SW-PBM Scenario#99 | SW-PBM▲ | |
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銀の網亭から始まる事件簿
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盗賊ギルド |
フィアルラとエルシアの2人は再び盗賊ギルドに行って新しい情報がないものか確認することになった。先日の情報料の大盤振る舞いのコトもある、できれば新情報を入手したいところだ。
そうして2人が仲間から離れて歩き出すと、一人の男が近づいてきた。その仕草から男がギルドの構成員であることがわかる。
男は2人の脇を抜ける際にそのギルド特有の符丁でミスティからの呼び出しがあることを告げていった。
■フィアルラ |
あ〜……またミスティさんからかぁ。 いぢめられないかなぁ? |
完全に苦手意識が植え付けられているようである。
■エルシア To:フィアルラ |
だいぶ目を付けられているようね。案外、かわいがっているつもりなのかもしれないわよ |
エルシアが面白そうに言う。
■フィアルラ To:エルシア |
ぷぅ。 アレで可愛がってるんだったら、ミスティさんもそーとーいぢわるですよぉ。 |
とはいっても呼び出しに応じないわけには行かない。さっそく2人は常闇通りへと足を運んだ。
通りの奥のその場所には退屈そうにカードをもてあそぶミスティの姿があった。
天性の勘で感じ取ったのだろう、フィアルラを見るとおもちゃのネズミを見つけた猫の様ににんまりと笑う。
■ミスティ To:フィア、エルシア |
あら…思ったよりも素直に来たのね♪ |
■フィアルラ To:ミスティ |
(聞こえないように) 素直に来ないと怒るからですよ……。 |
■ミスティ To:フィア |
何か言った? |
■フィアルラ To:ミスティ |
いっ、いいえ! なんにも! |
ぶんぶんと首振って否定。
■エルシア To:ミスティ |
もちろんよ、そちらは元気そうで何よりね。そちらから呼び出したって事は、何か良いネタがはいった? |
■ミスティ To:フィア、エルシア |
少し余分にもらったコレには見合ってると思うけれど。 |
指先で輪を作ってみせる。先日渡した情報料のことだろう。
■ミスティ To:フィア、エルシア |
昨日の夕方過ぎ。レトアール商会の主人が場末の酒場で人を雇ったって話よ。 何でも金に糸目はつけないとかいう触れ込みだったらしくてね、2,3人雇ったみたいよ。 |
■フィアルラ To:ミスティ |
レトアールの……? どういう理由で、とかは分からなかったんですか? |
■ミスティ To:フィア、エルシア |
さてねぇ…そこまではつかめなかった様だけど。ただ、その後一旦別れたって話。 |
■エルシア |
人をねぇ… 人手がいるような事… 単純に考えるなら、荷物運びか襲撃? |
■エルシア To:ミスティ |
その場末の酒場ってどこだか教えて頂戴。 |
■ミスティ To:フィア、エルシア |
高級商店街の少し手前にあるわ「レアバルダ」っていう名前の酒場。 |
■エルシア TO:ミスティ |
高級商店街? レトアール商会のある並びね… |
■フィアルラ To:エルシア |
私たちが気軽に行けるようなところじゃないですもんねぇ……。 あんなところの酒場、きっと高いですよぉ〜。 |
■フィアルラ To:ミスティ |
それで、その雇われた人たちは今はどこで何をしてるんです? |
■ミスティ To:フィア、エルシア |
レトアールの主人と別れて一度レトアール商会に行ったみたいだけどその後は…(首を横に振る) まぁ、あの子達も偶然居合わせただけだからね…。 |
■エルシア To:ミスティ |
あの子がどの子か解らないけど、直接話を聞ける? 案内できるなら、案内してもらいたいところだけど。 |
■ミスティ To:エルシア、フィアルラ |
どうかしら、今はココにはいないけれど。連絡がつけれるところでもあればそこに行かせるけど? |
■エルシア To:ミスティ |
そうね、出来ればお願いしたいところね。 案内と、できれば面通しをしたいわ。 もし、まだ酒場にいるならだけど。 場所は… |
エルシアは少し言いよどんだ後、フィアルラに話を振った。
■エルシア To:フィアルラ |
一度、レトアール商会に戻ってみましょうか。 |
■フィアルラ To:エルシア |
へ? レトアール商会の前で待ち合わせって事ですか? ううーん……手間は省けるけど、万一鉢合わせした時に困りません? |
■エルシア To:フィアルラ |
遅いか早いかの違いだと思うけど…それに、直接聞いた方が早いかもしれないしね。 |
■フィアルラ To:エルシア |
あぁ、そっか……どっちみちいずれは関わる事ですもんね……。 なら、早いほうがいいのかも。 |
■フィアルラ To:ミスティ |
じゃ、レトアール商会の方で待ち合わせって事で……いいですか? |
■ミスティ To:エルシア、フィアルラ |
わかったわ、そう伝えておくから。 もしも日暮れまでに会えなかったらこっちに一度顔出してくれる? |
■エルシア To:ミスティ |
よろしくね、手間かけてくれてありがとう |
2人はそのままレトアール商会へと向かった。
丁度そのころレトアール商会には他のメンバーも集まっているころだったのは幸いだったのだろう……。
パン屋 |
セレーニに会うといっても2人はセレーニの勤め先であるパン屋しか手がかりがない。さて、どうしたものか。
■ギャスパー To:ルリィ |
パン屋なら朝は早いだろ。とりあえず、店に行くってことでいいよな? |
■ルリィ To:ギャスパー |
えぇ、他に彼女が居る場所の心当たりもありませんしね。 |
ルリィと並んで、昨日セレーニを送ったパン屋へと向かうギャスパー。
店の方からはパンの焼けるいい匂いがしてくる、ちょうど開店の準備をしている様子だ。
■ギャスパー To:店内 |
忙しい時間にゴメンよ。 この店にセレーニってコがいるはずなんだけど、ちょっと呼んでもらえないか? |
■セレーニ To:ギャスパー |
ああ、まだ店は……って、セレーニはあたしだけど? あれ、ええと……。 |
店の開店準備をしていた店員はどうやらセレーニ嬢その人だったようだ。
ギャスパーを見るとどこかであったような…という表情を浮かべる。
■ギャスパー To:セレーニ |
おう、あんただったか。 |
■ルリィ To:セレーニ |
おはようございます(^-^) 昨日、痴漢モドキさんに襲われそうになっていた時に通り掛かった者…と言えば、思い出していただけますか? |
■セレーニ To:ルリィ、ギャスパー |
あ!そうそう! |
■ギャスパー To:セレーニ |
昨日は災難だったな。あの後は大丈夫だったかい? |
■セレーニ To:ルリィ、ギャスパー |
お陰さまでね。あの時はありがとう。 ところで、今日は何か用?あたしを探してきたみたいだけど…。 |
■ギャスパー To:セレーニ |
ん、実は頼まれた仕事でヒト探しをしてるんだけど、あんた、知り合いにバーニーって男はいないか? |
■セレーニ To:ギャスパー |
なぁに、あんた達バーニーの知り合いだったんだ。バーニーならオラ……っと…あんた達知らないわけ?だとすると… いっちゃダメなのよね… あんた達には助けてもらったことだし言伝なら頼まれてあげるけど? |
■ギャスパー To:セレーニ |
いや、バーニーさんを探しているんじゃなくってだな…。 実はバーニーさんの勤め先でちょっとトラブルが起こって、バーニーさんにもちょっと容疑がかかってんだよ。で、俺達はその事件の解決を頼まれたってワケだ。 ただ、俺達はバーニーさんと直接話ができなかったモンだから、「セレーニ」って知り合いがいるってウワサを頼りに、あんたを訪ねてきたってワケだ。 で、あんたの知っているバーニーさんと、こっちの知っているバーニーさんが同一人物か確かめさせて欲しいんだけど…。 彼の勤め先がどこかは知っているかい? |
■セレーニ To:ギャスパー |
そういうことなのね。バーニーもホント面倒なところに勤めてるわよね。レトアール商会でしょ。なんかいろいろ秘密にしてなくちゃいけないらしくて…。あたしも気を使うわ。 |
■ギャスパー To:セレーニ |
ああ、それならこっちの知っているバーニーさんと同じ人に間違いなさそうだな。 …で早速なんだけど、最後にバーニーさんに会ったのっていつだい? |
■セレーニ To:ギャスパー |
えーと。3日?4日だったかな?よく覚えてないけど…。どうして? |
■ギャスパー To:セレーニ |
ああ、アリバイの確認ってやつだ。 で、そのときのこと、話して貰えねぇかな? |
■セレーニ To:ギャスパー |
あの日は…いつもみたいにバーニーの家に行って…ああ、そうだバーニーが熱出して寝ててね。確か店に行く用事があるとかであたしがそれを言付かったんだっけ。で、パンを置いて早めに帰ったけど? |
■ルリィ To:セレーニ |
それ、何時頃出向いたか覚えています? にしても寝込んでいたのですか…。 数日前からそんな感じだったのでしょうかね?(首傾げ) あ、それから、頼まれた用事ってどんなものでしたの? |
■セレーニ To:ルリィ |
前の日から泊まってたしね。朝起きて…昼…くらいだっけかな。あの日は休みだったから時間とか気にしてなかったしね。 用事は商会の屋敷に荷袋を届けて欲しいって。 |
■ギャスパー To:セレーニ |
で、その荷袋は屋敷に届けたのかい? 途中どこに寄ったのかも含めて、その日のことを少し丁寧に教えてくれねぇか? |
■セレーニ To:ギャスパー |
もちろん届けたわよ。 途中…確かあの日は市があって…店に顔出してから、食事して、市も少し覗いたけどあまり遅くなってもって思ってすぐに届けに行った…ん、だったと思うけど? |
■ギャスパー To:セレーニ |
えーっと、そんじゃ預かり物を抱えたままで、市を見物してたんだな? その日、食事をしたのがなんて店だったか、どんな店を覗いたかは覚えているかい? |
■セレーニ To:ギャスパー |
そうよ、まぁ見物って言ってもホントにさらっと見ただけなんだけどね。食事…は、どこだったかな。いつもあのあたりで適当にとるから…。大喰らい亭だったかな…うん、たぶんそう。 |
■ルリィ To:セレーニ |
……そう、ですか…(^-^; あの、例えば、あまりの混雑に荷物を取り違えたり〜…なんてことは……? |
■セレーニ To:ルリィ |
荷物?別に取られたりはしてないけど? |
本人には自覚はなかったようだ。
■ギャスパー To:セレーニ |
そういや、バーニーさんにパンの差し入れをしたとき、なんかメモのようなものは入れたかい? |
■セレーニ To:ギャスパー |
私が帰るとき彼、寝てたしね。それにしても詳しいのね(^^; |
■ギャスパー To:セレーニ |
ま、それがオシゴトだからな。 |
■セレーニ To:ギャスパー |
はぁ、なんだか大変ね。 |
……と。
不意に視線を宙へ彷徨わせるルリィ。
■ルリィ To:ギャスパー |
…………(電波(?)受信中) エメちゃんたちの方も進展があったみたいですわね――って、あらあら…(汗) えぇと、どうやらセレーニさんが泥棒さんとして認知されているようですわ。 で、危険なのでレトアール商会で合流しよう…と。 |
■ギャスパー To:ALL |
ありゃ、それじゃあ昨日セレーニさんが襲われたってのも、その絡みなのかなぁ? セレーニさん、仕事中すまねえんだけど、レトアール商会まで、一緒に来てくれないかい?誤解を解いておかねぇと、また変な奴に襲われたりしかねないからな。 |
■セレーニ To:ギャスパー |
へ?…それはちょっと……あたしこれから仕事なんだよね。っていうか今も仕事中なんだけど…。 |
困った表情を浮かべる。
■ルリィ To:セレーニ |
あの、ですね。 実は今…ちょっと、バーニーさんに問題事が起こってまして…… で、セレーニさんに来ていただけないとなると、色々と大変なんですよね…。 |
敢えてぼかした言い回し。
■セレーニ To:ルリィ、ギャスパー |
……うーん。どうしようかなぁ…でも…バーニーに関係あるなら行くわ。ちょっと待っててね。 |
セレーニは店の奥へ入っていくと出かける支度を済ませ顔を出した。
■セレーニ To:ギャスパー、ルリィ |
お待たせ。…でもレトアール商会なんてこんなカッコでいってもいいのかなぁ(^^; |
質素な装いに少々、気後れ気味。
■ギャスパー To:セレーニ |
客じゃねぇんだから心配いらねぇって。オレなんかホレ、こんなカッコのままだしな。 ほんじゃ、行こうか。 |
貧乏冒険者のすぱー君。着たきりスズメの服は確かにヨレヨレだった。
■セレーニ To:ギャスパー |
ありがとう、なんだか安心したわ(^^; |
■ギャスパー To:セレーニ |
そういやさっきも聞いたけど、ここ数日、身の回りで変なコトは起こってねぇか? 昨日襲われた以外に、だけどな。 |
■セレーニ To:ギャスパー、ルリィ |
ううん、特にはないわよ。 |
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GM:彩樹
saiki@na.sakura.ne.jp
編集:倉沢真琴
kushida@terra.dti.ne.jp