの反応はない、すっかりスケッチに夢中になっているようだそのまま後ろに引きずっていってもスケッチを続けている。
■ティア To:ALL
ふう…とりあえず安心ね…。
…ふ〜ん…こういう風に描くのね…。

デルーナのスケッチ、覗き込んでます。
■ナミキ To:ALL
さてと、お客さんの様子はどうかな…?

身を隠しながら「何か」の様子を伺う。
■エルファ
お願い〜だから〜こっちを見るな〜気付くな〜

スケッチを見るもの、スキュラを見るもの。先ほどはいきなりの出現で慌てたこと、そして深い霧のせいもあって確認できなかったが、「何か」−スキュラは涙を流しているように見えた。デルーナのスケッチにもそれが表現されている。その涙は地面に落ちる前に霧になりまたスキュラの周りを漂う…この霧はそうして濃くなっているような印象を受ける。
■エルファ To:ALL
・・・?なんか・・・あれ?

■ナミキ To:ALL
…なに? 泣いてるの?

■ライル
 ………なんで泣いているんだ?
 まるで犠牲になった生贄の死を悼んでいるかのように…
 わからない…

怪物に憎しみすら抱いていたライルであったが、スキュラの様子をつぶさに見て取るとすっかり混乱してしまっていた。
その時ライルの脳裏に見も知らぬ、聞いた覚えも無い声が響き渡ったのだが、それはまた別の話…
しばらく…(実際には10分ほどだったのだが)経つとデルーナがスケッチの手を止め不意に顔をあげた。
■デルーナ To:ALL
ーできましたよっ、最高のスケッチですっ

霧の中にデルーナの声が木霊する……。
■ライル To:デルーナ
 おお!おめでとうございます!!
 さあ、長居は無用です。かえりましょう!!

■エルファ To:デルーナ、ライル、ALL
わ〜2人とも、もちっと静かに〜
ス、スキュラ、気付いてない?

■ナミキ To:ALL
あほー!!
あんな大声出して気づかれてないわけないじゃない。
ほら、とっとと逃げるわよ!!

もちろん、気付かれないわけがなく。スキュラの双眼はゆっくりと一行の方へと振り向いた…が、その時には一行は濃い霧の中に無我夢中で走り出していた後だった。
その後のことは誰一人としてよく覚えていない。はっきりしたのはすでに霧を抜け、村へと続く道がはっきりと見えるその位置まできたときだった。もう森は抜け出しただろう。
■デルーナ To:ALL
はぁ、はぁ……っ、ひ、久しぶりにこんなに走りましたよ……。ああ、でもよいスケッチが描けました。皆さんありがとうございます

■ティア To:ALL
もうっ、隠れてるのに大声だすから…
でも、スケッチできてよかったわねー(^^)
…スキュラ、なんで泣いてたのかしら。
モンスターが泣くなんて聞いたことないけど…。

■デルーナ To:ALL
そうですね。私もいくつかモンスターの姿を描いてきましたがここまで物悲しくまた美しいモンスターは初めてです。きっと素晴らしい絵に仕上がりますよ、いや、仕上げて見せます。

■ナミキ To:デルーナ
よろしくね。できたら見せて頂戴ね。

■ライル To:デルーナ、ALL
 楽しみにしてますよ、デルーナさん(^^
 大声を出しちゃったのは済みませんでした;;
 あまりに興奮してたもんで…(w

 さてと、無事にスケッチも取れたし、俺たちもオランに帰りましょうか。

■デルーナ To:ALL
はい、皆さんご苦労様でした。帰りましょう(^-^)

こうして一行は一路オランへと帰還するのであった。
前頁

GM:彩樹
saiki@na.sakura.ne.jp