ジュナイル邸 花園 |
奥の扉を開けたもう一つの部屋は、これまでの温室とは違い、多少涼しくなっている。
中には、3メートルほどに成長した植物が植えられていた。
先端には白く大きなつぼみが。もうじき花開こうかとしていた。
■ジュナイル To:おおる |
ちみたちには、この『黒耀逢香』を守ってほしいのだよ。 |
■エメラルド To:ジュナイル |
ふぇぇ……大きいお花ですね〜。 これはどういうお花なんですかー? |
■ジュナイル To:エメラルド |
おお、この花はだな、なんでも闇夜に漆黒の花を咲かせると言う言い伝えがありのだ。 しかし、非常に珍しく、私も噂にしか聞いたことが無かっちのだよ。 そもそも、この花を知ってる者からして、そうはおらんな。 |
その唇からは、ぐふふふふ、と異様な笑い声がもれた。
■クロス |
(うわ…)(^^; |
クロス、その様子に、かなり引き気味。
■ルリィ To:ジュナイル |
あら、つぼみは白いのに花は漆黒なのですね。 咲いた時はさぞかし素晴らしいのでしょう…(うっとり) こんな珍しい花を所有するまでには、随分と苦労がおありだったのでしょうね。 (それにしましても…正直、その笑い声は何とかした方が宜しいかと存じますわ…) |
最後は、心の中でぽそりと付け加える。
■ジュナイル To:ルリィ |
おお、ちみは分かってくれるか! そうなのだよ。この蕾がどう黒くなりのか……。 そうしても、この花が黒く染まるところを見たいんだ。 |
■エメラルド To:ジュナイル |
へぇ〜……ほんとーに凄いんですねぇ〜。 でも、そんなに貴重なお花がここにあるって事がどーしてどろぼーさんにばれちゃったでしょー? ここにあるって事を知ってる人はけっこー多いんですか? |
花を眺めつつジュナイルに聞く。
■ジュナイル To:エメラルド |
いいや、そんなことはないぞ。 黒耀逢香は、オランに持ってきて初めてちみたちに自慢できたんだ。 花が咲くまでは隠しちおいて、仲間に自慢しようとしてたのだ。 |
■レンシオ To:ジュナイル |
ほほぉ………黒い花ですと。 それはまた珍しいですね。して、我々はいつまでこの花を守ればよろしいのでありましょうか? |
■ジュナイル To:レンシオ |
とりあえずは、次の新月までだな。 多分、そのときは咲くと思うのだよ。 |
次の新月は、10日後。
■エメラルド To:ジュナイル |
えっとぉ……どうしてこのお花が狙われてるってわかったですかー? どろぼーさんの予告状でも届いたんでしょうかぁ? |
■ジュナイル To:エメラルド |
よく知ってるに。 月下の紫猫を名乗る盗人が、不適にも『黒耀逢香を盗む』と書かれた予告状を送りちけてきたのだ。 しかも、『花が咲く前に』とわざわざ書いちだぞ。 |
■クロス To:ALL |
わざわざ予告してくるなんて…。 これってつまり、「守れるものなら守ってみろ」っていう、挑戦というか、挑発だねぇ。 |
■ルリィ To:クロス |
ほらでも、やはり怪盗さんたる者、予告状は必須おぷしょんですから…。 きっと怪盗ギルド(?)で徹底教育されているんですわ♪ |
■クロス To:ルリィ |
か、怪盗ギルド…(汗) |
■フィアルラ |
どうやって知ったんでしょうねえ……。 |
■エメラルド To:ジュナイル |
このお花はどーやって手に入れたんですかー? どこかから運んできたとか誰かから譲り受けたとかー。 ジュナイルさんの手に渡る前に知られちゃったんじゃないかと思うですよ。 |
■クロス To:ジュナイル |
そのへん、なにか心当たりあったら是非教えていただけませんか? 単に珍しくて高価な花を手に入れたいだけなら、ここにつきっきりで花だけ守ればいいですけど、別に目的があるのかもしれないですし…。 |
■ジュナイル To:エメラルド、クロス |
この花は、ラムリアースで買い付けてきちものだ。 私が買ったことはばれ……知られてないはずだぞ。 |
■レンシオ |
………ばれ? |
■クロス |
…… |
ジュナイルの台詞にひっかるものを感じたが、とりあえずその場は流してみる。
■ルリィ To:ジュナイル |
買い付けに行った時は、ジュナイルさんの他にどなたがいらっしゃったのですか? |
■ジュナイル To:ルリィ |
私と、使用人の二人だ。 後は向こうの売主だっちな。 |
■クロス To:All |
運んでるところを見られたりしたかもしれないし、使用人や売り主や、ちょっと 関わっただけの人間がうっかり漏らした言葉から漏れ伝わったりしてるのかも知れないし…これは漏れたルートを探すのは大変かな。 |
■フィアルラ To:ジュナイル |
え、と……それで私たちがこのお花を守るとして。 やっぱり、24時間体制でしっかり見張ってた方が良いんですよね? それとも、他に何か盗まれないための仕掛けとかがしてあるんですか? |
■ジュナイル To:フィアルラ |
どう守るかは任せる。 とにかく、この花が咲くところがみたいにだよ。 それに、盗まれないための仕掛け……そんなものがあるのかに? あるのなら、ぜひ仕掛けてくれちまい! |
■フィアルラ To:ジュナイル |
い、いえ……私はそんな仕掛けをしているのか、と聞いたんですけれど……(^^;) まあ、そういうお答えが返ってくるという事は何もしていないんですね……。 うーん、何かやっておいたほうが良いかなぁ? |
ちら、と仲間の方を見る。
■レンシオ To:フィアルラ |
まぁ、何かした方がしないより良いんじゃないかな? ハードロックとオークでも出しておくかな。 |
■クロス To:フィアルラ、All |
オークはそれほど長くは持たないんでしょ? もったいないよ。 でも、ハードロックは良いかも知れないね。 …ハードロックで出入り口をある程度限定するか、もしくは誘導するかして、その先に罠を作っておけば、少しは効果が見込めるかもしれないね。 もしやるなら、罠の設置は僕がやってみるけど。 |
■パオル To:独り言 |
いっそ、ボクの胃袋に収めておくというのは・・・。(ぉぃ |
■レンシオ TO:突っ込み |
食うな、依頼対象物を(−−;; |
つっこんでみたりする、倒置法で。そこで突然レンシオはふと思い出したように言った。
■レンシオ To:ジュナイル |
そういえば、送られてきた予告状を見せて頂けませんか? |
■ジュナイル To:レンシオ |
よ、予告状かに。 別に見せる必要は無いと思うよ、うん。 |
■エメラルド To:ジュナイル |
予告状ってかっこいーですよね。 見てみたいなぁ、お願いしますー(o'-' o) |
ジュナイルをにこにこ笑顔で見上げる。
■ジュナイル To:エメラルド |
いやぁ、まぁ、そのうちにな。 |
■ルリィ To:ジュナイル |
あらでも、それが怪盗さんの正体を知る手掛かりになるかもしれませんし…。 是非とも『今』拝見させていただきたいですわ(にっこり) |
■ジュナイル To:ルリィ |
ど、どうしてもかに? 仕方が無い、ちょっと、待ってりのだ。 |
ジュナイルは、そういうと部屋を出た。
■ルリィ To:ジュナイル |
そんなにもったいぶる程、凄い予告状なのでしょうか…。 なんだか拝見するのが楽しみですわね(にこにこ) ――はい、お待ちしております(^-^) |
■クロス To:レンシオ・パオル |
ははは…なんだかスゴイねぇ…ジュナイルさん、押されまくりだよ?(^ ^; |
■パオル To:ALL |
あ、丁度いいや。 この間に、ボクはトイレに行ってくるね〜。ε〜ε〜( ^▽^) |
そう言い終える前に、温室を飛び出して行った。
トイレでインスピレーションを唱えて、ついでに用を足すつもりらしい。